健康管理システムを導入するメリットとデメリットは?導入に失敗しないためのポイントも解説
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
企業が、従業員一人ひとりに合わせた効果的な健康管理の実現を目指して導入するシステムが「健康管理システム」です。自社のニーズに合ったシステムの選定を行うには、メリットだけではなくデメリットも意識した総合的な判断を下すことが重要です。
本記事では、企業に健康管理システムを導入するメリットとデメリットや、導入に失敗しないためのポイントを解説します。本記事を読んで、健康管理システムの性質を理解し、デメリットをカバーできる効果的な導入に役立てましょう。
【比較】おすすめの健康管理システム一覧
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サービス名 | 特長 | 費用 | 主な機能 |
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wellaboSWP |
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要お問い合わせ |
・健診結果のデータ化 ・健康診断管理 ・長時間労働者管理 ・ストレスチェックへの対応 ・休復職者管理 ・従業員の面談管理 ・従業員向け・健診結果の閲覧機能 など |
HealthCore |
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要お問い合わせ |
・健康診断業務 ・ストレスチェック業務 ・エンゲージメントサーベイ ・健康経営度サーベイ ・長時間労働者管理 ・多重リスク管理 など |
Carely |
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要お問い合わせ |
・健康データの一元管理 ・常に最新の個人カルテに更新 ・健康管理システム唯一のセキュリティ認証 ・健康データを専門家が分析し課題を発見 ・専門職による健康経営を支援 |
Growbase |
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要お問い合わせ |
・検診データ一元化 ・各種帳票出力 ・ストレスチェック ・長時間労働管理 ・個別・一括メール配信 ・面談記録 ・受信勧奨 ・部下状況把握 ・特殊健康診断の業務歴調査と管理 ・特殊健康労基報告書/個人表の作成 |
FiNC for BUSINESS |
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要お問い合わせ |
・健診データ一元化 ・従業員カルテ ・サーベイ ・健康アプリ ・体組成計 ・eラーニング |
mediment |
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要お問い合わせ(スタンダードプラン/ライトプラン/ストレスチェックプラン) |
・健康診断業務 ・ストレスチェック業務など |
WELSA |
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要お問い合わせ |
・健康診断管理 ・ストレスチェック管理 ・組織と従業員の健康リスク課題を分析・予測 ・改善プログラム等の健康増進施策提案など |
HM-neo |
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要お問い合わせ |
・従業員情報管理 ・未受診者管理 ・健診結果判定 ・二次検査対象者抽出 ・ストレスチェック ・面談記録 ・アンケート回答など |
ヘルス×ライフ |
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要お問い合わせ |
・ストレスチェック ・分析 ・検診結果の管理 ・診断結果判定など |
HealthCare iris |
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要お問い合わせ |
・人事システム・健診施設からのデータ取込・管理 ・企業内統一判定基準 ・職種・業務に応じた画面レイアウト ・対象者抽出・健診機関へ名簿提出・データの出力 ・標準帳票・帳票作成ツール ・従業員向け機能など |
HealthCore |
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要お問い合わせ |
・健診結果データの保管 ・健診の事後措置を効率化 ・健康データの一元管理 ・ストレスチェック・エンゲージメントサーベイの実施 ・産業保健スタッフとの情報共有など |
HoPEヘルスケア |
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・初期費用(税別):〜42万円 ・HoPEヘルスケア月額費用(税別):〜 280円(社員1人当たり) ・ストレスチェックHoPEサーベイ費用(税別):〜 1,160円 /年1回 |
・健診データ管理機能 ・面談記録・産業医向け機能 ・各種出力など |
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健康管理システムとは?
