更新日:2025/01/08
学校に安否確認システムを導入する3つのメリットとは? 導入が進む背景も解説
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
日本は地震大国といわれますが、その実世界で起きているマグニチュード6.0以上の地震の17.9%は日本で発生しています。また日本には活断層が2,000カ所もあるとされているため、これから先もどこでいつ大きな地震に見舞われるか分かりません。地震だけでなく台風による洪水や土砂災害、火山噴火など、避難が必要になる災害は数多くあります。
そんな中、導入が加速しているのが学校安否管理システムです。災害や緊急事態に見舞われた際、迅速に保護者と連絡が取れる学校防災上不可欠なツールとして注目されています。本記事では学校で安否管理システムの導入が進んでいる背景と、安否管理システムのメリットや主な機能を紹介します。
※参考:一般社団法人国土技術研究センター.「地震の多い国、日本」.
https://www.jice.or.jp/knowledge/japan/commentary12 ,(参照 2024-12-9).
【比較】おすすめの安否確認システム一覧
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サービス名 | 特長 | 費用 | 主な機能 |
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Biz安否確認 |
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ライトプラン:月額10,000円、初期費用0円 スマホプラン:月額400円~、初期費用0円 お手軽導入プラン:月額10,400円~、初期費用100,000円 通常プラン:月額10,400円~、初期費用200,000円 ※全て10IDの場合 |
安否確認/一斉通報/掲示板/設備確認/音声オプション/家族オプション/回答の自動集計/API連携/グループ作成/組織管理など |
安否コール |
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小規模企業向け:5,000円~ 中規模企業向け:15,000円~ 大規模企業向け:30,000円~ |
自動メール配信/アプリ通知/GPS位置情報/自動集計/家族安否確認/アンケート機能/掲示板機能/メール手動配信など |
安否LifeMail |
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初期費用 150,000円(税抜) 月額費用 80円~(税抜)1人当たり |
自動安否確認機能/訓練メール機能/業務連絡機能/新型インフルエンザ状況確認機能/グループメール機能/代理安否確認機能/家族へ安否確認通知機能/地震・津波・火山情報/台風情報/大雨・洪水・雷・竜巻・その他警報・注意報/SNS連携/GPS安否確認機能など |
安否確認サービス2 |
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ライト:6,800円 プレミア:8,800円 ファミリー:10,800円 エンタープライズ:14,800円 |
ユーザーの所属地域設定/登録状況確認/通知条件かんたん設定/予行練習一斉送信/自動一斉送信/LINE連携/リアルタイム自動集計/掲示板による災害対策指示/限定メンバーで対策議論/家族の安否確認/自動メンテナンス/英語表示対応など |
エマージェンシーコール |
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要お問い合わせ | 回答があるまで繰り返し安否確認(最大100回まで)/英語対応/社員情報一括登録/従業員の家族向け伝言サービス/混乱時の従業員の負担を軽減再通知抑止機能など |
セコム安否確認サービス |
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11,000円~(管理者10人当たり) | 災害想定訓練/連絡網管理/安否確認メール代行送信機能/メールアドレスクリーニング機能/位置情報通知機能/英語対応機能/余震判定機能など |
オクレンジャー |
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50ユーザー:60,000円/年 100ユーザー:115,200円/年 |
津波自動配信/地震自動配信/掲示板/自動集計/アプリ受信/プライベート配信など |
Safetylink24 |
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1〜100人:月額 9,800円 101〜200人:月額12,800円 201〜300人:月額費用 15,800円 ※詳細は要お問い合わせ |
個人情報管理/ダッシュボード機能/安否状況登録/安否状況確認/自動リトライ機能/地震・防災気象情報との連動/メール配信結果レポート/掲示板機能/代理回答機能など |
ALSOK安否確認サービス |
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~100名:月額19,800円(税込) 101~500名:月額37,400円(税込) 501~1000名:月額48,400円(税込) |
安否確認連絡の自動配信/Googleパーソンファインダーとの連携/GPS・写真・音声登録/気象情報の自動配信/家族安否サービス/手動による配信機能/社内掲示板機能/グラフ化機能など |
ANPiS |
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スタンダードプラン:6,600円~(税込) ファミリープラン: 6,985円~(税込) |
「地震」 や 「特別警報(台風・洪水等)」 も気象庁の情報と自動で連携/未回答者へのメール等自動再配信/手動配信など |
ANPIC |
