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SFA JOURNAL by ネクストSFA

シェアオフィスに“社食”を導入するメリットとは?入居企業の満足度を高める戦略的福利厚生

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

シェアオフィス運営者様入居企業責任者様へ

柔軟な働き方が定着した現代において、シェアオフィスやコワーキングスペースは、単なるデスクの提供を超え、「生産性と満足度を高めるコミュニティ」へと進化が求められています。その進化の鍵を握るのが、「食の福利厚生」です。

従来の社員食堂のような巨額な初期投資や広いスペースを必要とせず、手軽に導入できる「置き型社食」モデルは、スペースの制約が多いシェアオフィス環境にこそ、最大のメリットをもたらします。

本記事では、シェアオフィスに社食サービスを導入する戦略的な意義、運営者と入居企業の双方にもたらされる具体的なメリット、そして複数企業が利用するという特殊な環境下で失敗しないための厳格な選定基準を徹底解説します。入居企業の満足度と契約継続率を高めるための、新しい福利厚生戦略の確立にお役立てください。

【比較表】従業員が喜ぶおすすめの社食サービス

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サービス名 特長 費用 提供形態
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  • 管理栄養士が監修した、無添加でヘルシーなおやつをオフィスへ提供!
  • プロテインバーや常温そうざいなど食事代わりになるメニューも充実、コンビニでは買えないプレミアム感と手軽さを両立!
  • 導入企業の満足度98%、健康経営の実現や従業員のコミュニケーション活性化、出社率向上にも寄与!
  • 什器・電源不要、スペース確保のみでOK、最短5日で導入可能!
初期費用:0円
月額費用:0円
送料・備品費:0円
商品代金:下記から選択
食べる分だけ都度決済「企業負担ゼロ」パターン
企業と従業員が一部負担する「一部負担」パターン
福利厚生費として企業が一括購入する「買取」パターン
設置型
(什器を置くスペースのみを用意すれば導入可能)
オフィスで野菜 オフィスで野菜 詳細はこちら
  • 新鮮な野菜・フルーツ・総菜が100円~食べられる! 継続率は99.2%
  • 毎月50種類以上レパートリーが変わる! 管理栄養士監修の健康的な食事を飽きずに楽しめる
  • 2か月間は月額利用料0円! 導入実績は1万拠点以上で10~1000名以上の企業に対応
要お問い合わせ

※冷蔵庫・備品レンタル無料
※2か月間は月額費用0円(5名以上の利用者が対象)
※送料無料の試食セットあり
設置型
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  • お弁当・軽食・ドリンク・デザートまで幅広いラインナップを毎月更新! 定番商品から季節限定の新商品まで楽しめる
  • AIが販売データを分析、オフィスのニーズに合わせて適した商品を自動補充! 社員からのリクエストもアプリで簡単に受付可能
  • スマートロックとカメラを搭載! 夜間や土日を含む24時間365日、いつでも利用できる
  • 全国対応! 拠点間の福利厚生の公平化を図れる
要お問い合わせ

※予算に合わせて選べる3つのプランを用意
※要望に応じたカスタマイズも可能
設置型
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  • 新宿中村屋の調理技術を生かして作られた本格スープ! 昼食だけでなく幅広いシーンでの食事補助が可能
  • 常温保存が可能で、カップやスプーンといった備品も届くので管理の手間が少ない! キャッシュレス決済で現金管理リスクもゼロ
  • 【企業負担実質0円の無料トライアルOK(※)】賞味期限は製造から1年間なので、小まめな在庫整理は不要! 有事の際の備蓄品としても利用可能
    ※諸条件あり
要お問い合わせ

