エンゲージメントサーベイが低い原因を特定せよ
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
エンゲージメントサーベイの結果が低い数値で示された場合、重要なのは「なぜ下がっているのか」を正しく特定することである。表面的な数値のみを見て対策を講じても、原因を見誤れば改善にはつながらない。エンゲージメント低下の背景には、評価制度やマネジメント、業務量、人間関係など、複数の要因が複雑に絡み合っている。
本記事では、サーベイ結果から真の原因を読み解き、組織改善へとつなげるための考え方を解説する。
【比較】おすすめのエンゲージメントサーベイ一覧
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| サービス名 | 特長 | 費用 | 主な機能 | トライアル有無 |
|---|---|---|---|---|
ミツカリエンゲージメント
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初期費用:無料 月額費用:150円/人〜 |
・従業員の満足度・状態の可視化 ・ケアすべき人材の発見 ・役割に応じた権限設定 など |
有 |
HRBrain 組織診断サーベイ
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初期費用+月額費用(月額料金×利用人数) 詳細は要お問い合わせ |
・期待・実感のギャップ分析 ・クロス分析 ・他社比較ベンチマーク ・テキストマイニング ・離職予兆分析 など |
有 |
ミキワメ ウェルビーイングサーベイ
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要問い合わせ |
・性格検査 ・ウェルビーイングサーベイ など |
要問い合わせ |
リアルワンのエンゲージメント調査
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基本費用:50万円~(税別) ※月額課金ではなく調査単体の依頼が可能 ※調査パッケージの内容によって費用は異なります |
・エンゲージメント調査 ・専門家の考察付き調査レポート ・Web集計システム |
無 |
STRESCOPE(ストレスコープ)
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要問い合わせ |
・ストレスチェック ・ワーク・エンゲージメント ・プレゼンティーズム ・睡眠サーベイ ・カスタムサーベイ |
要問い合わせ |
| Wevox |
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初期費用:無料 月額費用:300円/人~ |
・エンゲージメントサーベイ ・カスタムサーベイ ・カルチャーサーベイ ・ストレスチェック ・個人特性診断 |
有 |
| タレントパレット |
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要お問い合わせ |
・エンゲージメントサーベイ ・健康管理・ストレスチェック ・TPOD(組織診断) ・マインド(適性検査) など |
有 |
| Geppo |
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20,000円~ |
・個人サーベイ ・組織サーベイ ・ダッシュボード機能 など |
有 |
| モチベーションクラウド |
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要お問い合わせ |
・エンゲージメントサーベイ ・パルスサーベイ など |
有 |
| SmartHR |
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初期費用・サポート費用:無料 月額費用:要お問い合わせ |
・エンゲージメントサーベイ ・マネジメント課題収集サーベイ ・退職サーベイ ・キャリアサーベイ ・ハラスメントサーベイ など |
有 |
| カオナビ |
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要お問い合わせ |
・社員アンケート ・性格診断(エニアグラム) ・パルスサーベイ ・適性検査(SPI3) ・社員データグラフ など |
有 |
| バヅクリ |
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月額費用:300円/人~ |
・エンゲージメントサーベイ ・要因分析 など |
有 |
| One人事 |
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要お問い合わせ |
・エンゲージメントサーベイ ・従業員満足度調査 ・コンディションサーベイ ・1on1 ・クロス分析 など |
有 |
| HIRMOSタレントマネジメント |
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要お問い合わせ |
・組織診断サーベイ ・個人コンディションサーベイ ・アンケート ・人材データ分析 など |
有 |
| LLax forest |
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月額費用:200円/人~ |
