限界を迎えた経理体制の見直し方とは?属人化脱却と効率化を実現する3つの選択肢と実践ステップ
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
多くの企業において、経理業務は特定の担当者に依存しがちです。もし今、その中心人物が退職したら、会社の数字は止まってしまわないでしょうか。あるいは、紙やハンコに縛られた古いやり方が、経営スピードの足かせになってはいないでしょうか。経理体制の見直しは、単なる業務効率化ではなく、企業の存続と成長に関わる重要な経営課題です。本記事では、属人化のリスクを解消し、強い組織を作るための具体的な手順と選択肢を解説します。
おすすめの経理代行サービス一覧
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| 会社名 | サービス名 | 特長 | 費用 |
|---|---|---|---|
| 株式会社キャスター | CASTER BIZ accounting |
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従業員数20名以下 22.5万円/月(税抜) 従業員数20〜50名 22.5万円/月(税抜) 従業員数50〜100名 22.5~68万円/月(税抜) 従業員数100〜200名 22.5~45万円/月(税抜) |
| 株式会社Enigol | Remoba経理 |
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6ヶ月プラン 月額料金¥200,000 12ヶ月プラン 月額料金¥180,000 |
| 株式会社Wheat | Wheat Accounting |
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基本コース30,000円/月額(税別) |
| 芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社 | FOC経理アウトソーシング |
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要お問い合わせ |
| 株式会社M&Tコンサルティング | Smart経理 |
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要お問い合わせ |
| メリービズ株式会社 | バーチャル経理アシスタント |
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| フリー株式会社 | freee受取請求書アシスト |
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35,000 円~ / 月 |
| 株式会社マネーフォワード | クラウド経費BPOサービス |
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ひとり法人プラン 月払い3,980円/月 スモールビジネスプラン 月払い5,980円/月 ビジネスプラン 月払い7,980円/月 |
| 株式会社アイエーピー | 会計アウトソース |
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要お問い合わせ |
| 株式会社つばさ会計事務所 | 株式会社つばさ会計事務所 |
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| 株式会社ビーブラスト | i-STAFF |
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ライトプラン 月額 税込125,400円 ベーシックプラン 月額 税込102,300円 プレミアムプラン 月額 税込89,100円 カスタマイズプラン お問い合わせ |
| 株式会社 TMJ | バックオフィス 経理スタンダード |
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要お問い合わせ |
| 株式会社パソナ | BPO・アウトソーシングサービス |
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| 株式会社NTTビジネスアソシエ東日本 | 経理アウトソーシング・代行サービス |
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要お問い合わせ |
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なぜ今、「経理体制の見直し」が必要なのか?
企業を取り巻く環境は激変しています。電子帳簿保存法やインボイス制度への対応など、法改正が相次ぐ中で、従来の手作業や紙ベースの業務フローは限界を迎えています。また、労働人口の減少により、熟練した経理担当者を新たに採用することは極めて困難な時代となりました。このような状況下で、既存のやり方に固執することは、組織としての疲弊を招くだけでなく、経営判断の遅れや重大なミスの温床となりかねません。ここでは、経理体制の見直しが必要となる兆候と、放置した場合の具体的なリスクについて掘り下げていきます。