※毎月届くスープの個数によって異なる
※64個・96個・128個から選択が可能
設置型
シャショクラブ
  • 1食当たり250円~! 数十種類の中から選べる豊富なメニュー
  • 注文頻度に応じた月額制プラン! ポイントを使ってお得に注文できる
  • 企業の担当者の負担を軽減! 注文作業や経理業務の負担が少ない
ライトプラン:5,000円/月
スタンダードプラン:9,820円/月
ゴールドプラン:13,500円/月
導入費:0円
お弁当型
オフィスおかん
  • 24時間活用できる
  • 10名未満から10万名超まで対応
  • 従業員満足度や健康経営の取り組みにも活用可能
要お問い合わせ 設置型(冷蔵庫の設置が必要)
オフィスプレミアムフローズン
  • 健康経営優良法人の認定を目指す会社にぴったり
  • 担当スタッフが月に2回代金回収も含めメンテナンス
  • 商品の配送は全国各地で対応
企業の月額利用料
初期費用:0円
システム利用料金:39,600円~

従業員の月額利用料金
商品単価:100~200円
設置型(冷凍庫の設置が必要)
オフィスでごはん
  • オフィスでいつでも好きな時に健康的な食事ができる
  • 従業員は1つ100円~手軽に購入可能
  • 冷蔵庫を設置するだけ!低コストですぐにスタート可能
要お問い合わせ 設置型(冷凍庫の設置が必要)
ESキッチン
  • 24時間365日利用可能、コストパフォーマンスの高さに定評あり
  • 月20種類以上の無添加、国産食品を自分で選べる
  • 冷蔵庫を置くスペースだけあれば導入できる導入のしやすさ
月額27,500円~ 設置型(冷蔵庫・自動販売機の設置が必要)
KIRIN naturals
  • 野菜不足を補うスムージーやKIRINの飲料などを手軽に購入できる
  • ヨガや筋トレなど100本以上のショート動画やeラーニングを実装
  • 食事・運動・睡眠・飲酒などの生活習慣改善につながる健康プログラムの実施
要お問い合わせ 設置型
パンフォーユー オフィス
  • ランチだけでなく朝食や夕食も利用可能
  • 1つ100円の焼きたてパンが職場に届く
  • 手間なく導入・運用が可能
要お問い合わせ 設置型(冷凍庫の設置が必要)
セブン自販機
  • セブンイレブンの店頭で買える65種類もの商品を購入できる
  • 設置、メンテナンス費用、運用の手間なし
要お問い合わせ 設置型(自動販売機を置くスペースが必要)
チケットレストラン
  • ランチが実質半額
  • 内勤・外勤など勤務環境を問わず公平に利用可能
  • 給与ではない方法で社員へ利益が還元
  • 初期導入が簡単。ICカード配布後は月1回のチャージのみ
要お問い合わせ 外食補助型
どこでも社食
  • いろんなお店を利用できるため飽きが来ず、高い利用率を維持
  • 会社の目的に応じて多様な活用ができる
  • 月に一度請求書に支払うだけ
要お問い合わせ 外食補助型
びずめし
  • 社員のモチベーションアップや満足度向上、離職率や採用費軽減に繋がる
  • 拠点別の公平性や、出社・リモートの勤務形態に関わらず、平等な福利厚生の実現が可能
  • 社員同士の活発な交流につながり、地域の活性化にもつながる
要お問い合わせ 外食補助型
まちなか社員食堂
  • 従業員の昼食代の一部を補助! 補助金額は自由に設定可能
  • お店で使った金額の1%がポイントとして還元! ランチの値引きに使用できる
  • 社内通知機能やタイムカード機能あり! デジタル社員手帳としての活用も
初期導入費:0円
月額利用料:従業員1名当たり330円〜
外食補助型
筋肉食堂Office
  • 1ヶ月28,000円〜始められるお手頃価格
  • 筋肉食堂専属の管理栄養士監修。抜群の栄養・PFCバランス
  • 主要なキャッシュレス決済に対応
要お問い合わせ 設置型(冷凍庫を置くスペースが必要)
社食DELI
  • 販売スタイルは会社のスペースや環境に応じて​最適なもので運用
  • 販売数9,000万食と導入600企業の安定した実績
  • 初期費用は無料
要お問い合わせ お弁当型
おべんとうの玉子屋
  • 平均7種類のおかずとご飯で550円! 2カ月は同じ献立が出ない
  • 冷めてもおいしいオリジナルブレンド米
  • 接待や会議に便利な特製弁当の提供も可能
お弁当1個当たり:550円(税込)
その他、要お問い合わせ
お弁当型
ごちクルNow
  • 注文から決済まで個人で完結! 企業担当者の手間がかからない
  • お届け日の当日まで注文可能! 分かりやすい注文システム
  • 雇用形態や部署ごとなどで分けられる! 選べる決済方法
初期費用:0円
導入費用:0円
商品ごとの料金:要お問い合わせ
お弁当型
お弁当.TV
  • 管理栄養士が監修した野菜たっぷり手作り弁当が食べられる
  • 選べる豊富なメニューで飽きにくい
  • スマートフォンでいつでもどこでも注文可能
要お問い合わせ お弁当型
はらぺこ
  • 厨房設備があれば、会社で調理をして料理を提供、後片付けまでお任せ
  • 委託費用、導入費等0円
要お問い合わせ 出張社内提供型
お弁当型
nonpi Chef’s LUNCH
  • 社食の運営、置き型の社食のどちらにも対応可能
  • 栄養バランスも考えられた様々な種類のメニューを用意
  • 食を通じた社内コミュニケーションのノウハウを提供
要お問い合わせ 社内提供型・設置型
500円出張食堂
  • 必要なのは机2つ分のスペースだけ! 手間も人手も必要なし
  • お弁当とは違う温かいご飯とみそ汁を食べられる
  • ご飯はこしひかり、野菜は国産! こだわりの食事を楽しめる
初期費用:0円
月額運営費:0円
維持人件費:0円
商品ごとの料金:500円
出張社内提供型
DeliEats DR
  • 1,000種類の豊富なメニュー! 毎日8種類以上の中から好きなランチを選択可能
  • 新鮮なサラダやフルーツの提供もあり
  • 食べたいランチがあればアプリで報告! 要望に合わせたランチが届くかも
初期費用:0円
月額運営費:0円
商品ごとの料金:380円〜
お弁当型

