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SFA JOURNAL by ネクストSFA

反社チェックの基準とは? 企業がリスクを回避するための基本的な確認ポイント

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

反社チェックは、反社会的勢力との取引を避けるため、契約前に企業が必ず行わなければならない必須業務です。反社チェックを怠れば企業は違法に活動するための資金を反社に提供する事態を招き、企業の信用を損ねるリスクがあります。

反社チェックは企業を存続させるために欠かせない業務ですが、正しい基準や方法で行わなければ意味をなしません。

そこで今回は反社チェックの基準や適切なやり方、専用ツールを詳しく解説します。特に今後反社チェックの導入を検討している企業の方はぜひ参考にしてください。

【比較】おすすめの反社チェックツール一覧

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会社名 特長 費用 主な機能 無料トライアル
AUTORO 反社チェック
  • 現在利用中のSFA/CRMと連携すれば、取引先情報を自動登録・調査開始
  • 調査結果を絞り込み表示できて便利
  • GoogleDriveなどのストレージサービスへ自動で保存可能
月額50,000円~ ・反社チェック
・コンプライアンスチェック
・API連携
・チャットサポート など
RoboRoboコンプライアンスチェック
  • 150社以上の上場企業を含む累計6,000社以上の導入実績
  • Excelのドラッグ&ドロップで簡単に取引先を一括登録可能
  • AIが重要な記事の選別・文章の要約を行ってくれるから確認作業を効率化できる
1件100~200円~ ・一括登録
・チェック条件設定
・自動検索
・自動取得
・注目度機能 など
アラームボックス
  • 最低料金1件500円で利用開始できるから初めての方にもおすすめ
  • 専門調査会社情報や新聞記事など主要な情報ソースから反社チェックできる
  • 検索結果の選別から確認までの作業をサポートする独自の本人確率機能
月額3,000円~ ・専門調査会社情報
・新聞記事検索
・Web情報検索
・本人確率機能 など
RiskAnalyze
  • 独自に構築したリスクチェック専用データベース
  • 情報を入力してわずか0.4秒で調査レポートを自動作成
  • API連携で既存の顧客管理システムの情報から自動でチェック
月額27,500円~ ・レポート作成
・API連携 など
RISK EYES
  • 独自のデータベースによる高い検索精度
  • 生年期間や懸念度、除外ワードなど絞り込み機能が充実
  • 取引先情報と反社チェックの結果を法人番号ベースで一括管理・自動更新
1検索300円~ ・画面検索
・一括検索
・ブログ・掲示板検索
・制裁リスト検索 など
uSonar
  • 業界・業種問わず多様な企業の利用実績あり
  • 名刺を簡単にデータ化できるから情報入力の負担を軽減できる
  • 取引先の移転や社名変更などの情報は自動で更新されるから手間が少ない
要お問い合わせ ・サジェストサーチ
・トランス
・かんたん登録
・名刺スキャン
・超名寄せ/NICE など
DQ反社チェック
  • 低価格や調査内容など重視するポイントに合わせて適したプランを選択できる
  • 調査システムと人の目によるチェックの併用で精度の高い調査結果を納品
  • 犯罪歴や訴訟歴などのカスタマイズも可能
1件500円~ ・個人調査
・企業調査
・新聞記事検索
・Web検索 など
要お問い合わせ
リスクチェック
  • 顧客情報を取り込むだけで取引リスクを自動で調査するから担当者の工数を削減できる
  • LSEG社とKYCC社のリスクデータベースを使用した取引リスク調査
1件500円~ ・自動スクリーニング
・メール署名取り込み
・一括リスクチェック
・リスク検索 など
反社チェックヒートマップ
  • 独自に収集した反社・コンプライアンス情報を企業検索するだけで簡単に取得できる
  • Webだけでなく新聞記事も同時に検索可能
要お問い合わせ ・企業検索
・与信指標チェック
・コンプライアンスチェック など
要お問い合わせ
日経リスク&コンプライアンス
  • メディア情報、公的リスト、Web情報をソースとした検索でリスクを検知
  • 10,000社以上の経験に基づいたリスクの定義と特定キーワード
  • 日経テレコンと言語理解研究所の共同開発による優れた文章解析技術で関連度の高い記事を抽出
要お問い合わせ -
minuku
  • 属性要件と行為要件に基づいた定義付けによって構築された厳格なデータベース
  • テキストやExcelのデータを使って数万件の検索を一括で検索できる
  • API連携によってCRMツールなどに組み込み、CRMツール上で反社チェック処理が可能
要お問い合わせ ・一括検索システム
・都度検索システム
・RPAシステム
・詳細調査レポート など
要お問い合わせ
Gチェッカー
  • 50件の検索が165円、300件でも990円で利用可能だから少しの調査にも使いやすい
  • 全国紙や地方紙など約150紙誌の過去40年分の情報をソースにした信頼性の高い調査
  • 誰でも使いやすい操作画面
月額495円~
1件3.3円~
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反社会的勢力の基準

