【部門別】BPOサービスの業務例6選！　サービスの特長や導入のポイントを解説

人材不足に悩み、現場の負担軽減のためにも業務を外部委託したいと考えている企業担当者も多いのではないでしょうか。外部委託の方法はいくつかありますが、効率やコストを考えるとBPOサービスの導入がおすすめです。

とはいえ、BPOサービスの名前は聞いたことがあっても、具体的にどのような業務で役立つのかよくわからず、迷っている方もいるでしょう。

そこで、この記事ではBPOサービスを業務に導入した事例や活用するメリット、導入時のポイントなどについて解説します。外部委託を検討している企業担当者の方はぜひ参考にしてください。

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BPOサービス（BPO）とは？

BPOはBusiness Process Outsourcing（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）の略で、企業が業務を外部サービスに委託することです。企画から運用までまるごと委託するケースもあれば、業務プロセスの一部を委託するケースもあります。また、サービス会社によっては運用に関する具体的なアドバイスを得ることも可能です。

導入可能な部門は、経理や情報システムをはじめ、人事や総務、ヘルプデスクなど多岐にわたります。

採用した社員を一定の活躍ができる人材へと育てるためには、膨大な教育コストがかかることは避けられません。BPOを活用すると、優秀な人材とノウハウがすぐに手に入ります。また、ノンコア業務を外部に任せ、貴重な人的リソースをコア業務に集中させられるようになります。

【部門別】BPOサービスの業務例6選

BPOはどのような業務で活かせるのでしょうか。ここでは、営業部門やマーケティング部門などの部門別に、BPOの活用事例を紹介します。

1. BPOサービスの業務例【営業】

営業部門がBPOサービスを依頼した場合、主に以下のような業務で活かせます。

テレアポ代行

テレアポ代行は、見込み客に電話をかけて商談のアポイントを取り付けてもらうサービスです。なかには顧客リストを作成してくれるBPO業者もあります。

リスト作成やアポイント獲得に時間をかけずにすみ、自社の社員が商談に集中できるのが大きなメリットです。

インサイドセールス代行

インサイドセールスとは、メールや電話、チャットツールなどを非対面の手段を活用して見込み客と信頼関係を築き、対面での商談につなげる営業手法です。

BPOでインサイドセールス代行をお願いして商談までつなげてもらえれば、社員は商談に注力でき、効率的な営業が可能です。

営業代行

営業活動をまるまる外部委託することも可能です。テレアポ代行やインサイドセールス代行は商談までを外部に依頼するサービスですが、営業代行では商談・契約まで含めて依頼できます。

BPOサービスによっては、営業戦略の立案にも対応しています。

フォーム営業代行

フォーム営業は、企業の公式サイトにある問い合わせフォームからセールスメッセージを送り、アプローチをかける方法です。公式サイトにアクセスして問い合わせフォームを探し、メッセージを手打ちする必要があり、手数がかかります。

BPOを活用することで、手間と時間の大幅な削減が可能です。

2. BPOサービスの業務例【マーケティング】

マーケティング部門でも、BPOは活躍します。業務に活用した具体的な事例を3つ紹介しましょう。

SNS運用代行

BPO会社のスタッフが、SNSを活用したマーケティング戦略を立て、フォロワー数拡大や認知度の向上を目的として情報発信をおこないます。専門家が発信するため、炎上リスクが低く、効果的なマーケティングが可能です。

記事作成代行

運営している公式サイトに掲載するコンテンツの作成代行も、BPOが活躍する領域です。専門のライターが発注企業のニーズに合わせて、認知度向上や資料請求、契約などにつながる記事を作成します。

テーマ・キーワードの選定や既存記事のリライト、更新といった細かな作業にも対応しています。

広告運用代行

広告運用をまるごと依頼することも可能です。市場を分析して効果的な戦略を立て、キャンペーンの設計や広告素材の作成をし、プラットフォームに合わせた出向や設定までおこないます。効果測定や改善提案もしてもらえるため、効果的な広告運用が可能です。

