更新日:2025/11/21
【2025年最新比較表あり】おすすめ出張管理システム(BTM)15選! 選び方やメリット・料金相場を徹底解説
【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕
出張の手配や経費精算は、多くの企業で手間のかかる業務の一つです。担当者が航空券やホテルを個別に予約し、出張者は領収書を管理・申請、経理担当がそれを確認・処理するという流れは、非効率であるばかりか、コストの可視化も困難にします。こうした課題を解決するのが「出張管理システム(BTM)」です。BTMの導入により、出張手配から経費精算までを一元管理し、業務効率化とコスト削減、ガバナンス強化を実現できます。
本記事では、最新のおすすめBTM15選を徹底比較し、自社に最適なシステムの選び方や料金相場を解説します。
おすすめの出張管理システム一覧
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| 会社名 | サービス名 | 特長 | 費用 |
|---|---|---|---|
| 株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ | ビズバンスJTB出張予約 |
|
要お問い合わせ |
| 株式会社エルク | エルクトラベルの出張手配プラス |
|
要お問い合わせ |
| ボーダー株式会社 | BORDER |
|
初期費用・月額費用 0円 |
| 株式会社日本旅行 | 出張なび |
|
要お問い合わせ |
| 株式会社ピカパカ | ピカパカ出張DX |
|
要お問い合わせ |
| 株式会社リクルート | じゃらんコーポレートサービス |
|
初期費用・月額費用 0円 |
| 株式会社IACEトラベル | Smart BTM |
|
初期費用・月額費用 0円 |
| 楽天グループ株式会社 | Racco |
|
初期費用・月額費用 0円 |
| 株式会社コンカー | Concur Travel 出張管理 |
|
要お問い合わせ |
| 株式会社南海国際旅行 | BTOL |
|
要お問い合わせ |
| イオンコンパス株式会社 | BT-Compass |
|
要お問い合わせ |
| 株式会社トランスファーデータ | AI Travel |
|
要お問い合わせ |
| 株式会社エイチ・アイ・エス | HIS BTM Portal |
|
要お問い合わせ |
| 株式会社ベネフィット・ワン | 出張ステーションNEXT |
|
従業員1名につき月額1,000円~ |
| 株式会社ベンチャーリパブリック | トラベルjp for Business |
|
初期導入費用/月額固定費用なし |
この記事の目次はこちら
出張管理システム(BTM)とは?
出張管理システム(BTM:Business Travel Management)とは、企業における出張に関連する業務を一元的に管理し、効率化するためのシステムやサービスを指します。従来、出張手配は社員個人や総務担当者が行い、経費精算は経理部門が別途処理するなど、業務が分散しがちでした。BTMを導入することで、出張の申請・承認、航空券や新幹線、宿泊先の手配、そして出張後の経費精算までの一連のプロセスを一つのプラットフォーム上で完結させることが可能になります。これにより、手配業務の負担軽減はもちろん、出張規程の遵守(ガバナンス強化)や、出張データの可視化によるコスト削減にも繋がります。企業の規模や出張の頻度、国内・海外の別を問わず、多くの企業で業務効率化の切り札として注目されています。
BTMの主な機能と活用方法
