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なぜSFAを日本では上手く活用できないのか

2016.07.13

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従来型SFAはなぜ日本の営業に貢献できないのか

SFA(Sales Force Automation)は、1990年代初頭にアメリカで提唱された、営業マネジメントのコンセプトです。
この考えを元にパソコン、インターネットを利用した管理ツールとして開発され、広く普及するに至りました。
目的は、営業部門のデータ管理や営業活動を自動化して簡略化することにあり、具体的には個別の営業案件を可視化して管理する業務用アプリケーションです。
末端まで透明化することにより無駄をそぎ落とし、徹底した統率を図ることで、迅速な指揮命令系統が実現できると考えられています。日本でこの流れが本格的になったのは、1996年頃からです。

「営業支援システム」「営業管理システム」と迷訳されることで、時代に乗り遅れまいとする企業がこぞって導入を始めました。
しかしながら、営業がマーケティング部門の一部機能という位置づけの、アメリカ型「営業自動化システム」を日本語化しただけで直輸入することには、やはり無理があったようです。
各社の導入事例にはこと欠かないものの、その効果の満足度は決して高いとは言えません。
せっかく導入したシステムが、入力に手間取り明確な成果には結びついていない、あるいは使いこなせずに放置状態になっている企業さえ少なくないでしょう。

原因としては、アメリカと日本の企業文化の違いや、営業自体への考え方の相違などが挙げられます。
日本では多くの場合、営業は会社経営の根幹の役割を担い、企業活動の中心的存在としてとらえられています。
しかし、アメリカではマーケティング責任者がすべてのマーケティング戦略の中の一部隊として、営業を動かします。営業プロセスを完全自動化し、営業マンを徹底管理するツールを利用することで、一貫性のあるマーケティング戦略が実行可能となるのです。
しかしながら、日本の営業はその役割のもつ重要性によって、業務内容はより複合的で、個々の力量に委ねられている部分が多いと言えます。
また、日本の企業では営業の第一線においても、社員の創意工夫や智恵を重視する傾向があります。
現場で動く人間自体をツール化し、正確なマシンの一部として機能させる思想そのものが、日本の営業の実態と一致していないことになります。
ここを理解せずにアメリカ型システムを無理に導入すれば、画一的な管理システムによりプロセスを簡素化し、標準化した枠組みから、実際の業務が溢れだすことは当然の結末と言えるでしょう。

雇用形態の違い

また、アメリカと日本における個人の雇用形態の差異も大きな要因です。
アメリカでは営業に対しては、セールス・レップと呼ばれる個人事業主のような雇用形態が主流です。
また、ひとつのプロジェクトごとに人員の募集を行い、プロの集団としてプロジェクトが終了すれば解雇する雇用関係は珍しくありません。
固定給ではなく、成果報酬型の雇用が基本とされるアメリカでは、厳密な営業プロセスの透明化や顧客管理の明確化が必要とされるのは、当然のことなのかもしれません。

営業の現場を経営者レベルが末端までリアルタイムで把握し、会社の不利益につながる事態をいち早く察知するシステムを採用する意味がここにあります。
一方、生涯の転職率が大幅に上昇したとはいえ、日本ではいまだ固定給により長期にわたって一つの企業で働くことが多く、営業ノウハウも経験を積んで身に付けてゆく場合がほとんどです。
営業活動においても現場の主体性を重んじ、ある程度許容することにより、実績をあげさせてゆく方針が取られています。

次世代のSFAはどうなるのか?

開発された国と利用する国の環境の違いを理解することにより、営業の自動化システムがうまく機能しないという現状が把握できます。
安易に華々しい新機能の謳い文句に釣られて、導入の際、誤った選択をすることだけは避けなくてはなりません。
現場の活動が画期的に変化する可能性がある場合はともかくとしても、システムの型に人間の業務内容を当てはめることは合理的とは言えないでしょう。
日本語訳に当てはまる「営業支援システム」に立ち返れば、そこには営業現場を支援し、営業活動の質や生産性が向上するものでなければ意味がありません。

営業活動のオートメーション化が日本の現状にそぐわないのであれば、次世代のSFAとは日本の営業現場により親和性のあるものへの進化が必要となります。
入力に戸惑わない操作性や直感的に理解できるビジュアルは、例えばB2C、ECサイトなどのわかりやすい画面が参考となるでしょう。
また、営業マン自身によって、プロセスの進行状況や顧客へのコンタクト時期など、日常的にフル活用できる身近なサポートツールと位置づけられなければなりません。
機動性を持つモバイル画面であっても、デスクトップ上と遜色ない情報を漏れなく押さえるために、膨大なデータの中から優先順位の高いものを選択して表示させる機能も必要となります。

次のステップへの気づきをユーザーに促す手法は、すでにインターネット上ではなじみ深いものです。
今後は高度なデータ解析が手元で行え、多面的な角度から情報を検討できるような営業支援機能はもちろん、本人が意識しない情報までも、AIがすくい上げて提供する時代が本格化することでしょう。
働く人間がシステムの枠内に当てはめられるのではなく、営業現場にいるエンドユーザーの必要性に応じて柔軟に機能するシステムが、日本の営業シーンでは求められているのです。

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