受発注システムとは? 機能やメリット、選び方を解説
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
受発注業務を手動で行うと、どうしてもヒューマンエラーや在庫の過不足が発生しやすくなります。こうしたミスを減らすために役立つのが、専用の受発注システムです。受発注システムを活用することで、ヒューマンエラーの削減だけでなく、属人化の防止といったメリットも期待できます。
本記事では、受発注システムの機能や種類、導入するメリット、選び方、業種別にできることなどを分かりやすく解説します。
【比較】おすすめの受発注システム一覧
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サービス名 | 特長 | 費用 | 主な機能 | 無料トライアル |
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楽楽販売 |
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初期費用:150,000円(税抜) 月額費用:70,000円~(税抜) |
受注管理 発注管理 請求管理 売上管理 プロジェクト管理など |
有 |
CO-NECT |
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初期費用:(受注側):0円 初期費用(発注側):0円 月額費用(受注側):要問い合わせ 月額費用(発注側):フリープラン0円、ビジネスプラン3,000円 |
受注管理 発注管理 伝票作成 販売管理・分析など |
有 |
MOS |
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要お問い合わせ |
受注管理 発注管理 拡張オプション カスタマイズなど |
要お問い合わせ |
COREC |
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初期費用(受注側):0円 初期費用(発注側):0円 月額費用(受注側):無料プラン0円、ビジネスプラン2,980円 月額費用(発注側):無料プラン0円、ビジネスプラン1,480円 |
受注管理 発注管理 出荷・請求処理など |
要お問い合わせ |
B to Bプラットフォーム受発注 |
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要お問い合わせ |
受注管理 発注管理 システム連携など |
要お問い合わせ |
Bかーと |
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初期費用:80,000円 月額費用:9,800円~ |
カート 商品管理 マイページ 顧客管理など |
有 |
TANOMU |
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要お問い合わせ |
受注管理 商品案内 集計管理など |
要お問い合わせ |
クロスオーダ |
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要お問い合わせ |
受注管理 発注管理 販促機能 請求書発行など |
要お問い合わせ |
Aladdin EC |
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要お問い合わせ |
受注管理 発注管理 出荷状況管理 システム連携など |
要お問い合わせ |
らくうけーる |
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初期費用 :要問い合わせ 月額費用(基本料金):20,000円 |
受注管理 発注管理 請求管理 システム連携など |
要お問い合わせ |
TEMPOSTAR |
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初期費用 :0円 月額費用:1,650円~ |
受注管理 在庫管理 複数倉庫連携 サービス連携など |
要お問い合わせ |
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受発注システムとは受発注を一元管理できるシステム
受発注システムとは、さまざまな商品の受注、発注をデジタル化し、一元管理できるようにしたシステムのことです。従来の電話やFAXによる受発注方法と比べて、処理スピードが早く人的ミスも抑えられるため、業務効率化に効果的です。
受発注システムの機能
受発注システムには受注側、発注側それぞれに必要な機能が備わっています。
受注側向けの主な機能は次のとおりです。
- 受注管理機能:顧客からどのような注文がきたのかを確認できる
- 在庫管理:商品ごとの在庫状況を確認できる
- 出荷管理:商品ごとの出荷状況を確認できる
- 納品書・請求書発行:受注情報から納品書や請求書を発行できる
- メール機能:顧客に対して確認メールやサンクスメールを送信できる
一方、発注システムに備わっている、発注向けの主な機能は次のとおりです。
