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SFA JOURNAL by ネクストSFA/CRM

エンゲージメントサーベイのアクションプランで組織を変える!策定手順と具体例を徹底解説

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

多くの企業が組織改善のためにエンゲージメントサーベイを実施していますが、結果を見て満足し、具体的な改善活動につなげられていないケースが散見されます。「数値は出たが、次に何をすればいいのか分からない」とお悩みの人事担当者やマネージャーも多いのではないでしょうか。サーベイはあくまで健康診断に過ぎず、重要なのはその後の治療、つまりアクションプランです。本記事では、組織を確実に変えるための計画策定のステップや成功事例を解説し、やりっぱなしを防ぐためのノウハウを提供します。

【比較】おすすめのエンゲージメントサーベイ一覧

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初期費用・サポート費用:無料
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月額費用:200円/人~ ・メンタルヘルスサーベイ
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この記事の目次はこちら

エンゲージメントサーベイは「アクションプラン」が9割。「やりっぱなし」を防ぐ重要性

エンゲージメントサーベイを実施したものの、結果の分析に時間をかけすぎて肝心のアクションプランがおろそかになるケースは少なくありません。しかし、サーベイの本来の目的は現状を知ることではなく、明らかになった課題を解決して組織をより良い状態へ導くことにあります。結果が戻ってきた段階はあくまでスタートラインに立ったに過ぎず、そこからどのような改善策を講じるかが成否の9割を握っていると言っても過言ではありません。ここでは、なぜアクションプランが不可欠なのか、計画なき調査が組織にどのような悪影響を及ぼすのかについて、その根本的な理由を解説していきます。

サーベイ結果を見るだけでは組織は変わらない

まず認識すべき点は、サーベイの結果レポートを眺めているだけでは、組織のエンゲージメントは1ミリも向上しないという事実です。スコアの低い項目や部署を特定し、経営層への報告資料を作成しただけで仕事を終えた気になってしまうことがよくありますが、それは単なる現状確認に留まっています。健康診断で異常値が見つかった場合、食生活の改善や運動といった具体的な治療行動を起こさなければ健康にはなれません。それと同様に、組織開発においても数値データに基づいた具体的なアクションプランを実行し、現場の行動変容を促すことではじめて、エンゲージメントスコアの改善という成果が得られるのです。

アクションプランなき調査が引き起こす「従業員の不信感」

具体的な改善策が示されないままサーベイだけが繰り返されると、従業員の間に「また調査か」「答えてもどうせ何も変わらない」という諦めや不信感が広がります。これを「サーベイ疲れ」と呼びますが、回答に時間を割いたにもかかわらずフィードバックやアクションがない状態は、会社に対する信頼を損なう大きなリスク要因となります。最悪の場合、次回のサーベイにおける回答率の低下や、本音で回答しないといった事態を招き、正確なデータ収集さえ困難になります。調査を実施した以上は、何らかの形で会社が動こうとしている姿勢をアクションプランとして示し、誠実に向き合うことが求められます。

確実に改善につなげるエンゲージメントサーベイのアクションプラン策定5ステップ

エンゲージメントサーベイの結果を効果的な改善につなげるためには、思いつきで施策を打つのではなく、論理的かつ体系的な手順で計画を練る必要があります。まずは現状の課題を正しく把握し、現場の声を反映させながら実現可能な目標を設定するというプロセスが欠かせません。また、計画を作って終わりではなく、誰がいつまでに実行するのかを明確にし、PDCAサイクルを回し続ける仕組みを構築することも重要です。ここでは、アクションプラン策定から実行、モニタリングに至るまでの流れを5つのステップに分解し、各フェーズで意識すべきポイントを詳しく解説します。

