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SFA JOURNAL by ネクストSFA

更新日:2025/01/08 

販売管理システムとERPの違いとは? 役割や違い、連携するメリットについて解説

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

システム導入を検討していて、販売管理システムとERP(統合基幹業務システム)のどちらを導入すべきか迷っている企業の担当者も多いのではないでしょうか。

どちらのシステムも業務の効率化が図れますが、対応範囲や期待される役割が異なります。そのため、自社が抱える課題や導入の目的にマッチしたほうを選ぶことが大切です。

この記事では、販売管理システムとERPの主な違いや両システムを連携するメリットなどについて解説します。

【比較】おすすめの販売管理システム一覧

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サービス名 特長 費用 主な機能 無料トライアル
楽楽販売
  • 複雑な金額計算を自動化して手間なく簡単に
  • 企業のルールに合わせたカスタマイズが可能
  • 関連サービスを一緒に導入することでバックオフィス業務の全般的な効率化が可能
初期費用:15万円(税抜)
月額費用:7万円〜(税抜)
・売上・原価計算の自動化
・請求・形状処理の自動化
・ルーティンワークの効率化
・業務データの集計と分析
・外部連携など
Aladdin Office
  • 5,000社以上の導入実績あり
  • 企業の要望に合わせた提案
  • 導入前から導入後まで、充実したフォロー体制
要お問い合わせ ・単価・見積管理
・受注管理
・売上管理
・発注・入荷・仕入管理債権・債務管理
・在庫管理 など
要お問い合わせ
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  • 個別原価を自動で可視化
  • 経営状況の可視化や入出金の漏れをサポート
  • 会計システムへの仕訳登録を自動化
要お問い合わせ ・案件・受発注・請求管理
・証憑管理発行
・入金・支払・案件別収支管理
・会計との連携
・労務費の原価計算
・工数管理 など
要お問い合わせ
GEN
  • 高度な売上分析が可能、地域や期間、顧客の属性別などに分けられる
  • 会計ソフトとスムーズに連携可能
  • 見積もりから請求までのデータを一元化
月額費用:2万3,500円〜 ・見積・受注・売上管理
・配送・出荷指示
・ロット・SKU管理
・バーコード
・ピッキングリスト
・都度・締め請求
・回収・入金・前受金管理 など
SKitFLEXi
  • 積水化学グループの業務分野で培った豊富な業務機能
  • 受注から決算までの経営情報を見える化できる
要お問い合わせ ・販売・仕入・在庫管理
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FLAM
  • 仕入・販売・在庫管理まで一括管理
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  • スピーディな操作感
初期費用:0円
月額費用:9,800円~(税抜)
・売上管理・仕入管理・在庫管理
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SMILE V Air
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  • 売上や仕入の実績を集約したリアルタイムでの報告書が出力できる
要お問い合わせ ・売上機能
・自由帳票実行
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GrowOne 販売情報システム
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  • 在庫切れを1クリック表示できる
  • 売上を一括処理できる
要お問い合わせ ・見積管理
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・債権・債務管理 など
要お問い合わせ
WorkVision販売管理
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  • 一般システムでは難しい在庫管理形態もサポート
  • サブスクリプション方式でコスト削減できる
要お問い合わせ ・日時業務
・債権・債務管理
・在庫管理
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要お問い合わせ
楽商
  • 販売管理システムとして充実した標準機能とオプション機能
  • さまざまなな業種・業態にも対応可能
  • オンプレミス・クラウド2つの運用形態を自由に選択できる
初期費用:20万円~
月額費用:3万円~
・受注・売上・売掛・請求・入金
・発注・仕入・買掛・支払
・在庫管理 など
要お問い合わせ
弥生販売24
  • 販売管理機能がオールインワン
  • 2年間の安心保障サポート付き
  • 集計・分析レポート機能が標準搭載
50,000円~(税抜) ・販売管理機能
・集計・分析レポート
・請求明細書・納品書のWeb発行・通知 など
board
  • 有料継続率99%超
  • 導入実績5300社突破
  • 中小企業や個人からの高い評価あり
980円~(税抜) ・見積
・請求
・受発注管理
・売上予測 など

販売管理システムとは?

販売管理システムとは、企業が商品やサービスを販売した際に発生する見積もりや受注、請求といった一連の業務を一元的に管理するシステムのことです。

ここでは、役割や主な機能、特長の3点からシステムについて解説します。

役割

販売管理システムの役割とは、企業の販売活動において発生する業務プロセスを効率的的に管理することです。主に、売上・仕入・在庫の領域に関する商品やお金のデータを一元的に管理できます。

販売業務においては、受注処理や在庫・仕入管理などさまざまな業務が発生し、見積書や請求書、納品書といった数多くの書類作成が必要です。どこかのプロセスで入力ミスが発生すると、のちに大きなトラブルへと発展しかねません。

