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SFA JOURNAL by ネクストSFA

アプリ開発とは? システム開発との違いから開発方法まで徹底解説

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

オンラインとオフラインの融合やパーソナライズされたコミュニケーション、リアルタイムでの情報提供の必要性が増す中、自社アプリの重要性が高まっています。現在、自社でアプリ開発を検討している企業担当者の方もおられることでしょう。

アプリ開発を円滑に進め、成果を出すには、まずは全体像を知っておくことが必要です。そこで本記事は、アプリ開発の種類やメリット、開発手法、開発の流れなどを網羅的に解説します。自社に適した方法を知るための参考にしてください。

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GMOデジタルラボ株式会社
(GMOおみせアプリ)
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株式会社USEN
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  • 11,500店舗以上の導入実績
  • プロのデザイン制作チームが作成した約10種類のテンプレートで他店と差別化できる
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初期費用50,000円~
月額6,000円~
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アプリ開発とは?

アプリ開発は、スマートフォン、タブレット、パソコンなどのさまざまなデバイスで動作するソフトウェア(アプリケーション)を開発することです。アプリ開発のプロセスには、企画提案、要件定義、設計、プログラミング、テストからリリースまでの工程が含まれます。

そもそもアプリとは「アプリケーションソフトウェア(application software)」の略称で、特定の目的や機能に特化したソフトウェアのことです。アプリには、スマートフォン向けのECアプリや情報管理アプリ、ブラウザで動作するカタログアプリ、予約アプリなどがあり、どれが自社に最適か判断が難しい場合があります。

そこで、次項からアプリの種類や、アプリ開発とシステム開発の違いを説明します。

アプリの種類

アプリは動作するプラットフォームによって以下の3種類に分かれます。

  • Webアプリ:インターネットを介して動作するアプリ
  • ネイティブアプリ:スマートフォンやタブレットなど特定の端末にインストールして利用するアプリ
  • ハイブリッドアプリ:Webアプリとネイティブアプリの特徴を組み合わせたアプリ

Webアプリは、Webブラウザ上で動作するアプリです。ECサイトやSNS(X、Facebookなど)、クラウドサービス(Google Drive、Dropboxなど)などが該当します。インストールの必要がないものの、スムーズな動作にやや劣る面があります。

ネイティブアプリは、iOS、Android、Windows、macOSなどの特定のプラットフォームで動作するアプリです。端末にインストールして使用します。App StoreやGoogle Playで入手できるアプリや、Word、Excelなど、さまざまなアプリがあります。

ハイブリッドアプリは、Webアプリとネイティブアプリの特徴を併せ持ち、一つのコードベースで複数のプラットフォームに対応可能なアプリです。iOS向けとAndroid向けに分けて作業する必要がなく、作業効率的にアプリを提供したい場合に適しています。ただし、IonicやFlutterなどのフレームワークを使用するため、仕様変更が難しい場合があります。

システム開発との違い

システム開発は、企業の業務全体を支える大規模で複雑なソフトウェアやインフラを設計・構築することです。企業の業務効率化や情報管理を主な目的として、顧客管理システムや在庫管理システム、ECサイトのバックエンドなどが開発されます。

一方、アプリ開発は、特定の目的に特化したソフトウェアの開発です。そのため、アプリ開発はシステム開発に比べると小規模なプロジェクトになる傾向があります。

また、システム開発が主に社内向けのプロジェクトであるのに対し、アプリ開発は主に顧客向けに開発されるのが特徴です。そのため、アプリ開発の目的は、新規顧客の獲得や売上向上などになります。

アプリ開発のメリット

企業がアプリを開発するメリットは、どこにあるのでしょうか。以下、4つのメリットを解説します。

  • フレキシブルな開発が可能
  • 認知度の拡大につながる
  • アプリを使った戦略ができる
  • マーケティング戦略につながるデータ分析が可能

フレキシブルな開発が可能

自社開発の場合、要件変更や機能追加への対応が柔軟に迅速に行えます。ユーザーからの要望を即座にフィードバックしたり、競合他社との差別化のために独自機能を追加したりするフレキシブルな対応が可能となるでしょう。

外部の開発会社に依頼すると、仕様変更や機能追加の対応が遅れ、希望の納期が満たせない場合があります。開発会社は複数のクライアントを抱えており、優先順位によって迅速な対応をしてもらえない場合があるからです。また、類似案件の実績や業界理解に乏しい開発会社の場合、自社の要望を理解してもらう段階で時間を費やされるかもしれません。

