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更新日:2020/11/27 

Web分野における4つのマネタイズとは

マネタイズは、「サービスから収益化する(収益を得る)こと」を意味するビジネス用語です。
2007年頃から主にWeb業界などで使用されるようになりました。

 

一般的な意味は「収益化」なのですが、Web業界で使われる場合は少し意味が違っています。
では、マネタイズとはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか?
マネタイズの種類や使い方を通して説明していきます。

Web分野で使われるマネタイズは一般的な意味とは少し違う?

上記の通り、「マネタイズ」という言葉は、ビジネス全般で用いられる場合とWebビジネスで用いられる場合とで意味が少し異なります。

 

Webビジネスで用いられる場合、その意味は「無料サービスから収益化すること」になります。
対して、ビジネス全般に用いられる場合、「事業を収益化すること」という意味を持ち、開始した事業を軌道に乗せて利益を生み出すことを指します。

 

Webビジネスの場合、前提として「サービスがそもそも無料である」点に特徴があります。

些細な違いに見えるかもしれませんが、この違いを理解しているかどうかで、自分の担当事業に対する理解に差が出ることもあります。
それぞれ正しい意味を覚えておきましょう。

4種類のマネタイズ

Web分野において、マネタイズのには大きく分けて4つの種類があります。
各種類の意味と内容を紹介します。

広告モデル

広告モデルとは、Webページ上での「広告の掲載」「広告へのアクション」によって企業のサービス利用や商品購入を促進させ、その対価として報酬を得るビジネスモデルを指します。

 

Blogや動画チャンネルなど、様々なWebページに広告枠が設けられており、広告主のオーダーに応じた面や時間に掲載するのが一般的です。
広告モデルの代表的な例としては、リスティングやアフェリエイト、バナー広告があげられます。
 

この広告モデルには大きく分けて2つの型が存在します。

クリック型:ユーザーのアクションで課金が発生するモデル
インプレッション型:広告掲載で課金が発生するモデル

広告が掲載されると、ユーザーが「広告のクリック」や「リンク先での商品購入」といったアクションを行う可能性が生まれます。
このように、アクションを成果とみなすモデルをクリック型成果報酬型と言います。

 

一方で、「広告の掲載」を成果とみなすモデルを「インプレッション型」と言います。

課金モデル

アプリ内で課金を行うモデル

代表例はオンラインゲームで、「基本プレイ無料」の謳い文句で売り出すのが、近年では常套手段になっています。

この「基本プレイ」というのがポイントで、追加シナリオの導入や稀少アイテムの入手など、うまくゲームをクリアしたい、勝ちたいという場合に、別途課金が発生する仕掛けになっています。

 

基本プレイのサービスを無料で提供しつつ、プレイヤーに「物足りない」と思わせることが、この課金モデルの本質となります。

 

課金モデルでは、無料で提供している既存サービスをベースに付加価値を生み出すことができます。
これによる高いコストパフォーマンスの実現が、特徴と言えます。
運営企業としては、サービスを支持するユーザーがついている内に、できる限り魅力的な課金サービスを打ち出すことが一般的です。

サブスクリプションモデル

サブスクリプションとは、一定期間のコンテンツ利用に対して課金する方式です。
「サブスク」という響きを聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

 

元々は雑誌の「予約代金」や「定期購読」といった意味でしたが、音楽配信の定額利用サービスやコンピューターソフトの年間使用料に関する契約に取入れられて普及しました。
有名な例として2012年にデザインソフト(IllustratorやPhotoshop等)の有力メーカーであるアドビシステムズがDVDなどに記録したパッケージ方式から、このサブスクリプション方式に販売方法を変更しました。

 

例えばコンピューターソフトの場合、ユーザーは一定期間使用料を支払うことにより、バージョンアップ毎のソフトの買替えが不要になります。
メーカー視点で考えても、顧客を逃がすことなく安定してサービスを提供できるというメリットがあります。

 

