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SFA JOURNAL by ネクストSFA

誤請求・請求漏れの原因と対策を徹底解説! 請求管理システムの導入案もご紹介

誤請求・請求漏れの原因と対策を徹底解説! 請求管理システムの導入案もご紹介

【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬

誤請求や請求漏れは主にヒューマンエラーから発生する問題であり、その影響は多大です。場合によっては、会社の信用や資金繰りに大きな影響を与えることも考えられます。

本記事では、誤請求・請求漏れの原因から具体的な対応策、再発防止策などについて解説しました。また、近年ニーズが高まっている請求管理システムのメリット、選定ポイントにも触れています。請求業務の改善に役立つ情報として、ぜひご覧ください。

 

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誤請求・請求漏れのリスク

取引先に誤った請求書を出す「誤請求」、請求書を発行し忘れる「請求漏れ」は、本来あってはならないことです。もし起こってしまうと、以下のようなさまざまな問題が発生します。

  • 売掛金の回収が遅延する(または回収できない)ことで収益が損失し、資金繰りに影響が生じる可能性がある
  • 取引先の信頼を損ねる可能性がある
  • 謝罪や請求書の作成などの手間が生じて業務効率が下がる

売掛金は、請求書の発行によって支払われます。過少請求や請求漏れが起きてしまうと、本来得られるはずだった収益を回収できません。そのため、このようなミスを繰り返すと、企業の資金管理にも影響を及ぼすでしょう。

また、そもそも企業から出される請求書は正確であることが前提です。そのため、誤請求や請求漏れが続くと、「あの会社の経理はいつも間違える」「請求書が来たけれど信用できない」と取引先に不信感を抱かれてしまいます。最悪の場合、会社そのものの信頼性を失い、取引先との関係が崩れるかもしれません。

他にも、誤請求・請求漏れが起こると関係者が謝罪のための対応に追われたり請求書を作成したりしなければならないため、本来行うべき他の業務が滞ってしまうでしょう。その結果、関係者の業務効率が落ちるだけでなく、会社全体の生産性も低下する恐れがあります。

誤請求・請求漏れが起こる原因

誤請求や請求漏れはさまざまな原因で起こります。請求書は取引先によって条件が違う、業界独自の計算方法があるなど、ミスの要因が多い書類です。本項ではその原因を探っていきます。

※ここに挙げるのは一例です。他の原因により誤請求や請求漏れが発生することもあり得ます。

誤請求が起こる主な原因

誤請求が起こりやすいポイントとして、下記のようなものが挙げられます。

ポイント原因の一例
ヒューマンエラー(単純な作業ミス)単純な入力ミス、計算ミス、確認漏れなどが起こった。
情報が伝達されていない価格、契約内容の変更などが経理担当者に伝わっていなかった。
担当者の理解不足キャンペーン、年間割引など料金体系の他、ポイントや電子マネーなど決済手段、手数料の仕組みが複雑になり、担当者の理解・把握が追いついていない。

請求漏れが起こる主な原因

請求漏れが起こりやすいポイントには、下記のようなものがあります。

ポイント原因の一例
ヒューマンエラー(単純な作業ミス)請求書自体の作成を忘れた、確認が漏れた。請求すべき取引を入れ忘れた。電子メールに請求書のファイルを添付するのを忘れた。
情報が正しく伝達されていなかった納品書が経理に届かず、売上が把握されていなかった。

ヒューマンエラーが起こる主な原因

誤請求、請求漏れの原因として双方に挙げられたのがヒューマンエラー(単純な作業ミス)です。このようなヒューマンエラーが起こる原因は以下が挙げられます。

ポイント原因の一例
担当者の過負荷経理担当者の業務負荷が大きく、請求書1件1件に充分な時間を掛けられない。
集中できない環境主業務以外の雑務、来客や電話対応などにより作業の中断が続く職場環境が騒々しい、整理整頓ができていない。
チェック体制の不備ダブルチェックの体制が整っていない請求書作成から発送までにチェックする時間が足りない。

誤請求・請求漏れが発覚したときの対応策

誤請求や請求漏れは、取引先からの指摘によって発覚することも多いです。請求書の間違いは信用に関わる問題のため、迅速かつ正確な対応が求められます。

取引先への謝罪

取引先から請求書の間違いについて指摘があった場合は、まず事実確認をします。その際、決して確認ミスがないよう、担当者以外のダブルチェック、トリプルチェックを行いましょう。また、表計算ソフトで自動計算をした項目であっても、間違いがないかの入念な確認が重要です。