1. 導入シェアオフィスに社食を導入する戦略的な意義と背景

シェアオフィス市場は激しい競争に晒されており、賃料や立地といった従来の軸だけでは、入居者の獲得・維持は困難です。社食サービスの導入は、この競争環境において決定的な差別化要因となり、「働く体験価値」を向上させる戦略的な投資として位置づけられます。特に、シェアオフィス特有の課題を解決し、コミュニティ形成を促進する役割は極めて重要です。

1-1. シェアオフィスが抱える課題と社食による即効的な解決

シェアオフィスに入居する企業は、スタートアップや中小企業、サテライトオフィスが中心であり、自社で充実した福利厚生を提供できないという共通の課題を抱えています。また、近隣に飲食店が少ない場合、昼食時に「ランチ難民」が発生し、従業員は貴重な休憩時間を食事探しの時間ロスに費やさざるを得ません。

  • 課題解決: 社食サービス、特に厨房工事が一切不要な「置き型社食」を共用スペースに設置することで、これらの課題は即座に解決されます。冷蔵庫一台のスペースで、社員食堂と同等の健康的な食事補助を提供できるため、入居企業への付加価値提供となります。
  • 競争優位性: 運営会社にとっては、「食事補助付きオフィス」として訴求できる明確なブランディングとなり、賃料競争から脱却し、高付加価値サービスとして施設をアピールすることが可能となります。

1-2. 働き方の多様化と「食を介した交流」へのニーズ

リモートワークやハイブリッド勤務の普及により、オフィスの役割は「出社して作業する場所」から「集まり、交流し、共創する場所」へと変化しています。この変化の中で、食を介したコミュニケーションの価値が再認識されています。

  • コミュニティ活性化: 社食サービス設置エリアは、自然と入居企業の従業員全員が集まるハブとなります。ランチタイムや休憩時間に人々が集まることで、企業間・個人間の偶発的な交流(セレンディピティ)が促進され、施設全体のコミュニティ形成に大きく貢献します。
  • エンゲージメント向上: 食事を通じたコミュニケーションは、単なる業務連絡を超えた人間関係の構築に役立ちます。これは、入居企業の社員のワークエンゲージメントを高めるだけでなく、「このオフィスは居心地が良い」という体験価値を強化し、長期的な契約継続に繋がります。