3. BPOサービスの業務例【カスタマーサポート】

カスタマーサポートで外部委託されることが多い業務を2つ紹介します。

コールセンター代行

コールセンター代行には、アウトバウンドとインバウンドの2つがあります。アウトバウンドは、テレマーケティングや電話を介したアンケート調査などこちらから架電するものです。インバウンドは、顧客からかかってきた問い合わせや注文受付などを受けて対応します。

自社でコールセンターを運営する場合、オフィスと専門の人員を用意しなければいけません。オフィス維持費や設備費、人件費で膨大なコストがかかります。コールセンター機能をまるまる外注することで、手間とコストが大幅に削減可能です。

電話代行

電話代行は、通常の業務でかかってくる電話全般の対応を外部に委託するものです。BPO業者の専門オペレーターが、かかってきた電話を発注企業の社員のように受け、内容に応じて対応します。

対応可能な業務は受けた電話の一時対応や問い合わせへの回答、注文受付などです。営業や勧誘といった業務に関係ない電話の対応もできます。

社員が本来の業務をおこないながら電話対応する必要がなくなり、コア業務に集中できるようになります。

4. BPOサービスの業務例【経理・会計】

経理や会計関連も、BPOサービスが活用できる業務がたくさんあります。ここでは、主な業務例を3つ紹介します。

決済代行

決済代行サービスを提供する業者を仲介し、クレジットやデビットカード、電子マネー、QRコードといったさまざまな決済に対応できるようにするサービスです。BPO業者が支払処理や請求書の発行なども担当します。

顧客は都合のよい決済手段を選べるようになるため満足度向上につながり、発注側は複雑な決済手続きを任せられて負担が軽減します。

請求代行

請求書の発行・取引先や顧客への送付を代行するサービスです。入金を確認し、支払が遅れている先に対して督促をおこなったりもします。

請求業務は正確性が求められ、数字のミスは許されません。そのため、現場の社員には大きなプレッシャーがかかります。請求代行をお願いすれば、社員の負担軽減が可能です。

経理代行

経理代行は、経理部門の幅広い業務をかわりにおこなうサービスです。代行が可能な業務は、帳簿への記載、経費の清算、決算書の作成や申告など多岐にわたります。

5. BPOサービスの業務例【人事・採用】

BPOサービスは、人事や労務関係の業務でも活用されています。主な活用事例を2つ紹介しましょう。

採用代行

社員の採用活動をかわりにおこなうサービスです。採用活動では、事業に必要な人数や求める人材像を確定し、利用する媒体を選定して求人広告を出稿し、応募に対して細やかに対応しなければなりません。内定者のフォローも必要です。繁雑な業務も多く、現場の社員には大きな負担がかかります。

採用活動を外注すれば、社員の負担軽減や採用コストの削減が可能です。

給与計算代行

社員の給与の計算をBPOに依頼するケースもあります。給与計算は、社員ごとに異なる残業代や各種手当、保険料や税金などを計算する必要があり、月ごとの振込手続きや年に一度の年末調整も必要です。法令や税務に変更があれば、都度正確な対応が求められます。ミスが許されない仕事であり、現場の社員の負担は大きいでしょう。

給与計算を外注すれば、現場の負担を減らすことが可能です。さらに、ミスの発生リスクも軽減できます。

6. BPOサービスの業務例【事務】

どの部門でも発生する事務作業は定型的なノンコア業務が多いため、BPOとの相性が良い傾向にあります。ここでは、BPOサービスを活用することが多い事務業務を3つ紹介します。

データ入力代行

データ入力代行は、手書きメモやアンケート結果、名刺の内容といった紙の情報をエクセルなどのソフトや業務システムなどに入力してデータ化する作業です。専門のオペレーターが手作業で入力して確認します。

