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SFA JOURNAL by ネクストSFA

【2025年最新比較表あり】おすすめレコメンドエンジン比較16選!

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

データが重要資産となった今、多くの企業では顧客データを十分に活用できず、売上やLTVの伸びが止まっています。特にECやメディア運営では、人手によるランキング作成や関連商品設定に頼ることで、大きな機会損失が発生しています。顧客ニーズが細分化する中、「一人ひとりに最適な提案」を自動化できていないことは深刻な課題です。

現代のAI搭載レコメンドエンジンは行動データをリアルタイムで解析し、次に求める商品・コンテンツを高精度で提示する“営業担当の自動化”を実現します。CVRや客単価の向上に直結するこの仕組みは、もはや必須の戦略的投資と言えます。

一方で、導入にはコストや工数が伴うため、ROIや運用負荷、業種適合性を正確に見極める必要があります。本記事では、決裁者が判断すべき選定軸を整理し、主要レコメンドエンジン16選を比較しながら最適な選び方を解説します。

この記事の目次はこちら

レコメンドエンジンとは? なぜ売上(ROI)が上がるのか?

レコメンドエンジンについて技術的な詳細を深く理解する必要はありません。決裁者が押さえるべきは「どのような仕組みで」「なぜ売上(ROI)に貢献するのか」というビジネス上の本質です。レコメンドエンジンとは顧客の行動履歴や属性商品の特徴といったデータを分析し、その顧客にとって価値の高い(=購入・閲覧につながりやすい)商品や情報を予測・提示するシステムです。最も代表的な仕組みが「協調フィルタリング」です。これは「あなたと行動パターンが似ているAさんが買った商品はあなたも興味がある可能性が高い」あるいは「Xという商品を買った人はYという商品も一緒に買う傾向がある」という相関関係を見つけ出す技術です。人間では気づきにくい膨大なデータ間の関連性をAIが発見し「この商品もいかがですか」と自動で提案します。この自動提案こそが売上向上の直接的なドライバーとなります。

レコメンドエンジンがROIに貢献する理由

レコメンドエンジンがROIに貢献する理由は大きく3つあります。

CVR(コンバージョン率)の向上

顧客が自ら検索する「顕在ニーズ」だけでなくデータから導き出される「潜在ニーズ」を先回りして提示することで「こんな商品もあったのか」という新たな発見を促し購買意欲を刺激します。

客単価の向上

閲覧中の商品に関連する高価格帯の商品(アップセル)や一緒に購入されやすい商品(クロスセル)を的確に提示することで「ついで買い」を誘発し一人当たりの購入金額を引き上げます。

LTV(顧客生涯価値)の向上

「このサイトは自分にぴったりの商品を薦めてくれる」というパーソナライズされた優れた顧客体験(CX)は顧客のロイヤリティを高め継続的な利用(リピート購入)につながります。 注意すべきは「従来型(ルールベース)」と「AI搭載型」の違いです。従来型は「この商品カテゴリにはこの関連商品を表示する」といったルールを人間が手動で設定するものでした。しかしAI搭載型はこれらのルールをAIがリアルタイムかつ自動で最適化し続けます。顧客の行動は常に変化しており手動設定ではそのスピードに対応できません。AIが自動で学習・最適化し続けるからこそ機会損失を最小限に抑えられます。決裁者として認識すべきはAI搭載型レコメンドエンジンへの投資は単なる機能追加ではなく「売上機会の最大化」と「手動設定にかかる運用工数(人件費)の削減」を同時に実現する経営判断であるという点です。また新規顧客と既存顧客で役割が異なる点も重要です。新規流入が多い場合はまずベストセラーやランキングを起点とした「はずさない提案」が有効であり、既存顧客の割合が高いBtoBなどでは過去の購買パターンに基づいた「関係性を深める提案」が主戦場になります。自社の顧客構造に合わせて最適なアルゴリズムや設定を選択できるかがツール比較の鍵となります。

レコメンドエンジンの比較ポイント

レコメンドエンジンの選定で失敗する典型的なパターンは「機能の多さ」や「価格の安さ」だけで決めてしまうことです。決裁者・管理部責任者として導入を成功に導くためには経営・管理目線での以下の5つの比較ポイントを厳しくチェックする必要があります。

