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SFA JOURNAL by ネクストSFA

【経営者必見】イグジットとは?IPO・M&Aの意味や戦略、メリットを徹底解説

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

ビジネスシーンにおいて「イグジット」という言葉を耳にする機会が増えましたが、その本質的な意味や重要性を正確に理解できている経営者は意外と多くありません。イグジットとは単なる事業の終わりではなく、経営者や投資家がこれまでの投資資金を回収し、利益を確定させるための極めて重要な経営戦略です。本記事では、イグジットの定義からIPOやM&Aといった具体的な手法、それぞれのメリットやデメリットについて、これから出口戦略を描く経営者に向けて徹底的に解説します。

中小企業向けM&A仲介会社 比較18選

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会社名 特長 手数料体系 サービス対応範囲
株式会社M&Aコンサルティング 株式会社M&Aコンサルティング 公式サイト
  • M&A成約まで一切の支払いが発生しない、完全成功報酬制!
  • 美容・製造・飲食・動物病院など、専門業界に強い公認会計士、コンサルタントが多数在籍
  • 全国5カ所の拠点を中心に地域向けサポートも充実、各地域の銀行、信用金庫との連携が強い
相談:無料
着手:無料
成功報酬:レーマン方式(M&A成立時)
スケール型M&A
事業承継支援
不動産M&A
株式会社 M&Aフォース 株式会社 M&Aフォース 公式サイト
  • 成約のみの完全成功報酬制で、着手金や中間手数料は一切無料!
  • 個人の平均実績が年間成約件数8件以上・累計では70件を超える高レベルコンサルタントが複数在籍! 成約後のPMI支援も手厚い
  • 後継者不在による事業承継や成長戦略といった企業課題を解決、成約後のリピート率はほぼ100%と圧倒的な顧客満足度の高さが魅力
相談:無料
着手:無料
中間手数料:無料
成功報酬:レーマン方式
M&Aアドバイザリー
事業承継診断
成長戦略コンサルティング
債務・ビジネス分析
株価・企業価値算定
会社の雰囲気調査
日本事業承継支援機構株式会社 日本事業承継支援機構株式会社 公式サイト
  • 手数料は業界最安水準! 譲渡後の手取り額を最大化できる
  • 赤字・債務超過企業でも成約実績あり! 買い手企業をスピーディに募集可能
  • 企業の状況や希望に合わせてオーダーメイドの承継を! 担当者が丁寧にヒアリング
  • 完全成功報酬制! 成約しない場合、費用は発生しない
相談:無料
着手:無料
中間手数料:成功報酬の20%
成功報酬:レーマン方式(最低手数料100万円)
M&A仲介
経営環境整備
投資運営
かえでファイナンシャルアドバイザリー かえでファイナンシャルアドバイザリー 公式サイト
  • 着手金や中間手数料が一切発生しない、完全成功報酬制!
  • M&A・事業承継で400件以上の成約実績あり! 創業20年超で培った独自のネットワークを生かして、中小企業やベンチャー企業にも対応
  • 士業を運営するグループ会社なので節税対策や資産運用、第二創業などをワンストップで支援
相談:無料
着手:無料
中間手数料:無料
成功報酬:株価レーマン方式(最低報酬500万円)
事業承継M&A
事業再生M&A
ベンチャー企業M&A
プレM&Aコンサルティングサービス
PMIコンサルティングサービス
M&Aセカンドオピニオンサービス など
株式会社T.CORPORATION 株式会社T.CORPORATION 公式サイト
  • 戦略立案・実行・継続支援に一気通貫で対応! コンサルティングと人員補填の両面で課題を解決できる!
  • 企業の持続可能な成長を後押しする環境経営の支援に強みあり! 省庁や自治体の支援実績も豊富
  • 事務処理代行からCS、業務改善コンサルティングまで企業のバックオフィス強化や効率化を徹底サポート
要お問い合わせ コンサルティング(M&A、事業承継、経営戦略、創業支援、監査など)
環境経営支援(環境マネジメント構築、CSR・SDGs支援など)
BPO事業(事務処理代行、コールセンター、テレマーケティング、インサイドセールスなど)
株式会社M&Aベストパートナーズ
  • 製造、建設、不動産、医療ヘルスケア、物流、ITの業界に特化
  • 業界特化の専任アドバイザーが一気通貫でフルサポート
  • M&Aネットワーク企業数は15,000社超
  • 日本全国に8カ所の支店を展開し、地方のM&Aも積極的にご支援
着手金:なし
中間報酬:あり
成功報酬型
手数料率:5%
中堅中小企業におけるM&A仲介
株式会社fundbook
  • 豊富なネットワークとプラットフォームマッチング
  • 各業界に精通した業界専門チームが丁寧に対応
  • 士業専門家による万全なサポート
相談:無料
着手金:無料
成功報酬:レーマン方式
譲渡サービス
譲受サービス
株式会社CBパートナーズ
  • 医療介護福祉に特化した専門性
  • 全国主要都市に展開しているCBホールディングス(旧キャリアブレイングループ)のネットワークを通じて、あらゆる地域で医療介護業界に関わる情報を蓄積
  • お客様の要望に沿った様々な解決策を提案
  • グループ全体に蓄積された医療介護業界の情報力
着手金:なし
中間報酬:なし