・メンタルヘルスサーベイ ・フィジカルヘルスサーベイ ・エンゲージメントサーベイ |
有 |
| EX Intelligence |
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要お問い合わせ |
・組織診断サーベイ ・パルスサーベイ ・ストレスチェック など |
有 |
| ラフールサーベイ |
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月額費用:16,000円~ |
・ショートサーベイ ・ディープサーベイ ・オリジナル設問 ・ダッシュボード など |
有 |
この記事の目次はこちら
エンゲージメントサーベイが低いとは何を意味するのか
数値の良し悪しではなく経営判断の材料として読み解く
エンゲージメントサーベイが低いという結果を目にしたとき、多くの決裁者や管理部責任者は強い違和感や不安を覚える。しかし、ここで最も避けるべきなのは、数値そのものに過剰反応し、現場に説明責任を押し付けることである。
エンゲージメントサーベイは、職場環境の良し悪しや従業員満足度を単純に測るものではない。従業員が自社の方向性を理解し、自らの役割に意味を見出し、主体的に成果創出へ向かおうとしているかを可視化する経営指標である。
エンゲージメントサーベイは満足度調査ではない
満足度が高くても、指示待ちで付加価値を生まない組織は存在する。一方で、不満が一定数存在していても、課題意識を持ち改善を求めるエネルギーが組織に満ちているケースもある。
エンゲージメントサーベイが低いという結果は、単なる士気低下ではなく、生産性の停滞、離職リスクの上昇、マネジメント構造の歪みといった中長期的な経営課題の兆候である可能性が高い。
「低いスコア」は組織の崩壊ではなく変革の兆候
特に重要なのは、低いスコアが必ずしも組織の絶望状態を示しているわけではないという点である。本当に組織に期待していない従業員は、極端に低い点数を付けることすらせず、無難な回答や無回答を選択する傾向がある。
つまり、率直に低い評価が返ってくる組織は、まだ現場に期待と改善意欲が残っている状態と捉えることができる。
決裁者が見るべきは絶対値ではなく構造
エンゲージメントサーベイのスコアは、設問設計、尺度、業界特性、企業規模によって大きく変動する。同じ五段階評価であっても、行動意欲を問う設問と職場満足を問う設問では平均値は異なる。
そのため、重要なのは
- どの項目が相対的に低いのか
- どの属性層で顕著に低下しているのか
- 過去と比較してどう推移しているのか
といった構造的な読み取りである。
エンゲージメントサーベイが低いという事実はあくまで出発点であり、そこからどのレベルの投資判断につなげるかが、決裁者に求められる役割となる。
なぜ自社のエンゲージメントは低いのか
表面的要因ではなく真因を突き止める三つの構造視点
エンゲージメントが低い理由として、給与や残業時間、福利厚生への不満が挙げられることは多い。しかし、これらはあくまで表層的な現象であり、真因はより深い構造に潜んでいる。
意思決定につなげるためには、原因を網羅するのではなく、構造として分解し、どこに歪みが集中しているかを特定する視点が不可欠である。
視点一 経営ビジョンと現場の断絶
経営層が掲げるパーパスや中期計画が、現場の日々の業務と結びついていない場合、従業員は自分の仕事の意味を見失う。
この状態では、個別施策を強化してもエンゲージメントは上がりにくく、努力が分散し組織としての推進力が生まれない。
- 自社の方向性が現場に理解されていない
- 目標が抽象的で業務に落とし込めていない
- 成果と組織貢献の関係が不明確
これらは、ビジョン共感スコアの低下として表面化しやすい。
視点二 マネジメント機能の構造的疲弊
エンゲージメントに最も強い影響を与えるのは、直属の上司との関係性である。
プレイングマネージャー化が進み、部下育成やフィードバックに十分な時間を割けない管理職が増えると、特定部署や特定役職層でスコアが急落する傾向が現れる。
ここで注意すべきなのは、問題を管理職個人の資質に還元しないことである。
多くの場合、
- 業務量の偏在
- 権限と責任の不一致
- 評価制度との不整合
といった組織構造の歪みが、管理職に過度な負荷をかけている。
視点三 心理的安全性という見落とされがちな要素
一見すると意外だが、心理的安全性が高い組織ほど、エンゲージメントサーベイのスコアが低く出ることがある。
これは、従業員が本音を言っても不利益を被らないと確信しているため、不満や課題が率直に数値化されるからである。
逆に、スコアが極端に高いにもかかわらず離職が止まらない組織は、
- 本音を隠す文化
- 忖度による回答
- 表面的な従順さ
が蔓延しているリスクを孕んでいる。
原因特定で最も重要な視点
エンゲージメントサーベイが低い場合に最初に行うべきは、
どの構造レイヤーに課題が集中しているのかを見極めることである。
制度に原因があるのに研修を強化しても効果は薄く、マネジメントの問題を制度改定だけで解決することもできない。
この切り分けができて初めて、次の「分析」「ツール選定」「導入判断」が意味を持つ。
サーベイ結果を読み違える組織に共通する落とし穴
測っているのに改善できない企業の典型パターン
エンゲージメントサーベイを実施しているにもかかわらず、スコアが改善しない企業には明確な共通点がある。それは、データを「確認」して終わり、意思決定に使えていないという点である。
決裁者や管理部責任者がまず理解すべきなのは、サーベイ自体が問題なのではなく、読み取り方と使い方に失敗しているケースが圧倒的に多いという事実である。