 1. コスト体系とROI(投資対効果) 

最も重要な判断軸です。「安いから」という理由だけで選定すると導入後に「まったく売上が上がらない」あるいは「従量課金が跳ね上がり予算オーバーした」といった事態に陥ります。確認すべきは初期費用と月額費用のバランスです。

  • 初期費用: 導入時の設定支援や開発費用です。これが高額だと初期の投資回収期間が長くなります。
  • 月額費用: 大きく「固定型」「従量課金型」「成果報酬型」に分かれます。
    • 固定型: 毎月の費用が一定で予算管理しやすい反面トラフィックが少なくてもコストがかかります。
    • 従量課金型: PV数やリクエスト数に応じて変動します。サイトが成長すればコストも増えますがスモールスタートしやすいのがメリットです。
    • 成果報酬型: レコメンド経由の売上に対して数%を支払うモデルです。費用対効果が明確ですが売上が増えると支払額も青天井になる可能性があります。 決裁者としては自社のサイト規模(PV数)と成長予測に基づきどの料金体系が5年間のTCO(総保有コスト)で最も合理的かをシミュレーションする必要があります。導入前に「レコメンド経由CVR」「レコメンド経由売上比率」「客単価」といったKPIを定めABテスト機能で「レコメンド有り/無し」の効果を測定できるツールを選ぶことがROIを可視化する上で不可欠です。

2. 導入・運用負荷(管理部の工数) 

「見えないコスト」である人件費に直結します。特に情報システム部門やマーケティング部門のリソースが限られている企業では最優先で確認すべき項目です。

  • 導入負荷: 「指定されたタグをサイトに埋め込むだけ」で完了するのかそれとも既存の基幹システムや顧客DBとの大規模な「API連携開発」が必要なのか。後者の場合導入プロジェクトが長期化し多大な開発工数(コスト)が発生します。
  • 運用負荷: 導入後レコメンドのロジック(アルゴリズム)調整は誰が行うのか。「AIが全自動で最適化してくれる」のかそれとも「専門知識を持つ担当者が手動でチューニングし続ける」必要があるのか。後者の場合「属人化」のリスクと継続的な運用工数が発生します。 

3. 業種・ビジネスモデルとの適合性 

レコメンドエンジンには得意・不得意があります。アパレルECのように商品の入れ替わりが激しくビジュアルが重要な業種とBtoBサイトのように検討期間が長くコンテンツ(記事やホワイトペーパー)のレコメンドが重要な業種では最適なアルゴリズムが異なります。人材メディア不動産旅行など自社のビジネスモデルに特化した導入実績や機能(アルゴリズム)を持っているかを確認してください。BtoBでは営業部門が持つ「どの商品を前面に出すか」という意図と自動レコメンドをどう共存させるかが論点になるためルールベースでの上書き機能も重要です。 

4. データの連携・拡張性 

レコメンドエンジンは「データ」が命です。サイト内の行動データだけでなく既存のMA(マーケティングオートメーション)CDP(顧客データ基盤)CRM(顧客関係管理)さらにはオフラインの購買データ(POSデータ)とシームレスに連携できるか。連携できるデータが多ければ多いほどレコメンドの精度は飛躍的に向上します。「レコメンドエンジン単体」ではなく「データ活用のハブ」として機能し得るかサイト内だけでなくメールやアプリ広告などチャネルを横断して一貫したレコメンド体験を設計できるかという拡張性の視点が重要です。 

5. サポートとセキュリティ体制 

BtoB取引として当然の確認項目です。

  • サポート体制: 導入時の技術サポートは万全か。導入後「ツールを提供して終わり」ではなくCVR改善のための定例会やコンサルティング(伴走支援)があるか。成果にコミットする姿勢があるベンダーかを見極めます。
  • セキュリティ体制: 顧客の大切な行動データを預けることになります。ISMS(ISO27001)やプライバシーマークの取得など信頼できるセキュリティ基準を満たしているかは必須のチェック項目です。BtoBでは取引先情報や購買履歴が高度な機密情報となるためデータの保管場所や権限管理について自社ポリシーと整合しているかを確認する必要があります。