2. 運営者視点施設競争力を高める4大戦略的メリット

シェアオフィス運営会社にとって、社食の導入はコストではなく、施設全体の収益安定化とブランド価値向上に直結する戦略的な「投資」です。入居企業の視点とは別に、運営者側が享受できる明確なメリットを解説します。

2-1. 施設の差別化と入居率・契約継続率の改善

シェアオフィス市場における差別化は、立地や価格だけでは限界があります。「食の福利厚生の代行」というサービス提供は、他施設との比較検討時に決定的な付加価値となります。

  • ブランディング: 「健康経営を支援するオフィス」「福利厚生が手厚いオフィス」というポジティブなブランドイメージを確立できます。
  • 契約継続率: 入居企業は、自社で手間をかけずに社員の満足度を高められるため、オフィス環境に高い価値を感じ、退去率が低下します。運営会社は、間接的に入居企業の人材定着率向上を支援することで、強固なパートナーシップを築き、収益の安定化を実現できます。

2-2. 収益モデルの拡張と財務基盤の強化

社食サービスの導入は、賃料収入以外の新規収益源をもたらします。

  • サービス利用料収入: 多くの社食サービスは、運営会社(ホスト)が入居企業に対して月額のサービス利用料を請求する、または商品販売による中間マージンを得るモデルで設計されています。従業員が低価格で利用できたとしても、企業が一部補助を行うモデルを採用すれば、安定したサービス利用料収入が運営会社にもたらされます。
  • 事業の多角化: 施設全体の財務基盤を強化し、賃料以外のサービス収益による事業の多角化を実現することで、市場の変動に強い経営体制を構築できます。

2-3. 共用スペースの活用促進と空間価値の向上

社食サービス設置エリアは、入居者全員が集まる「動的なハブ」として機能し、共用スペースの稼働率を向上させます。

  • 空間活性化: ランチタイムに人が集まることで、「人が集まるオフィス」というイメージを強化し、単なる休憩スペース以上の価値を生み出します。
  • マルチユース空間: 昼はランチエリア、夜は懇親会やイベント会場として活用できるため、空間価値の向上収益機会の創出に繋がります。

2-4. 導入・運用工数の最小化と管理リスクの委託

シェアオフィス運営側は、社食の管理業務にリソースを割くべきではありません。

  • フルアウトソーシング: 社食サービスは、商品の補充、在庫管理、賞味期限チェック、機器のメンテナンスといった煩雑な実務の全てを業者が代行するフルアウトソーシングの体制が主流です。
  • 管理リスクの委託: 食材調達や衛生管理に伴う食中毒などのリスクも専門業者に委ねられるため、運営会社の管理負担と法的リスクを大幅に軽減できます。

3. 入居企業視点少人数・柔軟な働き方に対応する利点

シェアオフィスに導入された社食サービスは、自社で社員食堂を持つことが難しい中小企業やスタートアップにとって、「大企業並みの福利厚生」を低コストで実現する機会を提供します。これは、企業の採用力や社員の定着率に直結する重要なメリットです。

3-1. 初期投資ゼロで高付加価値な福利厚生を享受

入居企業にとって最大の魅力は、自社で初期投資を一切行うことなく、社員に「食の補助」を提供できる点です。通常のオフィスであれば必要となる、冷蔵庫やレンジの購入費用、サービス業者との個別契約、月額利用料の支払いなど、管理部門の煩雑な業務や費用負担が、「入居特典」の一部として組み込まれていることが多く、コストと手間の最小化が実現します。これにより、採用競争力を高めるための強力なツールを、コストをかけずに手に入れることができます。

3-2. 少人数・ハイブリッドワークでも利用可能な公平性

シェアオフィスの社食サービスは、主に置き型(ストック型)やデジタル食事補助の形態を採用するため、少人数の利用でも採算が合う設計になっています。

  • 24時間利用: 冷蔵庫・冷凍庫型は24時間いつでも利用可能であるため、出勤時間がバラバラなハイブリッドワーカーや、残業で遅くなった社員でも利用できる公平性が担保されます。従来の社員食堂の「利用時間制約」の問題を完全に解消します。
  • リスク吸収: 自社で運営すると「利用率の低さ」がデメリットになりますが、シェアオフィス全体での利用となるため、このリスクは運営会社側で吸収され、入居企業は純粋なメリットのみを享受できます。

