更新日:2026/01/27
決済代行とは?導入のメリット・デメリットと失敗しない選び方を完全解説
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
ECサイトやオンラインサービスを運営する企業にとって、決済手段の多様化は顧客満足度向上の重要な要素です。しかし、クレジットカード会社やコンビニ決済事業者と個別に契約し、それぞれ異なるシステムを構築・運用することは、膨大なコストと工数を必要とします。
こうした課題を解決するのが決済代行サービスです。本記事では、BtoB事業において決済代行サービスの導入を検討している決裁者や管理部責任者の方に向けて、決済代行の基本的な仕組みから導入のメリット・デメリット、そして失敗しない選び方まで、意思決定に必要な情報を網羅的に解説します。
特に、多くの情報サイトでは触れられていないデメリットやリスク管理、具体的な費用対効果の算出方法、社内稟議を通すためのポイントなど、実務で本当に必要となる情報を詳しくお伝えします。
おすすめの決済代行サービス
scroll →
| サービス名 | 特長 | 決済手数料 | 費用 | 対応している決済方法 | こんな企業におすすめ |
|---|---|---|---|---|---|
サブスクペイ
|
|
2.65% | 要お問い合わせ |
クレジットカード決済(LINK方式、トークン方式、メール配信方式、メールリンク方式、CSV決済方式、バーチャル決済方式) 銀行振込 コンビニペーパーレス キャリア決済 |
|
Scalebaseペイメント
|
|
2.6%~ | 要お問い合わせ |
クレジットカード決済 口座振替 |
|
アルファポータブル
|
|
1.9%~ 3.24%~ |
端末価格:74,800円 【今だけ!端末料金無料キャンペーン実施中!】 月額費用:0円~ 入金手数料:0円~ 解約金:0円 |
クレジットカード決済 QRコード決済(Wechatペイやアリペイなども可) 電子マネー ICカード など |
|
| BizPay |
|
- | - |
クレジットカード決済 コンビニ決済 ATM決済(ペイジー) 銀行ネット決済(ネットバンキング) スマートフォンキャリア決済 など |
|
| ユビレジ |
|
決済方法による 要問合せ |
ユビレジ プレミアムプラン:月額6,900円~ ユビレジ お試しプラン:月額0円~ |
楽天ペイ(実店舗決済) stera terminal(ステラターミナル) StarPay STORES 決済 Square JMSおまかせサービス オムニカードペイメント |
|
| 掛売決済 |
|
- | - | - | - |
| Victory-ONE【決済管理】 |
|
- | - | - |
|
| @払い(スコア後払い) |
|
決済手数料:2.7%~4.7% 払込票発行手数料:117円~220円 |
初期費用0円~ 月額0円~45,700円 |
全国の主要なコンビニ d払い LINEpay 楽天銀行 ファミペイ |
- |
| アナザーレーン |
|
- | - |
クレジット決済 コンビニ決済 銀行振込管理サービス 電子マネー決済 メールクレジット決済 |
|
| AXES Payment |
|
- | - |
クレジットカード決済 銀行振込決済 電子マネー決済 楽天Edy ちょコムeマネー Bitcash C-CHECK など |
|
| e-SCOTT Smart |
|
- | - |
クレジットカード決済 コンビニ決済 オンラインID決済 コード決済 など |
|
| 会費ペイ |
|
手数料 3.5% 決済が成功した請求1件につき100 円 |
初期費用 0 円 月額費用 0 円 |
カード決済 口座振替 コンビニ決済 単発決済 |
|
| GMOレンシュ |
|
決済手数料:1決済につき3.5% 振込手数料:275円(税込み) |
初期費用、更新料:0円 月額料金:1教室あたり4378円(税込み) |
クレジットカード決済 口座振替 コンビニ払い |
|
| リコーリース集金代行 |
|
- |
導入費用は0円 使わない月は基本料金も0円 |
口座振替 コンビニ決済 スマホ決済 |
|
| 後払い.com |
|
リスクフリー:4.8% スタンダード:4.2% エキスパート:3.5% スペシャル:2.8% |
-リスクフリー 月額固定費/0円 紙(請求書)/224円(税込)~ -スタンダード 月額固定費/4950円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ -エキスパート 月額固定費/19,800円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ -スペシャル 月額固定費/49,500円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ |
