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SFA JOURNAL by ネクストSFA/CRM

FAXチラシデザインのコツ5選|失敗しない作成のポイント

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

FAX DMは、デジタル広告が主流となった現在においても、BtoB領域では依然として有効なマーケティング手法です。特に管理部門や総務部門、現場責任者、決裁者が関与する業界では、FAXという業務導線に組み込まれた情報接点が、今なお機能しています。

一方で、FAX DMは「送れば反応が出る」施策ではありません。反響の有無を決定づける最大の要因は、配信リストや送信タイミング以上に、FAXチラシのデザイン設計です。受信者の手元に届いた瞬間、わずか数秒で「読む価値があるか」「自社に関係があるか」が判断され、その結果次第で、検討対象にもならず廃棄されるケースも少なくありません。

本記事では、faxちらしのデザインを軸に、FAX DMを外部に依頼しようと検討している決裁者・管理部責任者向けに、反響率を最大化するためのFAXチラシデザインの考え方を体系的に整理します。単なる装飾論やレイアウト論ではなく、比較検討段階での疑問解消から、選定判断、導入判断につながる意思決定視点で解説します。

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FAX DMがBtoBで今も有効な理由と「デザイン」が成果を左右する本質

BtoBマーケティングにおいてFAX DMが一定の効果を維持している理由は、その媒体特性にあります。FAXは、メールやWeb広告のように大量の情報に埋もれにくく、業務で日常的に使用される機器を通じて、半ば強制的に紙として出力されるという特徴を持っています。この特性により、受信されたFAXは少なくとも一度は人の目に触れる可能性が高くなります。

しかし、この「必ず目に入る」という特性は、同時に大きなリスクも孕んでいます。受信者は、届いた紙面を無意識のうちに一秒から三秒程度で取捨選択します。この極めて短い判断時間の中で、「自社に関係があるか」「今検討すべき内容か」「読む価値があるか」を判断し、不要と判断されれば即座に破棄されます。

ここで重要になるのが、FAXチラシデザインの役割です。BtoBの意思決定者がFAX DMに求めているのは、目新しさや派手さではありません。自社の課題に直結する情報が、短時間で理解できるかどうかがすべてです。デザインが整理されておらず、何を伝えたいのか分からない紙面は、それだけで「検討に値しない」と判断されてしまいます。

また、FAXという媒体には明確な技術的制約があります。カラー表現は使えず、解像度も低く、受信環境によっては文字が潰れたり、画像が黒つぶれしたりします。Webやパンフレットと同じ感覚で制作されたチラシは、FAX受信時に可読性を大きく損なうことが多く、意図した情報が正しく伝わらないという問題を引き起こします。

さらに、BtoBでは受信者が必ずしも決裁者本人とは限りません。管理部門や事務担当者が最初にFAXを確認し、社内で回覧されるケースも多く見られます。そのため、FAXチラシは「個人に刺さる広告」ではなく、社内で説明しやすく、上長に渡しやすい情報設計が求められます。

このように、FAX DMにおけるデザインとは、単なる見た目の問題ではなく、
・瞬時の価値判断を突破するための設計
・FAX特有の制約を前提とした可読性の確保
・社内回覧を前提とした情報整理
といった、戦略的な要素を内包したものです。これらを理解せずにFAXチラシを制作すると、どれだけ配信数を増やしても、期待する反響は得られません。


比較検討段階で差がつくFAXチラシデザインの基本設計思想

FAXチラシデザインを検討する際、多くの企業が最初に考えてしまうのが「何を載せるか」「どんなデザインにするか」という点です。しかし、BtoB向けFAX DMにおいて最初に整理すべきなのは、何を伝えるかではなく、何を判断してもらうかです。

FAX DMの最終的な目的は、問い合わせや資料請求といった行動を促すことですが、その前段階として、受信者に「読む価値がある」「検討対象に値する」と判断してもらう必要があります。この判断を支えるためには、受信者の思考プロセスに沿ったデザイン設計が不可欠です。