- 発注機能:商品を発注できる
- 発注管理:発注した商品の到着日や情報を確認できる
- 自動発注:在庫状況に応じて自動で発注できる
- 発注書発行:発注情報をもとに発注書を発行できる
- 支払い管理:発注にあたって支払いする金額が管理できる
受発注システムによっては、見積書を自動作成する機能や取引先に応じて値引きする機能なども備わっています。機能はシステムごとに異なるため、自社が希望する機能を備えたシステムを導入しましょう。
受発注システムの種類
受発注システムには次のとおりいくつかの種類があります。
- オンプレミス型
- パッケージソフト型
- クラウド型
それぞれにメリット、デメリットがあるため、事前に把握しておきましょう。
オンプレミス型
オンプレミス型とは、自社でサーバーを用意、運用する受発注システムのことです。オンプレミス型のメリットは、自社独自のセキュリティポリシーを反映しやすく、自社の方針や業務フローに応じて柔軟にカスタマイズできることです。
ただし、オンプレミス型による受発注システムを構築する場合、コストと構築期間がかかるというデメリットがあります。さらに、自社で運用が求められるため、基本的に専任の従業員が必要です。
パッケージソフト型
パッケージソフト型とは、市販のソフトウェアを利用する受発注システムのことです。パッケージソフト型であれば、オンプレミス型のような構築期間を短縮できる上、導入コストを抑えることも可能です。
一方、使用できる機能が限られる、業務フローの見直しが発生するといったデメリットもあります。
クラウド型
クラウド型は、オンラインの仮想サーバーを使用する受発注システムです。クラウド型であれば自社でサーバーを用意する必要がないため、システム導入コストを抑えられます。また、メンテナンスやシステムのアップデートを提供元に一任できるため、自社の業務負担を軽減可能です。
しかし、クラウド型は連携できるシステムやセキュリティ機能が製品によって異なるため、自社に応じたものを選ぶ必要があります。
受発注システムを導入するメリット
受発注システムを導入することで次のようなメリットが期待できます。
- 受発注業務の負担を軽減できる
- ヒューマンエラーの削減につながる
- 情報の一元管理による属人化を防止できる
- コストを削減できる
- テレワークに対応しやすい
ここではそれぞれのメリットについて詳しく解説します。
受発注業務の負担を軽減できる
受発注システムを導入することで受発注業務の負担を軽減可能です。受発注システムを他のシステムと連携させることで、データの二重入力の手間が省けます。
また、企業規模によっては営業担当者が受発注業務を担っていることもあるでしょう。受発注業務の量によっては営業活動に支障をきたすこともありますが、受発注システムによって受発注業務の負担を軽減できれば、営業活動に注力可能です。
ヒューマンエラーの削減につながる
電話やFAXで受発注のやり取りをしている場合、聞き漏れや対応漏れなどのヒューマンエラーが発生しかねません。ヒューマンエラーが発生すると修正対応が必要になるため、さらに時間がかかってしまいます。
一方受発注システムであれば、基本的に発注側が指定した数量、商品がそのまま反映されます。そのため、従来の受発注業務で発生していたヒューマンエラーの件数を削減することが可能です。
情報の一元管理による属人化を防止できる
電話やFAXで受発注をしていた従来のフローでは、受注があったタイミングで受発注に関する情報を把握しているのは特定の部署や担当者だけになります。部署間での情報共有がスムーズに進まなかったり、重要情報の引き継ぎ漏れが出たりすることもあるでしょう。
一方、受発注システムであれば管理画面で受発注情報を一元管理できるため、スムーズな情報共有が可能です。特定の従業員しか情報を把握していないという属人化の防止にもつながります。
コストを削減できる
受発注システムはコスト削減にも効果的です。専用の発注用紙で取引している場合は、発注用紙の印刷代や用紙を保管するためのファイル代、保管棚などのコストが発生するでしょう。しかし、受発注のためのシステムを導入すれば、基本的に印刷やファイル、保管棚などは不要です。また、受発注の窓口がシステムに集約されるため、従来より人件費も削減できます。
テレワークに対応しやすい
FAXや電話で受発注のやり取りをしている場合、受発注業務対応のために出社を必要とする会社も多いでしょう。対して、受発注システムであれば出社せずに受発注業務を進めることも可能であり、テレワークにも対応しやすいという特徴があります。
テレワークは従業員のワークライフバランスを整えるといったメリットがあるため、受発注システムの導入が従業員の働きやすい環境の整備につながることがあります。
受発注システムを導入するデメリット
受発注システムには、メリットだけでなくデメリットもあります。導入にあたっては次のようなデメリットがあることを把握しておきましょう。
- 導入にコストがかかる
- システム操作に慣れるまでに時間がかかる
- 取引先の同意が必要な場合がある
以下でそれぞれについて詳しく解説します。
導入にコストがかかる
受発注システムの導入には一定のコストが発生します。コストを抑えやすいクラウド型であっても、導入コスト、運用コストなどは必要です。また、導入にあたって従業員への教育コストが発生する場合もあります。
