アプリ開発を外注するメリットとは？自社開発との比較や担当者が外注時に注意するべきポイントを解説

アプリ開発は、自社開発以外にも、アプリ開発会社に外注する方法があります。アプリ開発の外注には多くのメリットがあるため、外注を検討している会社も多いでしょう。ただし、依頼する際には注意点があります。そのため、しっかりと把握した上で外注するかどうか検討することが重要です。

本記事では、アプリ開発を外注する際に注意すべきポイントやアプリ開発の外注を成功させるための秘訣などを紹介します。アプリ開発を外注する際のメリットも紹介するため、アプリ開発の外注を検討している場合はぜひ参考にしてください。

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アプリ開発を外注する際の流れ

アプリ開発を外注する際の一般的な流れは以下の通りです。

1. 企画の作成
2. iOS/Androidの選択
3. 開発会社の選定
4. 要件定義
5. 見積もり
6. 契約書を締結
7. 要求定義書を作成
8. 設計・開発
9. テスト
10. ストア申請
11. 運用

基本的には、アプリの内容やOSなどを決定した上で、企画の内容に合った開発会社を選定して、アプリ開発を進めていくことになります。

アプリ開発を外注するメリット

アプリ開発を外注する際には、具体的にどのようなメリットがあるのかを把握しておくことが重要です。ここでは、アプリ開発を外注する際のメリットを5つ紹介します。

自社にエンジニアがいなくても開発できる

外注することで、自社にエンジニアがいなくてもアプリ開発ができます。アプリ開発を自社で行う場合、人材の採用や育成が必要となり、時間も費用も多くかかってしまいます。

しかし、開発会社にはアプリ開発の専門知識やスキル、経験を有した人材が在籍しています。そのため、自社にエンジニアが在籍していない、人数が不足している場合は、制作会社に外注することで、人材の採用や育成にコストや時間をかけずにアプリ開発が可能です。

トータルのコストを抑えられる

アプリ開発の外注化によって、トータルコストを抑えられるというメリットもあります。前述したように、自社でアプリを開発する際には、人材の採用・育成コストや給料などの固定費が発生します。

開発会社に外注する場合、外注費はかかってしまいますが、長期的な目線で見るとトータルコストが抑えられるでしょう。そのため、コストを抑えたいという場合には外注に大きなメリットがあります。

スピーディーにリリースできる

専門知識やスキルを持った開発会社に外注することで、リリースまでの期間が短縮できるというメリットがあります。自社で開発する場合は、人材の採用や育成などに時間がかかってしまうため、自社に適した人材がいない場合、アプリリリースまでの期間は長くなりがちです。

しかし、外注すれば採用・育成期間をカットできるため、アプリリリースをスピーディーに行えます。

リリース後の保守・運用まで任せられる

アプリはリリースして終わりではありません。リリース後もメンテナンスやニーズに合わせた機能追加などが求められます。社内でアプリ開発をしてリリースすると、保守・運用も自社で行う必要があるため負担が大きく、本業を圧迫してしまう恐れもあるでしょう。

開発会社に外注することで、開発後のフォローも任せられるメリットがあります。プロモーションから保守・運用まで的確に実施してもらえるため、リリース後の効果的なアップデートが可能です。

マーケティングに注力できる

アプリ開発を外注することで、マーケティングに注力できます。アプリ開発は制作会社に任せて、自社ではユーザー集客のためのマーケティングに集中できるため、アプリの集客率を効率的に上げられる可能性があります。また、資金調達が必要な場合には、そちらに専念できるでしょう。

開発会社とのコミュニケーションは必要ですが、開発会社と自社とで役割分担しながらアプリ開発できるため、効率的な開発・運用・集客などが可能です。

アプリ開発を外注するデメリット

アプリ開発を外注するメリットは数多くありますが、デメリットもあります。そのため、しっかりとデメリットも理解した上でアプリ開発を外注するかどうか検討するとよいでしょう。

要望や意見が伝わりにくい

外注する場合、自社の要望や意見が正確に伝わらない可能性があります。テキストや図面だけでは、アプリのイメージや内容などが伝わりにくいこともあるでしょう。

イメージのすり合わせをする場合には、自社と制作会社のスケジュールを合わせてじっくりとミーティングを行う必要があります。自社の要望やアプリのイメージなどをしっかりと反映させるために、密なコミュニケーションが必要です。そのため、打ち合わせに時間や手間がかかってしまうデメリットがあります。