コンビニ後払い決済 | - |
| アプラス集金代行 |
|
- | - |
口座振替 コンビニ収納 スマホアプリ請求書払いサービス ペイジー決済 家賃サービス(入居希望者の与信審査、集金代行、滞納者への督促) |
|
| 届いてから払い |
|
- | - |
クレジットカード決済 スマホ決済 キャリア決済 請求書払い コンビニ 郵便局 銀行 |
|
| stera pack SMBC×GMO |
|
クレジット(Visa、Mastercard) 2.70% その他の決済手数料率 3.24% |
月額3,300円 |
クレジットカード決済 電子マネー コード決済 |
|
| EPARKペイメントサービス |
|
- | 初期費用、端末代金、月額費用 0円 |
クレジットカード決済 デビットカード決済 プリペイド決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
|
| PayCAS Mobile |
|
- | - |
クレジットカード決済 QR決済 電子マネー決済 |
|
| CASHIER PAYMENT A920 |
|
クレジット(Visa、Mastercard)2.98% クレジット 3.25%〜 電子マネー決済 3.25% QRコード決済 2.8%~ |
初期費用 / 端末費用 0円 月額利用料 1台あたり2,200円 |
クレジットカード決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
|
| Square Terminal |
|
3.25% |
初期費用 0円 端末本体価格 ¥39,980 または ¥3,332 /月の12 回払い |
クレジットカード決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
|
| Square Reader |
|
3.25% | 端末本体価格 ¥4,980(税込) |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
- |
| Squareレジスター |
|
3.25% |
初期費用 0円 端末本体価格 ¥84,980 または¥3,541 /月の24 回払い |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
- |
| RP掛け払い |
|
0.5%~ | 請求書の郵送費は0円 | - |
|
| 請求まるなげロボ |
|
要お問い合わせ | - | - |
|
| makeshop |
|
プレミアムプラン 3.19%~ VISA/Mastercard 3.19% JCB/American Express/Diners makeshopエンタープライズ 3.14%~ VISA/Mastercard 3.14% JCB/American Express/Diners |
プレミアムプラン 12,100円(月額料金) 初期費用:11,000円 エンタープライズ 60,500円~(月額料金) 初期費用:110,000円~ |
クレジットカード |
|
| スクエア |
|
対面 3.25%(決済ごと) オンライン(決済ごと) 3.6% 非対面(決済ごと) 3.75% 請求書(決済ごと) 3.25% |
- |
クレジット決済 電子マネー決済 PayPay決済 オンラインストア オンライン請求書 ブラウザ決済 |
- |
| BOTCHAN Payment |
|
- | - |
クレカ決済 各種後払い Amazon PAY PayPay |
|
| PayPay(オンライン決済) |
|
物販:3.8% デジタルコンテンツ:10% |
- | - |
|
| PGマルチペイメントサービス |
|
- | - |
クレジットカード決済 コンビニ決済 auかんたん決済 d払い など |
|
| 電算システム |
|
サービスにより異なる (例)コンビニ コンビニ取扱手数料 130円/件 振込事務手数料(銀行振込手数料含む)500円/回 |
サービスにより異なる (例)コンビニ 初期費用 0円 月額基本料金 15,000円/月 |
コンビニ収納代行 PAYSLE ペーパーレス決済 SMSを利用した決済 DSK後払い TREE PAYMENT口振-100%入金保証型- DSK口座振替 クレジットカード決済 アプリ払込票決済 ゆうちょ振替MT代行 モバライ☆DSK |
|
| セゾンインボイス |
|
取引金額の1.5~5.5%(目安) | 月額費用 0円 | - | - |
| JMSおまかせサービス |
|
3.24% | 導入費用0円 |
クレジットカード 電子マネー コード決済 ギフトカード デビットカード JCBプレモ |
|
この記事の目次はこちら
決済代行とは?基本の仕組みと3つの役割
