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SFA JOURNAL by ネクストSFA

ペーパーレス化とは? メリット・デメリット、進め方について詳しく解説

ペーパーレス化とは? メリット・デメリット、進め方について詳しく解説

【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬

DX化が推進され、リモートワークが普及している今、ペーパーレス化に乗り出す企業も増えてきました。業務効率化や多様な働き方の実現に必要とされるペーパーレス化ですが、「ペーパーレス化するとどのようなメリットがあるんだろう」「デメリットはないのだろうか」と疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事ではペーパーレス化の概要や必要性、ペーパーレス化が進まない原因、ペーパーレス化のメリット・デメリット、ペーパーレス化の進め方や注意点などを分かりやすく解説します。本記事を参考にペーパーレス化を検討し、より効率的に業務が行える環境を整えましょう。

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ペーパーレス化とは?

ペーパーレス化とはさまざまな書類や資料をデジタル化して活用することで、紙の使用をなくすことです。ビジネスシーンだけで行われているわけではなく、本の電子書籍化、チケットの電子化なども広い意味ではペーパーレス化に該当します。

ペーパーレス化を行うと、これまで紙媒体で保存していた書類や資料などを電子化して保存することになります。スキャナーでPDF化すれば、既存の紙媒体も電子化が可能です。

コロナ禍以降テレワークが急速に普及したことで、ペーパーレス化を推進するようになった企業は少なくありません。ただしペーパーレス化が進んでいない企業や導入したもののうまく活用できていない企業もあります。ペーパーレス化でメリットを享受するには、事前準備をしっかりと行い、ポイントを抑えて導入することが大切です。

ペーパーレス化の必要性

どうして今、ペーパーレス化への対応が必要に迫られているのでしょうか。ペーパーレス化の必要性を3つの側面から解説します。

ビジネス面

ビジネス面から考えると、ペーパーレス化は業務効率化やコストの削減につながります。書類や資料を電子化するのはDX推進の第一歩とも言えるため、ペーパーレス化を行うことで、社内のDX化を進めやすくなるでしょう。

また紙媒体の書類などの置き忘れや紛失によるセキュリティの問題に対処できる上、保管場所が不要になるので、社内スペースを有効活用できるようになります。テレワーク時代に対応したオフィスレイアウトにもしやすくなるでしょう。オフィスにいなくても必要な書類などを確認できるようになるため、テレワークの推進にもつながり、多様な働き方により対応しやすくなります。

法対応面

法対応面から考えても、ペーパーレス化は必要です。

2022年1月に電子帳簿保存法が改正され、これまで紙媒体での保存が原則とされていた税務関係書類の電子データによる保存が可能となりました。当初は任意でしたが、2024年1月から、電子取引データに関しては電子保存が完全義務化となっています。

電子取引データを扱う企業は電子データ保存を行わなければならなくなったため、これを機にペーパーレス化に本腰を入れて取り組んでいる企業も多いです。

また2023年10月からインボイス制度が開始になりました。これにより経理担当者の負担は従来よりも増えていますが、電子インボイスにすることで業務負担の軽減が図れます。

※参考:国税庁. 「電子帳簿保存法が改正されました」. https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0021005-038.pdf , (参照 2024-07-17).

※参考:政府広報オンライン. 「令和5年10月からインボイス制度が開始! 事業者間でやり取りされる「消費税」が記載された請求書等の制度です」. https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202210/1.html , (2023-10-01).

環境保全面

環境保全の面から見ても、ペーパーレス化は必要だと言えるでしょう。

紙を作るには森林を伐採しなければならないので、二酸化炭素を酸素に変える森林が減少してしまいます。また紙を生産する際や処分する際にも二酸化炭素が排出されるため、温暖化に影響すると考えられています。森林が減少すると、動物の住処を奪ってしまうことにもなるでしょう。

ペーパーレス化をして紙の使用を抑えれば、環境保全に貢献していることになります。近年SDGs(持続可能な開発目標)に取り組む企業が増えていますが、ペーパーレス化を行うことは、SDGsで掲げられているゴールに貢献することにもつながります。