3-3. 健康経営と生産性向上への貢献

多くの社食サービスは、管理栄養士監修のメニューや、野菜・低糖質に特化した惣菜を提供しており、入居企業の社員は、手軽に栄養バランスの取れた食事をオフィス内で済ませられます。

  • 食生活改善: 外食やコンビニ食による栄養の偏りを防ぎ、社員の健康維持に貢献します。
  • 集中力向上: 健康的な食事は、午後の集中力の低下を防ぎ、結果的に生産性の向上に直結します。
  • エンゲージメント: 健康的な食環境の提供は、企業が「社員の健康」を重視しているというメッセージとなり、社員のワークエンゲージメントの向上にも貢献します。

4. シェアオフィス特有の課題サービス選びで失敗しないための5つの視点

シェアオフィス環境は、単一企業とは異なり複数企業の従業員が共用するという特殊性があります。このため、社食サービスを選ぶ際には、運営と管理に関わる以下の5つの視点が特に重要となり、これらを検証することが導入成功の鍵となります。

4-1. 設置スペースとインフラ制約への適合性

シェアオフィスの共用スペースは、効率的な利用が求められます。

  • 置き型モデルの選定: 厨房設備や給排水工事が不要冷蔵庫一台、または専用のスマートロッカーで完結する置き型モデルを前提とすべきです。
  • フルサービス: 利用後のゴミ・容器の廃棄も業者が行うフルサービス型であるかを確認し、共用部の美観維持運営側の工数削減を両立させます。

4-2. コスト負担モデルと精算設計の柔軟性

複数企業が利用する環境では、コスト負担の設計精算の管理工数が最も複雑になります。

  • 精算設計の柔軟性: 運営会社が費用を負担(付加価値として)するのか、入居企業が従業員への補助額を負担するのか、あるいは完全従量課金とするのかを明確に設計し、運営会社の会計システムと連携しやすいかを確認すべきです。
  • 給与天引き連携: 入居企業への精算方法として、給与天引き連携など、管理工数を増やさないシステムを提供できるサービスを選ぶことで、入居企業側の満足度が高まります。

4-3. メニューの多様性、飽き、アレルギーへの対応

単一企業よりも多様な嗜好を持つ従業員が集まるため、メニューの要件は高くなります。

  • 幅広い選択肢: 和・洋・中、ヘルシー、ベジタリアン、軽食など、幅広い選択肢を提供できるかを確認し、メニュー改定の頻度が高いサービスを選定します。
  • アレルギー対応: 複数企業の従業員が利用するため、アレルゲン情報が明確に表示されているか、アレルギー対応メニューの提供があるかを確認し、食の安全性を最優先してください。

4-4. 運用負荷の最小化と品質管理の徹底

シェアオフィス運営側は、社食の管理業務にリソースを割くべきではありません。

  • フルアウトソーシング: 商品の補充、在庫管理、賞味期限チェック、機器のメンテナンスの全てを、サービス業者が責任をもって行う「フルアウトソーシング」の体制が必須です。
  • 衛生管理: HACCPなどの衛生管理基準に準拠しているか、万が一のトラブルに備えた賠償責任保険に加入しているかを必ず確認し、管理リスクを業者側に委託します。

4-5. セキュリティ、ルール設定、コミュニティへの貢献

共用サービスとしての利用ルールと、コミュニティ活性化への寄与度を評価します。

  • 決済セキュリティ: 無償での持ち出し(万引き)リスクを最小限に抑えられる無人決済システム(キャッシュレス決済、QRコード決済など)の信頼性を確認。
  • 利用ルール: 入居企業外の来訪者や外部者が利用できるかどうかのルールを明確に設定し、サービスの公平性を保つ必要があります。
  • イベント連携: 社食スペースを活用した交流イベント(例: ランチ会、試食会)の企画支援が可能かを確認し、コミュニティ形成に役立てます。