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50名:月額 5,130円 100名:月額5,510円 150名:月額7,030円 ※詳細は要お問い合わせ |
LINE連携/アンケート機能/代理報告/自動メッセージ送信/震度設定/送信抑制など |
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学校で安否確認システムの導入が進む背景
学校で安否確認システムの導入が進むきっかけとなったのは、2011年3月11日に起こった東日本大震災の影響があります。昼間に起こったこの地震では多くの生徒がまだ学校に残っており、避難行動の遅れや保護者への引き渡し後に津波の犠牲となってしまわれた方もいたなど、学校防災上の課題を多く残しました。
一方首都圏では帰宅困難者が続出。交通網の停滞により、子どもの引き渡しを受けに学校まで徒歩で向かった保護者もいたといいます。大地震が起こると、その後余震が連続して発生しやすくなります。地震発生直後にむやみな行動を取れば、二次災害を招くかもしれません。
これらのことから見えてきたのは、適切な情報共有と学校・保護者双方間での迅速な安否確認ができていれば正しい避難行動を取りやすく、無理な引き渡しをしなくて済んだかもしれないという点です。近年の安否管理システムには緊急地震速報や避難情報など、気象庁発報の情報を自動で発信できる機能が搭載されています。つまり安否確認だけでなく素早い情報共有に役立つツールとしても有効活用できるのです。
災害は地震だけに限らず、津波、台風による暴風、河川の決壊、火山の噴火などさまざまに考えられます。また昨今の新型コロナウイルス感染症の流行によって休校を余儀なくされたことも、安否確認システムの必要性をあらためて考えるきっかけとなりました。テロなどの脅威も考えると、災害や緊急事態における学校と生徒、保護者間の迅速な情報共有と安否確認は必要不可欠な課題です。
激甚災害では停電、通信網の破壊など、さまざまなことが考えられるでしょう。どれほど準備していても万全とはいえませんが、少なくとも連絡を取れる状況では迅速な安否確認のニーズに応えられる環境を整えることは重要です。こうした背景から学校と子どもたち、保護者間で安否確認情報を速やかに共有できるよう、学校安否確認システムの導入が加速しました。
学校に安否確認システムを導入するメリット
学校安否確認システムの導入には、単純に安否確認ができること以外にもいくつかメリットがあります。
緊急時に保護者と連携しやすくなる
学校では文部科学省が定める「学校防災マニュアル」を元に、子どもたちを保護者へ引き渡す際の手順が定められています。例えば幼稚園や小学校では、引き渡しの際に「引き渡しカード」との照合を行います。基本的に引き渡しカードを持った保護者や関係者が来なければ、子どもたちを帰すことができません。
安否管理システムがあれば、お迎えは何時ぐらいになりそうか、そもそもお迎えに来られるのかといった保護者との連絡を取りやすくなります。子どもたちにも素早く伝えられるため、安心感を与えることにつながります。
個々に連絡を取る手間が省ける
災害時は被災地への連絡が集中し、通信回線がパンクしやすくなります。また通信回線そのものが被災することもあるでしょう。東日本大震災のときにはNTT東日本、 KDDI SoftBankは固定電話や移動通信機器の通信規制を行いました。こうした状況では個別に何度も連絡を取るのは難しく、1回でより多くの人に連絡を取り、回答を得ることが求められます。
安全確認システムには、担当者が連絡できない状況でも気象庁から発信された災害情報から安否確認メールを自動送信する機能があります。つまり学校の担当者は特別な操作をしなくても、待っているだけで安否確認の回答が自動で集まってくる仕組みです。安否確認システムなら個別に連絡を取らずとも、スピーディーに安否確認ができるメリットがあります。
授業再開の判断材料となる
子どもたちや教職員が登校可能かどうかは、授業再開の大切な判断材料になります。安否管理システムなら登校可能かどうか、アンケートのような形で簡単に回答してもらうことが可能です。また回答は自動集計されるため、学校担当者がExcelなどで回答をまとめる必要もありません。
もちろん授業再開には環境を整える必要があります。学校が避難場所になっている場合は別の学校で授業再開となることもあるでしょう。実際に授業が再開するまでの細やかな連絡も、安否確認システムがあればスムーズです。
安否確認システムの主な機能
安否確認システムの主な機能を紹介します。
安否確認メールの一斉送信
安否確認メールは一斉送信が可能です。保護者一人ひとりに対して個別に連絡を取る必要がないため、素早い連絡につながります。例えば電話での連絡では、保護者が電話に出なければ何度もかけなおさなければいけません。それを全校生徒に行うとなると、安否確認だけで膨大な時間がかかります。安否確認システムなら災害時の混乱した状況下でも、迅速に全校生徒・教職員に安否確認メールを送れます。
回答の集計
安否確認の回答が届いても、集計しなければ情報として活用できません。とはいえ被災直後の混乱した状況で、情報の整理を迅速に行うのは容易ではないでしょう。安否確認システムなら集計作業も自動化が可能。情報はリアルタイムで更新されるため、抜け・漏れの心配もありません。中にはクラス別、地区別などカテゴリ別に確認できるシステムもあり、「自分のクラスの状況を確認したい」「教職員の状況を把握したい」という場合に便利に利用できます。
気象庁の発表との連携
安否確認システムの多くには気象庁から発報される緊急地震速報の受信と同時に、安否確認メールを発信できるシステムが搭載されています。担当者がメールを送信できない状況でもメール送信されるため、「担当者でなければ操作方法が分からない」といった属人化のリスクも防げます。いち早く安否確認メールを送信できれば、それだけ確認も早くできるでしょう。実際にメール配信する震度、地域など、設定できる項目はシステムによってさまざまなため、ニーズを踏まえてより自分たちの学校に適したものを選ぶことが大切です。
メッセージ・掲示板機能