ペーパーレス化が進まない原因

ペーパーレス化の必要性が謳われている一方で、実際は思うようにペーパーレス化が進められていない企業も少なくありません。どうしてペーパーレス化がスムーズに進んでいないのでしょうか。3つの原因をご紹介します。

導入にかかる初期コスト

ペーパーレス化が進まない原因の一つは、導入に初期コストがかかってしまうことです。

ペーパーレス化を導入するには、ペーパーレス化に対応したシステムやデバイスをそろえなければなりません。またネットワーク環境の整備やセキュリティ対策にもコストがかかってしまいます。社を挙げてペーパーレス化を進めるにはかなりの初期コストが必要となるので、なかなか導入に踏み切れない企業も多いです。

詳しくは後述しますが、ペーパーレス化にはコスト削減というメリットがあります。中長期的に見ればコスト削減効果が得られますが、導入に当たって一時的に負担が増大してしまうため、費用対効果を懸念する企業も少なくありません。

ペーパーレス化に対する社員の意識

ペーパーレス化に対する社員の意識も、ペーパーレス化推進を阻んでいる原因の一つです。

これまで紙媒体で扱っていた書類などを電子化することで「扱いにくくなりそう」「読みにくくなりそう」と感じている人も少なくありません。特にデジタル機器に慣れていない世代は、電子データに拒否反応を感じやすいでしょう。

またペーパーレス化を行うためには、システムやデバイスの操作方法やデータの取り扱い方法を覚える必要があり、業務の流れも変更になる可能性があります。新たなことを覚えたり、今までのやり方と変わってしまったりすることに抵抗を感じる社員が多いと、なかなかペーパーレス化が進みません。推進する企業側も研修に時間や人件費を割かなければならないため、それがネックになって足踏みしてしまっているケースも多いです。

災害などによるシステム障害への懸念

災害などによるシステム障害への懸念があることも、ペーパーレス化が進まない原因の一つと言えます。

紙媒体を電子化して保存すると、災害などでシステム障害が発生した際にデータが閲覧できなくなってしまいます。災害でなくても、何らかのエラーでサーバーがダウンしてしまえば、必要なときに必要な書類が利用できず、業務に支障が出てしまうのではと不安を感じている方もいるはずです。

また最悪の場合「データが失われてしまうのでは」という懸念を抱えている方もいるでしょう。バックアップを取ったりクラウド上に保存したりすることで、データ破損のリスクは軽減できますが、このような不安もペーパーレス化が進まない原因の一つと考えられます。

ペーパーレス化のメリット

ペーパーレス化が推進されているとはいえ、「具体的にどのようなメリットがあるんだろう」と疑問を感じている方もいるはずです。ペーパーレス化で得られる7つのメリットをご紹介します。

コストを削減できる

ペーパーレス化のメリットは、コストを削減できることです。

紙で書類を用意するには、紙代やトナー代、プリンターの購入・レンタル費用やメンテナンス費用がかかります。また取引先などに資料を届ける際は、切手代などの郵送費も必要です。手間もかかるため、人的コストも発生してしまいます。

社内では保管できないほどの膨大な書類などがある場合は、保管を行う倉庫代や管理費もかかってしまうでしょう。また書類などを処分する際は、廃棄するためにも費用がかかります。

ペーパーレス化すれば、これらのコストの削減が可能です。中長期的に見れば、費用対効果は高いと言えるでしょう。

業務効率化・生産性向上が期待できる

業務効率化・生産性向上が期待できることも、ペーパーレス化するメリットです。

しっかりと管理していたとしても、膨大な紙の書類の中から必要な書類を見つけ出すのは手間がかかります。しかしペーパーレス化すれば、システム上で簡単に検索がかけられるので、必要な書類がすぐ見つかり、業務効率化や生産性向上につながるでしょう。紙に印刷する、ホッチキスで綴じるなど、キャビネットを整理するといった手間のかかる作業もなくせます。場所を問わず書類の確認ができるため、業務フローも円滑になるでしょう。

情報共有も容易になるので、取引先へもEメールを使えばリアルタイムで書類を届けることが可能です。これまで押印が必要だった契約書も、電子契約書にすれば簡略化できます。

