更新日:2025/11/14
社員食堂を廃止するメリットとは?代わりとなるサービスや注意点についても解説
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
かつては大手企業の象徴的な福利厚生であった社員食堂ですが、近年、そのあり方が見直されています。運営コストの高騰や働き方の多様化による利用率の低下を背景に、社員食堂の廃止を検討する企業が増えているのです。「コストを削減したいが、従業員の満足度が下がるのは避けたい」「食堂をなくした場合、代わりにどんな選択肢があるのだろうか」こうした悩みを抱える経営者や担当者も多いのではないでしょうか。この記事では、社員食堂を廃止するメリットとデメリット、そして廃止を成功に導くための代替サービスや注意点について詳しく解説します。
【比較表】従業員が喜ぶおすすめの社食サービス
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| サービス名 | 特長 | 費用 | 提供形態 |
|---|---|---|---|
snaq.me office(スナックミーオフィス)
|
|
初期費用:0円 月額費用:0円 送料・備品費:0円 商品代金:下記から選択 食べる分だけ都度決済「企業負担ゼロ」パターン 企業と従業員が一部負担する「一部負担」パターン 福利厚生費として企業が一括購入する「買取」パターン |
設置型 (什器を置くスペースのみを用意すれば導入可能) |
オフィスで野菜
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要お問い合わせ ※冷蔵庫・備品レンタル無料 ※2か月間は月額費用0円(5名以上の利用者が対象) ※送料無料の試食セットあり |
設置型 |
Office Stand By You
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要お問い合わせ ※毎月届くスープの個数によって異なる ※64個・96個・128個から選択が可能 |
設置型 |
シャショクラブ
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初期費用:0円 ライトプラン(月最大10食)月額料金:5,000円/1人 スタンダートプラン(月最大20食)月額料金:9,820円/1人 ゴールドプランプラン(月最大30食)月額料金:13,500円/1人 |
お弁当型 |
| オフィスおかん |
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要お問い合わせ | 設置型(冷蔵庫の設置が必要) |
| オフィスプレミアムフローズン |
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企業の月額利用料 初期費用:0円 システム利用料金:39,600円~ 従業員の月額利用料金 商品単価:100~200円 |
設置型(冷凍庫の設置が必要) |
| オフィスでごはん |
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要お問い合わせ | 設置型(冷凍庫の設置が必要) |
| ESキッチン |
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月額27,500円~ | 設置型(冷蔵庫・自動販売機の設置が必要) |
| KIRIN naturals |
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要お問い合わせ | 設置型 |
| パンフォーユー オフィス |
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要お問い合わせ | 設置型(冷凍庫の設置が必要) |
| セブン自販機 |
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要お問い合わせ | 設置型(自動販売機を置くスペースが必要) |
| チケットレストラン |
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要お問い合わせ | 外食補助型 |
| どこでも社食 |
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要お問い合わせ | 外食補助型 |
| 社食ごちめし |
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要お問い合わせ | 外食補助型 |
| まちなか社員食堂 |
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初期導入費:0円 月額利用料:従業員1名当たり330円〜 |
外食補助型 |
| 筋肉食堂Office |
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要お問い合わせ | 設置型(冷凍庫を置くスペースが必要) |
| 社食DELI |
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要お問い合わせ | お弁当型 |
| おべんとうの玉子屋 |
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お弁当1個当たり:550円(税込) その他、要お問い合わせ |
お弁当型 |
| ごちクルNow |
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初期費用:0円 導入費用:0円 商品ごとの料金:要お問い合わせ |
お弁当型 |
| お弁当.TV |
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要お問い合わせ | お弁当型 |
| はらぺこ |
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要お問い合わせ | 出張社内提供型 お弁当型 |
| nonpi Chef’s LUNCH |
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要お問い合わせ | 社内提供型・設置型 |
| 500円出張食堂 |
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初期費用:0円 月額運営費:0円 維持人件費:0円 商品ごとの料金:500円 |
出張社内提供型 |
| DeliEats DR |
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初期費用:0円 月額運営費:0円 商品ごとの料金:380円〜 |
お弁当型 |
| オフィスコンビニTUKTUK |
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要お問い合わせ ※予算に合わせて選べる3つのプランを用意 ※要望に応じたカスタマイズも可能 |
設置型 |
この記事の目次はこちら
1. なぜ今、社員食堂の廃止が検討されるのか?