平均値だけを見て安心してしまうリスク
最も多い誤りは、全社平均スコアのみで判断することである。
平均値が一定水準に見える場合、「大きな問題はない」と結論づけてしまいがちだが、実際には特定部署や特定年次層で深刻な低下が進行しているケースは少なくない。
この状態を放置すると、ある日突然、離職や不祥事といった形で問題が顕在化する。
属性別分析を行わないことによる判断ミス
年齢、職種、役職、勤続年数などの切り口で分析しなければ、エンゲージメント低下の真因は見えてこない。しかし、Excel集計や簡易調査では分析負荷が高く、結果として全体傾向のみで終わってしまうことが多い。
これは「見えていない」のではなく、「見ようとしていない」状態であり、経営判断としては極めて危険である。
定性コメントを活かしきれない問題
自由記述には、数値では把握できない現場の温度感や違和感が詰まっている。しかし、量が多くなるほど担当者の主観で要約され、経営判断に耐える情報として整理されないまま埋もれてしまう。
結果として、現場は声を上げても何も変わらないと感じ、次回以降の回答意欲が低下する悪循環に陥る。
他社比較に依存しすぎる危険性
業界平均やベンチマークとの比較は参考情報に過ぎない。本来重視すべきは、自社内での差分、推移、相関である。
外部比較を主軸にすると、自社の組織フェーズや戦略に合わない施策を選択してしまうリスクが高まる。
改善につながるエンゲージメントサーベイ分析の考え方
判断材料を生み出すための分析設計
エンゲージメントサーベイを経営判断に活かすためには、分析の目的を明確にする必要がある。
目的は「スコアの評価」ではなく、どこに手を打つべきかを判断することである。
設問設計と分析視点を一致させる
エンゲージメントは抽象度が高いため、単一の質問で測定できない。
行動意欲、組織理解、上司との関係、成長実感などに分解し、それぞれが全体にどの程度影響しているかを見る必要がある。
重要なのは、単発で低い項目に反応するのではなく、エンゲージメント全体との関連性が強い要素を特定することである。
クロス分析による優先順位の明確化
若手層で成長実感が低い一方、中堅層では評価への不満が強いといった構造が見えれば、施策は一律ではなく層別に設計すべきである。
この視点を持つことで、限られた経営リソースを最も効果の高い領域に集中投下できる。
時系列で見ることで施策の有効性を検証する
エンゲージメントサーベイは単発では意味を持たない。
施策実施後にどの項目がどう変化したかを追うことで、改善の成否を検証できる。
短期的な数値変動に一喜一憂せず、中長期的なトレンドとして改善しているかを見る姿勢が重要となる。
Excelや簡易調査では限界が来る理由
属人化と再現性の欠如が生むリスク
一定規模以上の組織では、Excelや簡易アンケートでの運用には明確な限界がある。
最大の課題は、分析が担当者のスキルに依存し、継続性と再現性が担保できない点である。
担当者が変わるたびに切り口が変わり、過去比較ができなくなる状況は、改善サイクルを破壊する。
分析負荷が改善スピードを阻害する
属性別分析や相関分析を行おうとすると作業負荷は急激に増大する。その結果、最低限の集計で終わり、意思決定に使える分析まで到達しないケースが多い。
定性コメントの分析も同様で、時間不足により一部の声だけが強調される危険性がある。
専用ツール導入が現実的な選択肢となる局面
この段階に来て初めて、エンゲージメントサーベイツールの導入が検討対象となる。
重要なのは、ツール導入そのものではなく、改善サイクルを安定して回せる体制を作れるかどうかである。
エンゲージメントサーベイツール選定で見るべきポイント
測定ツールではなく意思決定支援基盤として選ぶ
決裁者がツール選定で見るべきは、設問数や価格ではない。
最重要なのは、分析結果が具体的な改善アクションにつながる設計になっているかである。
分析機能の解像度
属性別分析、設問間相関、時系列比較が容易に行えるかは必須条件である。
これにより、管理部の負担を抑えつつ、経営判断に必要な材料を迅速に提供できる。
可視化と共有のしやすさ
結果が直感的に理解できる可視化は、経営層や現場マネージャーへの共有において重要である。
理解できなければ、行動は起きない。
改善アクションへの接続性
スコアが低い項目に対し、どのような施策が考えられるかを示唆する仕組みがあるかどうかで、ツールの価値は大きく変わる。
現場マネージャーが主体的に動ける設計かどうかも重要な判断軸となる。
組織規模・目的別に見るツール導入の考え方
自社の意思決定目的から逆算する
小規模組織では全社傾向の把握が主目的となり、シンプルさとスピードが重視される。
一方で中規模以上の組織では、部門間や役職別の違いを把握するため、分析機能の重要性が高まる。
また、離職防止を主目的とするのか、組織開発や人的資本経営を見据えるのかによっても、求められる機能は異なる。
他社事例に引きずられず、自社が何を判断したいのかを明確にした上で選定することが不可欠である。
まとめ
エンゲージメントサーベイが低いという結果は、組織の問題点を可視化した重要な経営データであり、放置すべきものではありません。重要なのは数値の高低に一喜一憂することではなく、その背後にある構造を読み解き、どこに経営資源を投下すべきかを判断することです。平均値だけを見るのではなく、属性別や時系列で分析し、真因を特定することで初めて改善への道筋が見えてきます。Excelや簡易調査では限界がある場合、専用ツールの活用は現実的な選択肢となります。測定に留まらず、分析から改善アクションまでを支援できる仕組みを選び、エンゲージメントサーベイを組織変革の起点として活用することが、持続的な成長につながります。
