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SFA JOURNAL by ネクストSFA

XDRを効果的に運用することでセキュリティを強化するコツ

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

はじめに

近年サイバー攻撃は多層化と巧妙化を続け,単一の防御手段だけでは対応が困難になっています。スマートフォンやクラウド環境の普及に伴い,攻撃対象の範囲と手法が拡大し,SIEMやEDRといった既存の運用体制だけでは検知から対応までに大きなタイムラグが生じ,被害が拡大するリスクが高まっています。そこで注目されるのがXDR運用です。XDR(Extended Detection and Response)は多様なログやアラートを一元化し,AI/機械学習による相関分析,自動化ワークフローによる対応までを統合的に管理するソリューションです。本稿前半では,XDR運用の定義とその重要性導入後に直面しやすい運用課題と失敗要因を整理・解説し,管理部や決裁者層が運用フェーズでつまずかないための基盤を築きます。

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XDR運用の定義と重要性

XDR運用とは,導入したXDRプラットフォームを活用し,以下のサイバーインシデントライフサイクルを一貫して管理する業務プロセスです。

  • 多層データ収集:エンドポイント,ネットワーク機器,クラウド監査ログ,認証ログ,アプリケーションログなどをリアルタイムに収集
  • 相関分析エンジン:AI/機械学習を用い,振る舞い異常やシグネチャ相関で単独では検知困難なステルス攻撃を可視化
  • 自動化ワークフロー:アラート優先度付け→チケット発行→エンドポイント隔離→通信遮断,といった対応をポリシーベースで自動実行
  • 可視化ダッシュボード:MTTD(平均検知時間)やMTTR(平均対応時間),誤検知率といったKPIをリアルタイムで表示
  • 継続的チューニング:運用ログや脅威インテリジェンスを基に検知ルールと分析モデルを定期更新

これにより得られる3つの大きな成果は以下のとおりです。

  1. MTTD短縮
    • 複数レイヤーのログを統合することで,攻撃の全体像を迅速に把握
  2. MTTR短縮
    • 自動対応プロセスにより,人手対応のボトルネックを解消
  3. 運用効率化
    • 誤検知を大幅に低減し,SOC作業工数を削減

上記を通じて検知から封じ込めまでのリードタイムを従来比で50%以上短縮し,セキュリティ成熟度を加速的に向上できる点がXDR運用の最大の強みです。

運用上の課題と失敗要因

XDR運用を開始しても,以下の典型的な課題を放置するとプロジェクトは頓挫します。

1 誤検知対応の工数増加

  • 初期設定のままではノイズが多く,偽陽性アラートに多大なリソースが割かれる
  • 結果として本番アラートの見逃しリスクが上昇し,運用チームのモチベーションが低下

2 運用プロセス未整備

  • アラートの優先度や対応期限が未定義で,重要アラート対応が後手に回る
  • エスカレーションフローが曖昧で,責任範囲が不明確

3 スキルギャップ

  • XDRプラットフォームとAIモデルの理解不足により,チューニングや調査手順が属人化
  • クラウドネイティブ脅威や最新攻撃手法への知識不足で,検知モデル更新が遅延

4 データ品質のバラつき

  • ログ収集対象の抜け漏れやフォーマット不統一で,分析エンジンの相関精度が低下
  • ネットワーク/クラウドログのインジェスト遅延により,リアルタイム検知が不可能に

5 自動化機能の乱用リスク

  • 承認フローを設けずに自動隔離や遮断を実行すると,業務システム停止などの誤ブロックが発生
  • 本番環境でのテスト不足により,自動アクションが想定外の影響を及ぼす

6 ガバナンスとレポーティング欠如

  • 経営層への定期レポートが整備されず,投資対効果の説明材料を欠く
  • KPIレビューサイクルが未設置で,運用改善のPDCAが回らない

これらを事前に把握し対応策を設計しないまま実運用を始めると,「XDR運用は導入コストに見合わない」と評価されるリスクがあります。後半では,これら課題を解消し運用を成功に導く7つのベストプラクティスを詳細に解説します。

運用ベストプラクティス7選

XDR運用を成功させるには,以下の7つの実践策を導入直後から継続的に適用してください。

1 検知ルールとシグネチャの定期更新

  • 頻度設定:週次または隔週で,最新脅威インテリジェンスを反映
  • 対象項目:新種マルウェアシグネチャ,攻撃キャンペーン情報,CVE情報
  • 運用手順:更新前後の誤検知率を比較し,効果を可視化

2 UEBA連携による行動分析強化

  • 学習フェーズ:正常時のユーザー/端末振る舞いを最低30日以上学習
  • 相関分析:業務時間外の大量データダウンロードや異常権限使用を自動検知
  • アウトプット活用:検知結果はアラート優先度付けとトリアージで利用