維持コストの高騰と利用率の低下が重なり、経営上の費用対効果が合わなくなっているためです。
かつてはコミュニケーションの場として機能していた社員食堂も、以下の「三重苦」により存続が難しくなっています。
1-1. 高騰する運営・維持コスト
食材費や人件費、光熱費の上昇が企業の利益を圧迫しています。 食堂運営には、利用者の有無に関わらず発生する固定費(人件費、設備維持費、衛生管理費など)がかかります。近年の物価高により、これらのコストが急増し、福利厚生としてのコストパフォーマンスが悪化しています。
1-2. 社員食堂の利用率低下
働き方の変化により、食堂を利用する従業員そのものが減っています。 リモートワークやフレックス制が浸透し、毎日出社するスタイルが崩れました。また、コンビニや中食の質が向上したことで、あえて食堂を選ばない人も増えています。「利用者は減るが、運営コストは下がらない」という悪循環が廃止を後押ししています。
1-3. 施設の老朽化と改修コストの問題
衛生基準を満たすための設備更新に、数千万円単位の投資が必要となるケースがあります。 長年運営してきた食堂は、厨房機器や配管の老朽化が進んでいます。食中毒リスクを防ぐための大規模改修にかかる莫大な費用をかけるよりも、その資金を他の福利厚生に回すべきだという経営判断が増えています。
2. 社員食堂を廃止するメリット
コスト削減だけでなく、業務負担の軽減や福利厚生の公平化など、経営資源の最適化につながります。
単なる「閉鎖」ではなく、より現代的な福利厚生へアップデートするチャンスといえます。
| メリット | 具体的な効果 |
| ① コスト削減 | 委託費、人件費、光熱費、修繕費などの固定費をゼロにできる。 |
| ② 業務効率化 | メニュー確認、衛生管理、委託業者との調整など、総務・人事の負担がなくなる。 |
| ③ スペース活用 | 空いた場所を執務スペース拡張、Web会議ブース、リフレッシュルームへ転用できる。 |
| ④ 公平性向上 | 勤務地や勤務形態(テレワーク等)に関わらず利用できる制度へ切り替えられる。 |
2-1. 【コスト】維持費・管理費の大幅な削減
毎月発生していた「固定費」と「変動費」を完全にカットできる点が、最大のメリットです。
社員食堂の廃止は、単なる節約にとどまりません。これまで食堂運営に消えていた多額の予算を、企業の成長や従業員への還元といった「攻めの投資」に振り向けられるようになります。
具体的に削減できるコストと、その活用先は以下の通りです。
▼ 削減できるコストの内訳
- 運営費: 給食委託会社への委託料、調理スタッフの人件費
- 変動費: 高騰する食材費、厨房の水道光熱費
- 設備費: 厨房機器のリース代、定期メンテナンス・修繕費
▼ 浮いた予算の有効活用例
- 従業員還元: 給与ベースアップや、より使いやすい「食事補助チケット」等の導入原資にする。
- 事業投資: 新規プロジェクトやDX推進など、企業の成長に必要な分野へ再投資する。
このように、重荷となっていた維持コストから解放されることで、企業はより柔軟で戦略的な資金運用が可能になります。
2-2. 【業務】管理担当者の負担軽減
総務・人事担当者を、煩雑な「見えない管理業務」から完全に解放できます。
社員食堂の運営は、担当者にとって想像以上に重い業務負担となっています。廃止によってこれらの時間を削減できれば、企業の成長に直結する本来の業務へリソースを再配分することが可能です。
具体的には、以下のような「守りの業務」がなくなり、「攻めの業務」に時間を投資できるようになります。
▼ なくなる「食堂運営の管理業務」
- 業者対応: 委託会社との定例ミーティング、契約更新手続き