経理体制を見直すべき「危険なサイン」とタイミング
体制見直しの最大のトリガーとなるのは、ベテラン担当者の退職や休職です。しかし、そこに至る前にも危険なサインは現れています。例えば、月次決算の確定が翌月20日を過ぎるような遅延の常態化や、請求書の計上漏れといったミスが頻発している場合です。これらは現在の業務量が組織のキャパシティを超えている証拠といえます。また、IPO(新規上場)の準備を開始するタイミングや、売上が急拡大して取引数が増えた際も、従来のどんぶり勘定的な管理から、ガバナンスの効いた体制へ移行すべき重要な転換点となります。
従来の経理体制(属人化・紙依存)が抱えるリスク
特定の担当者しか業務内容を把握していない「属人化」や「ブラックボックス化」は、企業にとって最大のリスクです。その担当者が不在の時に誰も対応できず、支払いの遅延や取引先からの信用失墜を招く恐れがあります。さらに、チェック機能が働かない密室状態は、横領などの不正会計を引き起こす温床にもなりかねません。また、紙での保存やハンコリレーを前提としたアナログな体制は、テレワークの導入を阻害するだけでなく、紛失リスクや検索性の低さといった業務品質の低下に直結します。
体制見直しで実現できる「強い経理組織」とは
経理体制の見直しが成功した先にあるのは、誰が担当しても一定の品質で業務が回る「標準化された組織」です。業務プロセスが可視化され、マニュアルやシステムによってルール化されていれば、急な欠員が出ても業務は滞りなく進行します。さらに、ルーチンワークが自動化・効率化されることで、経理担当者は過去の数字を処理するだけの役割から脱却できます。経営陣に対して、リアルタイムな財務データの提供や予実分析を行うなど、経営判断を支援する「攻めの経理」へと変貌を遂げることができるのです。
経理体制の見直しにおける3つの選択肢
経理体制を見直す際、すべての業務を自社の社員だけで解決しようとする必要はありません。現在の企業規模や予算、そして社内のITリテラシーに合わせて、最適なモデルを選択することが重要です。大きく分けると、システムを活用して社内で完結させる方法、外部の専門家へ委託する方法、そしてその両方を組み合わせる方法の3つが存在します。それぞれの特徴とメリット・デメリットを比較し、自社にとってどの選択肢が現実的かつ効果的かを検討していきましょう。
| 選択肢 | 特徴 | 向いている企業 |
| 自社完結型 | クラウド等を導入し社内で処理 | ITに強い人材がいる企業 |
| 外部活用型 | まるごとBPOへ委託 | 人員を増やしたくない企業 |
| ハイブリッド型 | 定型業務は外注、判断は社内 | 効率と統制を両立したい企業 |
【自社完結型】システム導入による業務フローの再構築
自社で経理体制を強化する場合、クラウド会計ソフトや経費精算システムの導入によるDX(デジタルトランスフォーメーション)が前提となります。銀行口座やクレジットカードと連携して仕訳入力を自動化することで、手入力を極限まで減らします。メリットは、社内に財務データやノウハウが蓄積され、スピーディーな情報参照が可能になる点です。一方で、システムを使いこなすためのITリテラシー教育や、法改正ごとの設定変更といったメンテナンス業務が新たに発生するため、担当者の学習意欲がカギとなります。
【外部活用型】アウトソーシング(BPO)によるコア業務への集中
記帳代行や給与計算、振込代行といった定型業務を、まるごとアウトソーシング(BPO)会社に委託する選択肢です。最大のメリットは、採用コストや教育コストをかけずに、プロフェッショナルによる高品質な経理体制を即座に構築できる点です。退職による業務停止のリスクも完全に排除できます。社内のリソースを完全に空けることができるため、経営者や社員は本業である売上を作る活動や、資金調達などのコア業務に集中することが可能になりますが、委託コストは毎月発生します。
【ハイブリッド型】定型業務は外注、判断業務は社内
現在、多くの企業で採用されているのが、自社対応とアウトソーシングを組み合わせたハイブリッド型です。例えば、領収書の入力や給与計算といった単純作業は外部に委託し、月次試算表の分析や資金繰り管理といった経営判断に関わる業務は社内のCFOや経理責任者が行います。これにより、コストを抑えつつ重要な財務情報は社内でコントロールすることができます。業務の繁閑に合わせて外部リソースを調整できるため、柔軟性が高く、効率とガバナンスのバランスが取れた現実的な解といえます。
失敗しない「経理体制見直し」の具体的な進め方
いきなり新しいシステムを契約したり、アウトソーシング会社に丸投げしようとしたりすると、現場が混乱し、かえって状況が悪化することがあります。経理体制の見直しを成功させるには、現状を正しく把握し、整理整頓を行ってから移行するという正しい手順を踏む必要があります。現状の課題がどこにあるのか分からないままツールを導入しても、非効率な業務プロセスをデジタル化するだけになってしまうからです。ここでは、着実に体制移行を進めるための3つのステップを解説します。