さらに自社用にカスタマイズしたシステムを開発しようとすると、多くのコストが必要となるでしょう。
システム操作に慣れるまでに時間がかかる
受発注システムは導入したからといってすぐに定着するわけではありません。従業員がシステムの操作に慣れるまでには時間がかかることを考慮しましょう。システムをスムーズに運用するためには、事前にマニュアルを準備しておくことが有効です。
取引先の同意が必要な場合がある
受発注システムの種類や運用方法によっては、取引先の同意が必要となる場合があります。
取引先に受発注システムの導入やシステムの変更をお願いする際は、次のようなポイントを意識しましょう。
- 課題をヒアリングした上でメリットを伝える
- 他社の成功事例を伝える
- 導入後のフォローも伝えておく
受発注システムの選び方
受発注システムを導入する際は、次のような点に着目して選びましょう。
- 自社と同業種での導入実績があるか
- 操作しやすいか
- 自社に必要な機能が備わっているか
- サポート体制が整っているか
- データ分析がしやすいか
- セキュリティ対策が整っているか
自社と同業種での導入実績があるか
受発注システムは業種に特化した製品が発表されています。そのため、導入を検討している受発注システムが自社と同業種での実績があるかを確認してみましょう。
システムを提供しているベンダーも業界の特色を把握していることが多いため、きめ細やかなアフターケアが期待できるでしょう。
操作しやすいか
受発注システムは操作しやすいかどうかもポイントです。ITリテラシーの高さは従業員によって異なります。複雑なシステムの場合、従業員によっては操作しづらい可能性もあるでしょう。
また、操作性は自社だけでなく、取引先にも重要な要素です。取引先にも受発注システムを利用してもらう場合、操作しづらいシステムだと取引先から導入を拒否されかねません。
操作性を確認する際は、費用が発生しないトライアル期間やデモ版の活用がおすすめです。ベンダーによってはトライアル期間が設けられていない可能性があるため、導入前にトライアルの有無を確認しておきましょう。
自社に必要な機能が備わっているか
必要な機能が備わっているかどうかは、受発注システム選びにおいて大きなポイントです。システムによって備わっている機能は異なります。例えば会計管理システムと連携できる製品もあれば、案件管理機能が備わっている製品もあるでしょう。自社の導入目的を明確にした上で、求める機能が備わっているシステムを選ぶことが大切です。
また、あわせてどのようなデバイスに対応しているかも確認しておきましょう。スマートフォンやタブレットに対応しているシステムであれば、デスクでのパソコン作業が少ない企業でも使いやすいでしょう。全てのシステムがスマートフォンやタブレットに対応しているわけではないため、対応デバイスを確認しておくことが大切です。
サポート体制が整っているか
受発注システムにトラブルが発生すると、受発注業務に支障をきたします。このような万が一のトラブルに備えてサポート体制が整っているシステムを選びましょう。
ベンダーによっては、取引先から寄せられる問い合わせに対応してくれるケースもあります。このようなベンダーであれば、自社で問い合わせ対応する負担を軽減可能です。
データ分析がしやすいか
一般的に、受発注システムにはデータ分析の機能が備わっています。データ分析機能を活用すれば、仕入数やコストの最適化につなげられます。必要なデータを取り出しやすく、分析しやすいシステムであれば、スピーディな意思決定や店舗の改善などにつなげられるでしょう。
セキュリティ対策が整っているか
受発注システムは顧客の情報を数多く取り扱います。顧客情報が漏えいしてしまうと、相手からの信頼だけでなく、社会的な信頼も低下しかねません。万が一の情報漏えいが起きないよう、セキュリティ対策が整っているシステムを選択しましょう。例えば、ファイアウォールや複数の防御層を張り巡らせているシステムであれば、情報漏えいのリスクを軽減可能です。
受発注システムで業種別にできること
受発注システムはさまざまな業種で導入されています。ここでは次のような業種別に受発注システムでできることを解説します。
- 製造業
- 小売業
- サービス業
製造業
受発注システムを導入することで、受注から出荷までのプロセスの一元管理が可能になります。製造業ではさまざまな部品を仕入れ、計画的かつ複雑な工程を経て出荷に至ります。これらの工程を受発注システムで一括して管理できれば、ヒューマンエラーの削減や業務効率化、納期の遵守などにつながるでしょう。
小売業
小売業において在庫管理は欠かせないものですが、多数の商品を取り扱う関係上、管理が煩雑になりがちです。受発注システムを活用すればそれぞれの商品の在庫状況を正確に把握できる上に、適切なタイミングで発注できるようになります。
多く発注してしまった、発注量が少なかったなどのヒューマンエラーも防止できるため、業務の効率化も図れるでしょう。従業員には、新規顧客やリピーター獲得のための施策など、在庫管理や発注以外の業務に注力できるというメリットも生まれます。
サービス業