レコメンドエンジン徹底比較16選

市場には多様なレコメンドエンジンが存在します。ここでは主要な16サービスをピックアップし決裁者・管理部責任者として比較検討すべき「特長」「費用」「公式サイト」を整理します。自社の業種や「比較ポイント5選」で明確化した要件(コスト負荷連携性)と照らし合わせながらご覧ください。

シルバーエッグ・テクノロジー株式会社「アイジェント・レコメンダー」

特長
● 顧客の閲覧・購買・検索データをリアルタイム分析し、AIが「今欲しいもの」を予測して最適提案
● 閲覧‐閲覧相関/購買相関/同時購入相関など複数アルゴリズムを切替可能
● 成果報酬型・従量課金型の柔軟な料金体系で費用対効果を明確化

費用
● 成果報酬型
● リクエスト従量型

公式サイト
https://www.silveregg.co.jp/service/recommender.html

ナビプラス株式会社「NaviPlusレコメンド」

特長
● ユーザー行動+アイテム情報を組み合わせて最適な商品やランキングを提示
● LLMを活用した「LLMレコメンド」で商品説明の“意味”を理解した精度の高い提案が可能
● 管理画面でCTR・購入率比較などを確認しPDCA運用、他マーケツール連携も可能

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://naviplus.dgbt.jp/recommend.html

株式会社Logreco「LogrecoAI」

特長
● 独自アルゴリズム+自社AI「Logreco AI」で導入直後から高精度レコメンドを提供
● 従量課金(APIリクエスト数)/月額固定のサブスク型から選択可能
● タグ再埋め込み不要のAPI方式で手放し運用が可能

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://www.logreco.jp/

株式会社イー・エージェンシー「さぶみっと!レコメンド」

特長
● ユーザー履歴や商品情報から最適なレコメンドを提示
● タグ設置のみで最短1週間のスピード導入
● Deep Learningによる画像・テキスト分析を含む高度なレコメンドロジックを搭載

費用
● 初期費用:99,000円(税抜)/108,900円(税込)
● 月額(PV従量課金):
 ・~20万PV:39,000円(税抜)/42,900円(税込)
 ・~50万PV:59,000円(税抜)/64,900円(税込)
 ・~100万PV:79,000円(税抜)/86,900円(税込)
・~1,000万PV:99,000円(税抜)/108,900円(税込)
・~2,000万PV:139,000円(税抜)/152,900円(税込)

公式サイト
https://www.submit.ne.jp/recommend

ZETA株式会社「ZETA RECOMMEND」

特長
● 既存サイトの入出力形式を保持したまま導入可能で改修リスクを軽減
● 閲覧/購買/検索履歴・属性など多種データを活用しAIが精度の高い提案を実現
● メール/DMP/SNSなど外部連携にも強く多チャネルで活用可能

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://zeta.inc/cx/products/zr

株式会社マーズフラッグ「MARS FINDER(レコメンド機能付き検索)」

特長
● 初期費用無料、タグを貼るだけですぐ導入可能
● 検索結果にレコメンド機能を搭載し、回遊性と情報提示力を強化
● 月額制のクラウドサービスで、利用量に応じた料金体系で運用負荷も軽減

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://www.marsflag.com/ja/services/marsfinder/

株式会社ブレインパッド「Rtoaster」

特長
● 属性/行動/嗜好データからWeb・アプリ向けパーソナライズを実現
● ルールベース+AIレコメンド+ABテスト+行動スコアリングを組み合わせて精度向上
● CRM・店舗・ログ・MA・LINEなど多チャネルでデータ活用可能

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://www.brainpad.co.jp/rtoaster/

株式会社ブレインパッド「Rtoaster action+」

特長
● Web/アプリ両方で“その人に最適”コンテンツを提示
● ルールベース×AIの両ロジックを使い分け、ABテストや行動スコアリングも可能
● POS/会員/ログなど他システム連携に強い高拡張性

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://www.brainpad.co.jp/rtoaster/products/action/