完全成功報酬
M&A仲介事業
医療介護福祉業界M&A支援サービス
医師開業支援サービス
インテグループ株式会社
  • 完全成功報酬制の料金体系
  • 中堅中小企業のM&A支援で実績豊富
  • ベストの相手先とのマッチングを実現する情報力
  • 専門性とスピード
  • 誠実さ
相談:無料
成功報酬:5億円以下の部分 5%
5億円超~10億円以下の部分 4%
10億円超~50億円以下の部分 3%
50億円超~100億円以下の部分 2%
100億円超の部分 1%
(最低額1,500万円)
M&A仲介アドバイザリー
ディールファインディングサービス(買い手企業向け案件発掘サービス)
MBO支援
株式会社経営承継支援
  • M&A支援件数実績が豊富
  • 10年以上に亘るM&A実務経験者によるサポート
  • 70名体制でM&Aプロセスの仕組化を進めており「一社でも多く」を実現する業務体制を構築している
着手金:なし
成功報酬型:基本合意時 100万円
最終契約締結時 :合計から100万円を控除した残額
中堅中小企業の円滑な事業承継のためのコンサルティング業務
中堅中小企業の継続発展に資するM&A仲介助言業務
株式会社M&A DX
  • M&Aで発生する損失を カバーする損害保険を全M&A案件に無料付保
  • 24のサービスラインで経営者の悩みをまるっと解決
  • 東京、大阪、名古屋、福岡を拠点として、全国の経営者の近くで寄り添ったサービス提供
  • M&Aプロセス全体を通じて公認会計士弁護士税理士等の専門家が万全のサポート
- 企業提携に関する仲介
企業提携に関するファイナンシャルアドバイザリー(FA)
セカンドオピニオン(第三者視点のM&Aアドバイス)
財務税務調査業務(DD)
株式価値算定(Valuation)
PMI(Post Merger Integration)支援
PPA(Purchase Price Allocation)支援
MBO(Management Buy Out)支援
CVC(Corporate Venture Capital)運営支援
スナイパーサービス(M&A戦略立案投資候補先開拓)
不正調査
相続相続税対策支援
富裕層向け財産サービス
資本政策策定支援
ストックオプション構築算定支援
組織再編プランニング実行支援
Growthix Capital株式会社
  • 若い優秀な次世代の経営者に企業を託せるサーチファウンド型M&Aを採用
  • 譲渡側企業の経営者が、候補者の中からふさわしい後継者を指名できる
  • 国内外問わずさまざまな地域に支店や提携ネットワークを保持
基本合意の締結時:手数料の10%
受諾と決済時(クロージング):支払い:残額全て
アドバイザリー契約の締結
M&A戦略の立案
対象企業へアプローチ
価格の条件交渉
基本合意の締結
買収監査(デューデリジェンス)
売買契約の締結
受諾と決済(クロージング)
Byside株式会社
  • M&Aにおいて「最適なお相手を見つけること」に特化したメンバーで創業
  • 成約後の無料サポートで不安を解消
  • 完全成功報酬による、明朗な手数料体系
  • 相談は完全無料◎ M&Aに関するセカンドオピニオンサービスも展開
着手金:なし
完全成功報酬型の手数料体系
M&Aアドバイザリー(FA業務)
M&A仲介事業
M&Aロイヤルアドバイザリー株式会社
  • 業界トップのアドバイザリー
  • 安心の専任担当制
  • 完全成功報酬型の手数料体系
  • 最終的な費用も、株価レーマン方式で低額
着手金:なし
中間報酬:なし
完全成功報酬型
M&A仲介事業
M&Aアドバイザリーサービス(譲渡売却)
セカンドオピニオンサービス
MALAパートナープログラム
株式会社NEWOLD CAPITAL
  • 事業承継や成長戦略を目的としたM&Aをフルサポート
  • 企業価値向上の成長支援をするVALUE UP Programを提供
  • 経験豊富な担当や、徹底した教育を受けたアドバイザーが品質が高い&リーズナブルな費用でご支援
着手金:なし
中間報酬:あり
成功報酬型
M&A仲介及びM&Aアドバイザリー事業
経営、プロフェッショナル人材の紹介事業
M&A業務及びM&A関連人材の教育研修事業
ゴエンキャピタル株式会社
  • M&Aの深い専門知識と幅広い経験で支援
  • 資産運用、相続対策等、譲渡後も長期的にサポート
  • 2万社を越える独自のネットワークで支援
  • 様々な業界に精通した専門家が在籍しており、特に建設やIT、食品等の業界に強みがある
着手金:なし
中間報酬:なし
成功報酬型:譲渡価格の5%
M&Aコンサルティング事業
PMIコンサルティング事業
プライベートエクイティファンドの運営
株式会社クラリスキャピタル
  • 日本全国あらゆる業種に対応
  • 経験豊富なM&Aアドバイザーによる親身な対応
  • リーズナブルな料金体系
  • 少数精鋭のM&Aアドバイザーによる迅速な対応
  • 優れたディールクローザー
着手金なし
成功報酬のみで200万円から
M&A仲介アドバイザリー事業
株式会社INNOVATION LEADERS
  • 着手金ご相談料企業価値算定、すべて無料
  • 各業界に精通したコンサルタントと専門家が納得のいく売却金額査定とスムーズな売却プランをご提案
  • ご仲介先実績は業界大手上場黒字企業が多数
  • 最短3カ月のスピードM&Aの実績
手数料 0円
中間手数料:報酬の10%
報酬(残りの90%)
M&A仲介事業