また、売上管理や仕入管理をそれぞれ別のシステムでおこなっていて、かえって確認作業が煩雑化し、現場の負担になっているケースもあるでしょう。

販売管理システムを導入すると、必要なデータが一元的に管理できるため業務効率が向上し、手作業によるヒューマンエラーの防止にもつながります。

主な機能

販売管理システムの主な機能は、販売管理や在庫管理、購買管理などです。そのほか、データ分析などの機能を搭載しているものがあるなど、細かな内容はシステムによって異なります。

主な機能のそれぞれの内容は、以下の通りです。

機能名主な内容 ※システムにより異なる
販売管理機能・見積書の作成や受注処理、売上管理、請求書の発行などができる
・期日までに請求額の入金があるかどうかの確認ができる
在庫管理機能・在庫数の確認や出荷状況の管理ができる
・棚卸の際に、商品登録や実際の在庫数と照合できる
購買管理機能・発注書作成などの発注に関する業務や仕入れに関する業務を効率よくおこなえる
・取引先の支払方法に応じて支払予定表を自動作成できる

特長

販売管理システムの大きな特長は以下の2点です。

  • 販売で発生する各業務が効率化でき、従業員の負担が軽減する
  • 各プロセスで発生するデータを一元管理できるため、手入力が減り、ヒューマンエラーが軽減する

販売管理システムがあれば、従来は手作業で対応していた注文受付や在庫の確認、出荷指示書の作成、請求書や納品書の発行などが自動化できます。また、在庫や出荷状況などの確認が必要になったときも、いつでも必要なデータの閲覧が可能です。

スムーズかつスピーディな処理ができ、従業員の負担が減ります。手作業が減ることで、気をつけていても起こりがちなヒューマンエラーの発生防止にもつながります。

ERPとは?

販売管理システムに似たシステムにERPがあります。混同されることがありますが、この2つは明確に異なるものです。

ここでは、ERPを役割・機能・特長の3点から解説します。ERPの特徴を理解し、販売管理システムとの違いを把握しましょう。

役割

ERPはEnterprise Resources Planningを略した用語で、日本語では統合基幹業務システムと訳されます。システムの主な役割は、販売管理を含む経営活動全般に関する業務を効率化し、コストの削減を図ることです。また、各部署から上がるデータによって、経営層のスムーズな意思決定をサポートする役割も担います。

EPRがあれば、従来は各部署で別々に管理されていたヒト・モノ・カネなどの情報・データを、横断的に一元管理することが可能です。販売業務だけでなく、たとえば生産管理や会計、人事管理の機能も搭載され、各部門のデータがリアルタイムで連携されます。従業員はデータを瞬時に確認し、必要な判断を下して適切に活動することが可能です。

各種データによって企業全体の経営状況が俯瞰できるため、経営層の意思決定にも役立ちます。

主な機能

ERPに搭載されている主な機能は、販売管理・生産管理・会計管理・人事労務管理などです。ただし、システムによって搭載されている機能は異なります。

主な機能の特徴は以下の通りです。

機能名主な内容 ※システムにより異なる
販売管理・受注処理や出荷管理、請求書の管理、仕入れの確認などができる
・在庫の確認もできる
生産管理・生産計画の立案や生産工程の管理などができる
会計管理・財務処理全般をおこなう
人事労務管理・従業員の基本情報や勤怠情報の管理

販売管理では、各販売データを分析することで、将来の販売予測を立てることも可能です。生産管理では、生産効率を向上させ、生産コストの削減につなげます。

従業員の基本情報とは、個人情報や企業でのキャリア、スキル、資格などの情報です。キャリアやスキルが把握できることで、社員を適切な部署に配置しやすくなります。

特長

EPRの主なメリットは以下の4つです。

  • 組織全体の業務が効率化でき、生産性が向上する
  • 販売部門・生産部門・調達部門など、異なる部署間で情報の共有がリアルタイムでできる
  • 各部門の情報が一元管理でき、データ重複や矛盾の発生が防げる
  • 各部署の状況が一目で把握できることから経営状況がつかみやすく、経営陣が迅速に意思決定しやすくなる

従来は、各部門が業務ごとに別々のシステムを利用して情報を管理していました。EPRがあれば、社内に分散していた各情報が統合でき、必要なデータを担当部署に問い合わせて確認するといった手間が不要になります。効率的に業務が進むようになり、生産性がアップするでしょう。

販売管理システムとERPの違い

販売管理システムもERPも、業務を効率化するシステムという点では同じですが、対応可能な業務範囲や導入目的が異なります。

両者の特徴をまとめると、以下の通りです。

販売管理システム・販売・購買プロセスで発生する一連の業務を管理するツール
・受注処理や請求書発行、在庫管理などに役立つ
ERP・組織の基幹業務のデータを一元的に管理可能
・販売・購買管理だけでなく、生産管理や会計管理、人事労務管理もできる

販売管理システムは、販売関連の業務にフォーカスしたツールです。一方、ERPは販売管理業務に会計や生産管理といったほかの部門のデータも連動させ、販売状況だけでなく生産状況や入金状況も一目で把握できます。ERPがあれば、経営陣はデータドリブンな経営判断が下せるようになるでしょう。

販売管理システムとERPはどちらを導入すべき?