- 品質管理: 季節ごとのメニュー確認、食材や衛生状況のチェック
- 社内対応: 従業員からの「メニューに飽きた」「味が薄い」といったクレーム処理
▼ 生まれた時間で注力できる「コア業務」
- 採用活動: 優秀な人材の獲得に向けた戦略立案・面接
- 制度設計: 働きやすい環境を作るための人事企画・労務管理
- 組織開発: 社員エンゲージメントを高める施策の実行
担当者が本来やるべき「人」と「組織」の仕事に集中できる環境を作ることは、部署全体の生産性を大きく向上させます。
2-3. 【スペース】空いた場所の有効活用
特に賃料の高い都心部において、広大なスペースを「今の働き方」に合わせて再定義できます。
社員食堂は、数百平米単位の広いスペースを占有しているケースが少なくありません。これを廃止することで、単なる「食事をする場所」から、従業員の生産性やコミュニケーションを最大化する「価値ある空間」へと生まれ変わらせることができます。
具体的な活用アイデアは以下の通りです。
▼ 食堂跡地の活用アイデア
- 執務エリアの拡張: デスク配置にゆとりを持たせ、手狭な環境を改善する。
- 集中ブースの設置: Web会議やソロワークに没頭できる個室ブースを増設する。
- リフレッシュスペース: カフェのような開放的な空間にし、部署を超えた偶発的な交流(雑談)を促す。
- 多目的ホール: 全社イベントや研修を自社内で開催できるようにし、外部会場のレンタル費用を削減する。
固定化されていたレイアウトに柔軟性を持たせることで、オフィスの快適性を高め、結果として従業員のパフォーマンス向上につなげることが可能です。
2-4. 【公平性】全従業員が利用しやすい福利厚生への転換
勤務場所や働き方に関わらず、すべての従業員が恩恵を受けられる「フェアな制度」へ転換できます。
従来の社員食堂には、物理的にオフィスへ出社できる人しか利用できないという構造的な欠点がありました。これを廃止し、浮いた予算をデジタルの食事補助サービスなどに充てることで、長年の課題だった「福利厚生の格差」を解消できます。
具体的には、これまで恩恵を受けられなかった以下の従業員にも、等しく食事補助を届けることが可能です。
▼ これまで利用できなかった層
- テレワーク社員: 自宅やシェアオフィスで働く人
- 営業担当者: 日中はほとんど社外で活動している人
- 地方拠点・支店: 食堂設備のない事業所で働く人
▼ 切り替えによる効果
- 帰属意識の向上: 「自分たちも大切にされている」という実感が高まり、従業員のエンゲージメント(会社への愛着)向上につながります。
- 格差是正: チケットやアプリであれば、全国どこでも利用可能になり、不公平感が消滅します。
3. 社員食堂を廃止する際のデメリットと注意点
事前の合意形成なしに進めると、従業員の会社への不信感やモチベーション低下を招きます。
廃止には以下のリスクが伴うため、慎重なプロセスが必要です。
3-1. 従業員満足度が低下するリスク
十分な説明や代替案なしに進めると、モチベーション低下や離職につながる恐れがあります。
長年親しまれてきた社員食堂は、単なる食事の場ではなく、会社への愛着(エンゲージメント)を育む福利厚生の一部です。これを経営都合だけで一方的に廃止してしまうと、従業員は「会社は自分たちのことを大切にしていない」「コストカットしか見ていない」と強く失望してしまいます。
こうした事態を避けるために、決定前に以下の丁寧なプロセスを踏むことが不可欠です。
▼ 想定されるリスク
- モチベーションの低下: 会社への信頼が揺らぎ、業務意欲が下がる。
- 人材の流出: 福利厚生の悪化をきっかけに、優秀な社員が離職を検討する。
▼ 必須となる対応策
