オフィス ゾーニングで実現する安全・効率的なオフィス管理

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
近年、企業における情報漏洩事件や不正侵入の事例が後を絶たず、その手口は年々巧妙化しています。オフィス内においても、内部関係者による情報持ち出しや不正アクセス、さらには外部からの侵入リスクが高まっており、一度発生すれば企業の信用失墜や莫大な損害、事業継続の危機を招く可能性があります。こうした状況下で、セキュリティ対策は企業経営にとって喫緊の課題となっており、管理部門では入退室管理システムの導入検討が進められています。
その中で、注目すべきアプローチが「オフィス ゾーニング」です。オフィスゾーニングとは、オフィス内の空間を用途や目的、セキュリティレベルに基づいて区分し、各エリアごとに最適な管理体制を構築する手法です。入退室管理システムとの連携により、ゾーニングの効果は最大化され、物理的なセキュリティと情報セキュリティの両面から企業資産を保護できます。本ガイドでは、管理部関係者の皆様に向け、オフィス ゾーニングの基本知識、具体的な設計手法、システム連携のポイント、さらに導入後の評価と改善プロセスについて詳しく解説します。
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この記事の目次はこちら
1. オフィス ゾーニングとは?
オフィス ゾーニングとは、オフィス内の各エリアを、その利用目的、業務内容、さらにはリスクレベルに応じて区分する手法です。これにより、各ゾーンごとに適切なセキュリティ対策や運用ルールを設定し、無駄な移動の削減や業務効率の向上、さらには情報漏洩リスクの軽減を実現します。
1-1. ゾーニングの種類
エリアゾーニング
オフィスを機能別に分割する手法です。例えば、執務エリア、会議エリア、休憩エリア、受付エリアなど、それぞれのエリアには目的に応じた環境を構築します。
【目的】
・業務効率の向上
・従業員の集中力向上
・コミュニケーションの活性化
・来訪者への適切な対応
【メリット】
・各エリアに最適な環境を提供可能
・不要な移動や干渉を最小化
・明確な区分で業務にメリハリが生まれる
【デメリット】
・柔軟なレイアウト変更が難しくなる場合がある
・部門間の連携が阻害される可能性
セキュリティゾーニング
情報資産の重要度やアクセス権限に基づいてエリアを分割する手法です。機密情報を取り扱う部門、開発エリア、一般従業員エリアなど、セキュリティレベルごとに明確に区分します。
【目的】
・情報漏洩リスクの低減
・不正アクセス・持ち出しの防止
・インシデント発生時の被害範囲の限定
【メリット】
・重要情報資産の保護が可能
・エリアごとのアクセス管理が容易
・従業員のセキュリティ意識向上
【デメリット】
・厳格な運用が要求される
・従業員の利便性低下リスク
その他のゾーニング
必要に応じ、アクティビティベースドワーキング(ABW)や部署別ゾーニングなど、柔軟性を持たせたゾーニングも検討できます。これらは業務内容に合わせて自由に働く環境や、部門間の連携を重視した配置を実現します。
1-2. ゾーニングの重要性
オフィス ゾーニングは、単に空間を区分するだけでなく、入退室管理システムとの連携を前提とした全体的なセキュリティ戦略の一部です。これにより、万が一の不正侵入や情報漏洩が発生した場合にも、被害を限定的に抑えることが可能となります。また、働き方改革や多様な業務スタイルの中で、従業員の作業環境を最適化し、業務効率を向上させる効果も期待できます。
2. 入退室管理システムとの連携によるメリット
オフィス ゾーニングは、入退室管理システムと組み合わせることで、その効果を最大限に発揮します。システム連携により、各ゾーンごとのアクセス制限や記録、異常検知が実現され、物理的なセキュリティが強化されます。
2-1. 連携によるセキュリティ強化
