【介護ソフト】クラウド型とオンプレミス型との違いは？　メリット・デメリットを紹介

介護ソフトには、クラウド型とオンプレミス型の選択肢が2つあります。導入する際は、どちらを選ぶべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この記事では介護ソフトとは何か基本を説明した上で、クラウド型とオンプレミス型の違いやそれぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説します。自社に合う介護ソフトを選ぶ際の目安にしてください。

【2024年最新比較表あり】おすすめの介護ソフトの提供企業11選！　主な機能や選び方についても解説

介護ソフトとは？

介護ソフトとは、介護現場の業務効率化を目的としたシステムのことです。利用者情報の管理、ケアプランの作成、国保連への請求など、多岐にわたる事務作業を一元管理することで人為的なミスを減らし、事務コストの削減を目指します。

例えば利用者の状態変化をタイムリーに記録してケアプランに反映すれば、より質の高い介護サービスを提供できるでしょう。また国保連への請求業務を自動化できれば、正確性を高めながら事務担当者の負担を軽減できます。

居宅介護支援事業所や訪問介護事業所など、さまざまな介護事業所で導入されており、介護現場の負担軽減とサービスの質向上に貢献しています。

クラウド型とオンプレミス型との違い

クラウド型とオンプレミス型はそれぞれ特徴が異なります。まずコスト・メンテナンス・セキュリティ・データへのアクセスの観点で違いを比較しましょう。

項目	クラウド型	オンプレミス型
コスト	初期費用が比較的低いものの月額利用料がかかる	導入費用が高額だが月額利用料はかからない
メンテナンス	システムのアップデートや保守は基本的にサービス提供者が行う	システムのアップデートや保守は基本的に自社で行う外部委託することもある
セキュリティ	外部から不正アクセスのリスクが懸念されるサービス提供者が対策を行う	データは自社内で保存するため不正アクセスリスクは低い自社で対策を行う必要がある
アクセス	インターネット環境があればどこからでもアクセスできる	社内ネットワーク、VPNなどの設定が必要

介護ソフトにおけるクラウド型とは

クラウド型介護ソフトは、介護記録や請求データをインターネット上で管理・保存できるシステムです。例えば外部にデータを保管する部屋を用意し、回線を通じて自分のところに運ぶイメージです。

この仕組みにより事業所内だけでなく、訪問先や他の支店からも時間や場所にとらわれずデータにアクセスでき、効率的な業務遂行をサポートします。

ASP型介護ソフト（Application Service Provider）とも呼ばれるこのタイプは、初期費用を抑えられる上、自動アップデートにより常に最新の機能を利用できる点も魅力です。

介護ソフトにおけるオンプレミス型とは

オンプレミス型とは、介護ソフトのシステムやデータを自社のサーバーやコンピューターに直接設置し運用する方式を指します。具体的には自社内に専用のサーバールームを設け、その中でシステムを運用するイメージです。

「premises」という言葉は「構内」や「建物」を意味し、オンプレミス型は自社内に設置されたシステムをいいます。

この方式の特徴はデータを自社で完全に管理できる点で、システムを自社の業務や運用フローに合わせた柔軟なカスタマイズに変更が可能です。また回線の安定性も確保しやすく、外部からの影響を受けにくいため、安定した運用が期待できます。

クラウド型のメリット・デメリット

クラウド型介護ソフトは、介護業務を効率化する上で便利なシステムですが、導入にはメリットとデメリットの両面があります。それぞれの内容を確認しましょう。

メリット

クラウド型の介護ソフトは、以下のようなメリットがあげられます。

• どこにいてもアクセスができる
• 初期費用が抑えられる
• アップデートでき常に最新版を利用できる

クラウド型介護ソフトは、インターネット環境があればどこからでも利用可能で、訪問介護時にもリアルタイムに記録できる点は大きなメリットです。

専用サーバーの設置などは不要のため初期費用を抑えられる他、保守（システムの管理・運用）も基本的にサービスを提供する事業者が行います。そのためシステムのアップデートは自動で行われ、常に最新版を使えます。