出張管理システム(BTM)の主な機能は、出張手配と管理のプロセス全体をカバーします。中心となるのは、航空券、新幹線、宿泊施設などのオンライン予約機能です。社員はシステムを通じて直接手配でき、企業が定めた出張規程(利用可能な座席クラスや宿泊費の上限など)に準拠したプランのみが表示されるため、ガバナンス強化が図れます。また、出張申請と承認のワークフロー機能も重要です。システム上で申請・承認が完結し、ペーパーレス化を促進します。さらに、手配データが経費精算システムと連携することで、出張者は面倒な立替払いや領収書の貼り付け作業から解放され、経理部門も精算業務を大幅に効率化できます。活用方法としては、蓄積された出張データを分析し、部署別や出張先別のコストを可視化することで、より戦略的なコスト削減策を立案することも可能になります。
出張管理システム(BTM)の種類
出張管理システム(BTM)は、その提供形態や背景によっていくつかの種類に分類されます。一つは「旅行会社系」のシステムです。これらはJTBやHIS、日本旅行といった大手旅行会社が提供しており、豊富な旅行商品の取り扱いや、オンラインでは手配が難しい複雑な旅程に対する有人サポート(オフライン対応)の手厚さが強みです。特に海外出張や団体出張が多い企業に適しています。もう一つは「ITベンダー系」のシステムです。これらはIT企業や専業ベンダーが開発しており、システムの使いやすさ(UI/UX)や、既存の経費精算システム・会計ソフトとのシームレスな連携に強みを持つことが多いです。特に国内出張がメインで、手配から精算までのデジタル化と業務効率化を最優先したい企業に向いています。また、料金体系によっても分類でき、初期費用や月額費用がかかる「パッケージ型」と、無料で導入できる「プラットフォーム型」があります。自社の出張の頻度や規模、重視するポイント(手配の幅広さか、システム連携か)に応じて、最適な種類を選ぶことが重要です。
出張管理システム(BTM)の選び方・比較のポイント3つ
自社に最適な出張管理システム(BTM)を選ぶためには、数多く存在するサービスを正しく比較検討する必要があります。見た目の機能や料金だけでなく、自社の出張の特性(国内か海外か、頻度、規模)や、現在抱えている課題(手配が煩雑、コストが高い、規程が守られない等)を明確にすることが重要です。ここでは、BTMを比較選定する上で特に重要となる3つのポイントを解説します。これらの基準をもとに各サービスを評価することで、導入後のミスマッチを防ぎ、BTMの効果を最大限に引き出すことができるでしょう。
ポイント1:機能(手配範囲と連携機能)
BTMの選び方で最も重要なポイントの一つが、手配可能な範囲と外部システムとの連携機能です。まず、自社の出張ニーズに対して、手配範囲が十分かを確認する必要があります。国内出張がメインであれば、新幹線(JR)や国内線、ビジネスホテルが網羅されているかが重要です。一方、海外出張が多い場合は、海外の航空券やホテル、現地の交通手段までカバーしているか、ビザ手配や危機管理のサポートがあるかが比較の焦点となります。次に、経費精算システムや会計ソフト、カレンダーツールなど、既存の社内システムと連携できるかも確認しましょう。手配データが自動で経費精算システムに連携されれば、精算業務の効率化は飛躍的に向上します。連携できない場合、手入力の手間が残り、BTM導入の効果が半減してしまう可能性もあるため注意が必要です。
ポイント2:料金体系とコスト
料金体系とトータルの導入・運用コストも、BTM比較における重要な選定基準です。BTMの料金体系は、主に「初期費用」「月額利用料」「手配手数料(発券手数料)」の3つで構成されます。初期費用や月額利用料が無料のサービスは導入のハードルが低いですが、その分、一回の手配ごとにかかる手数料が割高に設定されている場合があります。逆に出張頻度や人数が多い企業の場合、月額費用を支払う定額制のプランの方が、手配ごとの手数料を抑えられ、トータルコストが安くなる可能性もあります。自社の月間または年間の出張件数や利用金額を試算し、どの料金体系が最もコストメリットを出せるかをシミュレーションすることが不可欠です。表面的な「無料」という言葉だけでなく、将来的な利用規模も見据えてコストパフォーマンスを比較検討しましょう。
ポイント3:サポート体制と操作性