決済代行サービスとは、企業が商品やサービスを販売する際に発生する各種決済業務を、専門の外部事業者が一括して引き受ける仕組みです。具体的には、クレジットカード会社や電子マネー事業者、QRコード決済事業者などとの個別契約や、決済システムの技術的接続、売上データの集約、入金管理などを代行する役割を担います。
従来、クレジットカード決済やコンビニ決済などを導入するには、各決済機関と個別に契約を結び、それぞれの仕様に合わせたシステム開発が必要でした。例えばクレジットカード決済だけでも、VISA、Mastercard、JCBなど複数のブランドごとに異なる手続きが発生します。
決済代行会社を利用すれば、決済代行会社1社と契約するだけで、複数の決済手段をまとめて導入できます。決済代行会社が各決済機関との契約を代行し、統一されたシステムインターフェースを提供するため、事業者側の開発負担は大幅に軽減されます。
決済代行会社が担う3つの機能
契約代行機能では、各決済機関との煩雑な契約手続きを一本化し、審査対応も含めてサポートします。クレジットカード会社や電子マネー事業者との個別交渉や審査、技術対応が不要となり、導入スピードが大幅に向上します。
システム提供機能では、決済画面や決済処理機能を標準搭載したシステムを提供し、自社開発の必要性を排除します。決済機関ごとに異なるAPI仕様を理解し個別にシステム開発を行う必要がなくなるため、開発工数は決済手段1つあたり数百万円規模から大幅に削減されます。
売上管理機能では、複数の決済手段からの入金を一元管理し、決済機関ごとに異なる入金サイクルを統一して事業者に振り込む仕組みを構築します。決済手段ごとに異なるフォーマットや締め日を個別に管理する必要がなくなり、経理部門の負担が劇的に軽減されます。
お金の流れとしては、顧客が商品を購入し決済を行うと、決済代行会社が各決済機関に決済処理を依頼し、承認を取得します。その後、決済機関から決済代行会社に入金され、手数料を差し引いた金額が事業者に一括して振り込まれる流れです。この過程で、決済代行会社は各決済事業者との調整や売上データの集約を行い、企業側は一元化された情報を受け取る形となります。
直接契約と比較した場合、決済代行の最大の利点は管理の一元化です。直接契約では決済手段ごとに異なる管理画面、入金サイクル、契約条件に対応する必要がありますが、決済代行では一つの管理画面ですべての決済情報を確認でき、入金も一本化されます。
BtoB取引における決済代行の3大メリットと経営的効果
決済代行サービスの導入により、BtoB事業者が得られる主なメリットは、複数決済手段の導入による機会損失の削減、システム開発・運用コストの大幅削減、そして経理・財務業務の効率化の3点です。
機会損失の削減と売上向上
顧客が希望する決済手段が用意されていない場合、購入を諦める「カゴ落ち」が発生します。決済手段の選択肢が少ないことが原因でカゴ落ち率が10〜20%上昇するというデータもあります。BtoB取引では取引金額が大きいため、1件のカゴ落ちが数十万円から数百万円の機会損失につながる可能性があります。
決済代行を利用することで、クレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済、口座振替など、多様な決済手段を短期間で導入でき、顧客の選択肢を広げることが可能です。複数の決済手段を揃えることは、顧客の利便性を高め、契約継続率の向上や新規受注率の改善に寄与します。
システム開発・運用コストの削減
各決済機関と直接契約する場合、決済機関ごとに異なるAPI仕様を理解し、個別にシステム開発を行う必要があります。さらに、セキュリティ基準の変更や新しい決済手段の追加があるたびに、追加開発が発生します。
決済代行サービスを利用すれば、決済代行会社が提供する統一APIに接続するだけで済むため、初期開発コストは10分の1以下に抑えられるケースもあります。また、システムの保守・運用も決済代行会社が担当するため、社内のエンジニアリソースを本業の開発に集中させることができます。
自社で決済基盤を構築・維持し続けるには、絶えず変化するセキュリティ規格や法規制への対応、システムのアップデートに多額の保守費用がかかります。決済代行という外部プラットフォームを利用することで、これらの技術的負債を切り離し、常に最新かつ安全な決済環境を定額あるいは従量課金で享受できるようになります。
経理・財務業務の効率化と資金繰り改善
直接契約の場合、決済手段ごとに異なる入金サイクルや入金口座を管理する必要があり、入金消込作業が煩雑になります。月末の締め作業では、複数の決済機関からの入金を個別に確認し、売上データと照合する作業に多大な時間を要します。
決済代行では、すべての決済手段の売上が一つの管理画面で確認でき、入金も一本化されるため、経理部門の作業工数を月間数十時間削減できる事例もあります。請求書作成、封入、発送、入金消込、督促という一連のアナログ作業を自動化することで、これまで複数の専任スタッフを要していた業務を最小限の監視体制で運用可能になります。