健康管理システムとは、企業が従業員の健康状態を総合的に管理するための革新的なツールです。企業が主体で行っている健康診断の結果や、ストレスチェックの結果、保健指導履歴など、従業員の健康に関するさまざまな情報を管理できます。
他にも、健康管理システムを導入すると、健康診断結果のデータを分析して、従業員の健康リスクの早期発見を行なったり、適切な対策方法の提案を行ったりできます。さらに、従業員も自分の健康状態を把握しやすくなるので、全社的な健康意識の向上につながる可能性があるでしょう。
健康管理システムを導入する7つのメリット
企業が健康管理システムを導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、主なメリットを7つ紹介します。
健康情報の一元管理ができる
健康管理システムを導入するメリットの一つは、健康情報の一元管理です。
健康管理システムを導入すると、従業員の健康管理に関するさまざまな情報をデータ化できます。例えば、健康診断やストレスチェックの結果だけではなく、従業員の残業時間や産業医との面談の内容などです。
従来の方法では、別々のシステムや媒体でデータを管理していましたが、健康管理システムを導入すると、これらの情報の一元管理ができるようになります。その結果、従業員の健康情報を総合的に管理して、業務効率化が図れるのは大きなメリットです。
担当者の工数を削減できる
企業の担当者の工数を削減できるのも、健康管理システムを導入するメリットの一つです。
例えば、健康管理システムを導入すると、複数の健診機関から異なるフォーマットで届く健診結果を、自動的に統一できます。また、担当者が手作業でデータ入力を行う事務作業や、データファイルの整理作業、労働基準監督署への報告書作成など、従来は多くの時間を要した作業の効率化が可能です。他にも、紙ベースの情報がデータで管理されることにより、情報を印刷していた用紙代やインク代など、消耗品の発注作業・備品管理・コストを削減できます。
このように、健康管理システムを導入すると、さまざまな観点から企業担当者の工数を削減し、より効率的な働き方ができるようになるでしょう。
従業員の健康状態を把握できる
従業員の健康状態を把握できるのも、健康管理システムを導入するメリットの一つです。
健康管理システムは、従業員の健康状態を継続的にモニタリングし、リスクの早期発見を行います。例えば、コレステロール値の高い従業員の健康状態をモニタリングしたり、メンタル面の相談が多い従業員に対して、ストレスチェックを実施したりなどです。また、デスクワーク中心の職種や車通勤が多い地域など、職種や地域特性による健康課題を浮き彫りにして、産業医と連携した対策を講じることも可能です。
このように、健康管理システムを導入すると、従業員の健康を多面的な角度からサポートできるのは大きなメリットの一つでしょう。
従業員の健康意識が高まる
健康管理システムを導入するメリットの一つに、従業員の健康意識が高まることも挙げられます。
従来の方法では、従業員が自分の健康データに触れる機会は、健康診断やストレスチェックの実施直後だけで、健康意識を継続しにくい状況でした。
しかし、健康管理システムを導入すると、従業員は、パソコンやスマートフォンから日常的に自身の健康データにアクセスできるようになります。そのため、自身の健康状態を意識しやすく、自己管理能力の向上が期待できるでしょう。
他にも、健康管理システムの機能には、定期的な医療機関の受診を推奨したり、毎日の歩数や体重、血圧、体温などを総合的に管理したりできるものもあります。個人に合った健康管理システムの活用方法がより具体的になることで、従業員の健康意識の高まりを期待できるのはメリットでしょう。
離職率の低下が見込める
従業員の離職率の低下が見込めることも、健康管理システムを導入するメリットの一つです。
健康管理システムは、従業員の健康データを年次ごとに収集・管理できます。そのため、長期的な目線から従業員の健康変化に気が付きやすく、疾病の早期発見や生活習慣の改善を促すことが可能です。従業員の健康状態の悪化を防止できると、日々の生活への満足度も向上しやすく、その結果、離職率の低下にもつながりやすいでしょう。
法改正に対応しやすくなる
企業が健康管理システムを導入すると、法改正に対応しやすくなることもメリットの一つです。
企業が求められている労働環境の法整備には、定期的な改正や変更が発生します。従来の方法では、企業の担当者がその都度、迅速に法改正の内容を理解し、システムの変更や業務フローの変更に反映させる必要がありました。
しかし、健康管理システムには、法改正や新たに追加されたルールなどを迅速にシステムに反映するアップデート機能が備わっているケースも多くあります。この機能があると、企業担当者の業務負担を増やすことなく、スムーズな対応が可能です。