ヱヂリウム株式会社「ヱヂレコ」

特長
● 協調フィルタリング・テキスト解析・画像解析・リアルタイム解析を組み合わせた高精度レコメンド
● アルゴリズムを自動A/Bテストし最適なロジックを自動選定
● API/バッチ連携でMA・メール配信など外部ツールと統合可能

費用
● 初期費用:0円
● 月額:35,000円〜

公式サイト
https://www-rec.edirium.co.jp/

株式会社ジーニー「GENIEE RECOMMEND」

特長
● AI/機械学習で行動×アイテム属性を解析し最適商品をレコメンド
● データが少ない環境でも類似ユーザー/類似アイテムロジックで即時レコメンド可能
● EC検索・導線改善ノウハウを活かしUX全体を支援

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://geniee.co.jp/products/recommend/

コロニーインタラクティブ株式会社「楽レコ」

特長
● 在庫切れ商品を自動除外し無駄な表示を削減
● 閲覧/購入履歴から関連商品・ランキングを自動生成
● 小〜中規模ECにも導入しやすい月額2万円台プランを提供

費用
● 初期費用:50,000円
● 月額:
 ・〜15万PV:22,000円
・〜25万PV:41,250円
・〜50万PV:61,600円
・〜100万PV:82,500円
・〜200万PV:93,500円
・〜300万PV:96,800円

公式サイト
https://www.luckrec.jp/

株式会社プレイド「KARTE(レコメンド機能)」

特長
● 属性・行動・文脈データをリアルタイム解析し最適商品・コンテンツ提示
● Web・アプリ・オフラインの全データ統合によるオムニチャネル最適化
● 閲覧/検索キーワードなど多種行動を重み付けして深い分析が可能

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://karte.io/

株式会社アクティブコア「アクティブコア・マーケティングクラウド」

特長
● プライベートDMP構築で行動・属性・閲覧データを統合し、チャネル横断パーソナライズを実現
● AIがCVしやすい顧客を自動抽出し最適なアプローチを設計
● 50種類以上のレコメンドアルゴリズムで目的別に柔軟に切り替え可能

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://marketing.activecore.jp/

株式会社フライウィール「Conata(コナタ)レコメンドエンジン」

特長
● データインフラ+レコメンド・検索・可視化を統合したワンストップ基盤
● スキーマ変更不要で“そのままのデータ”を活用でき、導入負荷を軽減
● レコメンド+分析基盤として、可視化・予測・貢献分析まで一気通貫で提供

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://www.flywheel.jp/conata/

エクスプロージョン株式会社「EC RECOMMENDER」

特長
● テキストマイニング搭載のハイブリッドレコメンド
● 日本最安値帯のプランで導入ハードルが低い
● PV数・商品数・利用箇所に応じたプラン設計でスケール対応可能

費用
● エントリー:初期 5,217円/月額 5,217円
● ベーシック:初期 10,450円/月額 11,000円
● スタンダード:初期 20,900円/月額 22,000円

公式サイト
https://recommend.ec-optimizer.com/

株式会社イーシーキューブ「救部隊レコメンド」

特長
● EC-CUBE専用のレコメンドエンジンで小〜中規模ECに最適
● プラグイン形式・タグ設置のみで最短1週間で導入可能
● 低価格帯で予算を抑えつつ導入可能な構成

費用
● 要お問い合わせ

公式サイト
https://ec-99.com/

レコメンドエンジンの導入プロセス

16選のリストを見て「多すぎて選べない」と感じたかもしれません。しかし決裁者として重要なのは全ての機能を比較することではなく自社の課題を解決できるか否かを見極めることです。「安いから」「多機能だから」という理由で選定すると導入後に「使いこなせない」「効果が出ない」という最悪の結果を招きます。失敗しないための導入プロセス(チェックリスト)を3つのステップで解説します。