また、決済代行会社を通じることで、バラバラだった入金日が集約され、キャッシュフローの予見性が高まります。特に成長フェーズにある企業にとって、資金回収の遅延は致命的なリスクとなりますが、決済代行による早期入金サービスや回収保証を利用することで、運転資金の確保が容易になり、次なる投資へのスピードを加速させられます。
見落としがちなデメリットとリスク管理の実務
決済代行サービスには多くのメリットがある一方で、導入前に理解しておくべきデメリットとリスクも存在します。これらを正しく認識し、適切に対処することが、導入成功の鍵となります。
手数料負担とコスト構造の精査
決済代行サービスでは、各決済機関への手数料に加えて、決済代行会社への手数料も発生します。一般的に、初期費用として数万円から数十万円、月額基本料金として数千円から数万円、そして決済手数料として取引金額の3〜5%程度が必要です。
クレジットカード決済の場合、直接契約では2〜3%の手数料率が多いですが、決済代行を通すと3.5〜5%になることもあります。取引量が多い企業では、この差が年間で数百万円のコスト増につながる可能性があります。
特にBtoB取引で粗利が低い商材を扱っている場合、決済代行手数料の数パーセントが利益を圧迫する可能性があります。さらに、見落としがちなのが解約金やシステム変更費用などの隠れコストです。契約前に、すべてのコスト項目を明確にし、取引規模に応じた損益分岐点を試算することが重要です。
ベンダーロックインと乗り換えリスク
決済代行サービスに依存すると、サービス乗り換え時に大きな障壁が生じます。決済データの移行、システムの再開発、顧客への通知など、切り替えには多大な工数とコストがかかります。
特に、独自の決済システムを構築している決済代行会社の場合、データポータビリティが低く、他社への移行が困難になることがあります。契約期間の縛りや高額な解約金が設定されているケースもあるため、契約前に解約条件を詳細に確認する必要があります。
また、決済代行会社が料金改定を行った場合、交渉の余地が限られることも認識しておくべきです。決済の仕組みがブラックボックス化されることで、トラブル発生時の調査に時間がかかることも想定されます。
システム障害と事業継続性リスク
決済代行会社のシステムに障害が発生すると、すべての決済手段が利用不可能になり、売上機会を失う可能性があります。特に、ECサイトのセール期間中や月末の請求処理時期に障害が発生すると、事業への影響は甚大です。
このリスクを軽減するため、SLA(サービス品質保証)の内容を契約前に確認し、システムの稼働率、障害時の対応時間、補償内容を把握しておくことが必要です。障害発生時や不正利用が疑われる場合の責任分界点も、決済代行の重要な論点です。決済処理の技術的なトラブルは決済代行会社が対応するケースが多いですが、顧客対応や返金判断、社内処理の最終責任は企業側に残ることが一般的です。
入金サイクルとキャッシュフローへの影響
多くの決済代行サービスでは、売上が一定期間まとめて入金される仕組みとなっており、即時入金には対応していない場合が多い点も注意が必要です。資金繰りを重視する事業フェーズでは、このタイムラグが経営判断に影響を及ぼすことがあります。
リスクを最小化するための対策として、複数の決済代行会社を併用する選択肢もあります。主要な決済手段は1社に集約し、一部の決済手段を別の会社で運用することで、障害時のリスク分散が可能です。段階的導入も有効で、まず一部の決済手段で試験運用を行い、問題がなければ本格展開するアプローチにより、リスクをヘッジできます。
決済代行会社選定で失敗しない7つの評価軸
決済代行会社の選定は、導入後の事業運営に大きな影響を与えるため、慎重な検討が必要です。最も陥りやすい失敗は手数料の安さだけで判断してしまうことです。短期的なコスト削減を重視するあまり、サポート体制や将来的な拡張性を軽視すると、結果的に運用負荷が増大する可能性があります。
対応決済手段とBtoB対応力
現在必要な決済手段が揃っているかはもちろん、将来的に新しい決済手段を追加する可能性も考慮する必要があります。クレジットカード決済では主要ブランド(VISA、Mastercard、JCB、American Express)の対応状況、キャリア決済では3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の対応状況を確認します。
また、PayPayや楽天ペイなどのQRコード決済、海外顧客向けの決済手段(銀聯、Alipay)への対応も、事業拡大の観点から重要です。BtoB取引に特化した与信機能や、請求書払い、バーチャル口座の提供があるかも確認すべきポイントです。
コスト構造の透明性と総合的な費用評価
見積もり段階で、初期費用、月額基本料金、決済手数料、トランザクション費用のすべてを明確にする必要があります。取引量が増えた場合の料金変動、ボリュームディスカウントの有無、最低利用料金の設定なども確認します。