この記事の目次はこちら

イグジット(Exit)とは?ビジネスにおける意味と定義

ビジネスの世界においてイグジットとは、創業者やファンドなどの投資家が、保有している株式を第三者に売却したり市場に公開したりすることで、投下した資本を回収し利益を獲得する一連の行為を指します。かつては会社を辞めることや撤退といったネガティブなニュアンスで捉えられることもありましたが、現在では企業の成功を象徴するポジティブなゴールとして認識されています。経営者にとっては、長年の事業運営に対する報酬を受け取る集大成の瞬間であり、企業にとっては次の成長フェーズへと進むための新たなスタート地点でもあります。ここではイグジットの基本的な概念と、企業タイプによる意味合いの違いについて解説します。

ビジネス用語としての「イグジット」の意味

イグジットの核心は、株式の現金化による投資回収と利益確定にあります。一般的に、創業者は事業を立ち上げる際に自己資金や時間を投資し、ベンチャーキャピタルなどの投資家は資金を提供します。会社が成長して企業価値が高まったタイミングで、これらの株式を売却することによって、投資したリスクに対するリターンを得ることができます。このプロセスを「ハーベスティング(収穫)」と呼ぶこともあり、事業を育て上げた成果を果実として受け取る重要な経済活動です。出口戦略を明確にすることは、経営の羅針盤を持つことと同義といえます。

なぜ「出口戦略(イグジット戦略)」が経営に必要なのか

出口戦略を事前に描いておくことは、逆算して現在の経営判断を行うために不可欠です。最終的にどこを目指すかによって、必要な資金調達の規模や組織づくりの方針、事業拡大のスピード感が大きく変わってくるからです。例えば、将来的にIPOを目指すのであれば、早期から内部統制の整備や監査法人の選定が必要になりますし、M&Aを目指すのであれば、買い手企業にとって魅力的な技術や顧客基盤の構築に注力する必要があります。ゴールなき経営は羅針盤のない航海と同じであり、イグジット戦略は企業成長を効率化するための指針となります。