システムの操作性(UI/UX)と、導入・運用時のサポート体制も見逃せない比較ポイントです。BTMは出張者本人だけでなく、管理者(総務・経理)など、様々な立場の社員が利用します。そのため、ITリテラシーが高くない人でも直感的に操作できる、分かりやすい画面設計であるかどうかが重要です。無料トライアルやデモ画面で、実際の予約のしやすさや管理画面の見やすさを確認しましょう。また、導入時の初期設定サポートや、運用開始後にトラブルが発生した際の問い合わせ窓口(電話、メール、チャットなど)の充実度も確認が必要です。特に海外出張中のトラブル対応など、緊急時のサポート体制が整っているかは、安心感に直結します。旅行会社系のBTMであれば、オンラインだけでなくオフライン(電話や窓口)での柔軟な手配変更に対応できる場合もあります。
手配の効率化・コスト削減におすすめの出張管理システム(BTM)
ここでは、まず「手配業務の効率化」と「直接的なコスト削減」を最優先したい企業におすすめのBTMを紹介します。これらのサービスは、特に国内出張が中心で、宿泊費や交通費の圧縮、手配にかかる工数の削減に課題を感じている企業に適しています。多くは初期費用や月額費用が無料で導入できるため、スモールスタートでBTMの効果を試してみたいベンチャー企業や中小企業にも最適です。シンプルな操作性や、複数の予約サイトを一括で比較できる機能などが特徴です。
じゃらんコーポレートサービス
じゃらんコーポレートサービスは、リクルートが提供する法人向け宿泊予約サービスです。国内最大級の宿泊予約サイト「じゃらんnet」の豊富な宿泊施設(約2万6千件以上)を、法人専用の管理機能と共に利用できる点が最大の特徴です。初期費用や月額利用料は無料で、導入のハードルが非常に低いのが魅力です。法人限定のお得なプランも提供されており、宿泊費の直接的なコスト削減に貢献します。管理機能としては、部署やプロジェクトごとに出張者を管理でき、誰がいつどこに宿泊したかの実績(利用データ)を簡単に把握できます。請求書払いにも対応しており、社員の立替払いや仮払い業務を削減し、経理部門の業務効率化にも繋がります。国内の宿泊手配の効率化とコスト削減を重視する企業に最適です。
Racco(ラッコ)
Racco(ラッコ)は、宿泊手配に特化した無料の出張管理システムです。じゃらんコーポレートサービスと同様に、初期費用や月額利用料がかからず、手軽に導入できる点が特徴です。最大の強みは、宿泊費の「一括請求」による業務効率化です。社員がRacco経由でホテルを予約すると、宿泊費は月末にまとめて企業に請求されるため、社員の立替払いや領収書精算が一切不要になります。これにより、出張者本人と経理担当者の双方の負担を大幅に軽減できます。また、楽天トラベルや、るるぶトラベルなど複数の大手予約サイトのプランを横断的に比較・検索できるため、常に最適な料金での予約が可能です。宿泊手配の立替精算業務をゼロにし、業務効率化を徹底したい企業に向いています。
ピカパカ出張DX
ピカパカ出張DXは、JR東海ツアーズが提供する出張手配システムです。特に東海道・山陽新幹線を利用する出張が多い企業に強みを発揮します。このシステム最大の魅力は、新幹線と宿泊施設を自由に組み合わせた「ダイナミックパッケージ(JR+宿泊セットプラン)」をオンラインで簡単に手配できる点です。セットで予約することにより、個別で手配するよりも大幅に出張コストを削減できる可能性があります。もちろん新幹線や宿泊の単体手配も可能です。初期費用や月額利用料は無料で、操作画面もシンプルで分かりやすいため、導入しやすい点もメリットです。新幹線での移動が多い企業の出張コスト削減と、手配の効率化を実現する強力なツールと言えるでしょう。
Smart BTM