内部統制やセキュリティ強化につながる

ペーパーレス化は内部統制やセキュリティ強化にもつながります。

ペーパーレス化に対応したシステムは、ログ管理が可能なものがほとんどです。またタイムスタンプの付与が可能なシステムも多く、改ざんや複製なども防止できます。これまで紙媒体では正確に残せなかった記録が残せるようになるので、内部統制が強化できるでしょう。

紙媒体の場合、キャビネットに鍵をかける、重要な書類は金庫に入れるといった物理的なセキュリティ対策しかできませんでしたが、ペーパーレス化に対応したシステムは閲覧や編集権限を設定できるものもあるため、セキュリティ強化にもなります。いつ誰が閲覧したかがログに記録されるので、情報漏えい防止にもつながるでしょう。

オフィススペースを有効活用できる

オフィススペースを有効活用できることも、ペーパーレス化のメリットです。

紙媒体の保管には多くのスペースが必要です。ペーパーレス化をすれば物理的に書類などを保管する必要がなくなるため、これまで紙媒体を保管していたスペースを削減できます。

オフィスを広々使えるので、現在の働き方に合ったレイアウトにしたりフリースペースを作ったりすることもできるでしょう。また書類を保管する部屋をまるごとリフレッシュスペースにもできます。社員のモチベーションが上がり、生産性の向上につながるはずです。

多様な働き方に対応している

多様な働き方に対応していることも、ペーパーレス化のメリットと言えるでしょう。

紙媒体の場合、物理的に書類などを保管していたので、書類の閲覧は社内でしか行えませんでした。しかし書類をシステム上に保管しておけば、どこにいても書類を閲覧・利用できます。テレワークで働く場合も場所を問わず必要な書類を確認できるため、業務が滞ることがありません。

取引先でもデバイスさえあればすぐに必要な書類が取り出せるので、商談がよりスムーズに行えます。書類を持ち運ぶ必要もないため、置き忘れや紛失の防止にもなり、社員の負担も軽減されるでしょう。

BCP対策に役立つ

ペーパーレス化はBCP対策にも役立ちます。

BCP(Business Continuity Planning)は日本語で「事業継続計画」と呼ばれます。災害やテロなどの緊急事態下でも、業務が継続できるようにするための計画のことです。災害が多い日本では、BCP対策を徹底しておくことは非常に重要です。

紙媒体の場合、地震や火災、水害などで書類が消失してしまう可能性も十分に考えられます。しかしペーパーレス化で書類をシステム上に保存しておけば、万が一災害などの緊急事態が起きても、書類が失われてしまう心配はありません。またどこからでもデータの閲覧・利用が可能なため、オフィスが継続できないほどの重大な損害を受けたとしても、別の場所で事業を継続できます。

企業のイメージ向上につながる

ペーパーレス化を行うことは、企業イメージの向上につながります。

SDGs(持続可能な開発目標)に取り組んでいるかどうかは、企業のイメージを左右する重要な要素の一つとなっています。前述した通り、ペーパーレス化はSDGsのゴールに貢献することにつながるので、企業としてのイメージが向上するでしょう。ペーパレス化によって貢献できるSDGsのゴールは以下の4つです。

  • 8. 働きがいも 経済成長も
  • 12.つくる責任 つかう責任
  • 13.気候変動に具体的な対策を
  • 15.陸の豊かさも守ろう

イメージが向上すれば、新卒採用や中途採用で優秀な人材を集めやすくなります。また取引先や行政からも良いイメージを持たれるため、新たなビジネスチャンスを創出できる可能性も高いです。投資家にとってもSGDsに貢献している企業かどうかは重要なポイントなので、資金調達もしやすくなるでしょう。

ペーパレス化によって多様な働き方が実現できることも、人材を集める際のアピールポイントになります。

※参考:公益財団法人 日本ユニセフ協会. 「SDGs17の目標」. https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/ , (参照 2024-07-17).