まず前提として、FAXチラシは上部でほぼすべてが決まります。受信直後、最初に目に入る上部エリアで、自社向けの情報かどうかが判断され、興味を持たれなければ、その先は読まれません。そのため、最重要のベネフィットや対象者を示す情報は、必ず上部に集約する必要があります。

次に、情報の優先順位を明確にすることが重要です。FAXチラシでよくある失敗として、サービスの特徴や説明をすべて詰め込み、結果として何が重要なのか分からなくなるケースがあります。反響率が高いFAXチラシは、情報量が多いのではなく、判断に必要な情報だけが整理されているという共通点があります。

情報設計の考え方としては、以下の三段階で整理すると効果的です。

  • 第一段階:受信直後に目に入る判断材料
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  • 第二段階:興味を持った受信者が読み進める理解促進情報
    サービスの特徴や導入メリットを簡潔に補足
  • 第三段階:行動を促すための次の一手
    問い合わせや資料請求につながる明確な導線

この流れが紙面上で自然につながっているかどうかが、比較検討段階で選ばれるFAXチラシかどうかを左右します。

また、白黒印刷を前提とした視認性の設計も欠かせません。色での強調ができない分、文字サイズ、余白、線、配置といった要素が重要になります。文字を詰め込みすぎれば可読性が下がり、逆に情報を削りすぎれば判断材料が不足します。視認性とは、読みやすさではなく、判断しやすさであるという意識が必要です。

決裁者や管理部責任者にとって、優れたFAXチラシとは「丁寧に作られているもの」ではなく、「短時間で判断できるもの」です。この基本設計思想を理解した上でデザインを構築できるかどうかが、FAX DM施策全体の成否を分けます。

反響率を激変させるFAXチラシデザインのコツ5選

選定判断で失敗しないための実務視点

ここからは、FAX DMを比較検討している段階から一歩進み、実際に依頼・導入するかどうかを判断する局面で重視すべき、FAXチラシデザインの具体的な設計ポイントを整理します。単なるデザイン技術ではなく、反響率と意思決定に直結する視点に絞って解説します。

コツ1 題字とキャッチコピーで対象者と価値を即座に特定させる

FAXチラシにおいて最初に目に入る題字とキャッチコピーは、反響率を左右する最重要要素です。ここで失敗すると、本文がどれだけ優れていても読まれません。BtoB向けFAX DMでは、抽象的な表現やイメージ先行のコピーは避け、誰向けの情報で、どんな判断を促すのかを明確に示す必要があります。

重要なのは、社名やサービス名を最上部に置くことではありません。決裁者や管理部責任者が知りたいのは、自社にとって検討価値があるかどうかです。そのため、題字では
・対象となる業種や立場
・解決できる課題の方向性
を端的に示すことが求められます。

また、キャッチコピーでは成果や変化を示す表現が有効ですが、誇張や曖昧な表現は逆効果になります。反響率が高いFAXチラシは、感情に訴えるのではなく、判断しやすい材料を最初に提示しています。題字とキャッチコピーは、デザインの装飾ではなく、意思決定の入口であるという認識が不可欠です。


コツ2 チラシ型とレター型を目的別に使い分ける

FAXチラシには大きく分けて「チラシ型」と「レター型」があります。この形式選定は、デザインの好みではなく、商材特性と判断プロセスに基づいて行うべきです。

チラシ型は、情報を整理し、短時間で全体像を把握させたい場合に適しています。サービス内容が比較的シンプルで、導入判断までの距離が近い商材では有効です。一方で、情報を詰め込みすぎると、何を判断すればよいのか分からなくなるため、掲載情報の取捨選択が重要になります。

レター型は、文章を中心に構成し、課題提起から解決策までを論理的に伝える形式です。導入のハードルが高いサービスや、検討期間が長くなりやすい商材に向いています。ただし、文章量が増える分、構成が整理されていないと途中で読まれなくなるリスクがあります。