社内にノウハウや知見が蓄積しない

アプリ開発を外注すると自社で開発業務を行うことがなくなるため、アプリ開発に関する知見やノウハウが社内に蓄積しません。自社のエンジニアが経験を積む機会が得られないため、育成がなかなか進まない可能性もあります。

また、自社のエンジニアの経験やスキル、ノウハウなどが蓄積されないため、システム改善や将来的な内製化が難しくなります。いずれは内製化したいと考えている場合は、人材育成や引き継ぎなど、早めに準備を始めましょう。

依頼先によって品質が左右される

アプリ開発会社は多数あり、どの開発会社を選ぶかによって品質に差が出ることもあるため注意しましょう。自社の開発したいアプリの内容、必要な機能などに応じて適した開発会社を選ぶことが重要です。

また、コミュニケーションが取りにくいなど、対応やサポートの質に差が出ることもあります。開発会社を選ぶ際には、実際に利用している人から紹介してもらう、評判や口コミをチェックするなどして、安心できる会社を選びましょう。

高度な依頼をすると費用がかさむ

難易度が高いアプリ開発では、高度なスキルが必要です。高度な依頼の場合は、自社開発と同等かもしくは高くなってしまう可能性があります。そのため、予算に限りがある場合には注意しましょう。

ただし、難易度が高いからといって全て高くなるわけではありません。機能や依頼範囲によって費用は大きく異なるため、まずは見積もり依頼をしてみるとよいでしょう。場合によっては複数社から見積もりを取り、納得した上で依頼することが重要です。

アプリを自社開発した場合との比較

アプリを自社開発する場合には、メンバーを集めて開発を開始します。自社のエンジニアが開発を担当するため、仕様変更やスケジュール調整などに柔軟に対応できるというメリットがあります。自社開発では、ノウハウも蓄積し自社エンジニアに経験を積ませることも可能です。今後のアプリ開発にもノウハウを生かしやすいでしょう。

ただし、自社開発の場合は社内エンジニアのスキルによって品質が大きく変わってきます。場合によっては目的のアプリが開発できないケースもあるため、優秀なエンジニアの確保が不可欠です。

また、社内のリソースを使うことになるため、他の業務とのバランスを取ることが難しい場合もあります。

アプリ開発の外注が適しているケース

アプリ開発には自社開発と外注がありますが、どちらを選ぶべきかは自社の状況によって異なります。ここでは、アプリ開発の外注が向いているケースを3つ紹介します。

アプリ開発できる人材がいない

社内にエンジニアがいない、作りたいアプリを開発できる人材がいない場合は外注が適しています。難易度が高いアプリは、高いスキルや経験を有したエンジニアが不可欠です。1から自社で開発する場合、採用や教育などの時間やコストがかかってしまいます。

今後、アプリ開発の部署を立ち上げる予定がある場合には、自社開発の体制を整えるのも良いでしょう。しかし、それ以外の場合でリソースがないときは、外注の方が向いています。

社内業務が多忙

他の業務が忙しくてアプリ開発に時間を割くことが難しい、人材をアプリ開発に回せないといった場合には、外注した方が無難です。開発会社とのすり合わせなどのコミュニケーションは必須ですが、アプリ開発は任せられます。社内業務が難しい場合はアプリ開発を外注して、社内業務に注力した方が効率的です。

アプリ開発を継続して行う予定がない

アプリ開発が今回限り、もしくは短期間だけの場合には外注の方が向いています。エンジニアを採用・育成したとしても、継続的にアプリ開発を行う予定がない場合には、せっかく採用・育成した人材が生かせません。結果として人材コストの負担が重くなってしまうため注意しましょう。