サービス業においても受発注システムが活用されています。例えば顧客によって要求が異なる場合、その情報を記録しておくことで、個々のニーズに応じたサービスをスムーズに提供できるようになるでしょう。
また、飲食サービスでも受発注システムは効果的です。特に個人経営の飲食店では、接客、調理、店舗管理といった多くの業務をこなす中で、発注書による発注作業を行うことに大きな負担がかかるでしょう。しかし、受発注システムを導入すれば場所を問わずオンライン上で発注可能となるため、発注作業にかかる負担を軽減できます。
受発注システムを活用して業務の効率化を図ろう
受発注システムとは受注や発注業務をシステムでデジタル化する仕組みです。従来のFAXや電話による受発注業務では、聞き漏れ、記載漏れといったヒューマンエラーや業務負担の増加などのリスクがありました。しかし、受発注システムを導入することで、ヒューマンエラーの削減や業務効率の効率化が期待できます。
受発注システムの導入を検討している場合は、自社の導入目的を明確化した上で、複数のサービスを比較して選ぶことをおすすめします。
https://next-sfa.jp/journal/ordering-system/11-recommended-ordering-systems
【比較】おすすめの受発注システム一覧
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サービス名 | 特長 | 費用 | 主な機能 | 無料トライアル |
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楽楽販売 |
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初期費用:150,000円(税抜) 月額費用:70,000円~(税抜) |
受注管理 発注管理 請求管理 売上管理 プロジェクト管理など |
有 |
CO-NECT |
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初期費用:(受注側):0円 初期費用(発注側):0円 月額費用(受注側):要問い合わせ 月額費用(発注側):フリープラン0円、ビジネスプラン3,000円 |
受注管理 発注管理 伝票作成 販売管理・分析など |
有 |
MOS |
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要お問い合わせ |
受注管理 発注管理 拡張オプション カスタマイズなど |
要お問い合わせ |
COREC |
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初期費用(受注側):0円 初期費用(発注側):0円 月額費用(受注側):無料プラン0円、ビジネスプラン2,980円 月額費用(発注側):無料プラン0円、ビジネスプラン1,480円 |
受注管理 発注管理 出荷・請求処理など |
要お問い合わせ |
B to Bプラットフォーム受発注 |
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要お問い合わせ |
受注管理 発注管理 システム連携など |
要お問い合わせ |
Bかーと |
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初期費用:80,000円 月額費用:9,800円~ |
カート 商品管理 マイページ 顧客管理など |
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TANOMU |
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受注管理 商品案内 集計管理など |
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クロスオーダ |
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受注管理 発注管理 販促機能 請求書発行など |
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Aladdin EC |
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要お問い合わせ |
受注管理 発注管理 出荷状況管理 システム連携など |
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らくうけーる |
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初期費用 :要問い合わせ 月額費用(基本料金):20,000円 |
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TEMPOSTAR |
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初期費用 :0円 月額費用:1,650円~ |
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