Smart BTMは、経路検索サービス「駅すぱあと」で知られる株式会社ヴァル研究所が提供するBTMです。このサービスの特徴は、シンプルで直感的な操作性(UI)と、国内の交通機関(鉄道、航空)から宿泊までを幅広くカバーしている点です。初期費用や月額利用料が無料でありながら、出張の申請・承認ワークフロー、手配、データ管理までを一元的に行えます。また、「駅すぱあと」の技術を活かした正確な経路検索と運賃計算が可能で、交通費精算の効率化にも役立ちます。社員の立替払いをなくす一括請求にも対応しており、経理業務の負担も軽減します。ITツールの操作に不安がある企業や、まずは無料でBTMを導入し、国内出張の手配・管理をシンプルに効率化したい企業におすすめです。
AI Travel
AI Travelは、AI(人工知能)を活用した次世代型の出張管理システムです。最大の特徴は、AIが出張者の好みや過去の履歴、出張規程を学習し、最適な交通手段や宿泊プランを自動でレコメンド(提案)してくれる点です。出張者はチャット形式で希望を伝えるだけで、複数の手配候補が提示され、手配にかかる時間を大幅に短縮できます。手配データは自動で経費精算システムとも連携可能です。また、管理者はダッシュボードで出張状況やコストをリアルタイムに可視化でき、ガバナンス強化にも繋がります。従来の予約サイトでの検索・比較作業をAIに任せることで、出張者と管理者の双方の業務効率化を実現します。新しいテクノロジーを活用して、手配業務を根本から効率化したいと考える企業に適しています。
トラベルjp for Business
トラベルjp for Businessは、旅行比較サイト「トラベルjp」の法人向けサービスです。このシステムの最大の強みは、その圧倒的な「比較力」にあります。国内外の主要な宿泊予約サイトや航空券予約サイト、旅行会社のプランを一度の検索で横断的に比較・検索できます。これにより、出張者は常に最安値のプランや、自社の出張規程に合った最適なプランを簡単に見つけることが可能となり、出張コストの削減に直結します。初期費用や月額利用料は無料で導入できるため、コストをかけずに出張費の最適化を図りたい企業に最適です。ただし、機能は手配(比較・検索)に特化している側面があり、精算連携や詳細な管理機能は他のBTMと比較してシンプルな場合があります。
国内出張の総合手配・管理におすすめの出張管理システム(BTM)
次に、国内出張に関する手配(交通・宿泊)を幅広くカバーし、申請・承認や出張規程の管理までを総合的に行いたい企業におすすめのBTMを紹介します。これらのサービスは、大手旅行会社やその関連企業が提供しているケースが多く、オンラインでの手配機能に加え、複雑な手配や緊急時の対応を依頼できる有人サポート(オフライン対応)が充実しているのが特徴です。中堅企業から大手企業まで、ある程度の出張ボリュームがあり、手配の効率化とガバナンス強化を両立させたいニーズに応えます。
エルクトラベルの出張手配プラス
エルクトラベルの出張手配プラスは、オンラインの利便性と専任担当者による手厚い有人サポートを融合させたハイブリッド型のBTMです。利用者はシステムを通じて国内の航空券、JR、宿泊施設を検索・予約できるだけでなく、団体出張や複雑な旅程、急な変更など、オンラインでは対応が難しい手配を専任の担当者に電話やメールで依頼できます。この柔軟な対応力が最大の強みです。また、企業の出張規程に合わせたシステム設定が可能で、規程違反の手配を自動で制御し、内部統制の強化にも貢献します。手配費用は一括請求に対応し、経理業務の効率化も図れます。システムの利便性と、いざという時に頼れるプロのサポートの両方を求める企業に最適なサービスです。
出張なび
出張なびは、大手旅行会社である株式会社日本旅行が提供するBTMサービスです。長年の旅行業で培ったノウハウとネットワークを活かし、国内のJR券、航空券、宿泊施設、レンタカーまで、幅広い出張手配をオンラインで完結できます。法人専用の割引プランも利用可能で、コスト削減にも貢献します。出張なびの特徴は、オンライン手配システム(BTM)の提供に加え、日本旅行の専門スタッフによる有人サポートも受けられる点です。急な予定変更やイレギュラーな手配にも柔軟に対応できます。また、出張データを分析し、コスト削減や業務改善に役立てるためのレポート機能も充実しています。大手旅行会社の信頼性と総合力を背景に、国内出張の手配・管理を安心して任せたい企業に適しています。