手順1:サーベイ結果の分析と優先的に解決すべき「課題の特定」

最初に行うべきは、膨大なサーベイデータの中から取り組むべき優先課題を絞り込む作業です。スコアが低い項目すべてに手を付けようとするとリソースが分散し、結局どれも中途半端な結果に終わるリスクが高まります。そのため、自社の経営課題やビジョンと照らし合わせ、改善インパクトが最も大きいと思われる項目や、緊急性の高い部署の課題を特定することが重要です。全体平均との乖離だけでなく、経年変化で悪化している項目や、他社比較で著しく低い項目などに注目し、なぜその数値になったのかという仮説を立てながら、組織が今一番に向き合うべきテーマを一つか二つに選定してください。

手順2:現場と対話して「数値の背景」にある真因を掘り下げる

特定された課題について、人事や経営層だけで推測して対策を立てることは危険です。数値はあくまで結果であり、その背景には現場特有の事情や複雑な人間関係、業務フローの歪みなどが隠れているからです。したがって、対象となる部署のマネージャーやメンバーに対してヒアリングやグループインタビューを実施し、なぜその項目のスコアが低いのかという定性的な情報を収集する必要があります。現場との対話を通じて「実はコミュニケーション不足ではなく、業務過多による疲弊が原因だった」といった真因が見えてくることも多く、このプロセスを経ることで、より的確で納得感のある施策立案が可能になります。

手順3:実現可能な目標設定とアクションプランへの落とし込み

真因が特定できたら、それを解決するための具体的な目標とアクションプランを策定します。目標設定においては、「コミュニケーションを良くする」といった抽象的なスローガンではなく、「1on1ミーティングの実施率を100%にする」「会議での発言回数を増やす」など、達成基準が明確な指標を設定することが望ましいです。その上で、目標達成のために「誰が」「何を」「どのように」行うかという行動計画に落とし込みます。この際、現場の業務負荷を考慮し、実行可能なレベルの内容に調整することが継続の鍵となります。無理な計画は現場の反発を招くため、スモールスタートを意識しましょう。

手順4:アクションプランの実行責任者とスケジュールの明確化

素晴らしいアクションプランができても、推進体制が曖昧だと絵に描いた餅になります。各施策について、誰がオーナーシップを持って推進するのかという実行責任者を明確にし、いつまでに何を行うかという具体的なスケジュールを引くことが不可欠です。責任者は必ずしも管理職である必要はありませんが、周囲を巻き込む影響力のある人物をアサインするとスムーズに進みます。また、スケジュールには施策の開始時期だけでなく、中間レビューのタイミングや最終的な効果測定の時期もあらかじめ組み込んでおき、進捗管理が形骸化しないよう、プロジェクトとして管理する意識を持つことが大切です。

手順5:定期的な進捗確認(モニタリング)とフィードバック

アクションプランは実行して終わりではなく、定期的に進捗を確認し、必要に応じて軌道修正を行うことが重要です。月に一度や四半期に一度のペースでモニタリング会議を設定し、計画通りに進んでいるか、想定した効果が出ているかを確認します。もし進捗が芳しくない場合は、原因を分析してアプローチ方法を変更したり、目標値を修正したりする柔軟性が求められます。また、小さな成功事例(クイックウィン)が出た場合は社内で広く共有し、取り組みへのモチベーションを高めることも効果的です。PDCAサイクルを高速で回し続けることが、組織風土を変える着実な一歩となります。

アクションプランの質を高めるフレームワークと記入フォーマット

アクションプランを作成する際、ゼロから文章を書き起こすよりも、一定のフレームワークやフォーマットを活用したほうが思考が整理され、計画の質が高まります。必要な要素が網羅されたテンプレートを使用することで、記入漏れを防ぎ、関係者間での共通認識を持ちやすくなるメリットもあります。また、施策の優先順位付けに迷った際に役立つマトリクスなどのツールを知っておくと、意思決定のスピードが格段に上がります。ここでは、実務ですぐに使えるアクションプランシートの構成要素や、効率的な計画策定を支援するための思考フレームワークについて紹介します。

課題・施策・期限・KPIを整理する「アクションプランシート」の項目

アクションプランシートには、5W1Hの要素を網羅的に記載し、誰が見ても行動内容が理解できる状態にすることが求められます。具体的には以下の表のような項目を設定し、一覧性を高めると効果的です。