ペーパーレス化のデメリット

多くのメリットがあるペーパーレス化ですが、デメリットもあります。4つのデメリットも把握しておきましょう。

導入する際にコストがかかる

ペーパーレス化のデメリットは、導入する際にコストがかかることです。

前述した通り、導入の際の初期コストの問題は、ペーパーレス化が進まない原因にもなっており、コストがかかることがネックになって導入に踏み切れない企業も多いです。また導入に向けた業務フローの構築やマニュアルの作成、社内教育には、人的コストもかかってしまいます。

紙と比べて資料が見にくい

紙と比べて資料が見にくいことも、ペーパーレス化のデメリットと言えるでしょう。

使用するデバイスによっては、資料全体を見ようとすると文字がかなり小さくなってしまいます。紙の資料であれば複数枚を並べて閲覧することは簡単ですが、一つのデバイスで複数の資料を同時に閲覧するのは難しいです。大きな資料を見る際も工夫が必要になるでしょう。

システム障害の影響を受けやすい

システム障害の影響を受けやすいことも、ペーパーレス化のデメリットの一つです。

利用しているサーバーやクラウドに何らかのシステムエラーが起きてしまうと、資料を閲覧できなくなる可能性が高いです。必要なときに必要な資料が見れないことで、業務が滞ったり商談がうまくいかなくなったりする可能性もあります。

ペーパーレス化を導入する際は、システム障害が起きたときの対策を講じておく必要があるでしょう。

ITリテラシーが必要になる

ITリテラシーが必要になることも、ペーパーレス化のデメリットです。

ペーパーレス化を行って業務を円滑に行うには、社員全員がITリテラシーを高め、システムやデバイスを使いこなさなければなりません。ITリテラシーの高さには個人差があるため、デバイスの扱いに慣れていない社員がいる場合は、全体研修とは別に研修を実施して、スムーズに使えるようにサポートする必要があるでしょう。

ペーパーレス化の進め方

どのように進めていけば、スムーズにペーパーレス化を導入できるのでしょうか。

1.目的を明確にする

ペーパーレス化を推進するには、まず目的を明確にしましょう。

ペーパーレス化を行う目的には以下のようなものがあります。

  • 情報共有や資料作成を円滑にし、業務の効率化を図る
  • 意思決定を円滑に行い、競争力を高める
  • 紙媒体の作成・管理にかかっていたコストを削減する
  • 環境保全に取り組んで企業イメージを向上する
  • テレワークなど多様な働き方に対応する

明確な目的がないままペーパーレス化を進めてしまうと、社内で浸透しづらく、期待するようなメリットが得られない可能性が高いです。自社が現在抱えている課題を洗い出した上で、何を目的にペーパーレス化を行うのかを具体的に決めましょう。

2.紙を使用している業務をリストアップする

次に紙を使用している業務をリストアップします。

多くの業務では紙を使用しているはずですが、いきなり全ての業務をペーパーレス化しようとすると混乱が生じてしまう可能性が高いです。ペーパーレス化のための業務に時間がかかって、本来の業務が滞ってしまう可能性もあります。

現在紙を使用している業務をリストアップして、全体像を把握しましょう。

3.ペーパーレス化を進める業務を決める

業務のリストアップができたら、ペーパーレス化を進める業務を決めていきます。

リストアップした業務の中から、ペーパーレス化が取り組みやすそうな業務がどれか検討しましょう。業務への影響が少ない書類やデジタルに慣れた社員が多く携わる業務からペーパーレス化をすれば、現場の混乱を避けられます。

また目的に応じてペーパーレス化する業務を選ぶのも一つの方法です。例えば意思決定を円滑に行うことを目的にペーパーレス化を推進するなら、意思決定に関係する稟議・決裁書などの電子化から取り組むと良いでしょう。

4.対象の業務に関わる社員・上長に共有する

ペーパーレス化する業務が決まったら、対象の業務に関わる社員・上長に共有しましょう。

対象の業務に関わる社員・上長にペーパーレス化を行う旨や導入の目的、導入によるメリットなどを説明し、理解と協力を求めます。疑問や懸念点には耳を傾け、クリアにすることで円滑な導入が行いやすいです。

5.ペーパーレス化の計画を立てる

最後にペーパーレス化の具体的な計画を立てます。

KPIを設定し、どのようにペーパーレス化を進める体制を構築するか計画を立てましょう。また現状紙媒体で管理している書類のペーパーレス化の可否、いつからペーパーレス化を本格的に始めるのか、どのタイミングで効果測定を行うかなども計画します。