出張ステーションNEXT
出張ステーションNEXTは、近畿日本ツーリスト(KNT)が提供する法人向けの出張手配・管理システムです。このサービスも、KNTの豊富な旅行商品(国内航空券、JR、宿泊など)をオンラインで簡単に手配できる機能を備えています。出張規程の自動チェック機能により、規程遵守(ガバナンス)を徹底しながら、手配業務の効率化を実現します。請求は会社へ一括で行われるため、立替精算の手間もかかりません。出張ステーションNEXTの独自性としては、蓄積された出張データを活用した分析機能に力を入れている点が挙げられます。部署別や利用交通機関別のコスト分析レポートなどを通じて、出張費のさらなる最適化に向けたインサイトを得ることが可能です。手配の効率化だけでなく、データに基づいたコスト管理を推進したい企業に向いています。
出張管理 BTOL
出張管理 BTOL(ビトル)は、株式会社V-Growthが提供するBTMで、特に国内の交通機関(JR、私鉄)や宿泊のオンライン手配に強みを持っています。利用者は自身のスマートフォンやPCから、出張規程の範囲内で最適な経路や宿泊先を検索・予約できます。BTOLの特徴は、導入企業の個別のニーズに合わせた柔軟なカスタマイズ性です。企業の既存のワークフローや出張規程に沿って、システムの機能や表示項目を細かく設定することが可能です。また、経費精算システムとの連携にも対応しており、手配から精算までをシームレスに繋げることで、業務効率化を最大化します。自社の運用ルールに合わせたシステムを構築し、国内出張管理を徹底的に効率化したい企業に適したソリューションです。
BT-Compass
BT-Compassは、株式会社NTTデータ・ビーンが提供する出張手配・管理ソリューションです。このシステムは、出張の「申請・承認」から「手配(航空券・JR・宿泊)」、そして「経費精算」までの一連のプロセスを、一つのプラットフォームで一元管理できる点が最大の特徴です。出張申請が承認されると、その情報に基づいて手配が可能となり、手配データは自動的に経費精算データとして連携されます。これにより、データの二重入力や申請漏れを防ぎ、業務プロセス全体を効率化します。また、出張規程の遵守を徹底するためのチェック機能も強力で、企業の内部統制(ガバナンス)強化に大きく貢献します。申請から精算までをデジタルで一気通貫に管理したい中堅・大手企業に最適です。
グローバル・経費精算・ガバナンス強化におすすめの出張管理システム(BTM)
最後に、海外出張(グローバル対応)が多い企業や、出張手配だけでなく経費精算プロセス全体との完全な連携、さらには危機管理を含めた高度なガバナンス強化を最重要視する企業におすすめのBTMを紹介します。これらのサービスは、機能が非常に豊富で、大規模な組織や多国籍企業での利用にも耐えうる設計となっています。導入コストは比較的高額になる傾向がありますが、それに見合うだけの業務効率化と統制強化の効果が期待できます。
Concur Travel
Concur Travelは、経費精算・管理クラウドで世界トップシェアを誇るSAP Concurが提供する出張管理ソリューションです。最大の特徴は、同社の経費精算システム「Concur Expense」と完全に統合されている点です。Concur Travelで手配した航空券やホテルのデータは、自動的に経費精算レポートに連携され、手入力や領収書の添付が不要になります。このシームレスな連携により、手配から精算までのプロセスが劇的に効率化されます。また、グローバル対応にも優れており、世界中の航空会社、ホテル、レンタカーの手配が可能で、多言語・多通貨にも対応します。出張規程の自動チェック機能や、出張者の位置情報を把握し安全を確保する危機管理機能も万全です。海外出張が多く、経費精算を含めた業務全体を抜本的に改革したい企業に最適です。
ビズバンス(BizVance)