項目記載内容のポイント
課題(Issue)サーベイ結果から特定された解決すべき問題点
真因(Root Cause)なぜその問題が起きているかの深掘り結果
目標(Goal)課題解決後のありたい姿(定性・定量)
具体的施策(Action)目標達成のために行う具体的な行動内容
担当者(Who)施策の実行責任者と協力者
期限(When)開始日、中間確認日、完了予定日
KPI(Metrics)成果を測るための指標(実施率、参加人数等)

このように項目を標準化することで、部署間の比較や横展開も容易になります。

施策の優先順位を決めるためのマトリクス活用

数多くの改善アイデアが出た場合、すべてを同時に実行することは現実的ではありません。そこで有効なのが「効果(インパクト)」と「実現可能性(コスト・工数)」の2軸で整理するペイオフマトリクスです。縦軸に施策の効果の大きさ、横軸に実行のしやすさを取り、アイデアを4つの象限に分類します。最優先すべきは「効果が大きく、実行しやすい」施策であり、ここから着手することで早期に成功体験を作ることができます。逆に「効果は小さいが、手間がかかる」施策は除外するなど、リソースを集中させるための選定基準としてこのマトリクスを活用し、戦略的にプランを練り上げましょう。

【項目別】エンゲージメントサーベイの課題に対する具体的なアクションプラン事例

アクションプランを策定する際、最も頭を悩ませるのが「具体的に何をすればいいのか」という施策のアイデア出しです。課題は組織によって異なりますが、エンゲージメントサーベイで低スコアになりやすい項目には一定の傾向があり、効果的とされる定番の施策も存在します。ここでは、「理念への共感」「人間関係」「評価・報酬」「成長実感」という代表的な4つの課題カテゴリーについて、多くの企業で導入され成果を上げている具体的なアクションプランの事例を紹介します。自社の状況に合わせてこれらをカスタマイズし、現場が取り組みやすい形に落とし込んでください。

「理念・ビジョンへの共感」が低い場合のアクションプラン例

会社の理念やビジョンが浸透していない場合、従業員は自分の仕事の意義を見失いがちです。この課題に対するアクションプランとしては、経営層と現場社員が直接対話するタウンホールミーティングの定期開催や、理念を体現した社員を表彰する制度の導入が有効です。また、日々の業務とビジョンのつながりを再確認するために、マネージャーがチームミーティングの冒頭で「この仕事がどう社会に貢献しているか」を語る時間を設けることも効果的です。抽象的な言葉を繰り返すだけでなく、具体的なエピソードや顧客の声を通じてビジョンを自分事化できる機会を意図的に作り出すことが、共感を高めるポイントです。

「上司・人間関係」に課題がある場合のアクションプラン例

上司との関係性や職場の心理的安全性が低い場合は、コミュニケーションの量と質を改善する施策が必要です。最も代表的なのが1on1ミーティングの定着化ですが、単に実施するだけでなく、上司向けに「傾聴スキル研修」を行い、対話の質を高める取り組みが不可欠です。また、チーム内の相互理解を深めるために、ストレングスファインダーなどの性格診断ツールを用いたチームビルディングワークショップを開催したり、日常的な感謝を伝え合うサンクスカードやピアボーナス制度を導入したりすることも有効です。些細なことでも話し合える関係性を構築し、心理的な壁を取り払う工夫が求められます。

「評価・報酬への納得感」が低い場合のアクションプラン例

評価に対する不満は、結果そのものよりもプロセスへの不透明感から生じることが多いです。そのため、アクションプランとしては評価基準の明確化と公開、そして評価フィードバック面談の質向上が中心となります。期初の目標設定時に期待値をすり合わせるプロセスを徹底し、期中には中間レビューを行って進捗に対するフィードバックを小まめに行う仕組みを整えます。また、評価者によって基準にバラつきが出ないよう、管理職向けの評価者トレーニングを実施する(評価の甘辛調整など)ことも、公平性を担保し従業員の納得感を高めるために極めて重要な施策となります。