対象業務の関係者と擦り合わせながら、詳細な計画を立てることが大切です。

ペーパーレス化を進める際のポイント

ペーパーレス化を導入し、効果を得るためにはいくつか押さえておきたいポイントがあります。これからご紹介する3つのポイントを押さえておきましょう。

ペーパーレス化の必要性を社員に共有する

ペーパーレス化を進める際は、ペーパーレス化の必要性をしっかりと社員に共有しましょう。

ペーパーレス化に限ったことではありませんが、社内で何らかの変革を行う場合、社員の理解は必要不可欠です。実施する目的や得られるメリットを共有しないままトップダウンでペーパーレス化を進めてしまうと、社員が不満を感じてしまいます。十分な協力が得られないため、実施しても中途半端な結果になってしまいやすいです。

しっかりと社員に説明し、どのような研修やサポートを行うかも示した上で、理解を得るようにしましょう。自社が得られるメリットだけでなく、社員が得られるメリットも明示することが大切です。

段階的にペーパーレス化を進める

ペーパーレス化は段階的に進めるようにしましょう。

前述した通り、いきなり全ての業務をペーパーレス化してしまうと、現場に混乱が起きやすいです。社員の業務負担が大きくなり、業務効率や生産性の低下につながってしまう可能性が高いでしょう。

部署単位・プロジェクト単位・業務単位など、一部部分のみからペーパーレス化を進めることで、社員も抵抗なく取り組むことができ、本来の業務に支障が出るのを避けられます。部分的な導入で社員が効果やメリットを感じられれば、本格的な導入にも前向きになってもらいやすいでしょう。

システムやツールを導入する

ペーパーレス化を進める際は、システムやツールを導入することもポイントです。

ペーパーレス化に対応したシステムやツールにはさまざまなものがあります。企業によって実施目的や求める企業は異なるため、複数のシステムやツールを比較し、自社に合ったものを選ぶことが大切です。

とはいえ「どれが自社に合うか分からない」という方が多いかもしれません。システムやツールの中には無料トライアルを行っているものもあります。実際に使って操作性を試してみるのもおすすめの方法です。

まとめ

本記事ではペーパーレス化の概要や必要性、ペーパーレス化が進まない原因、ペーパーレス化のメリット・デメリット、ペーパーレス化の進め方や注意点などを分かりやすく解説しました。ペーパーレス化にはメリットもあればデメリットもあるため、導入する際はハレーションが起きないように、ポイントを押さえて段階的に実施することが大切です。システムやツールを活用しつつ、効率の良いペーパーレス化を進めましょう。

電子取引データの義務化やインボイス制度の開始によって、会計や経理の負担が増大している企業は少なくありません。そのため、請求管理からペーパーレス化を進めるのも一つの選択です。見積書・請求書・納品書の作成・管理の業務効率を上げるなら、請求管理システムの導入を検討しましょう。請求管理システムといってもさまざまなシステムがあるので、比較して自社に合ったシステムを選ぶことが大切です。

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  • 独自フォーマットにも対応! 社内・取引先への影響なしで発行・発送できる
  • 【無料トライアルあり】送付単価は1通当たり95円! 安価で発行枚数が少なくても使いやすい
請求書作成
基幹・販売管理システムと連携
メール送信・郵送代行
ダウンロード履歴の確認
入金消込
会計システムとの連携
など
無料(ユーザー1~3人まで)
初期費用:0円
月額料金:0円
スタンダード
初期費用:0円
月額料金:1,980円
アドバンス
初期費用:0円
月額料金:10,000円
お問い合わせ
マネーフォワード クラウド請求書
  • 直感的な操作が可能
  • コピペのような反復作業を一括で行うことができる
  • 「クラウド会計」「クラウド確定申告」と連携することで仕訳を自動作成できる
見積書、納品書、請求書、領収書作成
ロゴ/印影の登録
取引先自動入力
一括メール送信
一括郵送
売上レポート
など
有(法人向けスモールビジネス・ビジネス、個人向け全プラン) 法人向け基本料金
・年額プラン:2,980円/月(35,760円/年)~
・月額プラン:3,980円/月~