このように、法改正の内容を迅速かつ正確に反映できるのは健康管理システムの大きなメリットでしょう。
企業の評価向上につながる
企業が健康管理システムを導入すると、企業の評価向上につながるのは大きなメリットの一つです。
産業経済省は、優良な健康経営を実施している企業に対して「健康経営優良法人認定制度」を認定しています。この認定が下りると、企業のイメージアップにつながり、採用活動や従業員の定着率の増進などに大きな効果が期待できます。
このように、健康管理システムを導入すると、企業の社会的な評価向上につながる認定を得やすい環境づくりが可能になるでしょう。
健康管理システムを導入する3つのデメリット
メリットの多い健康管理システムですが、デメリットにはどのようなポイントがあるのでしょうか。ここでは、健康管理システムを導入するデメリットを3つ紹介します。
機能を使い切れない
健康管理システムを導入するデメリットの一つは、システムの機能を使い切れないことです。
健康管理システムには多くのベンダーが存在し、さまざまなサービスを提供しています。多機能さに魅力を感じて高額なシステムを導入しても、全ての機能を使いこなすことは難しく、使わない機能が出てくる可能性もあるでしょう。そのため、実際に使用する機能と支払うコストのバランスを考えたシステムの選定を行うことが大切です。
また、複雑なシステムを採用すると、企業の担当者の引き継ぎが困難になる場合も考えられます。新任者がシステムの使用方法を十分に理解できなければ、機能が有効活用されない可能性もあるでしょう。
結果として、健康管理システムの導入担当者は、機能数より実用性を重視したシステムの選定を行うことが大切です。
企業独自の運用に合わせられない場合がある
企業独自の運用に合わせられない場合があるのも、健康管理システムを導入するデメリットの一つです。
一般的に、健康管理システムのカスタマイズ性には制限があります。そのため、企業独自の運用方法や活動内容をシステムに完全に反映できず、不便さを感じるケースもあるでしょう。
このような不便さを防ぐためにも、健康管理システムを選定する際は、企業の要望する機能が実現できるシステムかどうかを選定基準に含めるようにしましょう。
導入による効果を可視化しにくい
健康管理システムを導入するデメリットには、導入による効果を可視化しにくいこともあります。
システムを導入すると、健康システムを管理する従業員の業務効率化に伴う残業時間の削減などの数値は明確にしやすいでしょう。しかし、従業員の健康状態の改善や、生産性の向上などを具体的な数値で示すことは困難です。
一般的に、健康管理システムの導入は長期的な企業価値の向上につながることが多く、即時的な効果が見えにくい場合も少なくありません。そのため、長期的な目線で効果を捉えていくようにしましょう。
健康管理システムの導入に失敗しないためのポイント
企業が健康管理システムの導入に失敗しないためには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。ここでは、健康管理システムの導入に失敗しないための具体的なポイントを3つ紹介します。
導入する目的を明確にする
健康管理システムを導入するには、自社の課題やニーズなどの導入目的を明確にしておくことが大切です。
導入目的を明確にするには、現場の声に耳を傾けましょう。例えば、作業負担や、面談記録の分析のしづらさなど、従業員が持つ日々の業務上の具体的な課題を、ヒアリングを通して洗い出します。また、産業保健スタッフや情報システム部門など、関係者全員の声を反映した機能の選定も重要です。
このようなプロセスを経て、導入後に課題解決ができそうなシステムを選定すると、失敗が少ないでしょう。
セキュリティ対策がされているかを確認する
従業員の個人情報を扱う健康管理システムでは、導入前にセキュリティ機能の有無を確認しておく必要があります。
具体的には、情報へのアクセス制限やログ管理の機能などです。また、システムの選定を行う際は、プライバシーマークやISMS認証などのセキュリティ認証を取得しているベンダーかどうかも確認しておきましょう。
また、システムを導入する際は、自社の情報セキュリティ部門との緊密な連携も重要です。そのため、企業の情報セキュリティポリシーに適合した、安全なシステムを提供しているベンダーを選ぶようにしましょう。
サポート体制の充実度を確認する
健康管理システムを選定する際は、充実したサポート体制があるかどうかも確認しておきましょう。
具体的な健康管理システムのサポート体制には、メール、電話、チャットボットなど、さまざまな方法があります。そのため、事例やレビューなどを参考にして、自社のニーズに合ったサポートが受けられるか確認しておくのがおすすめです。
健康管理システム導入後の継続的な活用を支えるためにも、充実したアフターフォロー体制が整っているシステムの選定が重要です。
まとめ