複数の決済代行会社から見積もりを取り、同条件で比較することが重要です。また、解約金、システム変更費用、オプション機能の追加費用など、隠れコストの有無も事前に確認しましょう。単に手数料率の低さだけで選ぶと、運用の過程で想定外の費用が嵩むリスクがあります。
システム連携と既存インフラとの親和性
既存のECシステム、会計システム、CRMとの連携が可能か、API仕様が公開されているか、カスタマイズに対応できるかを確認します。特に、基幹システムとのデータ連携が重要な場合、API型とリンク型のどちらに対応しているか、Webhook通知機能があるかなど、技術的な詳細を把握する必要があります。
決済代行の管理画面やデータ形式が既存システムと連携しやすいかどうかは、長期的な運用効率に直結します。API連携のしやすさや、現在使用しているERP、会計ソフトとのデータ連携がスムーズに行えるかを確認します。ここでの親和性が低いと、結局手作業によるデータ加工が発生し、導入効果が半減してしまいます。
セキュリティとコンプライアンス体制
PCI DSS準拠、プライバシーマーク取得、ISMS認証の有無を確認します。また、不正検知機能、3Dセキュア対応、セキュリティコードの必須化など、具体的なセキュリティ対策の内容も重要です。
カード情報の非保持化対応など、高度なセキュリティ要件を代行会社が担保することで、企業側はインフラ維持のコストを抑えつつ、安全な取引環境を顧客に提供できます。反社会的勢力との取引排除といったコンプライアンス面でも、決済代行会社の審査網を活用できるメリットがあります。
サポート体制とコンサルティング力
導入時のサポート内容、トラブル時の対応時間(24時間365日対応の有無)、専任担当者の配置、運用マニュアルや研修の提供状況を確認します。導入後の問い合わせに迅速に対応してくれる体制があるかは、運用の安定性に直結します。
導入時のシステム構築支援だけでなく、運用開始後のトラブル対応や、不正決済対策、さらには売上向上に向けた提案が得られるかも重要です。決済は止まることが許されないインフラであるため、担当者のレスポンスの速さと専門知識の深さは、技術的なスペック以上に重要視すべき項目です。
事業者の信頼性と継続性
決済代行会社の企業規模、実績、導入社数、財務状況を確認し、長期的に安定してサービスを提供できる企業かを見極めます。上場企業や大手グループ傘下の企業は、一般的に事業継続性が高いと評価できます。決済代行会社は単なるベンダーではなく、企業の生命線である資金の入り口を預けるパートナーです。
入金サイクルとキャッシュフロー戦略
決済から入金までの期間、入金頻度(月1回、月2回など)、早期入金オプションの有無を確認します。BtoB事業では資金繰りが重要なため、入金サイクルが自社のキャッシュフローに与える影響を試算することが必要です。月1回入金なのか、複数回入金が可能なのか、また早期入金オプションの有無は、企業の資金繰り戦略に直結します。
失敗事例から学ぶ導入時の3つの落とし穴
実際の導入事例から見えてくる失敗パターンを理解することで、同じ過ちを避けることができます。
手数料試算の甘さによる収益圧迫
ある企業では、導入時の見積もりで月間取引額を300万円と想定していましたが、実際には500万円を超え、決済手数料が当初予算を大幅に超過しました。さらに、想定していなかったトランザクション費用や月額基本料金が加算され、利益率が2〜3%低下する結果となりました。
この失敗の原因は、取引量の予測が楽観的だったことと、すべての費用項目を把握していなかったことにあります。対策としては、過去の取引データに基づく正確な取引量予測を行い、さらに成長を見込んだ場合のコストシミュレーションを実施することが重要です。段階的な料金体系がある場合、各ステップでのコスト変動を把握しておく必要があります。
システム連携の不備による運用トラブル
ある企業では、決済代行システムと既存の会計システムの自動連携を想定していましたが、実際にはAPI仕様が合わず、手動でのデータ入力が必要になりました。結果として、経理部門の業務効率化という導入目的が達成できず、かえって二重入力の手間が増加しました。
この失敗の原因は、導入前の技術検証が不十分だったことにあります。対策としては、本契約前にPoC(概念実証)を実施し、実際のシステム環境で動作テストを行うことが有効です。特に、既存システムとのデータ連携が重要な場合、API仕様書を詳細に確認し、必要に応じて決済代行会社の技術担当者と自社のエンジニアが直接打ち合わせを行うべきです。
契約条件の見落としによる乗り換え困難
ある企業では、より有利な条件を提示する別の決済代行会社への乗り換えを検討しましたが、既存契約に3年間の最低契約期間と高額な違約金が設定されており、乗り換えが事実上不可能でした。また、決済データの移行サポートがなく、自社で数千件の顧客データを手作業で移行する必要があることが判明しました。