5. シェアオフィスに最適な社食サービス形態の比較

シェアオフィスに適した社食の形態は、主に低コストと省スペースを実現できるモデルに集約されます。ここでは、各形態の優位性と注意点を比較します。

提供形態特徴シェアオフィスでの優位性注意点
置き型社食(惣菜・軽食)冷蔵庫設置、惣菜・副菜中心、一品100円モデル低コスト、24時間利用可、省スペース、残業食対応主食が少ない、温かい食事に限界、冷蔵庫スペースが必要
冷凍弁当/自販機モデル冷凍弁当を無人自販機で提供フードロス最小限、完全無人化、長期保存可、衛生管理が容易冷凍庫の電気代、電子レンジが必要、メニューに制約
デリバリー/宅配モデル日替わり弁当をまとめて配送温かい食事を提供できる、メニューの多様性が高い最低注文ロットが必要、配送時間と受け取り担当が必要
デジタル食事補助アプリやカードで外部飲食店を補助公平性(在宅・外勤者対応)、全国対応、多様な店舗で利用可コミュニケーション促進効果が低い、栄養バランスの管理が困難
ハイブリッド型置き型+定期ケータリング常時利用と特別イベントを両立、飽きがこないイベント時のスペース確保、管理調整工数が増加

【選定の原則】 シェアオフィスでは、まず置き型社食または冷凍弁当モデル常時利用の利便性を確保し、次にデリバリーやケータリング交流イベントとしてスポット的に活用するハイブリッド戦略が、最もバランスが取れています。

6. まとめ

シェアオフィスへの社食サービス導入は、単なる利便性向上ではなく、施設の競争優位性を高め、入居企業の満足度と契約継続率を向上させるための、極めて有効な戦略です。特に置き型社食モデルは、従来の社員食堂の課題であった初期投資やスペースの制約を克服し、シェアオフィスという環境に完璧に適合します。

導入の成功は、運営者と入居企業の双方のメリットを最大化する設計にあります。戦略的チェックポイントとして、導入の目的を「福利厚生の代行による契約継続率の改善」に置き、施設への付加価値を最大化する設計が必要です。運用面では、設置スペースの制約を最優先に考慮し、冷蔵庫一台で完結する置き型モデルを選ぶこと、そして運営者と入居企業のコスト負担モデルを明確に分け、精算の管理工数を最小限に抑えられるシステムを選ぶことが鍵となります。

本記事の選定基準を活用し、トライアル導入を通じて、実際の利用状況と満足度を検証してください。食の充実という日常的なニーズを満たすことで、貴社のシェアオフィスは、入居企業にとって「手放せない働く場」へと進化し、事業の安定的な成長を実現するでしょう。

【比較表】従業員が喜ぶおすすめの社食サービス

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はらぺこ
  • 厨房設備があれば、会社で調理をして料理を提供、後片付けまでお任せ
  • 委託費用、導入費等0円
要お問い合わせ 出張社内提供型
お弁当型
nonpi Chef’s LUNCH
  • 社食の運営、置き型の社食のどちらにも対応可能
  • 栄養バランスも考えられた様々な種類のメニューを用意
  • 食を通じた社内コミュニケーションのノウハウを提供
要お問い合わせ 社内提供型・設置型
500円出張食堂
  • 必要なのは机2つ分のスペースだけ! 手間も人手も必要なし
  • お弁当とは違う温かいご飯とみそ汁を食べられる
  • ご飯はこしひかり、野菜は国産! こだわりの食事を楽しめる
初期費用:0円
月額運営費:0円
維持人件費:0円
商品ごとの料金:500円
出張社内提供型
DeliEats DR
  • 1,000種類の豊富なメニュー! 毎日8種類以上の中から好きなランチを選択可能
  • 新鮮なサラダやフルーツの提供もあり
  • 食べたいランチがあればアプリで報告! 要望に合わせたランチが届くかも
初期費用:0円
月額運営費:0円
商品ごとの料金:380円〜
お弁当型
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