- 納得感のある代替案: 「代わりにどのようなメリット(新しい食事補助など)が得られるか」を具体的に提示し、対話を通じて理解を求める。
- 事前のヒアリング: 全社アンケートを実施し、食堂に対するニーズや廃止への懸念を吸い上げる。
3-2. 社内コミュニケーション機会の減少
雑談から生まれるアイデアや、部門横断のコラボレーション機会が失われるリスクがあります。
社員食堂は、単なる食事場所ではなく「コミュニケーションのハブ(結節点)」としての役割も果たしてきました。役員や他部署のメンバーと偶然隣り合い、何気ない雑談をする中で新しい発想が生まれる――そうした機会が、廃止によって失われてしまいます。
特にリモートワークが増え、意識しないと会話が減ってしまう今だからこそ、このデメリットを補う工夫が必要です。
▼ 失われるコミュニケーション機会
- インフォーマルな交流: 会議室では生まれない、リラックスした状態での「雑談」。
- 横のつながり: 業務上の接点がない、他部署や異なる役職の人との偶発的な出会い。
▼ 廃止時に検討すべき対策
- イベントの開催: ランチ交流会など、意図的に人が集まる仕掛けを用意する。
- 代替スペースの確保: 食堂跡地の一部を、コーヒーを飲みながら気軽に話せる「リフレッシュスペース」や「カフェコーナー」にする。
3-3. 従業員の健康管理への影響
栄養管理が個人任せになり、生活習慣病リスクの上昇や、従業員の食費負担増につながる懸念があります。
管理栄養士が監修する社員食堂は、企業の「健康経営」を支える強力なツールでした。これがなくなると、従業員のランチは「手軽さ」や「安さ」が優先され、コンビニ弁当やファストフード、カップ麺などに頼りがちになります。
その結果、以下のような健康面・金銭面での悪影響が懸念されるため、代替サービス選定時には注意が必要です。
▼ 廃止によって懸念されるリスク
- 栄養バランスの悪化: 塩分や脂質の過剰摂取、野菜不足が常態化し、生活習慣病のリスクが高まる。
- 食費負担の増加: 物価高の中で外食や中食を続けると、安価だった食堂利用時よりも従業員の出費が増える。
▼ 検討すべき対策(健康経営の維持)
- 補助の工夫: 健康的なメニューを選んだ場合にインセンティブを出すなど、健康意識を下げない仕組みを作る。
- 健康志向サービスの導入: 添加物に配慮した「宅配弁当」や、ヘルシーな惣菜を選べる「設置型社食」を選ぶ。
3-4. 廃止を円滑に進めるための社内調整
経営層だけで決定し、事後報告で済ませるやり方は、従業員の反発を招く最大のリスク要因です。
社員食堂の廃止は、施設を閉じるだけでなく、従業員にとっては「既得権益(福利厚生)の喪失」と受け取られかねない重大な変更です。成功の鍵は、決定事項を押し付けるのではなく、廃止に至る背景を共有し、従業員と共に次のステップを考える「合意形成」のプロセスにあります。
反発を最小限に抑え、円満に移行するためには、以下の手順を踏むことが不可欠です。
▼ 廃止を円滑に進めるための3ステップ
| ステップ | 具体的なアクション | 目的 |
| ① 現状の可視化 | 「赤字額」や「利用率の低下データ」を正直に全社へ公開する。 | 「なぜ廃止が必要なのか」という客観的な根拠を理解してもらう。 |
| ② 対話の場の設定 | メール一本で済ませず、説明会を開催して直接経緯を説明する。 | 会社側の苦渋の決断であることを伝え、従業員の不満や疑問に答える。 |
| ③ 代替案の共創 | アンケートを実施し、次の食事補助に何を求めているかを聞く。 | 「自分たちの意見が反映された」という納得感を作り出す。 |
「コスト削減のため」という企業側の論理だけでなく、従業員の心情に寄り添い、誠実に対話を重ねる姿勢が何よりも重要です。