- アクセス制限の強化
各ゾーンに対して、許可された従業員のみの入室を実現します。ICカード認証や生体認証(指紋、顔認証など)を利用し、権限のない人物の立ち入りを防ぎます。 - 入退室履歴の管理
「いつ」「誰が」「どのゾーンに」入退室したかを正確に記録することで、異常なアクセスパターンを早期に発見し、トラブル時の原因究明に役立ちます。 - リアルタイムアラート
不正な入退室が検知された場合、管理者へ自動的にアラートが送信され、迅速な対応が可能となります。
2-2. 労務管理との連携効果
入退室システムとの連携により、各ゾーンの入退室記録が自動で勤怠データとして反映されるため、正確な労働時間管理が実現します。これにより、法令遵守や内部統制が強化され、管理部門の業務負担も軽減されます。
2-3. 経営面でのメリット
- コスト削減
エリアごとに必要なセキュリティ機器を厳選することで、無駄な設備投資を抑制し、運用コストの削減が可能です。 - 内部統制の強化
ゾーニングにより明確なアクセスルールを定めることで、ISOやISMSなどの国際基準に基づいた管理体制が構築しやすくなります。
3. オフィス ゾーニングの活用法
オフィス ゾーニングを効果的に活用するためには、ゾーンごとに求められるセキュリティ対策を明確にし、入退室管理システムと連動した運用を行うことが不可欠です。
3-1. ゾーンの区分と定義
オフィス内のエリアは、以下のように分類されます。
- パブリックスペース
入口、ロビー、共用廊下など外部からのアクセスが可能なエリア。基本的な防犯カメラやセキュリティゲートを設置。 - 共有スペース
ミーティングルーム、カフェテリア、休憩室など、従業員が自由に利用するエリア。簡易なアクセス制御を導入。 - ワークスペース
各部署やオープンオフィス、フリーアドレスエリアなど、業務が行われる場所。必要に応じた個別のアクセス管理を実施。 - 機密エリア
サーバールーム、役員室、研究開発部門など、高度なセキュリティ対策が求められるエリア。生体認証や多重認証システムによる厳格な管理を行う。
3-2. システム連携の具体的方法
ゾーニングと入退室管理システムの連携により、以下のような具体的な対策が可能です。
- ICカード認証
各従業員に個別のICカードを発行し、ゾーンごとに入室権限を設定。許可されていないエリアへの立ち入りを物理的にブロックします。 - 生体認証
指紋認証や顔認証を採用し、より高いセキュリティレベルを必要とするエリアにおいて、確実な本人確認を実施します。 - ログ管理システム
各ゾーンの入退室データを一元管理し、異常なアクセスパターンを解析。これにより、セキュリティインシデントの早期発見と対応が可能となります。 - アラート機能
不正な入退室や設定外のアクセスが発生した際、即座に管理者へ通知するシステムを導入し、迅速な対策を支援します。
4. ゾーニング計画の策定手順
効果的なゾーニングを実施するためには、計画段階から綿密な分析と準備が必要です。以下の手順を参考にしてください。
4-1. 現状分析と課題抽出
- 現状の把握
現在のオフィスレイアウト、設備、入退室の管理状況、過去のセキュリティインシデントを詳細に分析します。 - 課題の明確化
各エリアでのリスクや運用上の問題点を洗い出し、改善が必要なポイントを整理します。従業員へのアンケートやヒアリングも有効です。
4-2. 基本方針と目標設定
- 目的の明確化
ゾーニングの目的(例:情報漏洩リスクの低減、業務効率の向上)を具体的に設定します。 - セキュリティレベルの設定
各ゾーンに対して、どの程度のアクセス制御が必要か、具体的な目標値や運用ルールを策定します。
4-3. レイアウト設計と動線の最適化
- フロアプランの作成
CADやBIMツールを用い、各ゾーンの配置や動線をシミュレーションしながら最適なレイアウトを設計します。 - システム機器の設置場所検討