反社会的勢力の判断基準は、政府・金融庁・各都道府県の警視庁がそれぞれ定めていますが、主な指針としては警視庁が制定する「元暴5年条項」や「暴力団対策法」などが挙げられます。

全都道府県が制定している「元暴5年条項」は、暴力団員等を離脱してから5年間は反社会的勢力として扱われる決まりです。離脱後も一定期間は関係が続くとみなされるため、該当者との契約は事前通告をせずに解除できます。

また「暴力団対策法」により、銀行口座の開設や携帯電話・賃貸などの契約も5年間制限されます。暴力団員等を離脱してから5年間は社会復帰が難しい現状があるため、該当者がいる場合は企業側からすぐに契約の解除を行いましょう。

参考:厚生労働省.「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について」https://www.mhlw.go.jp/topics/2007/07/tp0719-1.html , (2007-06-19)

反社チェックとは?

反社チェックとは契約前に取引先企業や社員、株主に対して反社会的勢力との関係を調査することです。近年の反社チェックでは、反社会的勢力との関係性以外にも不祥事情報や犯罪関与なども確認対象となっています。

反社排除は政府が指針を発表し全企業に対して求めていることですが、具体的な方法は定められていません。警視庁に暴力団関係者に関するデータベースはあるものの、実務上の利用は容易ではないため、企業の多くは反社チェックの調査方法を模索している状態で、適切なやり方でチェックを行えているかどうかは不明です。

反社チェックはいつ行うのか

反社チェックを行うタイミングは、取引先や社員との契約締結前に実施するのが基本です。契約した後に取引先と反社との間で関係が判明しても契約解除は難しくなります。反社との関係を持つ相手との取引を回避するには、契約前に反社チェックを行うのが得策です。

なお上場準備企業は、東京証券取引所(東証)により反社会的勢力との関係調査が行われるので、上場申請をする前に徹底的に反社チェックを行いましょう。

反社チェックを行う対象

反社チェックは企業と関わる全ての企業や人が対象に当たり、具体的には取引先企業や従業員、役員、株主などが挙げられます。株主はもちろん、自社の株主も反社チェックの対象です。株主が増加し変更するタイミングで確認します。

なお株主は個人だけでなく組織や法人などもチェック対象となるので、株主が該当する代表者や役員、大株主に加え、顧問税理士や弁護士など、外部関係者まで確認することが大切です。

自社が反社チェックの基準を示す方法

自社で反社チェックの基準を示すことは、企業の反社会的勢力との関係遮断に対する明確な姿勢として重要な取り組みになります。

そこでここからは、反社チェックの基準を取引先に対して示すための方法を解説します。契約の際に企業側が威厳を持って相手に基準を提示できるように、より具体的な方法を紹介します。

反社会的勢力を排除する条項を定める

取引先企業や社員、株主に対して反社チェックの基準を示すには、まず「反社会的勢力排除条項(暴力団排除条項)」と呼ばれる条項を自社で制定する方法が有効です。反社会的勢力排除に関する条項を設けることは、反社会的勢力が自社に接触しにくい環境を作ります。

また万が一、反社に該当する相手と取引を行ってしまっても、社内外に条項を公表しておけば契約を解除できる根拠となり、相手から不当要求を受けるリスクを回避できます。

企業のコンプライアンスを順守するためにも、契約時は反社会的勢力排除条項を設けた契約書を提示するようにしましょう。

複数の調査を組み合わせて徹底的にチェックする

反社チェックの精度を高めるには、反社会的勢力排除条項を提示することに加えて、複数の調査方法を組み合わせて行うことが効果的です。

例えば自社調査のみで反社チェックを完結させる場合でも、ネット検索だけでなく反社チェックツールを併用することで調査の正確性がアップします。さらに精度を高めるなら、専門の調査会社に依頼したり警察・弁護士などの専門家に相談したりと、自社調査に加えて社内外に頼ることも重要な選択肢になり得ます。

情報の取りこぼしを防ぎ、反社会的勢力との関係を確実に阻止できる体制を強化するには、複合的なアプローチで徹底した調査を行うことが得策です。

反社チェックを導入する際の注意点

ここからは反社チェックを導入する際に企業側が注意すべき点を解説します。

ツール使用時の注意点やチェック対象の範囲など、以下の順に見落としがちなポイントに触れているのでぜひ参考にしてください。

  • 最終的な判断は人が行う
  • 個人事業主も対象範囲に含める
  • 誓約書を作成する
  • 反社会的勢力排除に関する条項を追記する
  • 定期的にチェックする