4. 社員食堂の廃止後に検討したい!代わりとなる食事補助サービス
自社の課題(公平性、手軽さ、健康)に合わせて、柔軟なサービスを選ぶことが可能です。
現在は、社員食堂よりも低コストで導入でき、利便性の高いサービスが充実しています。代表的な3つのパターンを比較します。
4-1. 【選択肢No.1】食事補助サービス(チケット/アプリ)
企業が食事代の一部を補助し、従業員は専用の食事券やスマートフォンアプリを使って、提携先のレストランやコンビニエンスストアで割引を受けられるサービスです。最大の魅力は、利用できる店舗数が圧倒的に多く、従業員がその日の気分や好みに合わせて自由にランチを選べる点にあります。外回りの営業職やリモートワークの従業員など、勤務場所を問わず全従業員が公平に利用できるため、福利厚生の不公平感を解消するのに非常に有効です。導入企業側のメリットとしても、利用された分だけ費用が発生する従量課金制のサービスが多く、無駄なコストがかからない点が挙げられます。導入前には、自社のオフィスの周辺や従業員の居住エリアに、利用可能な提携店舗が十分に存在するかを確認することが重要です。
- 仕組み: 提携している飲食店やコンビニでの支払いを会社が一部補助する。
- メリット: 出社・リモート・外回り問わず、全社員が好きな場所で利用できる。
- 向いている企業: 働き方が多様で、従業員の勤務場所がバラバラな企業。
4-2. 【手軽さNo.1】設置型社食サービス
オフィスの一角に専用の冷蔵庫や冷凍庫、ショーケースなどを設置し、栄養バランスの取れた惣菜やサラダ、ごはん、軽食などを常備して、従業員が好きな時に購入できるサービスです。「置き社食」とも呼ばれ、1品100円程度からという手頃な価格設定が魅力です。大規模な厨房設備が不要で、省スペースで導入できるため、これまで社員食堂の設置が難しかった中小企業にも人気があります。24時間365日利用できるため、ランチタイムだけでなく、残業時の夜食や、朝早く出社した際の朝食など、多様なニーズに対応できる点も大きなメリットです。品揃えには限りがあるため、従業員が飽きてしまわないよう、定期的にメニューが更新されるか、複数のサービスを組み合わせて利用するなどの工夫が求められる場合もあります。
- 仕組み: オフィスに専用冷蔵庫を置き、惣菜や弁当を常備する(1品100円〜など)。
- メリット: 24時間利用可能。厨房設備が不要で、省スペース・低コストで導入できる。
- 向いている企業: ランチタイムが不規則、または残業時の軽食ニーズがある企業。
4-3. 【健康志向No.1】宅配弁当サービス
従業員からの注文を取りまとめ、毎日指定された時間にオフィスへ日替わりのお弁当を配達してくれるサービスです。社員食堂と同様に、管理栄養士が監修した栄養バランスの優れたメニューを提供している事業者が多く、従業員の健康管理を直接的にサポートできる点が最大の強みです。社員食堂が担っていた「健康経営」の理念を、形を変えて継続したいと考える企業にとっては最適な選択肢と言えるでしょう。温かい状態で届けられるお弁当も多く、満足度も高い傾向にあります。ただし、毎日注文を取りまとめたり、代金を回収したりといった管理業務が発生する場合があります。また、最低注文個数が設定されていることが多いため、ある程度の利用人数が見込めるオフィス勤務中心の企業に適したサービスです。
- 仕組み: 栄養士監修のお弁当を毎日オフィスまで届けてくれる。
- メリット: 社員食堂に近い「栄養バランスの整った食事」を提供し続けられる。
- 向いている企業: 社員の健康管理(健康経営)を重視したい企業。
5. 失敗しない代替サービスの選び方【3つの比較ポイント】