デメリット

一方で、クラウド型には以下のようなデメリットも考えられます。

• 通信障害時にシステムが使えなくなる
• セキュリティ面での不安がある
• ランニングコストがかかる

クラウド型は、ネットが接続できない場所ではシステムが使用できないのがデメリットです。またインターネット上に保存されているため、セキュリティ対策を行わないと情報漏洩の懸念が伴います。

基本的にサービス事業者が運営・管理しており、月額料金が発生するため長期的には割高になることがあるかもしれません。継続的に利用する場合は、事前にランニングコストをシミュレーションしておくのがおすすめです。

オンプレミス型のメリット・デメリット

システムを自社内に設置して運用するオンプレミス型は、安定性があるものの初期費用を考慮する必要があります。導入を検討する前に、特徴をよく理解しましょう。

メリット

オンプレミス型の介護ソフトは、以下のようなメリットがあげられます。

• 安定した運用ができる
• 高いセキュリティがある
• 総コストを抑えられる

オンプレミス型はインターネット環境に左右されず、システムを常に利用できます。また自社内でデータを管理するため、情報漏洩のリスクが低い点もメリットといえるでしょう。

オンプレミス型はシステムを構築し、自社に設置するため初期費用は高額になりますが、自社運用のためランニングコストを抑えられます。長期的に利用する場合はクラウド型よりもコストを抑えられる可能性があります。

デメリット

一方で、デメリットは以下のような懸念点が考えられます。

• 運用するのに技術者が必要になる
• 更新や拡張に課題がある
• 初期投資が高額になりやすい

オンプレミス型はサーバーの設置やシステムの構築、運用まで自社で行うため高度な専門知識が必要です。またシステムのアップデートや機能の追加、他のソフトや機器との連携などにも手間と時間、費用がかかる場合があります。

さらにデメリットとなるのが高額な初期費用の負担です。導入は大きな投資となるため、これらの点を踏まえて運用コストや管理体制を綿密に検討することが重要です。

クラウド型・オンプレスミス型はどんな企業におすすめ？

クラウド型とオンプレミス型には、それぞれ適した導入先があります。事業規模や運用方針に応じて、自社に最適なシステムを選ぶことが重要です。クラウド型、オンプレミス型それぞれ考えられる企業像を解説します。

クラウド型がおすすめの企業

クラウド型がおすすめなのは、以下の企業です。

• 初期投資を抑えたい企業
• 複数拠点がある企業
• IT担当者がおらず、管理運用が難しい企業

小規模から中規模の事業所は、初期費用を抑えながらシステムを導入できます。また利用人数に応じて料金を調整できるため、コストパフォーマンスに優れている点も挙げられます。複数の拠点間で情報をリアルタイムに共有し、業務を効率化したい企業にもおすすめです。

オンプレミス型がおすすめの企業

オンプレミス型がおすすめなのは以下の企業です。

• 自社でサーバーを持っている企業
• 長期運用でカスタマイズが可能な企業
• 専門知識を持つIT担当者がいる企業

オンプレミス型は、自社でサーバーを構築・管理できる体制を持っている大企業が向いています。特に長期的な視点で運用する場合、専門知識を持つIT担当者が在籍している企業は変化に合わせてソフトのカスタマイズも可能です。

まとめ

クラウド型とオンプレミス型の特徴やメリット・デメリットを理解することで、事業に合った介護ソフトを選べます。それぞれシステムの強みを生かし、効率的な運用を目指しましょう。

株式会社ジオコードでは、最適な介護ソフトやシステム選びなどをサポートしています。特にシステム管理の負担を軽減し、業務効率化など自社の課題に合わせたソリューションを提案します。

介護ソフトのメリットやソフトの比較、選び方などを解説した記事もあるのでぜひ参考にしてください。

【2024年最新比較表あり】おすすめの介護ソフトの提供企業11選！　主な機能や選び方についても解説

【2024年最新比較表あり】おすすめの介護ソフトの提供企業11選！　主な機能や選び方についても解説