健康管理システムを導入すると、従業員の健康情報の一元化が可能になり企業の担当者の業務負担が削減できたり、従業員の健康意識が高まったりするメリットがあります。他にも、離職率の低下や企業の社会的な評価の向上、法改正などへの正確な対応など、企業の業務効率を目指した効果的な経営を可能にしてくれるでしょう。
しかし、健康管理システムにはデメリットも存在します。システム導入後に後悔しないためにも、システムの導入目的の明確化やセキュリティ対策、サポート体制などの比較・検討をしっかり行っておくことが大切です。企業に健康管理システムの導入を検討している方は、こちらの記事も参考にしてサービスの比較を行い、選定するようにしましょう。各ベンダーが提供している無料体験サービスや資料請求などを活用して、総合的な判断を行い、システムの導入につなげましょう。
【比較】おすすめの健康管理システム一覧
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サービス名 | 特長 | 費用 | 主な機能 |
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wellaboSWP |
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要お問い合わせ |
・健診結果のデータ化 ・健康診断管理 ・長時間労働者管理 ・ストレスチェックへの対応 ・休復職者管理 ・従業員の面談管理 ・従業員向け・健診結果の閲覧機能 など |
HealthCore |
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要お問い合わせ |
・健康診断業務 ・ストレスチェック業務 ・エンゲージメントサーベイ ・健康経営度サーベイ ・長時間労働者管理 ・多重リスク管理 など |
Carely |
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要お問い合わせ |
・健康データの一元管理 ・常に最新の個人カルテに更新 ・健康管理システム唯一のセキュリティ認証 ・健康データを専門家が分析し課題を発見 ・専門職による健康経営を支援 |
Growbase |
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要お問い合わせ |
・検診データ一元化 ・各種帳票出力 ・ストレスチェック ・長時間労働管理 ・個別・一括メール配信 ・面談記録 ・受信勧奨 ・部下状況把握 ・特殊健康診断の業務歴調査と管理 ・特殊健康労基報告書/個人表の作成 |
FiNC for BUSINESS |
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要お問い合わせ |
・健診データ一元化 ・従業員カルテ ・サーベイ ・健康アプリ ・体組成計 ・eラーニング |
mediment |
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要お問い合わせ(スタンダードプラン/ライトプラン/ストレスチェックプラン) |
・健康診断業務 ・ストレスチェック業務など |
WELSA |
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要お問い合わせ |
・健康診断管理 ・ストレスチェック管理 ・組織と従業員の健康リスク課題を分析・予測 ・改善プログラム等の健康増進施策提案など |
HM-neo |
|
要お問い合わせ |
・従業員情報管理 ・未受診者管理 ・健診結果判定 ・二次検査対象者抽出 ・ストレスチェック ・面談記録 ・アンケート回答など |
ヘルス×ライフ |
|
要お問い合わせ |
・ストレスチェック ・分析 ・検診結果の管理 ・診断結果判定など |
HealthCare iris |
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要お問い合わせ |
・人事システム・健診施設からのデータ取込・管理 ・企業内統一判定基準 ・職種・業務に応じた画面レイアウト ・対象者抽出・健診機関へ名簿提出・データの出力 ・標準帳票・帳票作成ツール ・従業員向け機能など |
HealthCore |
|
要お問い合わせ |
・健診結果データの保管 ・健診の事後措置を効率化 ・健康データの一元管理 ・ストレスチェック・エンゲージメントサーベイの実施 ・産業保健スタッフとの情報共有など |
HoPEヘルスケア |
|
・初期費用(税別):〜42万円 ・HoPEヘルスケア月額費用(税別):〜 280円(社員1人当たり) ・ストレスチェックHoPEサーベイ費用(税別):〜 1,160円 /年1回 |
・健診データ管理機能 ・面談記録・産業医向け機能 ・各種出力など |