ビズバンス(BizVance)は、JTBグループの株式会社JTBビジネストラベルソリューションズが提供する高機能BTMです。JTBの豊富な旅行コンテンツ(国内・海外)の手配能力と、中堅・大手企業の複雑な出張規程や組織構造に対応できる高度な管理機能を兼ね備えています。出張の申請・承認ワークフロー、オンライン手配、経費精算(立替・一括請求の両対応)、危機管理、データ分析まで、出張管理に必要なあらゆる機能を網羅しています。特に、グローバルな出張手配とガバナンス強化に強みを持ち、企業のコスト削減とコンプライアンス遵守を両立させます。導入・運用には専任のコンサルタントによる手厚いサポートが提供され、自社に最適化された出張管理体制を構築できます。
BORDER
BORDERは、その名の通り、特に「海外出張」の管理に特化したBTMサービスです。他の多くのBTMが国内手配をベースに海外機能を追加しているのに対し、BORDERはグローバルスタンダードな手配と管理を軸に設計されています。海外の航空券、ホテル、鉄道などのオンライン手配はもちろん、最大の特徴は「ビザ(査証)」の要否判定と申請代行サポート、そして「危機管理」機能が充実している点です。渡航先の安全情報や感染症情報をリアルタイムで提供し、緊急時には出張者の安否確認アラートを発信するなど、海外出張者の安全確保を強力にバックアップします。海外出張の頻度が非常に高く、手配の効率化と同時に、社員の安全管理(リスクマネジメント)を最重要課題と位置づける企業に最適です。
HIS BTM Portal
HIS BTM Portalは、株式会社エイチ・アイ・エス(HIS)が提供する法人向け出張管理システムです。HISが持つグローバルなネットワークと調達力を活かし、特に海外出張の手配に強みを持っています。世界中の航空券やホテルをオンラインで手配できるだけでなく、HISの海外支店や専門スタッフによるオフライン(電話・メール)でのサポートも充実しており、複雑な旅程や緊急時の変更にも柔軟に対応可能です。オンラインの利便性と、旅行会社の専門的なサポートを両立させています。もちろん国内手配にも対応しており、出張データの一元管理やコストの可視化、出張規程の管理も可能です。コストメリットを追求しつつ、グローバルな手配と手厚いサポート体制を重視する企業に適しています。
出張管理システム(BTM)のメリット・デメリット
出張管理システム(BTM)の導入は、企業に多くのメリットをもたらす一方で、いくつかのデメリットや注意点も存在します。導入を成功させるためには、これらの両面を正確に理解し、自社の課題と照らし合わせて検討することが不可欠です。BTMは単なる予約ツールではなく、出張業務全体のプロセス改革に寄与するものです。コスト削減や業務効率化といった直接的な効果に加え、内部統制の強化といった間接的な効果も期待できます。しかし、そのためには既存の業務フローの変更や、社員への教育が必要になる場合もあります。次のセクションでは、具体的なメリットとデメリットを詳しく掘り下げて解説します。
BTM導入のメリット
BTM導入の最大のメリットは、出張に関わる業務全体の劇的な効率化とコスト削減です。まず、出張手配において、社員自身がシステム上で規程内の交通機関や宿泊先を簡単に検索・予約できるため、総務担当者や出張者本人の手配工数が大幅に削減されます。また、法人一括精算に対応しているシステムを選べば、社員の立替払いが不要になり、仮払いや領収書精算といった煩雑な経理業務も削減できます。コスト面では、法人専用プランや提携ホテル・航空会社の利用、複数サイトの横断比較による最安値の選択が可能となり、直接的な出張費用を圧縮できます。さらに、システムが出張規程を自動でチェックするため、不要なアップグレードや高額な宿泊先の利用を防ぎ、ガバナンス強化(内部統制)にも大きく貢献します。
BTM導入のデメリット・注意点