販売管理システムとERPはそれぞれ機能や目的が異なるだけで、どちらがより優れているというものではありません。導入にあたっては、自社で解決したい課題やシステム導入の目的を明らかにし、マッチしているほうを選ぶことが大切です。

ここでは、販売管理システムとERPのそれぞれに向いているケースを紹介します。

販売管理システムが向いているケース

販売管理システムが向いているのは、以下のケースです。

  • 規模が小さい中小企業や個人事業主
  • 販売業務の効率化を図りたい
  • 販売を伸ばして売上を上げたい

販売管理システムは、販売管理や在庫管理、請求管理など特定の業務に特化したツールです。ERPより簡易的なシステムのため、導入も比較的容易にできます。

規模が小さな企業や個人事業主の仕事ではERPのように多機能なシステムは過剰な場合が多く、特定業務にフォーカスした販売管理システムのほうが適切です。ニーズに特化しているため、無駄が発生しません。


ERPより販売管理システムのほうが導入コストや運用負担も低めで、その点でも経営資源が限られる中小企業や個人事業主に向いています。

ERPが向いているケース

ERPが向いているのは、以下のケースです。

  • 従業員が多く規模が大きい大企業
  • 部門間の連携を強化したい
  • 組織間の業務プロセスを統一したい

大規模な事業で発生する業務を管理したり、大人数の従業員の労務を適切に管理したりするには、多機能で複雑なシステムが必要です。ERPを導入すると、販売業務に限らず、人事や財務など幅広い業務領域を一元管理できるため、規模の大きな組織に適しています。

また、ERPを導入すると、各部門が同じシステムを使うためスムーズな情報の共有が可能です。部門間で保有するデータの一貫性も保たれます。

販売管理システムとERPの連携で期待できる効果

ERPは、複数の外部システムと連携できます。すでにある販売管理システムを使っている場合、ERPを連携させて使うことも可能です。2つのシステムを連携させれば、業務上のさまざまなシナジーが期待できるでしょう。

ここでは、連携によって期待できる主な効果を3つ紹介します。

会計業務がスムーズになる

販売管理システムとERPの財務モジュールに連携させると、以下のようなメリットがあります。

  • 別々のシステムに売上や在庫の同じデータを入力する手間がなくなり、作業時間が削減する
  • 手入力による人為的ミスが減る
  • 売上データがリアルタイムで反映され、経営判断がしやすい
  • 会計帳簿や決算処理が迅速におこなえる

EPR自体にも販売管理機能はそなわっているものの、特化している販売管理システムに比べると粒度が劣る部分があります。販売管理システムと連携させることでより精度の高いデータが使えるようになり、会計業務もスムーズにおこなえるようになるでしょう。

欠品や納期遅れ、過剰在庫を防ぎやすくなる

販売管理システムとERPの在庫管理や生産管理のモジュールに連携することで、以下のようなメリットが得られます。

  • 欠品防止
  • 納期遅れの防止
  • 過剰在庫の防止

販売管理システム単体では、在庫状況や生産計画の進捗をリアルタイムで把握するのが難しい場合も少なくありません。在庫が不足すると販売機会の損失につながり、利益を減らすことになります。また、過剰在庫はコストの増加を招きます。

ERPと連携すれば、在庫状況や生産計画の進捗を迅速に把握できるようになります。在庫が不足しそうであれば仕入れや生産の指示を出し、余剰が発生しそうであれば調整することが可能です。

データ分析がしやすくなる

販売管理システムとERPの連携で組織内に分散するデータを統合すると、分析しやすくなり、以下のようなメリットが生まれます。

  • 確度の高い売上分析が可能になる
  • コスト分析の精度が向上する
  • 予測値が改善する

販売管理システムに販売関連のデータがあり、ERPに財務データや在庫データがあるなど、社内の重要なデータが分散しているケースは珍しくありません。その状況下では、必要なデータを迅速に収集し分析することが難しく、スピーディな経営判断が難しくなります。

システムを連携させることで、必要なデータがすぐにチェックでき、スピーディな意思決定が可能になります。経営戦略の質の向上も期待できるでしょう。

まとめ

販売管理システムとERPは、それぞれ業務上重要なツールではあるものの、両者の役割は異なります。導入する際は、それぞれの違いや役割をよく理解したうえで十分に検討することが大切です。

まずは、自社が解決したい課題を明確にし、それにマッチしたシステムを選ぶようにしましょう。一般に、中小企業の場合は販売管理システムで事足りる場合が多く、事業規模が大きい会社では処理が複雑になるためERPが適している傾向にあります。

とはいえ、販売管理システムにしてもERPにしてもたくさんのシステムがあるため、どれを選べばいいか迷っている方もいるでしょう。以下の記事ではおすすめの販売管理システムについて比較しています。ぜひ参考にしてください。

【2025年最新比較表あり】おすすめの販売管理システム12選! メリットや注意点、導入するポイントを解説

【比較】おすすめの販売管理システム一覧

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