スタートアップと中小企業におけるイグジットの意味合いの違い

イグジットの意味合いは、企業の性質によって大きく異なります。急成長を目指すスタートアップの場合、ベンチャーキャピタルからの出資を受けていることが多いため、短期間での企業価値向上と、IPOや大規模なM&Aによる高いリターンが求められます。一方で中小企業におけるイグジットは、後継者不足を解消するための事業承継という側面が強くなります。親族や従業員に承継できない場合、M&Aによって第三者に経営権を譲渡し、会社の存続と従業員の雇用を守ることが主目的となります。自社がどちらのタイプかを見極め、適切な戦略を選ぶことが肝要です。

イグジットを行う3つの主なメリットとデメリット

イグジットを実行することは、経営者や企業に莫大な利益をもたらす一方で、経営環境の激変や心理的な喪失感といったリスクも孕んでいます。多くの経営者は得られる金銭的なメリットにばかり目を向けがちですが、イグジット後の人生や会社の行く末まで想像力を働かせておく必要があります。ここでは、創業者や投資家が得られる具体的なメリットと、事前に把握しておくべきデメリットや注意点、さらにはあえてイグジットせずにオーナー経営を継続するという選択肢も含めて、多角的な視点から解説します。

イグジットのメリット(創業者利益、資金調達力、事業承継)

最大のメリットは、創業者が巨額の創業者利益(キャピタルゲイン)を手にできる点です。未上場株が現金化されることで、数億円から数十億円規模の資産を形成し、それを元手に新たな事業を立ち上げたり、アーリーリタイアを実現したりすることが可能になります。また、企業としてはIPOによって社会的信用力が向上し、資金調達が容易になるほか、M&Aであれば大手企業の傘下に入ることで経営資源を活用できる利点があります。さらに、後継者不在の中小企業にとっては、イグジット自体が廃業を回避し、事業を次世代へつなぐための有効な解決策となります。

イグジットのデメリット・注意点(経営権の喪失、組織の変化)

イグジットに伴う最大のデメリットは、経営の自由度や支配権の喪失です。M&Aで会社を売却すれば、創業者は経営権を手放すことになり、新しい親会社の方針に従わなければなりません。また、IPOの場合でも、株主への説明責任が生じ、短期的な利益追求の圧力にさらされる可能性があります。さらに、経営体制の変更に伴って企業文化が変わり、従来の従業員が馴染めずに離職してしまうリスクも考慮しなければなりません。創業者としての情熱を注いできた会社が、自分の意図しない方向へ進んでいくことへの心理的な葛藤が生じる場合もあります。

イグジットしない(オーナー経営を続ける)という選択肢

すべての企業が必ずしもイグジットを目指す必要はありません。外部株主を入れずにオーナー経営を継続することで、中長期的な視点で独自性の高い経営を貫くことができます。株主からのプレッシャーを受けることなく、迅速な意思決定や自由な利益配分が可能であり、従業員や取引先との家族的な関係を維持しやすいという利点もあります。高収益で安定したニッチトップ企業や、地域密着型の企業であれば、無理に規模拡大を目指すイグジットよりも、現状の経営体制を維持しながら着実な成長を目指す方が、幸福度が高いケースも少なくありません。

代表的なイグジットの手法・種類一覧

イグジットにはいくつかの手法が存在し、それぞれ難易度や得られる利益、準備にかかる期間が異なります。一般的に知られているのは株式上場(IPO)と企業の合併・買収(M&A)ですが、近年では経営陣による買収(MBO)など、企業の状況に合わせた多様な選択肢が採られるようになっています。自社の成長ステージや経営者の価値観、業界の動向に合わせて最適な手法を選ぶことが成功の鍵です。ここでは主要なイグジット手法の概要と特徴について詳しく解説します。

IPO(新規株式公開):市場から資金を調達する王道のイグジット

IPOは、自社の株式を証券取引所に上場させ、一般投資家が自由に売買できるようにする手法です。経営者にとっては、株式の一部を売り出すことで利益を得つつ、引き続き経営の舵取りを行える点が魅力です。上場審査は非常に厳格で、数年単位の準備と多額のコストがかかりますが、上場企業というステータスは人材採用や取引拡大において絶大な効果を発揮します。創業者利益の確保と企業のさらなる成長の両立を目指す場合、IPOは最もインパクトの大きいイグジット手段といえます。