そして、誤請求や請求漏れが事実だと判明したら、取引先へ謝罪しましょう。ただ、請求書の間違いは企業間の信頼に関わる重大な問題ですので、経理担当者だけでなく、上司や営業担当者も含めて対応策を考える必要があります。

  • 誰が謝罪するのか(取引先との関係性を考慮して決定する)
  • どうやって連絡するのか(電話、メール、チャットなど)
  • 誤請求や請求漏れの原因をどのように説明するのか
  • 請求書の再発行はいつまでにできるのか

請求書再発行の注意点

謝罪が終わり次第、請求書を再発行します。取引先の支払業務に支障をきたさないよう、迅速に対応しましょう。

再発行する請求書は、当然ながら正確でなくてはなりません。迅速な再発行が求められるとはいえ、再び誤った請求書を送れば、さらに信用を失ってしまいます。取引先が気付いていないミスがある可能性も配慮し、請求書全体を見直しましょう。特に以下の点は要注意です。

宛先会社名・部署および担当者名など
日付請求書発行日・支払期限など
請求内容納品書番号・品目・数量・単価・合計額・消費税額など
特記事項その他の事項(振込手数料の所在など)
その他業界のルールや契約内容による特殊な計算方法、約束事など

ダブルチェックやトリプルチェックを経て、間違いがないと確認できたら、請求書を再発行します。このとき、見ただけで「再発行」と分かるような気配りをしましょう。

  • 再発行であることを明記する
  • 再発行した請求書の番号を変える(自社のルールに則る)

再発行した請求書を取引先に送付する際は、お詫びを添えるのが礼儀です。郵送なら詫び状を、メールなどでの送付なら本文にお詫びの文章を添えます。再発防止策や間違いの原因を報告するのは良いことですが、言い訳は厳禁です。

誤請求・請求漏れの再発防止策

本来、誤った請求書を発行するのはあってはならないことです。誤請求や請求漏れが発覚したら、それを機に業務体制を見直してみてはいかがでしょうか。

本項では再発防止策として有効な4つの対策について解説します。

  • マニュアルの整備
  • 使用ソフトの再チェック
  • チェック体制の再整備
  • 作業チェックリストの作成

マニュアルの整備

請求業務が一人の担当者に偏ると、情報共有が難しい、担当者しか対応できないなどさまざまな問題が起こります。しかし、経理は業務が縦割りになりやすく「請求書のことを詳しく知っているのは担当者だけ」となりがちです。

このような状況は、マニュアルを整備することで解決できます。マニュアルがあれば、誰でも参照しながらチェックができ、請求書に関する知識も自然と身に付くからです。そうなれば請求業務の精度が上がるだけでなく、人員の入れ替わりへの対応もスムーズになります。

マニュアルは誰にとっても分かりやすく作ることがポイントです。「どのように計算してこの金額になるのか」が明確なマニュアルを整備しましょう。

使用ソフトの再チェック

表計算ソフトで請求書を作成している場合、関数が崩れていない、条件が正しく設定されているなどの確認も重要です。例えば行や列の挿入/削除によって参照セルがずれた、気付かないうちにセルのデータを消したということもあり得ます。

また単価が最新か、取引条件が正しいかのチェックも必要です。関係部署へ声を掛けて、経理に届いていない情報があるかどうかも確認してみてください。

チェック体制の再整備

誤請求や請求漏れの再発防止には、担当者とスケジュールをはっきりさせておくことも有効です。「取引先A社は何日締めで、発行・チェック・発送の各工程を誰が行うのか」を、一目で分かるように整理しておきましょう。

チェックや発送担当者の明確化は「予定通りに請求書が来た」「発送日が近いのに請求書が来ない」と気付くきっかけにもなります。

作業チェックリストの作成

請求書を発行するたびに確実なチェックをするには、作業チェックリストを作成するのがおすすめです。作業の漏れがないことを確かめるだけでなく、各工程が済んだことそのものの記録にもなります。

下記はチェックリストの一例です。自社の業務フローに合わせて最適なものを作成しましょう。

日付項目担当者確認者
請求書作成(スケジュールに沿って作成)
請求書チェック(マニュアルに沿って確認)
請求書送付(郵送、メールなど送付方法も確認)
支払確認(先方から入金があったことを確認)

誤請求・請求漏れを防ぐ請求管理システム

請求書発行業務を正確かつ効率的に行うために、請求管理システムの導入はとても効果的です。請求書に関する大部分の業務を自動で行えるため、精度と業務効率の向上が期待できます。

請求管理システムとは

請求管理システムは請求書の作成から送付、入金管理や督促などの管理業務を電子化し、一貫して行うシステムのことです。めざましく進むDX化の一環として、また慢性的な人員不足の解消手段として、請求管理システムのニーズが高まっています。