ただし、自社に開発技術がない場合や、人員が不足している場合には、自社開発より外部委託した方がよい場合もあります。

認知度の拡大につながる

アプリを提供すると、App StoreやGoogle Playなどのアプリストアに掲載されます。このストア内で、「注目の新着アプリ」や「おすすめカテゴリ」などに掲載されたり、検索キーワードにヒットしたりすることで、企業やサービスを知らないユーザーにリーチできます。さらに、有益なアプリを提供できれば、SNSや口コミなどを通じて評判が広がる効果も期待できるでしょう。

このようなアプリを活用した認知拡大は、通常、広告費がかかりません。コストを抑えて効果的にプロモーションできます。

アプリを使った戦略ができる

アプリを活用すると、チラシや新聞広告など従来の方法では実現できない戦略を実現できます。例えば、スマートフォンアプリを活用すると、限定セールの案内やクーポン券をプッシュ送信して、購買意欲を刺激できます。

Webアプリであれば、オンライン予約システムやチャットボットによる接客などによる販促戦略が代表的です。ネイティブアプリでは、カメラ機能を使ったAR(拡張現実)ショッピングで商品をバーチャル試着できるアプリのように、次世代型のアプリも登場しています。

マーケティング戦略につながるデータ分析が可能

アプリ経由で収集される行動データは、マーケティング戦略の精度を高めるための重要な資源となります。アプリ内での操作履歴や利用頻度、購買履歴などの行動データは、顧客がどのような商品に関心を持っているかを把握する上で有益です。従来の属性データ(年齢、性別など)だけでは捉えきれなかった実際の行動に基づく分析が可能です。

これにより、個々の顧客に適した商品をタイムリーに提案するマーケティングを実現できます。また、蓄積されたデータの分析で、自社の顧客層やニーズを深く理解できます。その結果、新商品の開発や改善につなげられる場合もあるでしょう。

アプリ開発の主な手法

アプリ開発に取り組む際は、開発の目的や条件に合わせた開発手法の選択が求められます。ここでは、代表的な開発手法として、アジャイル開発、ウォーターフォール開発、スパイラル開発、プロトタイプ開発の4つの手法を解説します。

アジャイル開発

アジャイル開発は、短いイテレーション(開発サイクル)ごとに設計、開発、テストを繰り返す開発手法です。顧客や関係者からのフィードバックに対し、迅速かつ柔軟な対応を目的としています。

アジャイル開発では、スプリント(通常1~4週間の反復作業期間)ごとに、設計・開発・テストを繰り返すのが特徴です。これにより、市場や要件が変化しやすいプロジェクトに対応できます。さらに、早い段階で課題や方向性のズレを修正できるため、余計な開発コストを防げることもメリットです。

一方、プロジェクトを細分化して進めるため、全体の開発状況がみえにくい点に注意が必要です。また、変化を柔軟に受け入れる前提のため、当初のスケジュールがずれ込む可能性も想定しなければなりません。

ウォーターフォール開発

ウォーターフォール開発は、「要件定義」→「設計」→「実装」→「テスト」→「リリース」と、上流から下流に流れるように進行する伝統的な開発手法です。プロジェクト開始時に全ての要件を明確にし、工程ごとに段階的に進めます。

プロジェクトの開始時点で全体像が確定しているため、スケジュールや予算を厳密に管理できることがメリットです。完成形のイメージが初期段階で明確になりやすく、進捗を管理しやすい利点もあります。

一方、仕様変更が難しいため、途中での大幅な変更はスケジュールやコストに大きな影響を与えることに注意が必要です。

スパイラル開発

スパイラル開発は、各サイクルで要件定義、設計、プロトタイプ作成、テスト、評価、改善が行われる開発手法です。複数の反復サイクルに分け、リスクを減らしながら開発を進めるために考案されました。

特に、仕様が複雑なシステムや大規模プロジェクトの開発に適しています。また、開発中に要件が変更される可能性が高い場合にも有効です。

一方、開発遅延や予算超過、技術的な障害、顧客要件の変更などのリスクに備え、対処するには、高いスキルを持つプロジェクトマネージャーが欠かせません。加えて、各サイクルのチーム間で密なコミュニケーションも必要です。

プロトタイプ開発

プロトタイプ開発は、案件の収集・分析後の初期段階で簡易的なモデル(プロトタイプ)を作成し、ユーザーや顧客からのフィードバックを基に開発を進める手法です。アイデアや要件の早期な視覚化により、ユーザーと開発者の方向性のズレを防ぎます。ユーザー体験や機能性をプロトタイプで評価できるため、ユーザー目線での開発も可能です。

そのため、プロトタイプ開発は、モバイルアプリやWebアプリなど、操作性やデザインが成果に直結する場合に効果的です。また、これまでにない機能や仕組みを持つアプリを開発する際、実際に動く試作品でユーザーの反応を確認し、改善点をみつけたい場合にも向く開発手法です。