「所有から利用」へと時代が流れて行く現在において、マネタイズの主流となる可能性のあるモデルの一つです。

ECモデル

ECモデルは、電子商取引(通信販売)に伴う出店料及び売上手数料によってマネタイズするモデルを指し、「Electronic Commerceモデル」の略です。
例として、楽天やAmazon、ヤフオクといったサイトへの商品の個別出品や、サイトへの自店舗ページの掲載(出店)といった形態があります。

 

出展者や出品者は、Web上の売り場を借りる費用を運営母体に支払いますが、ユーザーの商品購入や店舗来店からより多くの利益を得ます。
運営母体はWeb上の売り場を提供する対価として、出展者や出品者から手数料を徴収します。
 

このマネタイズの仕組みがECモデルになります。
出展者や出品者の売上が伸びるのに比例し、高収益が見込める点で見合ったビジネスモデルといえます。

仲介モデル

目的や利害が一致する人同士をWebを利用して結びつけるサービスをマッチングサービスといいます。

下記の通り、マッチングサービスは3種類の人が関わることが特徴です。

○運営者:マッチングサービスの運営者
○提供者:マッチングサービス内でサービスや商品を提供する人
○ユーザー:マッチングサービス内でサービスを利用したり、商品を購入する人

マッチングサービスにおける仲介モデルは、マッチングが成立した際に成功報酬としてマージンを受取る形態となります。

仲介モデルは2種類に大別されます。

・提供者にユーザーから支払われる額の何割かをマージンとして運営者が受取る
・提供者とユーザー双方より、何割ずつかのマージンを運営者が受取る

マネタイズを成功させるポイント

ユーザーを把握する

あなたのお客さんはどんな考えをもって、何を望んであなたのビジネスに関わるのでしょう?
ここを理解しないとマネタイズの成功は難しいものになります。
 

どこの、誰が、どんな理由でビジネスに係るか、まずはここから考えてみましょう。
ここがわからないと、ユーザー行動を予測し、どういった方法でニーズ応えるか、という次のステップに進めません。

ユーザー行動の予測

ユーザー像をイメージできたら、ユーザーの行動を考えます。
この行動の中にユーザーにアプローチするチャンスが潜んでいます。
 

例えば「情報収集」が行われるビジネスであれば、記事ページに広告を掲載することで収益につながるかもしれません。
時間がかかるオンラインゲームなら「時短アイテム」の実装で課金に繋がるかもしれません。
 

このように、マネタイズの成功には根拠あるユーザー行動の分析・予測が必要になります。
どの接点でどの行動が集客に貢献するのか、明確にするようにしましょう。

結果の解析と改善

マネタイズだけではなく、大半のことに言えますが結果を解析し、改善していきましょう。
マネタイズの施策を行ったら、成果や成功要因、失敗要因を調べましょう。
 

例えば失敗要因なら、調査が完了している「ユーザー行動」のどの部分が原因になっているのか、これがわかれば改善が簡単になりますね。

「マネタイズ」というワードの使い方

「マネタイズ」は「マネタイズする」のように動詞化された用法や、「手法」「方法」といった言葉との組合わせでの用法があります。

例文

■Webサービスをマネタイズする
■マネタイズ手法には様々な種類がある
■閲覧数が増えてきたこのブログをマネタイズすれば、一定の利益が見込めるかもしれない
■自社サービスは悪くないが、マネタイズ面に問題がある

「マネタイズ」の類語は「収益化」

「マネタイズ」の類語には、「収益を得る」という意味の言葉が当て嵌まります。

・収益化
・収益を生ませる
・儲かるようにする

まとめ

マネタイズは、Web分野だけでなく、一般的なビジネスにおいても重要な単語の一つです。
単純に言葉の意味だけでなく、その手法まで理解しておくことが必要です。
 

顧客満足を重視した良いサービスを継続して供給するためにも、マネタイズの視点を持ってビジネスモデルを見直してみても良いかもしれません。

AYUMU
AYUMUこの記事の執筆者

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