入退室管理機器や監視カメラ、セキュリティゲートの最適な設置位置を決定し、シームレスな連携を目指します。
4-4. システム選定と予算・工期の見積もり
- 製品比較と選定
必要な機能(ICカード認証、生体認証、ログ管理、アラート機能など)を備えた入退室管理システムやセキュリティ機器を複数比較し、自社に最適なものを選びます。 - コストとスケジュールの策定
導入に必要な予算、工期、設置作業のスケジュールを詳細に見積もり、プロジェクト計画書としてまとめます。
4-5. 運用ルールの策定と従業員教育
- 運用ルールの文書化
各ゾーンの利用ルールや入退室管理システムの操作方法、緊急時の対応フローを明確に定め、文書化します。 - 教育と周知徹底
管理部門および全従業員に対して、運用ルールやシステム操作の教育を実施し、定期的な訓練を行います。
5. 導入時のポイントと注意点
ゾーニングおよび入退室管理システムの導入は、計画段階から運用開始まで多くのポイントに注意を払う必要があります。
5-1. 設備導入時の物理条件確認
- 現場調査の徹底
壁の材質、天井高、電源配置など、設置環境の詳細を事前に確認し、既存設備との互換性を確保します。 - 施工チェックリストの作成
施工ミスや設置不良を防ぐため、チェックリストを作成し、現場での確認を徹底します。
5-2. セキュリティポリシーとの整合性
- 内部統制との整合
企業全体のセキュリティポリシーや法令遵守の要件とゾーニング計画が一致しているか、再確認します。 - アクセス権限と運用ルールの文書化
各ゾーンごとのアクセス権限や緊急時対応フローを文書化し、全従業員に周知徹底することが必要です。
5-3. システム連携と運用教育の徹底
- 運用マニュアルの整備
入退室管理システムとの連携後、具体的な運用マニュアルを作成し、全従業員に配布します。 - 定期的な教育とフィードバック
運用状況に応じた定期的な教育・訓練を実施し、運用ミスを防止するとともに、フィードバックを基にシステム改善を継続します。
6. 導入後の評価と継続的改善
導入が完了した後も、オフィス ゾーニングおよび入退室管理システムの効果を最大化するためには、運用状況の定期的な評価と継続的な改善が不可欠です。
6-1. モニタリングと評価
- KPIの設定
「不正アクセス件数」「入退室記録の正確性」「従業員のフィードバック」などの指標を設定し、運用状況を数値化します。 - 定期モニタリング
各ゾーンの入退室ログやシステムの稼働状況を定期的に確認し、問題が発生していないか、改善の余地がないかをチェックします。
6-2. 改善プロセスの確立
- レビュー会議の開催
管理部門内で定期的なレビュー会議を開催し、現場のフィードバックや最新のセキュリティ動向を共有します。 - 柔軟なプラン変更
評価結果に基づき、ゾーニング計画やシステム設定の見直しを迅速に行い、必要なアップデートを実施します。 - 継続的な教育と運用ルールの更新
従業員への再教育や運用ルールの更新を定期的に行い、常に最新のセキュリティ対策を維持できる体制を整えます。
7. まとめ
本記事では、「オフィス ゾーニング」の基本概念からその種類、入退室管理システムとの連携によるセキュリティ強化、効果的なゾーニング計画の策定手順、導入時の注意点、さらには導入後の評価と継続的改善方法までを詳しく解説しました。ゾーニングにより、オフィス内をパブリックスペース、共有スペース、ワークスペース、機密エリアと明確に区分することで、各エリアに最適なセキュリティ対策が実現でき、情報漏洩リスクや不正侵入を未然に防ぐ効果が期待できます。また、入退室管理システムとの連携により、正確な勤怠管理と内部統制の強化も可能となります。管理部門の皆様は、まず現状のオフィス環境と課題を把握し、具体的なゾーニング計画を策定することで、企業全体のセキュリティ強化と業務効率向上を実現してください。継続的な評価と改善を通じ、安心で効率的なオフィス運営を目指しましょう。