QRコード決済対応の決済代行サービスとは?導入メリットと選び方を解説

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
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1. はじめに:QRコード決済導入の必要性と決済代行サービスの役割
QRコード決済は、現代のビジネス環境において顧客の決済ニーズを急速に多様化させており、その普及は特にスマートフォンを利用したキャッシュレス化の流れを加速させる主要な手段となっています。これにより、多くの企業がQRコード決済を導入し、効率的な支払い方法を確保しようとしています。特にBtoB企業にとって、QRコード決済の導入は業務効率化やコスト削減に繋がる大きなチャンスを提供します。
決済代行サービスは、これらの課題に対応するための重要なツールとなります。管理部門や決裁者にとって、QRコード決済対応の決済代行サービスを導入することは、業務の円滑化に大きな影響を与えるため、サービス選定には慎重さが求められます。本記事では、QRコード決済対応の決済代行サービスの基本的な仕組みや導入メリット、さらに最適なサービス選定のためのポイントを詳しく解説します。
QRコード決済の導入は、企業の決済手段を多様化し、競争優位性を高めるための戦略的な一手です。企業は、適切な決済代行サービスを選定することによって、業務の効率化を実現し、コスト削減を図ることができます。
おすすめの決済代行サービス
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サービス名 | 特長 | 決済手数料 | 費用 | 対応している決済方法 | こんな企業におすすめ |
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サブスクペイ
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2.65% | 要お問い合わせ |
クレジットカード決済(LINK方式、トークン方式、メール配信方式、メールリンク方式、CSV決済方式、バーチャル決済方式) 銀行振込 コンビニペーパーレス キャリア決済 |
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Scalebaseペイメント
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2.6%~ | 要お問い合わせ |
クレジットカード決済 口座振替 |
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アルファポータブル
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1.9%~ 3.24%~ |
端末価格:74,800円 【今だけ!端末料金無料キャンペーン実施中!】 月額費用:0円~ 入金手数料:0円~ 解約金:0円 |
クレジットカード決済 QRコード決済(Wechatペイやアリペイなども可) 電子マネー ICカード など |
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BizPay |
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クレジットカード決済 コンビニ決済 ATM決済(ペイジー) 銀行ネット決済(ネットバンキング) スマートフォンキャリア決済 など |
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ユビレジ |
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決済方法による 要問合せ |
ユビレジ プレミアムプラン:月額6,900円~ ユビレジ お試しプラン:月額0円~ |
楽天ペイ(実店舗決済) stera terminal(ステラターミナル) StarPay STORES 決済 Square JMSおまかせサービス オムニカードペイメント |
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掛売決済 |
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Victory-ONE【決済管理】 |
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@払い(スコア後払い) |
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決済手数料:2.7%~4.7% 払込票発行手数料:117円~220円 |
初期費用0円~ 月額0円~45,700円 |
全国の主要なコンビニ d払い LINEpay 楽天銀行 ファミペイ |
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アナザーレーン |
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クレジット決済 コンビニ決済 銀行振込管理サービス 電子マネー決済 メールクレジット決済 |
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AXES Payment |
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クレジットカード決済 銀行振込決済 電子マネー決済 楽天Edy ちょコムeマネー Bitcash C-CHECK など |
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e-SCOTT Smart |
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クレジットカード決済 コンビニ決済 オンラインID決済 コード決済 など |
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会費ペイ |
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手数料 3.5% 決済が成功した請求1件につき100 円 |
初期費用 0 円 月額費用 0 円 |
カード決済 口座振替 コンビニ決済 単発決済 |
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GMOレンシュ |
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決済手数料:1決済につき3.5% 振込手数料:275円(税込み) |