STEP1:業務の棚卸しと可視化(ブラックボックスの解消)
最初のステップは、現在行っている経理業務のすべてを洗い出す「棚卸し」です。誰が、いつ、どのようなツールを使って、何の作業をしているのかを詳細にリストアップします。この過程で、「実はAさんしか手順を知らない処理」や「重複して作成している帳票」などが浮き彫りになります。業務フロー図を作成したり、担当者にヒアリングを行ったりして、ブラックボックス化している部分に光を当てることが重要です。現状の業務量が可視化されることで、システム化や外注化の範囲を正確に判断できるようになります。
STEP2:業務の標準化と「不要な業務」の廃止
棚卸しで明らかになった業務のうち、本当に必要なものだけを残し、不要な業務を廃止・統合します。例えば、慣例的に作成していたが誰も見ていない日報の廃止や、二重チェックの簡素化などです。その上で、残った業務の手順を「標準化」します。特定の個人の記憶や感覚に頼るのではなく、誰がやっても同じ結果になるようルールを統一します。この「スリム化」と「標準化」の工程を経ずにシステム導入や外部委託を行うと、複雑な仕様に対応できず、追加コストが発生する原因となります。
STEP3:新体制への移行(ツール選定・引継ぎ)
業務が整理された段階で、初めて具体的なツール選定や委託先の決定を行います。自社の規模や予算に合ったクラウド会計ソフトやBPOサービスを選定してください。導入時は、いきなり新体制に切り替えるのではなく、数ヶ月間は旧体制と並行して運用する期間を設けることを推奨します。これにより、予期せぬトラブルやデータの不整合を防ぐことができます。また、現場スタッフへの十分な操作説明やマニュアル共有を行い、心理的な不安を取り除くことも、スムーズな移行には不可欠です。
経理体制を見直す際に直面する「壁」と対策
経理体制の見直しは、組織変革そのものであるため、実行段階では必ずいくつかの壁にぶつかります。特に多いのが、長年慣れ親しんだやり方を変えることに対する現場担当者からの抵抗と、システム導入や外注費といったコストに対する経営層の懸念です。これらの壁を想定せずにプロジェクトを進めると、途中で頓挫したり、現場の協力が得られずに形骸化したりする恐れがあります。ここでは、あらかじめ準備しておくべき対策や、意思決定の際に持つべき視点について解説します。
現場からの反発や「変化への抵抗」をどう乗り越えるか
新しいシステムや業務フローの導入に対し、現場からは「今のままで問題ない」「仕事を奪われるのではないか」といった反発が起こりがちです。これを乗り越えるには、トップダウンで押し付けるのではなく、目的を丁寧に共有することが大切です。「単純作業を減らして、より価値のある分析業務に注力してもらうためだ」と伝え、担当者のキャリアアップに繋がることを説明しましょう。また、ツール選定の段階から現場の意見を取り入れ、自分たちが作った仕組みだという当事者意識を持ってもらうことも有効な対策です。
一時的なコスト増と中長期的なROI(費用対効果)の考え方
体制見直しには、システムの初期導入費やコンサルティング費用、並行稼働期間の人件費など、一時的なコストが発生します。目先の出費だけを見ると躊躇してしまいますが、中長期的なROI(投資対効果)で判断すべきです。業務効率化によって削減できる残業代、採用難易度が高い経理人材の採用エージェント費用、そして何よりミスや不正による損失リスクを回避できるメリットは計り知れません。体制強化は「コスト」ではなく、企業の成長基盤を作るための「投資」であると捉え直す視点が必要です。
経理体制の見直し成功事例
ある従業員50名規模の製造業では、創業以来20年間経理を担当していたベテラン社員の退職が決まり、経営危機に直面しました。後任者は紙ベースの複雑な処理を理解できず、取引先への支払遅延が発生する事態となりました。そこで社長は経理体制の抜本的な見直しを決断しました。まず業務の棚卸しを行い、属人化していた入出金管理を可視化しました。その上で、経費精算システムの導入と、給与計算業務のアウトソーシングを同時に実行しました。結果として、月次決算にかかる日数は20日から5日に短縮され、経理担当者は1名体制でも余裕を持って回せるようになりました。さらに、クラウド会計によって資金繰りがリアルタイムで見える化され、迅速な経営判断が可能になったのです。この事例は、体制見直しがピンチをチャンスに変えた好例といえます。
まとめ
経理体制の見直しは、担当者の退職リスクや法対応の負担を軽減し、企業の継続性を担保するために避けては通れない課題です。本記事では、属人化の解消、3つの運用モデル(自社・外注・ハイブリッド)、そして業務の棚卸しから始める具体的なステップを解説しました。システム導入であれBPO活用であれ、まずは現状の業務を可視化することがすべての出発点です。問題が表面化してから動くのではなく、平時のうちに体制を見直し、誰でも業務が回る強い組織基盤を構築することで、企業は次の成長フェーズへと進むことができるでしょう。
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