BTM導入のデメリットとしては、まず導入・運用コストの発生が挙げられます。システムによっては初期費用や月額利用料、または手配ごとにかかる手数料(発券手数料など)が設定されている場合があります。無料のシステムもありますが、機能が限定的であったり、特定の手配にしか対応していなかったりすることもあるため、トータルコストでの比較が必要です。また、新しいシステムの導入には、既存の業務フローの見直しや、社員への周知・教育が不可欠です。特に、これまで個別に手配することに慣れていた社員からは、一時的な抵抗感や使いにくさを感じる声が上がる可能性もあります。このため、導入時には操作性の良いシステムを選定するとともに、導入目的やメリットを社内で丁寧に説明し、運用ルールを明確に定めることが、スムーズな移行と定着の鍵となります。
出張管理システム(BTM)の料金相場
出張管理システム(BTM)の導入にかかる料金相場は、システムの機能や提供形態によって大きく異なります。まず、初期費用や月額利用料が「無料」のシステムがあります。これらは主に国内の宿泊手配や一部の交通手配に特化しており、手配ごとや宿泊料金の一部を手数料として収益源としています。導入ハードルが低いため、中小企業やBTMを試してみたい企業に適しています。次に、月額数万円から数十万円の利用料がかかる「有料」のシステムです。これらは、国内・海外の幅広い手配、経費精算システムとの連携、詳細な出張規程管理、危機管理、データ分析など、より高度な機能を提供します。料金は利用するID数(従業員数)や出張のボリュームに応じた従量課金制、あるいは定額制が一般的です。自社の出張規模や必要な機能を精査し、無料プランの手軽さをとるか、有料プランの機能性をとるか、トータルコストで見極める必要があります。
出張管理システム(BTM)を導入する際の注意点
出張管理システム(BTM)を導入する際には、いくつかの注意点があります。まず最も重要なのは、「導入目的を明確にする」ことです。「コストを削減したい」「手配業務を効率化したい」「ガバナンスを強化したい」など、自社が抱える最大の課題を特定し、その課題解決に最適な機能を持つシステムを選ぶ必要があります。次に、「既存システムとの連携」の確認です。特に経費精算システムや会計ソフトと連携できるか否かは、導入後の業務効率に直結します。連携できない場合、手入力の作業が残り、期待した効果が得られない可能性があります。また、「社内ルールの整備と周知」も不可欠です。新しいシステムの導入に伴い、出張規程の見直しや申請・承認フローの変更が必要になる場合があります。導入前にルールを明確にし、社員に対して十分な説明とトレーニングを行うことで、スムーズな移行とシステムの定着を促すことができます。
出張管理システム(BTM)に関するFAQ
出張管理システム(BTM)の導入を検討するにあたり、多くの担当者様が抱く疑問や不安があります。ここでは、特によく寄せられる質問(FAQ)をピックアップし、それらに対する一般的な回答を解説します。例えば、既存のシステムとどう連携するのか、導入にはどれくらいの時間がかかるのか、スマートフォンでの利用は可能なのか、といった実務的な疑問です。これらの点を事前にクリアにすることで、より具体的な導入イメージを持ってシステム選定を進めることができるでしょう。
Q1. 既存の経費精算システムと連携できますか?
多くの出張管理システム(BTM)は、既存の経費精算システムとの連携機能を備えています。連携の方式はシステムによって異なりますが、一般的なのはCSVファイルなどを用いたデータ連携です。BTMで手配した航空券や宿泊のデータをCSV形式で出力し、それを経費精算システムに取り込むことで、金額や日付の手入力を削減できます。さらに高機能なBTMや、SAP Concurのように同一ベンダーが提供するシステムの場合、API連携によって手配データがリアルタイムかつ自動的に経費精算システムに反映されるシームレスな連携も可能です。導入を検討しているBTMが、現在利用中の経費精算システムと連携可能か、どのような連携方式(CSVかAPIか)に対応しているかは、選定時の重要な確認ポイントです。
Q2. 導入までにかかる期間はどれくらいですか?
