少額ファクタリングで損しない！　手数料の相場や業者選びの重要ポイントを解説

「急な支払いに困っている…」「月末の資金繰りがいつも不安だ…」中小企業の経営者や個人事業主、フリーランスの方は、このような資金繰りのお悩みを抱えることも多いでしょう。そのようなときに有効なのが「ファクタリング」という資金調達方法です。

近年特に注目されているのが、少額の売掛金でも利用しやすい「少額ファクタリング」です。しかし、その仕組みや手数料について詳しく知らない方もいるかもしれません。

そこで本記事では、少額ファクタリングについて、手数料の相場や業者選びのポイントをご紹介します。「ファクタリングを検討している」「少額で利用する際にどのくらい手数料がかかるのか分からない」といった方は、ぜひ参考にしてみてください。

少額ファクタリングとは？

ファクタリングとは、企業が持つ売掛金を期日前にファクタリング会社へ買い取ってもらい、早期に資金化するサービスです。銀行融資とは異なり、原則として担保や保証人は不要で、スピーディーな資金調達が可能です。

少額ファクタリングの場合、比較的少額の売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらえます。買い取り可能額は、数十万円から数百万円程度の売掛債権が対象となるケースが多いですが、ファクタリング会社によっては1万円からでも利用できる場合があります。

なぜ少額ファクタリングで手数料を比較するのが重要なの？

ファクタリングを利用する上で、気になるのが手数料でしょう。ファクタリング会社は、売掛金の買取額から手数料を差し引いた金額を売掛先に支払うことで利益を得ています。つまり、手数料はファクタリングを利用する上でかかるコストそのものといえるでしょう。

少額ファクタリングにおいて手数料の比較が特に重要なのは、取引金額が少ないほど、手数料の割合が利益に大きく影響するためです。例えば、10万円の売掛金に対し手数料が10%の場合、手元に残るのは9万円となります。もし手数料が20%であれば、8万円しか残りません。わずかな手数料の差が、資金繰りに大きく影響してしまうのです。

また、手数料が不透明な業者を選んでしまうと、後から高額な費用を請求され、資金繰りが悪化するリスクもあります。「手数料が安い」という言葉だけに惑わされず、内訳やその他の費用をきちんと理解することが重要です。

もちろん、手数料だけが業者選びの全てではありません。しかし、手数料をしっかりと比較検討することは、ファクタリングを利用する上で損をしないための第一歩といえるでしょう。

少額ファクタリングの手数料相場

少額ファクタリングの手数料の目安は、売掛金の数%～20％程度であることが一般的です。ただし、これはあくまで目安であり、個々のケースで大きく変動することを理解しておきましょう。また、少額ファクタリングの手数料は、以下に挙げる要因によって変動することを認識しておきましょう。

• 売掛先の信用度: 信用度が高いほど未回収リスクが低減するため、手数料は低くなる傾向がある
• 売掛金の金額: 一般的に、金額が大きいほど手数料の割合は低くなる傾向がある。少額の場合、ある程度の手数料が発生することが多い
• 取引期間: 回収までの期間が短いほど、手数料は低くなる傾向がある
• ファクタリングの種類: 2社間ファクタリング（利用企業とファクタリング会社の取引）と3社間ファクタリング（利用企業と売掛先、ファクタリング会社の取引）では、一般的に2社間の方が手数料は高くなる傾向がある。2社間の方がファクタリング会社にとって未回収リスクが高いため

なお、手数料にはさまざまな種類があります。主な手数料の種類は、以下の通りです。

• 買取手数料: 売掛金を買い取る際にかかる基本的な手数料で、通常、売掛金に対する割合で計算される
• 事務手数料: 契約手続きや審査などにかかる費用で、定額または売掛金に対する割合で計算される場合がある
• 振込手数料: ファクタリング会社から資金が振り込まれる際にかかる手数料
• その他費用: 業者によっては、登記費用や調査費用などが別途発生する場合がある

注意すべき点は、表面的な買取手数料の安さだけで判断しないことです。事務手数料やその他の費用が高額な場合、結果的に総コストは割高になってしまう可能性があります。必ず複数の業者の手数料の内訳を確認するようにしましょう。

手数料だけで選ぶのはNG！　業者選びのポイント

ファクタリング業者を選ぶ際には、手数料を比較する他にもいくつか確認しておくべきポイントがあります。契約してから後悔しないためにも、以下の点をチェックしましょう。

注意ポイント	確認しておくべき内容
手数料	相場から大きく乖離していないか安過ぎる場合は審査のハードルが高かったり、サービス品質が悪かったりする恐れもあるので注意
契約内容	契約期間、償還請求権の有無、違約金、担保・保証人の必要性などを確認
審査スピード・柔軟性	審査にどのくらいかかるのかを確認赤字決算の場合や創業間もない場合など、柔軟な審査に対応してくれるかも確認しておく
サポート体制	分からないことがあったり、トラブルが発生したりした場合に、迅速かつ丁寧に対応してくれるかを確認
口コミ・評判	実際の利用者からの意見を参考にする

【保存版】少額ファクタリング業者を選ぶ際のチェックリスト

これまでの内容を踏まえ、少額ファクタリング業者を選ぶ際に確認すべき具体的なチェックリストを作成しました。業者を比較検討する際に、ぜひ活用してください。

• 手数料について
  • 買取手数料の割合は明確に提示されているか？
  • 事務手数料、振込手数料といった買取手数料以外の費用が発生するか？　発生する場合はいくらか？
  • 総コストで見ると、手数料は妥当な範囲か？
  • 手数料の支払いタイミングはいつか？
• 契約内容について
  • 契約期間は自社のニーズに合っているか？
  • 償還請求権の有無はどうか？（ノンリコースであることが望ましい）
  • 違約金が発生する条件は明確に記載されているか？
  • 担保や保証人は必要か？
• 審査について
  • 審査に必要な書類は何か？
  • 審査にかかる時間の目安はどれくらいか？
  • 自社の状況でも利用可能か、事前に相談できるか？
• サポート体制について
  • 問い合わせ窓口は充実しているか？（電話やメールなど）
  • 担当者は親身に対応してくれるか？
  • 疑問や不明点に丁寧に答えてくれるか？
• その他
  • 業者の運営実績や信頼性はどうか？
  • 口コミや評判はどうか？
  • サービスサイトの情報は充実しているか？

これらの項目を一つずつ確認し、複数の業者を比較検討することで、希望に合った少額ファクタリング業者を見つけることができるはずです。

まとめ

ここまで少額ファクタリングの手数料相場や、業者を選ぶ際のポイントをご紹介しました。

少額ファクタリングは、中小企業や個人事業主が急に現金が必要になったときに活用できる便利な資金調達方法です。しかし、手数料や契約内容をしっかりと理解せずに利用してしまうと、思わぬトラブルにつながる可能性もあります。重要なのは手数料だけではなく、契約内容や審査スピード、サポート体制などを総合的に確認することです。まずはいくつかの業者をピックアップし、問い合わせや見積もり依頼をして比較検討してみましょう。