初期費用、更新料:0円 月額料金:1教室あたり4378円(税込み) |
クレジットカード決済 口座振替 コンビニ払い |
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リコーリース集金代行 |
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導入費用は0円 使わない月は基本料金も0円 |
口座振替 コンビニ決済 スマホ決済 |
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後払い.com |
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リスクフリー:4.8% スタンダード:4.2% エキスパート:3.5% スペシャル:2.8% |
-リスクフリー 月額固定費/0円 紙(請求書)/224円(税込)~ -スタンダード 月額固定費/4950円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ -エキスパート 月額固定費/19,800円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ -スペシャル 月額固定費/49,500円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ |
コンビニ後払い決済 | - |
アプラス集金代行 |
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口座振替 コンビニ収納 スマホアプリ請求書払いサービス ペイジー決済 家賃サービス(入居希望者の与信審査、集金代行、滞納者への督促) |
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届いてから払い |
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クレジットカード決済 スマホ決済 キャリア決済 請求書払い コンビニ 郵便局 銀行 |
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stera pack SMBC×GMO |
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クレジット(Visa、Mastercard) 2.70% その他の決済手数料率 3.24% |
月額3,300円 |
クレジットカード決済 電子マネー コード決済 |
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EPARKペイメントサービス |
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- | 初期費用、端末代金、月額費用 0円 |
クレジットカード決済 デビットカード決済 プリペイド決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
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PayCAS Mobile |
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クレジットカード決済 QR決済 電子マネー決済 |
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CASHIER PAYMENT A920 |
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クレジット(Visa、Mastercard)2.98% クレジット 3.25%〜 電子マネー決済 3.25% QRコード決済 2.8%~ |
初期費用 / 端末費用 0円 月額利用料 1台あたり2,200円 |
クレジットカード決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
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Square Terminal |
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3.25% |
初期費用 0円 端末本体価格 ¥39,980 または ¥3,332 /月の12 回払い |
クレジットカード決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
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Square Reader |
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3.25% | 端末本体価格 ¥4,980(税込) |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
- |
Squareレジスター |
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3.25% |
初期費用 0円 端末本体価格 ¥84,980 または¥3,541 /月の24 回払い |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
- |
RP掛け払い |
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0.5%~ | 請求書の郵送費は0円 | - |
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請求まるなげロボ |
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要お問い合わせ | - | - |
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makeshop |
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プレミアムプラン 3.19%~ VISA/Mastercard 3.19% JCB/American Express/Diners makeshopエンタープライズ 3.14%~ VISA/Mastercard 3.14% JCB/American Express/Diners |
プレミアムプラン 12,100円(月額料金) 初期費用:11,000円 エンタープライズ 60,500円~(月額料金) 初期費用:110,000円~ |
クレジットカード |