M&A(合併・買収):会社や事業を第三者に売却するイグジット

M&Aは、株式譲渡や事業譲渡を通じて、会社または事業の一部を第三者企業に売却する手法です。近年、日本でも中小企業の事業承継やスタートアップの出口戦略として急速に普及しています。IPOと比較して準備期間が短く、買い手企業との合意さえあれば迅速にイグジットを実現できるスピード感が特徴です。また、赤字企業であっても独自の技術やノウハウがあれば高く評価される可能性があり、創業者にとっては会社を完全に手放して現金化し、次の人生へ進むための明確な区切りとなります。

MBO(マネジメント・バイアウト):経営陣が株式を買い取る手法

MBOは、現在の経営陣が金融機関やファンドから資金を調達し、既存の株主から自社の株式を買い取ってオーナー経営者となる手法です。上場企業が上場廃止をして経営の自由度を取り戻す際や、オーナー社長が高齢化し、後継者である役員に経営権を譲渡する際によく用いられます。外部からの干渉を排除し、中長期的な視点での経営改革や大胆な事業再構築が可能になる点がメリットです。ただし、買収資金の調達に伴う負債の返済負担が重くのしかかるリスクもあります。

その他の手法(EBO、2段階イグジットなど)

EBO(エンプロイー・バイアウト)

EBOは、従業員が主体となって自社の株式を取得し、経営権を承継する手法です。MBOと似ていますが、経営陣ではなく従業員が買い手となる点が異なります。中小企業の事業承継において、親族内に後継者がおらず、役員にも適任者がいない場合に、現場をよく知る従業員に会社を託す手段として検討されます。従業員のモチベーション向上や社風の維持が期待できる一方、従業員個人が株式買取資金を用意することは容易ではないため、金融機関の支援が不可欠です。

2段階イグジット

2段階イグジットとは、一度にすべての株式を売却するのではなく、段階を分けてイグジットを行う手法です。一般的には、最初に株式の過半数をM&Aで大企業やファンドに売却して経営基盤を安定させ、数年後に残りの株式を売却するか、あるいはその状態でIPOを目指します。創業者にとっては、早期に一定の現金化を実現しつつ、売却後の企業成長によるアップサイド(追加利益)も狙えるという、リスクとリターンのバランスが取れた高度な戦略といえます。

【比較】IPOとM&A、自社に最適なイグジットはどっち?

多くの経営者が頭を悩ませるのが、IPOとM&Aのどちらを選択すべきかという問題です。IPOは社会的信用と巨額の資金調達が可能になる反面、狭き門であり維持コストもかかります。一方、M&Aは確実性とスピードに優れていますが、経営権を失うという大きな決断を伴います。どちらが正解というものはなく、経営者の人生観や会社のビジョンによって最適な解は異なります。ここでは両者の特徴を比較し、判断の助けとなる基準を提示します。

IPOによるイグジットの特徴(メリット・難易度・コスト)

IPOの最大のメリットは、経営の独立性を維持しながら資金調達力と知名度を飛躍的に高められる点です。社員の士気向上や優秀な人材の確保にも繋がります。しかし、その難易度は極めて高く、監査法人や証券会社の審査をクリアするために、N-3期(上場申請の3期前)から厳密な予実管理や内部統制の整備が求められます。また、上場準備費用だけでなく、上場後も維持コストとして年間数千万円から億円単位の費用が発生するため、それに見合う成長性が必須となります。

M&Aによるイグジットの特徴(メリット・スピード・柔軟性)

M&Aは、IPOに比べて圧倒的にスピーディーかつ柔軟に実行できるのが特徴です。買い手候補が見つかれば、半年から1年程度でクロージングまで進むことも珍しくありません。また、事業シナジーが見込める場合、現在の利益水準以上の高いバリュエーション(企業価値評価)がつくこともあります。IPOのような厳格な形式要件はないため、管理部門が未整備な中小企業でも実現可能です。ただし、売却後は買い手の意向に沿う必要があるため、PMI(統合プロセス)が重要になります。