3 プレイブック駆動の標準化対応

  • Playbook整備:ランサムウェア,標的型攻撃,内部不正など主要シナリオごとに作成
  • 実行連携:XDRの自動化ワークフローと紐付けて即時実行
  • バージョン管理:Gitなどで差分管理し,定期レビューを実施

4 SOAR連携による自動対応

  • 自動化対象:アラートのコンテキスト情報付与,チケット自動起票,端末隔離など
  • 承認ワークフロー:強制アクション実行前に簡易承認/通知を挟む
  • 効果測定:自動化による工数削減率と対応時間短縮を定量評価

5 KPIダッシュボードの運用

  • 主要指標:MTTD/MTTR,誤検知率,対応完了率
  • 可視化ツール:BIツールやXDRダッシュボードでリアルタイム表示
  • レビュー頻度:週次でチーム内,月次で経営層と共有

6 定期訓練と模擬演習

  • テーブルトップ演習:四半期ごとに実施し,関係部署と連携
  • 模擬攻撃テスト:ペネトレーションテストや赤チーム演習を年2回以上
  • 結果フィードバック:Playbookと運用プロセスを更新

7 ベンダー/MDR連携

  • 脅威インテリジェンス供給:ベンダー提供フィードを定期取り込み
  • MDR支援:24×365対応や高度分析リソースを外部に委託
  • 改善協働:月例会議で課題と改善策を共同策定

自動化と効率化のコツ

段階的自動化の推進

  1. 通知自動化:低リスクアラートは自動チケット起票のみ
  2. 可逆アクション自動化:VM隔離やスナップショット取得など可逆性の高い操作を自動化
  3. 強制アクション自動化:ネットワーク遮断やプロセス停止など即時対応を限定的に自動化

API制限対策とエラー監視

  • Rate Limit監視:API利用状況をモニタリングし,閾値超過時にアラート
  • 自動リトライ:失敗ログをトリガーにリトライ処理を実装
  • エラー通知:運用チームに別チャネルで即時通知

タグ連携とカスタムスクリプト活用

  • リソースタグ付与:ホストやユーザーに事前タグを設定
  • スクリプト連携:タグ情報を基にXDRアラート優先度を動的に変更
  • 条件分岐最適化:Playbookの分岐ロジックにタグ条件を適用

運用体制と組織連携

役割と責任定義

  • SOCチーム:アラート分析,チューニング,Playbook実行
  • IRチーム:重大インシデント調査,フォレンジック,法務連携
  • CSIRT:全社インシデント統括,外部CERT/ISAC連携
  • 経営層:KPIレビュー,投資承認,リスクマネジメント判断

定期レポートとレビュー

  • 月次レビュー:KPIダッシュボードを元に課題抽出と改善策検討
  • 四半期報告:模擬演習結果/PoC結果を経営層に提示
  • ワーキンググループ:各部署代表と運用改善WGを形成し,継続課題を共有

外部CSIRT/CERT連携

  • 定例情報交換:脅威インテリジェンスや脆弱性情報を双方向で共有
  • 共同演習:年1回以上の合同トレーニング・演習を実施
  • 緊急通報ルート:重大インシデント時のホットラインを設定

継続的運用改善のフレームワーク

月次KPIレビューと改善計画

  • 指標評価:MTTD/MTTR/誤検知率を月次で計測
  • タスク割当:改善アクションをチューニングチームへ即時割当
  • 結果検証:翌月に改善効果を検証

四半期PoC更新と要件再定義

  • 新技術評価:新機能やAIモデル更新のPoCを実施
  • 脅威動向適用:新興脅威情報を検知要件に反映
  • Playbook更新:実運用データを基にシナリオを刷新

新脅威キャッチアップと研修

  • 脅威レビュー会:月次で最新攻撃手法をチーム内共有
  • ハンズオン演習:Raspberry Piやクラウド環境で実機テスト
  • 外部セミナー参加:年間計画に沿ってトレーニングを組み入れ

まとめ

後半では,7つのベストプラクティス(検知ルール更新,UEBA統合,Playbook整備,SOAR連携,KPI運用,定期演習,MDR協働),自動化と効率化の3つのコツ(段階的自動化,API制限対策,タグ連携スクリプト),運用体制と組織連携の設計,そしてPDCAを回す継続的改善フレームワークを解説しました。これらを組織の実情に合わせて実践し,データに基づく改善と定期的な訓練を継続することで,限られたリソース下でもXDR運用の価値を最大化できます。管理部・決裁者層は,これら運用施策の投資対効果をKPIで示し,経営層との合意を図りながら,サイバー攻撃に対抗する堅牢かつ柔軟なセキュリティ基盤を構築してください。

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