最終的な判断は人が行う

反社チェックツールは効率よく情報を収集する点において卓越していますが、情報の正確性や信頼性には限界があるため、企業側が注意深く見極める必要があります。

反社会的勢力の活動が巧妙化している現代では便利なツールに加え、人による詳細な確認が不可欠です。特にツールの誤認は取引機会を損失したり情報を取りこぼしたりなど、重大な判断ミスにつながることがあります。

反社会的勢力に関する調査はツールのみで完結させず、データの更新頻度や偽の情報でないかどうかなど人的チェックも行い、重層的なフローで進めましょう。

個人事業主も対象範囲に含める

反社チェックは政府・金融庁・各都道府県の警視庁の指針により、個人事業主も調査対象です。また反射会的勢力が必ずしも団体組織であるとは限らず、実際に暴力団員が個人事業主としてビジネスを行っている事例もあります。

法人のケースと同様、相手が個人事業主の場合も取引前に反社会的勢力との関係がないかチェックを行いましょう。免許証やマイナンバーカードなどの個人情報の開示のみでは正確性に欠けるため、ネット検索やツールによる調査、専門会社による調査など、複数のリサーチを行い、継続的に監視することがおすすめです。

誓約書を作成する

反社チェックの精度を高めるには、契約時に反社会的勢力に関する誓約書の提出を取引先に課す方法が効果的です。

企業における誓約書は取引先自身が反社会的勢力ではなく、以前も今後も関係性がないことを宣言してもらう書類です。契約時のフローとして反社排除の誓約書作成を取り込むことは、万が一契約後に反社に該当することが判明した場合の法的根拠となり、企業のリスクを最小限に抑えられます。

契約前に誓約書の提出を求めることは反社会的勢力の抑止効果にもなるので、契約時のフローとして取り込めるとよいでしょう。

反社会的勢力排除に関する条項を追記する

反社会的勢力排除に関する条項は、取引先だけでなく社内に向けた提示も必要です。どれだけ社外に対して反社チェックを行っても、社内に反社と関係をもつ従業員がいることが判明すれば企業の信用問題に関わる重大な事態を招きます。

なお「労働契約法」によって従業員の解雇は制限されているため、入社後に反社との関係が発覚した場合すぐに解雇することは不可能です。

反社会的勢力排除条項を就業規則に追記することは、企業の毅然とした姿勢を見せる必要があります。さらに反社と関係を持つ従業員に対して、服務規律違反に基づく懲戒処分を行うことが可能です。

反社会的勢力と関係を遮断するために、企業は取引先や株主だけでなく採用候補者に対しても入念な反社チェックの対応を行いましょう。

定期的にチェックする

反社会的勢力の状況は常に変化し、契約後に取引先が反社との関係を持つケースもあり、企業のコンプライアンスを遵守するには取引前の一時的なチェックでは不十分です。

そのため反社チェックは新規の取引を開始した直後だけでなく、最低でも3年に1度、定期的に反社チェックを行いましょう。チェックするタイミングとしては契約の更新や新規上場、従業員の採用時など、定期フローに組み込みやすいタイミングが適切といえます。

また契約後の定期チェックには、効率よく情報収集ができる反社チェックツールの導入がおすすめです。

反社と判明した場合の対処法

反社チェックを実行した上で、取引先や株主が反社と判明したときの対策としては以下が挙げられます。

  • 取引を中止する
  • 警察や弁護士など専門家に相談する

反社会的勢力排除条項を制定している場合は、取引が締結した前でも後でも法的証拠となり、相手側に通知せず取引を解除できます。

なお従業員が反社と関係を持っていることが発覚した場合はすぐに解雇手続きは進めず、まずは顧問弁護士に相談しましょう。先述した通り、採用時に採用候補者と企業間で誓約書が交わされていない場合や、就業規則に反社に関する条項が記載されていないときは従業員をすぐに解雇できません。

まとめ

反社チェックは企業のリスク管理に欠かせない業務の一つです。反社チェックを怠り見ず知らずのうちに反社会的勢力と関係を持ってしまった場合は、企業の信用問題に関わりイメージダウンや経営不振につながるリスクが高まります。

取引先企業、従業員、株主など、企業と関わる人全てがチェック対象となり、契約前の一度だけでなく継続的なチェックが必要となります。

反社チェックの方法はネット検索やツールの使用の他、専門家による調査などさまざまです。複数の手法を組み合わせて行うことで、調査の精度を格段に高められます。ツールを使用する際には、それぞれの特長を比較検討して自社に合ったものを選びましょう。

【比較】おすすめの反社チェックツール一覧

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会社名 特長 費用 主な機能 無料トライアル
AUTORO 反社チェック
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月額50,000円~ ・反社チェック
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・チェック条件設定
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アラームボックス
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・新聞記事検索
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RISK EYES
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  • 生年期間や懸念度、除外ワードなど絞り込み機能が充実
  • 取引先情報と反社チェックの結果を法人番号ベースで一括管理・自動更新
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