BTMの導入までにかかる期間は、選択するシステムの機能やカスタマイズの有無、企業の規模によって大きく変動します。初期費用・月額費用が無料のクラウド型サービスで、基本的な宿泊手配機能のみを利用する場合、申し込みから最短で即日~数営業日で利用開始できるケースもあります。一方、出張規程の詳細な設定、既存の経費精算システムとの連携、申請・承認ワークフローの構築などが必要な高機能なBTMを導入する場合、要件定義から設定、社内テスト、運用開始までに数週間から2〜3ヶ月程度かかるのが一般的です。特に大手企業で複雑な設定が必要な場合や、グローバル展開を伴う場合は、半年以上のプロジェクトになることもあります。自社の希望する運用開始時期から逆算し、余裕を持ったスケジュールで選定と導入準備を進めることが重要です。
Q3. スマートフォン(アプリ)での手配や精算は可能ですか?
はい、現在提供されている多くの出張管理システム(BTM)は、スマートフォンやタブレットからの利用に対応しています。専用のモバイルアプリを提供しているサービスもあれば、スマートフォンのブラウザ表示に最適化(レスポンシブ対応)されているサービスもあります。これにより、出張者は移動中や出張先からでも、手軽に航空券や宿泊先の検索・予約、変更、キャンセルが可能になります。また、出張申請や承認もスマートフォンで完結できるため、上長が外出先にいても承認プロセスが滞りません。さらに、経費精算システムと連携している場合、スマートフォンで撮影した領収書の写真(画像データ)をそのまま経費精算レポートに添付できる機能もあり、出張後の精算業務も大幅に効率化されます。
まとめ
本記事では、出張管理システム(BTM)の基本的な知識から、導入のメリット・デメリット、選び方のポイント、そして【2025年最新】のおすすめBTM15選を目的別に比較・解説しました。出張手配や経費精算の業務は、多くの企業にとって非効率とコストの温床になりがちな領域です。BTMの導入は、これらの業務を劇的に効率化し、立替払いの負担をなくすだけでなく、出張コストの可視化と削減、出張規程の遵守によるガバナンス強化にも直結します。
自社に最適なBTMを選ぶためには、まず「コスト削減」「業務効率化」「グローバル対応」など、導入目的を明確にすることが重要です。その上で、本記事で紹介した「機能(手配範囲・連携)」「料金体系」「サポート体制」の3つの比較ポイントを参考に、各サービスを検討してください。無料のシステムから高機能な有料システムまで選択肢は多様です。ぜひこの機会にBTMの導入を検討し、出張管理業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)と、より戦略的なコスト管理への第一歩を踏み出しましょう。
おすすめの出張管理システム一覧
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| 会社名 | サービス名 | 特長 | 費用 |
|---|---|---|---|
| 株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ | ビズバンスJTB出張予約 |
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要お問い合わせ |
| 株式会社エルク | エルクトラベルの出張手配プラス |
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要お問い合わせ |
| ボーダー株式会社 | BORDER |
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初期費用・月額費用 0円 |
| 株式会社日本旅行 | 出張なび |
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| 株式会社ピカパカ | ピカパカ出張DX |
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要お問い合わせ |
| 株式会社リクルート | じゃらんコーポレートサービス |
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| 株式会社IACEトラベル | Smart BTM |
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初期費用・月額費用 0円 |
| 楽天グループ株式会社 | Racco |
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初期費用・月額費用 0円 |
| 株式会社コンカー | Concur Travel 出張管理 |
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要お問い合わせ |
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要お問い合わせ |
| イオンコンパス株式会社 | BT-Compass |
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要お問い合わせ |
| 株式会社エイチ・アイ・エス | HIS BTM Portal |
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要お問い合わせ |
| 株式会社ベネフィット・ワン | 出張ステーションNEXT |
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従業員1名につき月額1,000円~ |
| 株式会社ベンチャーリパブリック | トラベルjp for Business |
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初期導入費用/月額固定費用なし |