導入コストの安さだけで決めず、「従業員の使い勝手」と「管理の楽さ」のバランスで選んでください。
「流行っているから」「他社も入れているから」という理由で安易に選ぶと、導入しても誰にも使われず、形骸化してしまう恐れがあります。
後悔しないために、必ずチェックすべき3つの視点を解説します。
5-1. コスト:初期費用とランニングコストの総額を試算する
表面的な月額料金だけでなく、「従業員への補助額」を含めたトータルコストで比較しましょう。
コスト比較の際は、以下の3つの要素を分解してシミュレーションすることが重要です。
- ① 初期費用: 導入時にかかる一時的な費用(設置型社食の冷蔵庫設置費など)。
- ② 月額固定費: 利用の有無に関わらず毎月発生するシステム利用料や管理費。
- ③ 補助額(変動費): 「食事代の〇〇%を会社が負担する」といった、利用数に応じて増減する費用。
【注意点】
- 設置型: 初期費用は安い傾向にありますが、利用人数が少ないと採算が合わず、撤去リスクがあります。
- チケット・アプリ: 使った分だけ払うため無駄はありませんが、補助率を高くしすぎると予算オーバーになる可能性があります。あらかじめ「予算の上限」を決めておくことが大切です。
5-2. ニーズ:働き方にマッチしているか(リモート vs 出社)
どんなに良い制度も、使われなければ無意味。「自社の働き方」に合うものを導入してください。
サービス選定で最も重要なのは、「従業員がいつ、どこでランチをとっているか」という実態です。働き方とサービスの相性を表にまとめました。
| 従業員の働き方 | おすすめのサービス | 理由 |
| 外回り・リモートワーク中心 (営業職、IT系など) | 食事補助チケット / アプリ | 全国どこでも、好きな店で使えるため。場所の制約を受けない。 |
| オフィス・工場勤務中心 (事務職、製造業など) | 設置型社食 / 宅配弁当 | 外に出る時間が惜しい時や、周りに飲食店がない環境でも、社内で手軽に食事がとれるため。 |
導入前に簡単なアンケートを実施し、「コンビニ派か外食派か」「社内で食べたいか」といった生の声を拾い上げると、ミスマッチを防げます。
5-3. 管理の手間:担当者の負担が増えない仕組みか
食堂廃止のメリットを消さないよう、「運用が自動化されているサービス」を選びましょう。
食堂を廃止して管理業務が減ったはずなのに、新しいサービスの運用で忙殺されてしまっては本末転倒です。
総務・人事担当者の負担を増やさないよう、以下の「管理のしやすさ」を確認してください。
▼ チェックすべき「手間なし」ポイント
- 注文の自動化: 担当者がとりまとめる必要がなく、従業員が個別にスマホ等で注文できるか。
- 決済のキャッシュレス化: 現金の集金や管理が不要か(給与天引きやクレカ決済など)。
- サポート体制: トラブル時や問い合わせに、ベンダーが直接対応してくれるか。
専用の管理システムがあり、日々の運用がスマートに完結するサービスを選ぶことが、長期的に制度を維持する秘訣です。
【Q&A】社員食堂の廃止に関するよくある質問
記事を読む時間がない方のために、要点をQ&A形式でまとめました。
Q1. なぜ今、社員食堂を廃止する企業が増えているのですか?
A. 「原材料・光熱費の高騰によるコスト増」「テレワーク普及による利用率低下」「老朽化した設備の改修費用の負担」という3つの要因が重なっているためです。
Q2. 廃止することの最大のメリットは何ですか?
A. 固定費の大幅な削減に加え、リモートワーク社員も含む「全従業員への公平な福利厚生」へ転換できる点です。空いたスペースを会議室やリフレッシュエリアとして活用できる利点もあります。
Q3. 廃止後の食事補助はどうすればいいですか?