【比較】おすすめのエンゲージメントサーベイ一覧
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| サービス名 | 特長 | 費用 | 主な機能 | トライアル有無 |
|---|---|---|---|---|
ミツカリエンゲージメント
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初期費用:無料 月額費用:150円/人〜 |
・従業員の満足度・状態の可視化 ・ケアすべき人材の発見 ・役割に応じた権限設定 など |
有 |
HRBrain 組織診断サーベイ
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初期費用+月額費用(月額料金×利用人数) 詳細は要お問い合わせ |
・期待・実感のギャップ分析 ・クロス分析 ・他社比較ベンチマーク ・テキストマイニング ・離職予兆分析 など |
有 |
ミキワメ ウェルビーイングサーベイ
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要問い合わせ |
・性格検査 ・ウェルビーイングサーベイ など |
要問い合わせ |
リアルワンのエンゲージメント調査
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基本費用:50万円~(税別) ※月額課金ではなく調査単体の依頼が可能 ※調査パッケージの内容によって費用は異なります |
・エンゲージメント調査 ・専門家の考察付き調査レポート ・Web集計システム |
無 |
STRESCOPE(ストレスコープ)
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要問い合わせ |
・ストレスチェック ・ワーク・エンゲージメント ・プレゼンティーズム ・睡眠サーベイ ・カスタムサーベイ |
要問い合わせ |
| Wevox |
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初期費用:無料 月額費用:300円/人~ |
・エンゲージメントサーベイ ・カスタムサーベイ ・カルチャーサーベイ ・ストレスチェック ・個人特性診断 |
有 |
| タレントパレット |
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要お問い合わせ |
・エンゲージメントサーベイ ・健康管理・ストレスチェック ・TPOD(組織診断) ・マインド(適性検査) など |
有 |
| Geppo |
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20,000円~ |
・個人サーベイ ・組織サーベイ ・ダッシュボード機能 など |
有 |
| モチベーションクラウド |
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要お問い合わせ |
・エンゲージメントサーベイ ・パルスサーベイ など |
有 |
| SmartHR |
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初期費用・サポート費用:無料 月額費用:要お問い合わせ |
・エンゲージメントサーベイ ・マネジメント課題収集サーベイ ・退職サーベイ ・キャリアサーベイ ・ハラスメントサーベイ など |
有 |
| カオナビ |
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要お問い合わせ |
・社員アンケート ・性格診断(エニアグラム) ・パルスサーベイ ・適性検査(SPI3) ・社員データグラフ など |
有 |
| バヅクリ |
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月額費用:300円/人~ |
・エンゲージメントサーベイ ・要因分析 など |
有 |
| One人事 |
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要お問い合わせ |
・エンゲージメントサーベイ ・従業員満足度調査 ・コンディションサーベイ ・1on1 ・クロス分析 など |
有 |
| HIRMOSタレントマネジメント |
|
要お問い合わせ |
・組織診断サーベイ ・個人コンディションサーベイ ・アンケート ・人材データ分析 など |
有 |
| LLax forest |
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月額費用:200円/人~ |
・メンタルヘルスサーベイ ・フィジカルヘルスサーベイ ・エンゲージメントサーベイ |
有 |
| EX Intelligence |
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要お問い合わせ |
・組織診断サーベイ ・パルスサーベイ ・ストレスチェック など |
有 |
| ラフールサーベイ |
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月額費用:16,000円~ |
・ショートサーベイ ・ディープサーベイ ・オリジナル設問 ・ダッシュボード など |
有 |