従量課金
・月額:300円/名
楽楽明細
  • 電子帳簿保存法・インボイス制度に対応
  • API連携が可能
  • 取引先に応じて請求書の発行方法を選べる
メールアドレス収集機能
宛先まとめ機能
未ダウンロード顧客の確認
一括同封機能
CSVでの明細情報送付
など
初期費用+月額費用
・初期費用:100,000円(税抜)
・月額費用25,000円~(税抜)
やよいの見積・納品・請求書
  • 音声と動画で設定の仕方や作業手順を解説してくれるスタートアップガイドあり
  • はがき作成・宛名印刷ソフトなどと連携可能
  • 有料サポートが1年間無料または特別価格
帳票作成
帳票管理
得意先管理
商品管理
データ連携(はがき作成・宛名印刷ソフト・送り状システムと連携可能)
など
有(セルフプラン・ベーシックプランのみ) ■「あんしん保守差オート」プラン別価格表
・セルフプラン:1年間無料(通常年間価格:6,100円)
・ベーシックプラン:特別価格0円(通常年間価格:13,800円)
・トータルプラン:特別価格13,200円(通常年間価格:26,400円)

「あんしん保守サポート」付き直販価格
■小規模・個人事業者向け(「あんしん保守サポート」付き初年度優待価格)
・セルフプラン付き
 ・5,500円+税
・ベーシックプラン付き
 ・5,500円+税
・トータルプラン付き
 ・18,700円+税
クロジカ請求管理
  • 請求書を1クリックでメール送信できる
  • 未入金発見→入金督促→債権回収の早期化を実現
  • 顧客毎の売掛金残高や前受金残高を月ごとに自動集計
請求書の1クリック送付
請求書の定期作成
CSVファイルで一括作成
印鑑付き請求書の作成
入金の消込
など
有(無料プラン有) フリー
 ・無料
・スタンダード
 ・月額:4,980円
・プレミアム
 ・月額:29,800円
MakeLeaps
  • 簡単・スムーズに帳票作成
  • お金の流れを見える化できる
  • 「入金確認」「消込」など、入金管理業務を大幅に効率化
帳票作成
請求書送付
入金消込
外部システム連携
など
【基本サービス(月額契約)】
MakeLeaps 月額 基本ライセンス(個人プラン)
・600円/ユーザー
MakeLeaps 月額 基本ライセンス(法人プラン)
・1,000円/ユーザー
MakeLeaps 月額 取引先追加ライセンス(11~25社)
・90円/社
MakeLeaps 月額 取引先追加ライセンス(26~100社)
・80円/社
MakeLeaps 月額 取引先追加ライセンス(101~500社)
・70円/社
MakeLeaps 月額 取引先追加ライセンス(501~1000社)
・60円/社
MakeLeaps 月額 取引先追加ライセンス(1001社~)
・40円/社
MakeLeaps 月額 エンタープライズ追加送付ライセンス(301件~)
30円/件
BConnectionデジタルトレード
  • 操作画面がシンプルで使いやすい
  • ISO既定の標準規格UBLを使用しているため、国内のインボイス制度や海外の各制度にも対応
  • 導入中の経理システムと自動連携可能
請求書作成/発行
請求書受取
進捗(ステータス確認)
ファイル添付
PDFデータダウンロード
メッセージ
-
SVF Cloud
  • 簡単な帳票開発
  • 豊富な出力形態
  • セキュリティの高さ
PDF取り込み
紙帳票取り込み
マルチレイアウト
API連携
電子ファイル出力
ダイレクトプリント
など
初期費用+月額料金(初期費用について記載なし)

年間66,000枚(月次換算5,500枚)
・月額料金:50,000円~(税別)

価格表DLあり
Scalebase
  • 受注から会計までを一括管理
  • 販売状況を可視化できる
  • 提供価値の継続的な見直しを可能にする
契約管理
商品マスタ
プライシング
請求管理
ペイメント
分析レポート
システム連携
など
初期費用+月額費用(詳細は見積りにて)

SFAは活用されてこそ意味がある

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