決裁者・管理部責任者向けのFAX DMでは、
・短時間で判断させたいのか
・じっくり検討させたいのか
を明確にした上で形式を選ぶ必要があります。この判断を誤ると、内容以前に「読む気にならないFAX」になってしまいます。


コツ3 情報の優先順位と視認性を判断基準から逆算する

FAXチラシデザインで反響率が伸びない最大の原因は、情報の優先順位が曖昧なことです。伝えたい情報をすべて盛り込んだ結果、受信者が何を判断すればよいのか分からなくなるケースは非常に多く見られます。

優れたFAXチラシは、情報量が多いのではなく、判断に必要な情報だけが残されています。設計の際は、以下の三段階を明確に分けて考える必要があります。

  • 受信直後に判断させる情報
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    サービスの特徴、選ぶ理由
  • 行動を促すための情報
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視認性の観点では、白黒印刷を前提とした文字サイズと余白の設計が重要です。小さな文字や線の細いフォントは、受信時に潰れる可能性が高く、可読性を大きく損ないます。視認性とは見やすさではなく、判断しやすさであるという視点が、選定判断に耐えるデザインを生みます。


コツ4 行動につながるCTAを一つに絞り込む

FAXチラシの目的は、最終的に何らかの行動を起こしてもらうことです。しかし、CTAが曖昧だったり、複数の行動を同時に求めたりすると、反響率は大きく低下します。

FAXチラシでは、最初の行動を一つに絞ることが基本です。問い合わせ、資料請求、電話連絡など、複数の選択肢を提示すると、受信者は迷い、結果として何も行動しない可能性が高まります。

また、CTAの表現は具体的である必要があります。行動後に何が得られるのかが明確でなければ、決裁者や管理部責任者は動きません。FAX特有の注意点として、電話番号やURLの視認性も重要です。数字が小さく埋もれているだけで、反響は大きく下がります。

CTAは本文とは独立した要素として考え、行動導線そのものをデザインするという意識が不可欠です。


コツ5 BtoB向けに信頼性とリスク配慮をデザインに組み込む

BtoB向けFAXチラシでは、信頼性の表現とリスク配慮が反響率に直結します。決裁者や管理部責任者は、内容の魅力だけでなく、「社内で説明できるか」「トラブルにならないか」という視点で必ず評価します。

具体的には、送信者情報の明示、連絡先の分かりやすさ、配信停止の連絡方法などが重要です。これらが不十分なFAXは、内容以前に不信感を与え、クレームやブランド毀損の原因になります。

また、黒ベタを多用したデザインは、受信側のトナー消費を増やし、BtoBマナーとして悪印象を与える可能性があります。相手の業務環境への配慮がデザインに反映されているかは、導入判断において重要な評価軸となります。


FAXチラシデザインを外注する際の選定判断ポイント

FAXチラシデザインを外注する場合、見た目の完成度だけで判断すると失敗する可能性があります。決裁者として確認すべきなのは、反響を生む構造が設計されているかという点です。

具体的には、
・ターゲット設定が明確か
・訴求ポイントが整理されているか
・CTAが一貫しているか
・改善や検証を前提とした設計になっているか
といった視点で評価する必要があります。

FAX DMは一度で完璧な成果が出る施策ではありません。そのため、制作段階から改善を前提にした提案があるかどうかが、選定判断の大きな分かれ目になります。単なる制作依頼ではなく、反響率向上を目的としたパートナー選定という意識が重要です。


まとめ

FAX DMは、適切に設計されたチラシデザインによって、今なおBtoB領域で有効なマーケティング手法となります。重要なのは見た目の良さや情報量ではなく、受信者が短時間で判断し、行動に移れる構造になっているかどうかです。題字やキャッチコピーによる初期判断の設計、チラシ型とレター型の使い分け、情報の優先順位と視認性、明確なCTA、そしてBtoB向けの信頼性とリスク配慮。これらを意思決定視点で一貫して設計することで、FAXチラシは単なる広告ではなく、比較検討から導入判断を後押しするビジネスツールとして機能します。

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