Step 1:目的(KGI/KPI)の明確化 

最も重要なステップです。決裁者としてプロジェクトチームに対し「何のためにレコメンドエンジンを導入するのか」を明確に定義させてください。

  • 最優先課題は何か?: 「CVR(購入率)の改善」か「客単価の向上(アップセル・クロスセル)」かそれとも「サイト回遊率・滞在時間の向上(LTV向上)」か。
  • 現状の数値(KPI)は?: 現在のCVRや客単価はいくらか。
  • 目標数値(KGI)は?: 導入後半年でCVRを何%改善したいのか。 この目的が曖昧なままではどのツールを選んでもROIを測定できません。目的が「客単価UP」であればアップセル・クロスセル機能に強いエンジンが「サイト回遊率UP」であればコンテンツレコメンドに強いエンジンが候補となります。 

Step 2:運用体制(リソース)とシステム要件の確認 

ツール導入の承認は決裁者が行いますが実際の導入・運用は現場の部門(マーケティング部情報システム部など)が行います。彼らのリソース(工数)を無視した選定はプロジェクト失敗の元です。

  • 情報システム部門の工数: 導入時に「タグを貼るだけ」で済むツールか既存システムとの「API連携開発」が必要なツールか。自社のシステム構成(ECカート基幹システム)と無理なく連携できるか。
  • マーケティング部門の工数: 導入後「AIが全自動で最適化」してくれるツールか担当者が「手動でABテストやロジック調整」を行う必要があるツールか。自社にデータ分析や施策実行の専門人材がいない場合AI自動型やコンサルティング支援が手厚いベンダーを選ぶのが賢明です。「導入は簡単だが運用に手間がかかる」ツールは結果として人件費というコストを増大させます。
  • リスク管理: ツール側の障害時にどのような表示にフォールバック(代替表示)するかデータが欠損した場合にどのロジックに切り替えるかといったリスク管理体制も事前に確認します。 

Step 3:ベンダーの見極めとPoC(実証実験) 

候補を2〜3社に絞り込んだらベンダーと直接対話し実効性を見極めます。

  • ABテスト(PoC)は可能か: 「全ページにいきなり導入」するのではなく特定のカテゴリや顧客セグメントに限定して「レコメンド表示あり/なし」のABテストを実施し実際にKPIが改善するかを実証(PoC)できるか。スモールスタートで効果検証させてくれるベンダーは信頼できます。決裁者はこのPoCのための予算と期間を承認します。
  • サポート体制は「伴走型」か: 決裁者として見極めるべきはベンダーが「ツール提供者」なのか「成果(売上UP)にコミットするパートナー」なのかです。導入後の定例会や改善提案コンサルティングの有無はROIに直結する重要な要素です。 これらのステップを経て初めて自社の経営課題と運用リソースに真に合致したエンジンを選定できます。

まとめ:レコメンドエンジンは「売上を自動化する営業パートナー」である

本記事ではレコメンドエンジンの比較検討を行う決裁者・管理部責任者の方々に向けて経営判断に不可欠な視点を提供してきました。もはやレコメンドエンジンは単なるITツールではなくAIを活用して「売上を自動化する営業パートナー」と呼ぶべき戦略的投資です。「勘」や「人力」では対応しきれない顧客ニーズの多様化に対しデータに基づいた最適な提案を自動で行うことでCVRと客単価の向上に直結します。重要なのはこの導入を「コスト(経費)」として捉えるのではなく「未来の売上を作るための投資」としてROI(投資対効果)を厳しく見極めることです。選定の失敗を避けるためには「価格の安さ」や「機能の多さ」に惑わされてはいけません。決裁者としてチェックすべきはコスト体系とROI 導入・運用負荷(自社の工数) 業種適合性 データ連携性 サポート体制という5つの経営判断の軸です。特に自社の情報システム部門やマーケティング部門のリソース(人手)で確実に運用を回せるか「AIによる自動化」を重視するのか「手厚い伴走支援」を求めるのかを明確にする必要があります。レコメンドエンジンは「入れて終わり」のツールではなく継続的な改善が前提となるプラットフォームです。本記事で提示した「選定ロードマップ」に基づき自社の「目的(KGI)」と「運用体制」を明確にしPoC(実証実験)を通じて複数のベンダーを比較・評価することで貴社の売上最大化に貢献する最適なパートナーが必ず見つかります。

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