1回だけアプリを開発したい、短期間だけのプロジェクトという場合には、リソースを柔軟に増減できる外注の方が、コストや時間的にも適しています。

アプリ開発を外注する際に注意するポイント

アプリ開発を外注する際には、注意したいポイントが3つあります。外注によるアプリ開発を成功させるためにも、注意点をしっかりと把握しておきましょう。

セキュリティリスクへの対応をする

顧客情報や機密情報を扱うアプリの場合には、開発会社のセキュリティ対策も重要です。自社のセキュリティ対策がしっかりしていても、開発会社のセキュリティ対策が不十分だと情報漏えいのリスクが高まります。情報漏えいを防ぐために、秘密保持契約（NDA）を締結するなどしてセキュリティリスクに備えましょう。

開発途中であっても、必要に応じて監視や報告が必要です。情報が適切に扱われているかどうか、情報漏えいの危険はないかなど適宜確認して、問題があれば改善を求めるとよいでしょう。

追加予算が発生する場合がある

アプリ開発は、全てが順調に進むとは限らず、開発途中での仕様変更や、トラブルによるスケジュール遅延などは、決して珍しいことではありません。こうした予期せぬトラブルによって、予算オーバーになる可能性があるため注意が必要です。

途中での仕様変更を最小限に抑えるために、事前に要件定義を詳細に詰めておきましょう。また、トラブルが発生した場合の対応や追加予算の有無、金額などは契約前にしっかりと確認しておくことが大切です。

サポート体制の範囲を確認しておく

アプリ開発はリリースして終わりではありません。リリース後にもメンテナンスやアップデートなどの保守・運用が必要になります。開発会社によってサポート体制は異なるため、どこまで・どのような対応をしてもらえるのか、サポート体制を確認した上で、自社に合った開発会社を選ぶことが重要です。

外注するアプリ開発を成功させるためのコツ

外注するアプリ開発を成功させるには、4つのコツがあります。コツを押さえた上で、アプリ開発の外注を行いましょう。ここでは、アプリ開発を外注する際のコツを詳しく解説します。

ビジョンや要件を明確に伝える

アプリ開発を外注する場合には、どのようなアプリを作りたいのか、ビジョンや要件、必要な機能などを明確に伝えましょう。また、デザインやターゲットなどについてもしっかりと詰めておき、開発会社に共有しておくことが重要です。

ビジョンや要件などが曖昧なままでは、計画が立てにくくスケジュールどおりに進まない原因にもなります、そのため、アプリのデザインや機能、要件などは細かく決めておき、確実に開発会社に伝えておきましょう。

コミュニケーションを大切にする

開発会社とのコミュニケーションを密に取ることも大切なポイントです。アプリ開発の外注をする場合でも、丸投げするのではなく、積極的にコミュニケーションを取って状況を確認することが重要です。

アプリ開発に関する専門知識がないからといって全てを任せるのではなく、トラブルが発生していないか、スケジュールの遅延がないかなどを把握するようにしましょう。イメージ通りのアプリを作るためにも、良好な関係や信頼関係を築くことが大切です。

コスト削減にこだわりすぎない

アプリ開発にはある程度の相場があります。予算の関係もあると思いますが、コスト削減にこだわりすぎずに相場も意識しておきましょう。相場よりもかなり安い見積もりだった場合には、納期が遅れたり品質が低下したりするリスクがあります。また、運用保守などのアフターフォローが不十分な可能性もあります。

安さだけを重視するのではなく、開発会社のスキルやこれまでの実績、運用体制、評判などをトータルで判断しましょう。

慎重に開発会社を選ぶ

アプリ開発会社は多くありますが、会社によって得意分野や専門分野があります。そのため、開発したいアプリの内容に合わせて選びましょう。また、会社の実績や評判などを確認することも大切です。開発したいアプリのジャンルを得意としている開発会社で、なおかつ信頼できるところを選ぶことが重要になります。

まとめ

アプリ開発は、自社開発だけでなく、外注する方法もあります。外注することで自社にエンジニアがいなくてもアプリ開発が可能です。

また、スピーディーにリリースできる、トータルコストを抑えられるなどのメリットもあります。ただし、社内にノウハウが蓄積しない、開発会社によって品質が左右されるといったデメリットもあります。アプリ開発会社を選ぶ際には、サポート体制の範囲やセキュリティ対策などを踏まえた上で、慎重に選ぶことがポイントです。

アプリ開発の外注先を選ぶ際には、以下の記事もご覧ください。外注先と自社開発で使えるツールのおすすめが一覧で確認できます。

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