この失敗の原因は、契約書の細部を十分に確認せず、解約条件やデータポータビリティについて事前に確認しなかったことにあります。対策としては、契約前に重点的にチェックすべき項目リストを作成し、最低契約期間、自動更新条項、解約通知期限、違約金の金額、データエクスポート機能の有無、データ移行サポートの内容などを確認します。可能であれば、契約書のレビューを法務部門や顧問弁護士に依頼することも検討すべきです。
導入プロセスと社内稟議を通すためのポイント
決済代行サービスの導入を成功させるためには、適切なプロセスと社内調整が不可欠です。情報システム部門、経理部門、営業部門の3者が緊密に連携するプロジェクト体制が必要となります。
導入プロセスは大きく5つのフェーズに分かれます。
第1フェーズ:要件定義と現状分析(1〜2週間)
現在の決済手段の課題を洗い出し、必要な決済手段を選定します。過去の取引データから月間取引件数、平均単価、総取引額を分析し、決済代行導入後のコストと効果を試算します。予算確保のため、初期費用と年間運用コストの概算を算出することも重要です。
第2フェーズ:ベンダー選定と比較検討(2〜4週間)
RFP(提案依頼書)を作成し、複数の決済代行会社に同条件で見積もりを依頼します。最低3社から見積もりを取り、料金、対応決済手段、システム仕様、サポート体制などを比較検討します。デモンストレーションを受け、管理画面の使いやすさや機能を実際に確認することも有効です。
第3フェーズ:稟議・社内承認(1〜2週間)
稟議書には、導入目的、期待される効果(定量的に示す)、コスト試算、選定理由、リスクと対策、導入スケジュールを盛り込みます。特に経営層への説明では、売上向上効果(カゴ落ち率の削減による増収見込み)、コスト削減効果(経理工数の削減、システム開発費の削減)、リスク軽減効果(セキュリティ強化による情報漏洩リスクの低減)を具体的な数値で示すことが重要です。
財務部門への説明では、キャッシュフローへの影響を明確にし、入金サイクルや手数料負担について詳細に説明します。
第4フェーズ:契約・システム構築(4〜8週間)
契約書の重点チェック項目として、サービス範囲、料金体系、最低契約期間、解約条件、SLA(サービス品質保証)、データの取り扱い、障害時の責任範囲を確認します。システム開発では、決済代行会社が提供するAPIドキュメントに基づき、自社システムとの連携を構築します。
本番環境での運用前に、必ずテスト環境で動作検証を行い、決済処理、エラーハンドリング、データ連携の動作を確認します。運用マニュアルを整備し、経理部門や顧客サポート部門への研修も実施します。
第5フェーズ:運用開始と効果検証
導入後は、設定したKPI(決済成功率、カゴ落ち率、経理工数、顧客満足度など)を定期的にモニタリングし、効果を測定します。問題が発生した場合は速やかに改善策を講じ、PDCAサイクルを回して継続的に最適化を図ります。
ROI試算の実践的フレームワーク
決済代行サービスの導入判断には、投資対効果(ROI)の定量的な評価が不可欠です。
コスト項目の整理
イニシャルコストとして、初期費用(システム導入費、契約事務手数料)、システム開発費(API連携開発、テスト費用)があります。ランニングコストとして、月額基本料金、決済手数料(取引金額の○%)、トランザクション費用(1件あたり○円)、オプション費用(不正検知サービス、早期入金サービスなど)を算出します。
効果項目の整理
売上向上効果として、カゴ落ち率の削減による増収を試算します。例えば、現在のカゴ落ち率が30%で、決済手段の拡充により20%に改善すると仮定した場合、月間訪問数が1万件、平均単価が5万円であれば、増収は1万件×10%(改善分)×5万円=5,000万円となります。
コスト削減効果として、経理工数の削減(入金消込作業の効率化)、システム開発費の削減(自社開発との差額)、保守運用費の削減を算出します。リスク軽減効果として、セキュリティ事故回避による潜在的な損失回避額も考慮できます。
具体的シミュレーション
月商1,000万円規模の企業を想定すると、初期費用50万円、月額基本料金3万円、決済手数料3.5%(月間35万円)、年間コスト470万円となります。一方、カゴ落ち率の改善により年間売上が600万円増加、経理工数の削減により年間100万円のコスト削減が実現すると、年間効果は700万円です。ROIは(700万円-470万円)÷470万円×100=約49%となり、投資回収期間は約8ヶ月と試算できます。
月商5,000万円規模の企業では、規模の経済が働き、より高いROIが期待できます。初期費用100万円、月額基本料金5万円、決済手数料3%(月間150万円)、年間コスト1,860万円です。カゴ落ち率の改善により年間売上が3,000万円増加、経理工数の削減により年間300万円のコスト削減が実現すると、年間効果は3,300万円となります。ROIは約77%となり、投資回収期間は約4ヶ月と試算できます。