比較項目IPO(新規株式公開)M&A(第三者への売却)
主な目的資金調達、知名度向上、独立維持創業者利益の確定、事業承継、シナジー
準備期間3年〜5年以上(N-3期から)半年〜1年程度
コスト準備費用・維持費用ともに高額仲介手数料などは発生するが比較的安価
経営権経営陣が維持可能(株主への責任発生)買い手企業に移転(原則退任または雇用)
難易度非常に高い(形式要件・実質要件あり)相手との合意次第であり柔軟

イグジットに向けた準備と一般的な流れ

イグジットを成功させるためには、思い立ったその日から準備を始めるのでは遅く、数年前からの計画的な準備が必要です。特に財務状況の透明化や法務リスクの排除は、買い手や投資家が最も重視するポイントであり、これらが疎かになっていると、交渉の土台にすら乗れない可能性があります。ここでは、理想的なスケジューリングの考え方や、企業価値を最大化するための「磨き上げ」の具体的な内容、そしてパートナーとなる専門家の活用法について解説します。

イグジットの準備はいつから始めるべきか(N-3期の考え方)

イグジット、特にIPOを目指す場合は「N-3期」という概念を理解する必要があります。これは上場申請期の3期前を指し、この時期から監査法人の監査に耐えうる会計処理や管理体制を構築しなければなりません。M&Aの場合でも、直近の決算数値だけでなく過去数年分の財務諸表や契約関係が精査されるため、少なくとも売却希望時期の1〜2年前から準備を始めるのが理想です。突発的な資金繰りの悪化などで売り急ぐと、足元を見られて買い叩かれる原因となるため、余裕を持った計画が必須です。

企業価値を高めるために必要な「磨き上げ」とは

より高い評価額でイグジットするためには、企業の「磨き上げ(デューデリジェンス対策)」が欠かせません。具体的には、節税目的の過度な経費計上を改めて本来の収益力を可視化することや、未払い残業代などの労務リスクを解消すること、株主名簿の整理や契約書の不備を正すことなどが挙げられます。また、特定の経営者への依存度を下げ、組織として自走できる体制を作ることも重要です。これらのリスク要因を事前に排除し、強みを明確にすることで、買い手にとって安心して買収できる魅力的な企業になります。

専門家(FA・M&A仲介・証券会社)の役割と選び方

イグジットは高度な専門知識を要するため、独力での実行は困難です。IPOであれば主幹事証券会社や監査法人、M&AであればFA(ファイナンシャル・アドバイザー)やM&A仲介会社のサポートが不可欠です。専門家選びで重要なのは、自社の業界への知見や過去の実績です。特にM&A仲介会社の場合、着手金の有無や手数料体系、保有している買い手候補のネットワークが会社によって大きく異なります。複数の専門家と面談し、自社の利益を最優先に考えてくれる信頼できるパートナーを見極めることが成功への第一歩です。

イグジット(Exit)に関してよくある質問

イグジットを検討し始めると、多くの経営者が「うちは赤字だけど売れるのか」「売却後の自分の処遇はどうなるのか」といった実務的な疑問や不安を抱きます。こうした疑問を解消しておくことは、適切な判断を下すために重要です。ここでは、M&Aやイグジットの現場で頻繁に聞かれる質問に対して、専門的な視点を交えつつわかりやすく回答します。漠然とした不安を取り除き、具体的なアクションへと繋げてください。

赤字企業でもイグジット(M&A)は可能か?

結論から言えば、赤字企業であってもイグジットは十分に可能です。M&Aにおいて買い手企業が見ているのは、現在の利益だけではなく、将来の収益性やシナジー効果です。例えば、他社にはない特許技術、優秀なエンジニアチーム、特定の優良顧客リスト、好立地の不動産などを持っている場合、たとえ財務が赤字であっても高い価値がつきます。ただし、単なる経営不振で資産価値もない場合は困難ですので、自社の強みがどこにあるかを客観的に分析し、それを評価してくれる買い手を探すことが重要です。

イグジット後、経営者は会社に残れるのか(ロックアップ等)

M&A後も経営者が会社に残るケースは珍しくありません。これを「ロックアップ」と呼び、一定期間(1〜3年程度)は経営に関与し続け、円滑な引き継ぎを行うことを条件とされる場合があります。特に経営者の個人的な信用でビジネスが成り立っている場合、急な退任は企業価値を損なうため、買い手から残留を強く求められる傾向があります。一方で、IPOの場合は、創業者株主として一定期間株式の売却が制限されることはありますが、経営者として残り続けることが一般的です。

イグジットで得た利益にはどのくらいの税金がかかる?