膨大なデータをひたすら手で打ち込むデータ入力はヒューマンエラーが起こりやすいため、専門の入力代行業者に委託すると安心です。

資料作成代行

営業や販売で使う案内資料やプレゼンで使うパワーポイントを使った資料、ホワイトペーパーなど、さまざまな資料の作成を代わりにおこなうサービスです。新規の作成を依頼するだけでなく、既存資料をチェックして更新してもらうこともできます。

BPO業者と丁寧に打ち合わせすることで、伝えたい情報が適切に伝わる見やすい資料の作成が可能です。

事務代行

事務代行は、部門を問わずさまざまな事務作業を代行するサービスです。一般事務のほか、経理事務や総務事務、営業事務などバックオフィスのさまざまな事務作業に対応しています。

BPOサービスの特長

近年、BPOサービスを導入する企業が増えています。これは、BPOサービスにはさまざまな魅力があるためです。導入にあたっては費用が発生するものの、トータルで見るとコスト削減につながるケースは少なくありません。

ここでは、BPOサービスの具体的な特長を3つ紹介します。

コア業務に集中できる

BPOの大きな特長の１つに、社員が重要な業務に集中できるようになる点が挙げられます。

会社の仕事は、利益につながるコア業務と、収益には直接結びつかない補助作業であるノンコア業務に分けられます。利益に直結しなくても、ノンコア業務は事業運営のためには欠かせない作業です。

ただし、ノンコア業務は定型的な作業が多く標準化しやすいものも少なくないため、外注が可能です。外部業者に任せれば、社員は貴重な時間を割いてノンコア業務を担当しなくて済みます。重要なコア業務に集中できるようになり、作業効率や生産性の向上が見込めるでしょう。

教育コストの削減につながる

社員を採用して利益を生む人材になるまで育成するのには、甚大な教育コストが必要です。すぐにできるものでもなく、多大な時間もかかるでしょう。そのうえ、育成中の社員が離職してしまうと、それまでにかけたコストが無駄になります。

BPOサービスを使えば、最初から専門知識をもった人材に業務をお願いすることが可能です。トラブルが発生したときでも、柔軟な対応が期待できるでしょう。プロのサポートを受けることで、業務効率の改善も期待できます。

サービス利用の費用はかかるものの、長いスパンで考えると自社でかけるコストの大幅な削減が可能です。

業務品質の改善が期待できる

専門知識があるスタッフをそろえている点も、BPOサービスの特長の１つです。各部門で豊富な経験や専門知識、実績に基づくノウハウをもつスタッフにお願いするため、高品質な業務が期待できます。自社で対応する場合と比較して人為的ミスが減り、効率的に運用できるようになるでしょう。

また、経理や法務、ITなどは、しばしば発生する法令や規制の改定に対応したり、最新技術に対応できるスキルを磨いたりすることが欠かせません。自社で対応するとなると、現実的に難しい部分もあるでしょう。BPOであれば、環境の変化に柔軟に対応することが可能です。

BPOサービス導入のポイント

BPOサービスを導入する場合、まずはどの部門のどの業務を委託するかを明確にする必要があります。

サービスを提供している会社はたくさんあり、それぞれ得意な分野や業務の質、料金体系などに大きな違いがあります。委託先を選定する際は、以下の点を重視して慎重に決めることが重要です。

• 実績
• サービス内容や対応範囲
• 内容と料金のバランス
• セキュリティ対策の充実度
• 評判

また、導入後も任せっぱなしにしてはいけません。定期的に効果測定をおこなって、導入前と比較してどの程度の成果がでているかを確認することが必要です。

まとめ

BPOサービスは、自社の業務を外部に委託することです。ノンコア業務を委託することで社内リソースをコア業務に割けるようになり、生産性や効率の向上が見込めます。

委託先を選ぶときは、複数のBPO会社を比較検討し、自社に合ったところを選ぶことが大切です。料金や知名度のみで決めてしまうと、コストだけがかかって業務効率の向上や現場の負担軽減といった期待した効果がでないということになりかねません。

以下の記事ではBPOサービスの比較・解説をしています。ぜひ参考にして、自分に合ったBPOサービスを選んでください。

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