請求管理システムの主な機能

請求管理システムが持つ主な機能は下記の通りです。ほとんどの処理を自動化できますが、請求書の元になるデータのアップロードは自社で行うのが一般的です。

請求書の自動作成取引先の締め日に合わせて売上などの取引を集計し、請求書を作成
請求書の自動送付(または郵送代行)郵送やメールなど取引先に合わせた方法で請求書を送付(郵送代行サービスにより自社作業不要なシステムが多い)
入金確認・消込銀行からの入金明細の取り込みと入金消込を行う
入金の督促入金が遅れている取引先があれば督促メールを送信

誤請求・請求漏れ対策だけではない請求管理システム導入メリット

多くの処理を自動で行える請求管理システムの導入には、誤請求や請求漏れの防止以外にもメリットが期待できます。本項では主なメリットについて解説します。

  • 業務負担の軽減
  • ヒューマンエラーと業務属人化の防止
  • 請求状況や取引条件の一元管理
  • 現行の会計システムなどとの連携

業務負担の軽減

請求管理システムの導入により、取引先ごとに手作業で行っていた請求書の発行、送付、入金確認が自動化されます。請求書発行という大きな工数の削減は、他業務の負担軽減にもつながるでしょう。

また、電子帳簿保存法や適格請求書等保存方式(インボイス制度)などの法律や税制に対応している請求管理システムであれば、最新の法改正に合わせた請求管理をスムーズに行うことができます。例えば、インボイスの計算が自動的に適応される、請求書が自動的に電子保存されるなどの機能により、新制度に伴う煩雑化を軽減できるでしょう。

ヒューマンエラーと業務属人化の防止

前述した通り、請求書の手作業による作成にはヒューマンエラーのリスクが伴います。また担当者が固定されてしまうと「請求書のことはあの人しか分からない」という業務属人化が起こりかねません。

請求管理システムは自動で請求書を作成するため、ヒューマンエラーと業務属人化を減らす効果が期待できます。

請求状況や取引条件の一元管理

請求管理システムは、請求に関するあらゆるデータを自動的に保管します。新しいデータもすぐに反映されるため、請求や売掛金などの情報をリアルタイムで把握可能です。

また過去の請求履歴や入金履歴も、データや書類を探すことなく「欲しいときに欲しい情報を」すぐ取り出せるようになります。

現行のシステムとの連携

多くの請求管理システムは、会計システムや販売管理システムなどと連携できます(システム間の互換性が必要)。これによりデータの二重入力や作業の二度手間を省き、業務効率の更なる向上が可能です。

請求管理システムと会計システムを連携させれば、請求管理システムの売上計上仕訳や入金消込仕訳が会計システムにも反映します。そのため計上処理まで自動化が可能になり、仕訳漏れや二重仕訳が防止できます。

誤請求・請求漏れを防ぐためのシステム選定のポイント

請求管理システムを導入する際は、自社の業務に合ったサービスの選定が重要です。思わぬ手作業が発生する、誤請求や請求漏れのリスクが減らないといった事態を防ぐには、複数の請求管理システムを比較・検討することが鍵になります。

機能性必要な機能が網羅されているか
既存システムとの互換性現行の会計システムや販売管理システムなどと連携が可能か
セキュリティ対策暗号化や自動バックアップなどのセキュリティ対策が整っているか
コスト初期費用や月額使用料が予算内に収まるか
税制対応税制や法改正があったときに対応が可能か

「SFA JOURNAL by ネクストSFA」の公式Webサイトでは、請求管理システム13種類を徹底比較しています。各システムの詳しい紹介もありますので、ぜひご覧ください。

※SFA JOURNAL by ネクストSFA「【2024年最新】おすすめの請求管理ツール比較13選」

誤請求・請求漏れ対策には請求管理システムの導入検討を

今回の記事では誤請求・請求漏れのリスクと対応策、請求管理システム導入のメリットを解説しました。

手作業が多い場合、どれほど再発防止策を講じても、ヒューマンエラーや手違いの可能性が残ります。そして誤請求や請求漏れは、会社の信用を損ねる大きな問題です。

請求管理システムは請求書の作成のみならず、入金管理や消込、督促まで自動で行います。そのため誤請求や請求漏れ対策だけでなく、業務効率化や精度向上にも大きな効果が期待できます。

請求管理システムにはさまざまなものがありますので、サービス内容をよく比較し、自社に合うシステムを選ぶことがとても大切です。ぜひ比較サイトも参考にしながら、最適な請求管理システムをご検討ください。

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