一方、プロトタイプの作成に時間やリソースを割きすぎると、全体の開発コストやスケジュールに影響を与えるリスクがあります。

アプリ開発の手順

アプリ開発の各工程は緊密に連動しています。そのため、開発メンバーは全体の流れを知っておくことが必要です。

ここでは、ウォーターフォール開発の手順を以下の5つの工程に分けて解説します。

  1. 企画提案を行う
  2. 要件定義を行う
  3. 基本設計・詳細設計を行う
  4. プログラミングをする
  5. テスト実施後にリリースする

1.企画提案を行う

企画提案は、アプリ開発の初期段階でプロジェクトの方向性を決める重要な工程です。企画提案では、まずプロジェクトの目的、達成したい目標、対象ユーザーを明確にしましょう。

企画提案でプロジェクトの全体像や戦略が決まったら、要求定義に進みます。要求定義とは、顧客の具体的なニーズを収集・分析し、それを文書化して開発要件として落とし込む作業です。企画提案を基盤に要求定義をすることで、計画が具体的かつ実現可能なものになります。

企画提案と要件定義は、プロジェクトの方向性のぶれを防ぎ、後工程の効率を高めるために重要です。また、この段階での関係者間の合意形成は、後々の仕様変更や誤解を防ぐ上で欠かせません。十分な時間とリソースを割きましょう。

2.要件定義を行う

要件定義は、達成すべき基準や必要な機能を洗い出すプロセスです。具体的には、アプリの機能、ターゲットユーザー、システムの制約(対応するプラットフォーム、開発言語、ハードウェアの条件など)などを定めます。

要件定義を行う際は、ユーザー視点でニーズを深く理解し、どのような課題を解決するかを明確にします。また、技術面や日程面で無理が生じないように、関係者と密接に連携し、しっかりと合意形成することも重要です。

要件定義の段階でリスクが特定された場合は、対策を検討して要件に反映し、後の変更を最小限に抑えます。

3.基本設計・詳細設計を行う

基本設計と詳細設計は、要件定義を基に具体的なアプリやシステムの設計を進める工程です。この工程でシステム全体の構造や枠組みを確定させるため、プロジェクトチームやステークホルダーとのコミュニケーションが重要です。

基本設計では、システム全体の構造や主要なコンポーネント(構成要素)を定義します。基本設計は画面デザインやデータフロー、セキュリティ対策など、ユーザーに見える部分を中心に設計するため、外部設計ともいいます。

詳細設計は、基本設計を基にモジュールやコンポーネントの内部仕様を具体的に記載する作業です。詳細設計はデータの処理フローやデータベース構造、プログラムの実装方法などの内部を中心に設計するため、内部設計とも呼ばれます。

4.プログラミングをする

プログラミングは、基本設計書や詳細設計書に基づき、アプリが期待どおりに動作するためのコードを記述する工程です。プロジェクトに適したプログラミング言語(例:Python、Java、C++、JavaScript)を選んでコーディングし、機能を実装します。プログラミングを効率的に進めるためには、開発プラットフォームや、開発支援ツールの選択も重要です。

プログラミングは、ブラックボックス化しやすい工程でもあります。コードを記述する際は、チーム全体で統一されたコーディング規約を作り、順守しましょう。ドキュメント類を作成、更新する必要もあります。

5.テスト実施後にリリースする

プログラミングが完了したら、実運用の前にテストを実施します。テスト工程には、以下の種類があります。

  • 単体テスト(ユニットテスト):個々の機能やモジュールのテスト
  • 結合テスト:複数のモジュールや機能が連携して動作するか確認するテスト
  • システムテスト:システム全体の動作やパフォーマンスが要件を満たしているかを検証
  • 運用テスト:実際の運用環境でユーザー視点から機能や動作を確認

テストに合格したら、リリース(ユーザーに提供)します。アプリの場合は、アプリストアへの提出やWebアプリケーションのサーバーへの展開などが行われます。

まとめ

自社と顧客をつなぐツールとして、アプリの重要性が高まっています。自社でアプリ開発できれば、顧客や市場にフレキシブルに対応したアプリを提供できます。また、新たな広告戦略や販促戦略を立案できるようにもなるでしょう。

アプリ開発を効率的に進めるには、アプリ開発ツールが欠かせません。自社開発する際は、目的や開発環境に合ったツールを選びましょう。以下のサイトでは、おすすめのアプリ開発ツールや選び方を詳しく解説しています。

【最新比較】おすすめのアプリ開発ツール13選! 導入するメリットや注意点、選び方についても解説

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