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スクエア |
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対面 3.25%(決済ごと) オンライン(決済ごと) 3.6% 非対面(決済ごと) 3.75% 請求書(決済ごと) 3.25% |
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クレジット決済 電子マネー決済 PayPay決済 オンラインストア オンライン請求書 ブラウザ決済 |
- |
BOTCHAN Payment |
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- | - |
クレカ決済 各種後払い Amazon PAY PayPay |
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PayPay(オンライン決済) |
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物販:3.8% デジタルコンテンツ:10% |
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PGマルチペイメントサービス |
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クレジットカード決済 コンビニ決済 auかんたん決済 d払い など |
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電算システム |
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サービスにより異なる (例)コンビニ コンビニ取扱手数料 130円/件 振込事務手数料(銀行振込手数料含む)500円/回 |
サービスにより異なる (例)コンビニ 初期費用 0円 月額基本料金 15,000円/月 |
コンビニ収納代行 PAYSLE ペーパーレス決済 SMSを利用した決済 DSK後払い TREE PAYMENT口振-100%入金保証型- DSK口座振替 クレジットカード決済 アプリ払込票決済 ゆうちょ振替MT代行 モバライ☆DSK |
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セゾンインボイス |
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取引金額の1.5~5.5%(目安) | 月額費用 0円 | - | - |
JMSおまかせサービス |
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3.24% | 導入費用0円 |
クレジットカード 電子マネー コード決済 ギフトカード デビットカード JCBプレモ |
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2. QRコード決済の基本をおさらい
QRコード決済を導入する前に、まずはその基本的な仕組みと、企業にとっての導入メリットについて確認しておきましょう。
2.1 QRコード決済の仕組み
QRコード決済は、消費者がスマートフォンのQRコードを読み取る、または提示することで支払いが完了するキャッシュレス決済方法です。この方式は、特に消費者にとって非常に簡便であり、現金やカードを使用しなくても支払いを行えるため、急速に普及しています。
QRコード決済には、主に二つの方式があります:
- MPM(Merchant Presented Mode)方式: 店舗側がQRコードを提示し、顧客がそのコードを自身のスマートフォンでスキャンして支払いを行う方式です。この方式は、レジ横にQRコードを掲示するだけで簡単に導入でき、特に小規模店舗でも取り入れやすい特徴があります。
- CPM(Customer Presented Mode)方式: 顧客が自身のスマートフォンでQRコードを表示し、店舗側がそのコードをPOS端末で読み取って支払いを行う方式です。大規模な店舗やチェーン店においてよく使用され、スピーディな会計処理が可能です。
QRコード決済を利用することで、顧客に対して非常に便利で効率的な支払い手段を提供でき、店舗や企業は決済のスムーズさからくる顧客満足度の向上を期待できます。
2.2 主要なQRコード決済ブランド
QRコード決済は、多くの企業が提供する決済サービスを通じて利用できます。代表的なQRコード決済ブランドには以下のものがあります:
- PayPay
- LINE Pay
- 楽天ペイ
- d払い
- au PAY
- メルペイ
これらのQRコード決済ブランドは、それぞれ独自のキャンペーンやポイント還元サービスを展開しており、利用者の増加を促進しています。企業がQRコード決済を導入することによって、顧客に対して選択肢を広げ、利便性の向上を実現できます。
3. QRコード決済の導入メリット
QRコード決済対応の決済代行サービスを導入することは、企業にとって多くのメリットをもたらします。特に、業務効率化やコスト削減、セキュリティの強化など、さまざまな効果が期待できます。
3.1 業務効率化とコスト削減
QRコード決済を導入することで、現金やクレジットカードの取り扱いに伴うコストや手間を大幅に削減できます。現金管理やカードリーダーの導入費用が不要となり、店舗や事務所での決済作業がスムーズになります。また、決済処理が自動化されるため、手動での計算やレジ作業を省き、業務の効率化が進みます。
企業は、QRコード決済導入によって、決済情報が即座にシステムに反映されるため、財務・会計処理の負担が軽減され、経理業務がより迅速かつ正確に行えるようになります。
3.2 顧客利便性の向上
QRコード決済は、顧客にとって非常に便利な支払い方法です。スマートフォンを使ってQRコードをスキャンするだけで支払いが完了するため、現金やクレジットカードを持ち歩かなくても支払いが可能です。このため、特に若年層を中心にQRコード決済が急速に普及しています。
さらに、QRコード決済はオンライン決済との親和性が高いため、店舗での支払いだけでなく、オンラインショッピングやモバイルアプリでの支払いにも利用できます。これにより、企業は新たな顧客層を取り込み、販売機会を拡大することができます。
3.3 セキュリティ強化
QRコード決済は、セキュリティ面でも大きなメリットがあります。従来のクレジットカード決済では、顧客のカード情報が不正に取得されるリスクがありますが、QRコード決済ではそのような情報の取り扱いが不要です。決済情報はQRコード決済プラットフォーム内で暗号化され、取引が安全に行われます。