まとめ|戦略的パートナー選定が成功の鍵
決済代行サービスは、複数の決済手段を効率的に導入し、業務効率化と売上機会の最大化を実現する有効な手段です。システム開発、運用コストの削減、経理業務の効率化、セキュリティリスクの軽減など、多くのメリットがあります。一方で、手数料負担、ベンダーロックインのリスク、システム障害時の事業影響など、デメリットとリスクも存在します。これらを正しく理解し、適切に対処することが導入成功の鍵となります。決済代行会社の選定では、対応決済手段、料金体系、システム連携性、セキュリティ体制、サポート内容、事業者の信頼性、入金サイクルの7つのポイントを重点的に確認してください。導入を成功させるためには、要件定義、ベンダー選定、社内承認、システム構築、運用開始の各フェーズで適切なプロセスを踏むことが重要です。失敗事例から学び、手数料試算の精緻化、システム連携の事前検証、契約条件の詳細確認を怠らないようにしましょう。決済代行は単なる外注ではなく、企業の機動力と安定性を担保するための戦略的アウトソーシングです。自社のビジョンに寄り添い、共に成長していける信頼できるパートナーを選び抜いてください。
おすすめの決済代行サービス
scroll →
| サービス名 | 特長 | 決済手数料 | 費用 | 対応している決済方法 | こんな企業におすすめ |
|---|---|---|---|---|---|
サブスクペイ
|
|
2.65% | 要お問い合わせ |
クレジットカード決済(LINK方式、トークン方式、メール配信方式、メールリンク方式、CSV決済方式、バーチャル決済方式) 銀行振込 コンビニペーパーレス キャリア決済 |
|
Scalebaseペイメント
|
|
2.6%~ | 要お問い合わせ |
クレジットカード決済 口座振替 |
|
アルファポータブル
|
|
1.9%~ 3.24%~ |
端末価格:74,800円 【今だけ!端末料金無料キャンペーン実施中!】 月額費用:0円~ 入金手数料:0円~ 解約金:0円 |
クレジットカード決済 QRコード決済(Wechatペイやアリペイなども可) 電子マネー ICカード など |
|
| BizPay |
|
- | - |
クレジットカード決済 コンビニ決済 ATM決済(ペイジー) 銀行ネット決済(ネットバンキング) スマートフォンキャリア決済 など |
|
| ユビレジ |
|
決済方法による 要問合せ |
ユビレジ プレミアムプラン:月額6,900円~ ユビレジ お試しプラン:月額0円~ |
楽天ペイ(実店舗決済) stera terminal(ステラターミナル) StarPay STORES 決済 Square JMSおまかせサービス オムニカードペイメント |
|
| 掛売決済 |
|
- | - | - | - |
| Victory-ONE【決済管理】 |
|
- | - | - |
|
| @払い(スコア後払い) |
|
決済手数料:2.7%~4.7% 払込票発行手数料:117円~220円 |
初期費用0円~ 月額0円~45,700円 |
全国の主要なコンビニ d払い LINEpay 楽天銀行 ファミペイ |
- |
| アナザーレーン |
|
- | - |
クレジット決済 コンビニ決済 銀行振込管理サービス 電子マネー決済 メールクレジット決済 |
|
| AXES Payment |
|
- | - |
クレジットカード決済 銀行振込決済 電子マネー決済 楽天Edy ちょコムeマネー Bitcash C-CHECK など |
|
| e-SCOTT Smart |
|
- | - |
クレジットカード決済 コンビニ決済 オンラインID決済 コード決済 など |
|
| 会費ペイ |
|
手数料 3.5% 決済が成功した請求1件につき100 円 |
初期費用 0 円 月額費用 0 円 |
カード決済 口座振替 コンビニ決済 単発決済 |
|
| GMOレンシュ |
|
決済手数料:1決済につき3.5% 振込手数料:275円(税込み) |
初期費用、更新料:0円 月額料金:1教室あたり4378円(税込み) |
クレジットカード決済 口座振替 コンビニ払い |
|
| リコーリース集金代行 |
|
- |
導入費用は0円 使わない月は基本料金も0円 |
口座振替 コンビニ決済 スマホ決済 |
|
| 後払い.com |
|
リスクフリー:4.8% スタンダード:4.2% エキスパート:3.5% スペシャル:2.8% |
-リスクフリー 月額固定費/0円 紙(請求書)/224円(税込)~ -スタンダード 月額固定費/4950円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ -エキスパート 月額固定費/19,800円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ -スペシャル 月額固定費/49,500円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ |
コンビニ後払い決済 | - |
| アプラス集金代行 |
|
- | - |
口座振替 コンビニ収納 スマホアプリ請求書払いサービス ペイジー決済 家賃サービス(入居希望者の与信審査、集金代行、滞納者への督促) |
|
| 届いてから払い |
|
- | - |
クレジットカード決済 スマホ決済 キャリア決済 請求書払い コンビニ 郵便局 銀行 |
|
| stera pack SMBC×GMO |
|
クレジット(Visa、Mastercard) 2.70% その他の決済手数料率 3.24% |
月額3,300円 |
クレジットカード決済 電子マネー コード決済 |
|
| EPARKペイメントサービス |
|
- | 初期費用、端末代金、月額費用 0円 |
クレジットカード決済 デビットカード決済 プリペイド決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
|
| PayCAS Mobile |
|
- | - |
クレジットカード決済 QR決済 電子マネー決済 |
|
| CASHIER PAYMENT A920 |
|
クレジット(Visa、Mastercard)2.98% クレジット 3.25%〜 電子マネー決済 3.25% QRコード決済 2.8%~ |
初期費用 / 端末費用 0円 月額利用料 1台あたり2,200円 |
クレジットカード決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
|
| Square Terminal |
|
3.25% |
初期費用 0円 端末本体価格 ¥39,980 または ¥3,332 /月の12 回払い |
クレジットカード決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
|
| Square Reader |
|
3.25% | 端末本体価格 ¥4,980(税込) |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
- |
| Squareレジスター |
|
3.25% |
初期費用 0円 端末本体価格 ¥84,980 または¥3,541 /月の24 回払い |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
- |
| RP掛け払い |
|
0.5%~ | 請求書の郵送費は0円 | - |
|
| 請求まるなげロボ |
|
要お問い合わせ | - | - |
|
| makeshop |
|
プレミアムプラン 3.19%~ VISA/Mastercard 3.19% JCB/American Express/Diners makeshopエンタープライズ 3.14%~ VISA/Mastercard 3.14% JCB/American Express/Diners |
プレミアムプラン 12,100円(月額料金) 初期費用:11,000円 エンタープライズ 60,500円~(月額料金) 初期費用:110,000円~ |
クレジットカード |
|
| スクエア |
|
対面 3.25%(決済ごと) オンライン(決済ごと) 3.6% 非対面(決済ごと) 3.75% 請求書(決済ごと) 3.25% |
- |
クレジット決済 電子マネー決済 PayPay決済 オンラインストア オンライン請求書 ブラウザ決済 |
- |
| BOTCHAN Payment |
|
- | - |
クレカ決済 各種後払い Amazon PAY PayPay |
|
| PayPay(オンライン決済) |
|
物販:3.8% デジタルコンテンツ:10% |
- | - |
|
| PGマルチペイメントサービス |
|
- | - |
クレジットカード決済 コンビニ決済 auかんたん決済 d払い など |
|
| 電算システム |
|
サービスにより異なる (例)コンビニ コンビニ取扱手数料 130円/件 振込事務手数料(銀行振込手数料含む)500円/回 |
サービスにより異なる (例)コンビニ 初期費用 0円 月額基本料金 15,000円/月 |
コンビニ収納代行 PAYSLE ペーパーレス決済 SMSを利用した決済 DSK後払い TREE PAYMENT口振-100%入金保証型- DSK口座振替 クレジットカード決済 アプリ払込票決済 ゆうちょ振替MT代行 モバライ☆DSK |
|
| セゾンインボイス |
|
取引金額の1.5~5.5%(目安) | 月額費用 0円 | - | - |
| JMSおまかせサービス |
|
3.24% | 導入費用0円 |
クレジットカード 電子マネー コード決済 ギフトカード デビットカード JCBプレモ |
|