「成長実感・キャリア」が見えない場合のアクションプラン例

将来のキャリアパスが見えないという課題に対しては、従業員が自律的にキャリアを考えられる機会と支援を提供する必要があります。具体的なアクションプランとしては、定期的なキャリア面談(Will-Can-Mustの整理)の実施や、社内公募制度の活性化による異動機会の提供などが挙げられます。また、業務に必要なスキル習得を支援するeラーニングの導入や資格取得支援制度の拡充、あるいは副業解禁による社外での経験蓄積を認めることも、広い意味での成長支援となります。会社が個人の成長を心から応援している姿勢を制度として示すことで、エンゲージメントは向上します。

エンゲージメントサーベイのアクションプラン運用で陥りやすい失敗と対策

アクションプランを策定していざ運用を始めても、途中で頓挫したり、期待した効果が得られなかったりする失敗事例は後を絶ちません。多くの失敗には共通するパターンがあり、それらをあらかじめ理解しておくことで、未然に防ぐことが可能です。よくあるのは、現場の負担を無視したトップダウンの押し付けや、あれもこれもと欲張りすぎる総花的な計画、そして手段が目的化してしまうケースです。ここでは、運用フェーズで特に気をつけるべき3つの失敗例と、それを回避するための具体的な対策について解説します。

失敗例1:人事主導で現場を巻き込めていない(やらされ感)

人事が策定したプランを現場に丸投げするスタイルは、最も失敗しやすいパターンです。現場には「忙しいのに余計な仕事を増やされた」という反発心が生まれ、施策が形骸化します。対策としては、計画策定の段階から現場のキーマンをプロジェクトメンバーに巻き込み、「自分たちが決めた計画」という当事者意識を持たせることが重要です。また、各部署で自律的に改善活動を行う「職場改善委員会」のような小集団活動を立ち上げ、人事はそのファシリテーションやリソース支援に徹するという黒子の役割に回ることで、現場主導の自走する組織改善を促すことができます。

失敗例2:アクションプランが「総花的」で焦点が定まっていない

サーベイで多くの課題が見つかると、すべてを改善しようとしてアクションプランが盛り沢山になりがちです。しかし、現場のリソースは限られており、焦点が定まらない計画は結局どれも中途半端に終わります。対策としては、「この四半期はこの1点だけを改善する」というシングルイシューに絞り込む勇気を持つことです。選択と集中を行い、小さな成功体験(クイックウィン)を確実に積み上げるほうが、組織全体に「やれば変わる」という自信を与えることができます。あれこれ手を出すのではなく、ドミノの最初の一枚となるセンターピンを見極め、一点突破を目指しましょう。

失敗例3:短期的なスコア改善を目的にしてしまう

次回のサーベイで数値を上げること自体が目的化すると、本質的でない小手先の対策に走る危険性があります。例えば、サーベイ直前にだけ上司が優しくなったり、回答操作を促すような圧力をかけたりすることは本末転倒です。エンゲージメント向上は企業文化の変革であり、一朝一夕で成し遂げられるものではありません。対策としては、中長期的な視点を持ち、スコアの上下に一喜一憂しすぎない姿勢を経営層が示すことです。短期的な数値よりも、対話の量が増えた、提案が増えたといった行動変容のプロセスを評価指標に置くことで、健全な組織改善を持続させることができます。

まとめ:継続的なアクションプランの実行がエンゲージメント向上の鍵

エンゲージメントサーベイは、調査を実施することではなく、その後のアクションプランを実行し続けることにこそ価値があります。本記事で解説したように、まずは冷静な現状分析から始め、現場を巻き込んだ対話を通じて真因を特定し、実現可能な計画に落とし込むことが重要です。そして何より、PDCAを回しながら粘り強く改善を続ける姿勢が、従業員の信頼とエンゲージメントを高めます。一足飛びに理想の組織を作ることはできませんが、小さな改善の積み重ねが確実に組織を変えていきます。まずは今日から、できる範囲のアクションを一つずつ始めていきましょう。

【比較】おすすめのエンゲージメントサーベイ一覧

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