また、QRコード決済には二段階認証などのセキュリティ対策が施されていることが多いため、不正利用のリスクを大幅に減少させることができます。これにより、企業は安心してQRコード決済を導入することができ、顧客に対しても安全な決済環境を提供できます。
3.4 柔軟な対応と拡張性
QRコード決済は、柔軟な導入手順を提供します。企業が必要に応じて新たな決済手段や機能を追加できるため、将来的なビジネスの拡大にも対応可能です。特にBtoB向けの商取引においては、高額な取引にも対応できるQRコード決済の拡張性は、大きなメリットとなります。
これにより、企業は規模や業態に関係なく、QRコード決済を活用してビジネスを展開することができます。
4. QRコード決済対応の決済代行サービスの選び方
QRコード決済対応の決済代行サービスを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。企業が自社に最適なサービスを選定することで、運用コストを削減し、業務効率を最大限に高めることが可能になります。以下に、サービス選定時に重視すべき要素を紹介します。
4.1 対応するQRコードの種類
QRコード決済対応の決済代行サービスを選ぶ際には、対応するQRコード決済ブランドの種類を確認することが不可欠です。自社のターゲット顧客層が主に利用しているブランド(PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、d払いなど)や、今後必要となりそうなブランドをカバーしているかをチェックしましょう。特定のブランドにしか対応していないサービスでは、導入効果が限定的になる可能性があるため、将来的なブランド追加の柔軟性も確認しておくことが重要です。
4.2 手数料体系の確認
決済代行サービスは、その提供するサービスに応じて手数料体系が異なります。手数料は大きく分けて、固定費用型と売上連動型の二種類に分けられます。固定費用型では月額料金が定められ、取引規模が大きい場合や安定的に決済が発生するビジネスに有利です。一方、売上連動型では、売上の一定割合を手数料として支払うため、初期費用が抑えられ、低コストでスタートしやすいというメリットがあります。
また、取引ごとの手数料も重要なポイントです。取引金額が大きくなると、手数料が積み重なり、コストに大きな影響を与えるため、取引規模に応じて最適な手数料体系を選ぶことが大切です。
4.3 導入サポートとカスタマーサポート
決済代行サービスを導入する際には、導入サポートとカスタマーサポートの体制が重要です。特に初めてQRコード決済を導入する場合、導入支援が充実しているサービスを選ぶことが大切です。サービス提供者が提供するサポートがしっかりしているか、初期設定やシステム連携で困った時に迅速に対応してくれるかを確認しましょう。
また、運用後のサポート体制も重要です。決済処理に問題が発生した場合や、サービスの利用中にトラブルがあった場合、迅速な対応が求められます。サポートの方法(電話、メール、チャットなど)や対応時間、品質を事前に確認しておくと安心です。
4.4 セキュリティ対策
QRコード決済は、顧客の個人情報や支払いデータを取り扱うため、高いセキュリティ基準を満たしている必要があります。PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)など、国際的なセキュリティ基準に準拠しているかどうかを必ず確認しましょう。
さらに、QRコード決済のシステムには二段階認証や暗号化技術が施されており、不正利用を防止するための対策が講じられています。これにより、顧客情報の漏洩や不正アクセスのリスクを最小限に抑えることができます。セキュリティ対策が充実している決済代行サービスを選ぶことで、企業と顧客双方の安全を守ることができます。
4.5 決済データの管理機能
QRコード決済代行サービスは、決済データの管理機能を提供することが一般的です。これにより、取引履歴や売上データを簡単に管理し、迅速に分析することが可能です。管理者は、リアルタイムで決済状況を確認でき、データを効率的に活用することができます。
また、決済データがERP(Enterprise Resource Planning)システムや会計ソフトと連携できるかどうかも重要なポイントです。自動でデータ連携ができれば、手動での入力作業を減らし、業務の効率化を図ることができます。これにより、経理部門の負担も軽減されます。
5. QRコード決済導入時の注意点
QRコード決済の導入には数多くの利点がありますが、導入に際しては慎重に対応すべき点もいくつかあります。以下に、QRコード決済を導入する際の注意点を整理します。
5.1 通信環境の整備
QRコード決済を導入するためには、安定したインターネット接続が必須です。特に、店舗やオフィスでの使用を検討している場合は、信頼性の高いインターネット回線を整備し、通信環境が十分であることを確認することが重要です。ネットワークの不安定さが原因で決済が中断したり、エラーが発生したりするリスクを避けるため、常に安定した通信環境を保つようにしましょう。
5.2 顧客への周知と教育
QRコード決済を導入した場合、顧客にその使用方法を周知する必要があります。特に、QRコード決済を初めて利用する顧客には、簡潔でわかりやすい案内を提供することが求められます。顧客がスムーズに支払いを行えるよう、サポートをしっかりと準備しておきましょう。
また、スタッフへの教育も重要です。スタッフがQRコード決済の操作方法やトラブル対応について十分に理解していないと、決済時に混乱が生じる可能性があります。適切な研修を行い、スタッフが決済処理に自信を持って対応できるようにすることが求められます。
5.3 運用体制の構築
QRコード決済を導入した後は、運用体制の構築が必要です。決済後のデータ管理やエラー対応、システムのメンテナンスなど、実際に運用を開始した後も発生する問題に迅速に対応できる体制を整えることが大切です。定期的なシステムのチェックやアップデートも欠かさず行い、長期的に安定した運用を実現できるようにしましょう。
6. まとめ:最適な決済代行サービスでQRコード決済導入を成功させよう
QRコード決済対応の決済代行サービスを導入することは、企業にとって業務の効率化やコスト削減を実現し、さらに顧客満足度の向上にもつながる重要な投資です。特に、管理部門や決裁者が導入の判断を行う際には、複数のQRコード決済ブランドに対応したサービスを選定することが重要です。
本記事では、QRコード決済導入のメリット、サービス選定のポイント、導入時の注意点を詳しく解説しました。決済代行サービスを利用することで、企業は複数の決済手段を効率的に管理し、業務の負担を軽減できます。また、QRコード決済を導入することで、顧客の利便性を向上させ、競争優位性を確保することが可能になります。
最適な決済代行サービスを選定し、QRコード決済の導入を成功させることで、企業の成長を支える強力な基盤を築くことができるでしょう。決済代行サービスの選定は、企業の成長戦略において非常に重要な要素となりますので、慎重に比較検討を行い、最適なパートナーを見つけましょう。