A. 設置型社食(オフィスコンビニ)や、全国の飲食店で使える食事補助チケット・アプリなどが主流です。これらは低コストで導入でき、従業員の満足度維持に効果的です。
まとめ
社員食堂の廃止は、コスト削減や管理業務の軽減、スペースの有効活用といった企業にとって大きなメリットをもたらす可能性がある一方で、慎重に進めなければ従業員満足度の低下やコミュニケーション機会の喪失といったデメリットを生む諸刃の剣です。廃止を成功させるためには、その決断に至った背景や理由を従業員に対して丁寧に説明し、十分な理解と納得を得るプロセスが不可欠となります。そして最も重要なのは、社員食堂が果たしてきた役割を理解し、従業員が新たな福利厚生に魅力を感じられるような、自社の状況や働き方に合った最適な代替サービスを導入することです。安易な廃止という選択に走るのではなく、これを機に従業員のエンゲージメントや健康をいかにして向上させていくかという前向きな視点を持ち、本記事で紹介した代替サービスの情報などを参考に、自社にとって最善の選択肢は何かを多角的に検討してみてください。
【比較表】従業員が喜ぶおすすめの社食サービス
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| サービス名 | 特長 | 費用 | 提供形態 |
|---|---|---|---|
snaq.me office(スナックミーオフィス)
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初期費用:0円 月額費用:0円 送料・備品費:0円 商品代金:下記から選択 食べる分だけ都度決済「企業負担ゼロ」パターン 企業と従業員が一部負担する「一部負担」パターン 福利厚生費として企業が一括購入する「買取」パターン |
設置型 (什器を置くスペースのみを用意すれば導入可能) |
オフィスで野菜
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要お問い合わせ ※冷蔵庫・備品レンタル無料 ※2か月間は月額費用0円(5名以上の利用者が対象) ※送料無料の試食セットあり |
設置型 |
Office Stand By You
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要お問い合わせ ※毎月届くスープの個数によって異なる ※64個・96個・128個から選択が可能 |
設置型 |
シャショクラブ
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初期費用:0円 ライトプラン(月最大10食)月額料金:5,000円/1人 スタンダートプラン(月最大20食)月額料金:9,820円/1人 ゴールドプランプラン(月最大30食)月額料金:13,500円/1人 |
お弁当型 |
| オフィスおかん |
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要お問い合わせ | 設置型(冷蔵庫の設置が必要) |
| オフィスプレミアムフローズン |
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企業の月額利用料 初期費用:0円 システム利用料金:39,600円~ 従業員の月額利用料金 商品単価:100~200円 |
設置型(冷凍庫の設置が必要) |
| オフィスでごはん |
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要お問い合わせ | 設置型(冷凍庫の設置が必要) |
| ESキッチン |
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月額27,500円~ | 設置型(冷蔵庫・自動販売機の設置が必要) |
| KIRIN naturals |
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要お問い合わせ | 設置型 |
| パンフォーユー オフィス |
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要お問い合わせ | 設置型(冷凍庫の設置が必要) |
| セブン自販機 |
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要お問い合わせ | 設置型(自動販売機を置くスペースが必要) |
| チケットレストラン |
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要お問い合わせ | 外食補助型 |
| どこでも社食 |
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要お問い合わせ | 外食補助型 |
| 社食ごちめし |
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要お問い合わせ | 外食補助型 |
| まちなか社員食堂 |
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初期導入費:0円 月額利用料:従業員1名当たり330円〜 |
外食補助型 |
| 筋肉食堂Office |
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要お問い合わせ | 設置型(冷凍庫を置くスペースが必要) |
| 社食DELI |
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要お問い合わせ | お弁当型 |
| おべんとうの玉子屋 |
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お弁当1個当たり:550円(税込) その他、要お問い合わせ |
お弁当型 |
| ごちクルNow |
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初期費用:0円 導入費用:0円 商品ごとの料金:要お問い合わせ |
お弁当型 |
| お弁当.TV |
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要お問い合わせ | お弁当型 |
| はらぺこ |
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要お問い合わせ | 出張社内提供型 お弁当型 |
| nonpi Chef’s LUNCH |
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要お問い合わせ | 社内提供型・設置型 |
| 500円出張食堂 |
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初期費用:0円 月額運営費:0円 維持人件費:0円 商品ごとの料金:500円 |
出張社内提供型 |
| DeliEats DR |
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初期費用:0円 月額運営費:0円 商品ごとの料金:380円〜 |
お弁当型 |
| オフィスコンビニTUKTUK |
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要お問い合わせ ※予算に合わせて選べる3つのプランを用意 ※要望に応じたカスタマイズも可能 |
設置型 |