安否管理システムの中には、メッセージ機能や掲示板機能を備えているものもあります。災害時を想定して構築されているこの機能は、電話やメールがつながりにくい状況でもアクセスしやすいのが特徴です。例えば「掲示版で学校再開の情報を掲示する」「連絡が取れない保護者や教職員へのメッセージを残す」といった使い方が可能です。
まとめ
学校安否管理システムは、災害や緊急事態発生時の迅速なメール発信と安否確認を容易にする、学校防災上欠かせないシステムです。安否管理システムは平時の一斉連絡などにも活用できるため、いち早く導入し、システムの利用に慣れておきましょう。
学校でも利用できる安否管理システムを知りたいなら、以下の比較記事を参考にしてみてください。自分たちの学校にとって、使いやすいと感じるシステムを導入することが大切です。
【2025年最新比較表あり】おすすめの安否確認システム11選! 必要性や選ぶポイントを解説
【比較】おすすめの安否確認システム一覧
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サービス名 | 特長 | 費用 | 主な機能 |
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Biz安否確認 |
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ライトプラン:月額10,000円、初期費用0円 スマホプラン:月額400円~、初期費用0円 お手軽導入プラン:月額10,400円~、初期費用100,000円 通常プラン:月額10,400円~、初期費用200,000円 ※全て10IDの場合 |
安否確認/一斉通報/掲示板/設備確認/音声オプション/家族オプション/回答の自動集計/API連携/グループ作成/組織管理など |
安否コール |
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小規模企業向け:5,000円~ 中規模企業向け:15,000円~ 大規模企業向け:30,000円~ |
自動メール配信/アプリ通知/GPS位置情報/自動集計/家族安否確認/アンケート機能/掲示板機能/メール手動配信など |
安否LifeMail |
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初期費用 150,000円(税抜) 月額費用 80円~(税抜)1人当たり |
自動安否確認機能/訓練メール機能/業務連絡機能/新型インフルエンザ状況確認機能/グループメール機能/代理安否確認機能/家族へ安否確認通知機能/地震・津波・火山情報/台風情報/大雨・洪水・雷・竜巻・その他警報・注意報/SNS連携/GPS安否確認機能など |
安否確認サービス2 |
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ライト:6,800円 プレミア:8,800円 ファミリー:10,800円 エンタープライズ:14,800円 |
ユーザーの所属地域設定/登録状況確認/通知条件かんたん設定/予行練習一斉送信/自動一斉送信/LINE連携/リアルタイム自動集計/掲示板による災害対策指示/限定メンバーで対策議論/家族の安否確認/自動メンテナンス/英語表示対応など |
エマージェンシーコール |
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要お問い合わせ | 回答があるまで繰り返し安否確認(最大100回まで)/英語対応/社員情報一括登録/従業員の家族向け伝言サービス/混乱時の従業員の負担を軽減再通知抑止機能など |
セコム安否確認サービス |
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11,000円~(管理者10人当たり) | 災害想定訓練/連絡網管理/安否確認メール代行送信機能/メールアドレスクリーニング機能/位置情報通知機能/英語対応機能/余震判定機能など |
オクレンジャー |
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50ユーザー:60,000円/年 100ユーザー:115,200円/年 |
津波自動配信/地震自動配信/掲示板/自動集計/アプリ受信/プライベート配信など |
Safetylink24 |
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1〜100人:月額 9,800円 101〜200人:月額12,800円 201〜300人:月額費用 15,800円 ※詳細は要お問い合わせ |
個人情報管理/ダッシュボード機能/安否状況登録/安否状況確認/自動リトライ機能/地震・防災気象情報との連動/メール配信結果レポート/掲示板機能/代理回答機能など |
ALSOK安否確認サービス |
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~100名:月額19,800円(税込) 101~500名:月額37,400円(税込) 501~1000名:月額48,400円(税込) |
安否確認連絡の自動配信/Googleパーソンファインダーとの連携/GPS・写真・音声登録/気象情報の自動配信/家族安否サービス/手動による配信機能/社内掲示板機能/グラフ化機能など |
ANPiS |
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スタンダードプラン:6,600円~(税込) ファミリープラン: 6,985円~(税込) |
「地震」 や 「特別警報(台風・洪水等)」 も気象庁の情報と自動で連携/未回答者へのメール等自動再配信/手動配信など |
ANPIC |
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50名:月額 5,130円 100名:月額5,510円 150名:月額7,030円 ※詳細は要お問い合わせ |
LINE連携/アンケート機能/代理報告/自動メッセージ送信/震度設定/送信抑制など |