株式譲渡によってイグジットを行った場合、個人が得た譲渡益(キャピタルゲイン)に対しては、原則として20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の申告分離課税が適用されます。これは、給与所得のような累進課税(最大約55%)と比較して非常に優遇された税率であり、創業者が巨額の富を築く上で大きなメリットとなります。ただし、事業譲渡(会社が事業を売る形)の場合は法人税が課されるなど、スキームによって税務処理が異なるため、必ず税理士などの専門家に相談して手取り額を試算することをお勧めします。

まとめ:早期にイグジット戦略を描くことが成功の鍵

イグジットとは、経営者にとっての「卒業」であり、企業にとっての「新たな入学」でもあります。IPOを目指すのか、M&Aで事業承継を行うのか、あるいは独自のMBOを選択するのか。どの道を選ぶにせよ、早期に戦略を描き、N-3期のような長期視点で企業価値の磨き上げを行うことが、納得のいくイグジットを実現する唯一の方法です。まずは自社の現状を正しく把握し、信頼できる専門家に相談することから始めてみませんか。あなたの決断が、会社の未来とあなた自身の人生をより豊かにする第一歩となります。

中小企業向けM&A仲介会社 比較18選

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成功報酬:レーマン方式
譲渡サービス
譲受サービス
株式会社CBパートナーズ
  • 医療介護福祉に特化した専門性
  • 全国主要都市に展開しているCBホールディングス(旧キャリアブレイングループ)のネットワークを通じて、あらゆる地域で医療介護業界に関わる情報を蓄積
  • お客様の要望に沿った様々な解決策を提案
  • グループ全体に蓄積された医療介護業界の情報力
着手金:なし
中間報酬:なし
完全成功報酬
M&A仲介事業
医療介護福祉業界M&A支援サービス
医師開業支援サービス
インテグループ株式会社
  • 完全成功報酬制の料金体系
  • 中堅中小企業のM&A支援で実績豊富
  • ベストの相手先とのマッチングを実現する情報力
  • 専門性とスピード
  • 誠実さ
相談:無料
成功報酬:5億円以下の部分 5%
5億円超~10億円以下の部分 4%
10億円超~50億円以下の部分 3%
50億円超~100億円以下の部分 2%
100億円超の部分 1%
(最低額1,500万円)
M&A仲介アドバイザリー
ディールファインディングサービス(買い手企業向け案件発掘サービス)
MBO支援
株式会社経営承継支援
  • M&A支援件数実績が豊富
  • 10年以上に亘るM&A実務経験者によるサポート
  • 70名体制でM&Aプロセスの仕組化を進めており「一社でも多く」を実現する業務体制を構築している
着手金:なし
成功報酬型:基本合意時 100万円
最終契約締結時 :合計から100万円を控除した残額
中堅中小企業の円滑な事業承継のためのコンサルティング業務
中堅中小企業の継続発展に資するM&A仲介助言業務
株式会社M&A DX
  • M&Aで発生する損失を カバーする損害保険を全M&A案件に無料付保
  • 24のサービスラインで経営者の悩みをまるっと解決
  • 東京、大阪、名古屋、福岡を拠点として、全国の経営者の近くで寄り添ったサービス提供
  • M&Aプロセス全体を通じて公認会計士弁護士税理士等の専門家が万全のサポート
- 企業提携に関する仲介
企業提携に関するファイナンシャルアドバイザリー(FA)
セカンドオピニオン(第三者視点のM&Aアドバイス)
財務税務調査業務(DD)
株式価値算定(Valuation)
PMI(Post Merger Integration)支援
PPA(Purchase Price Allocation)支援
MBO(Management Buy Out)支援
CVC(Corporate Venture Capital)運営支援
スナイパーサービス(M&A戦略立案投資候補先開拓)
不正調査
相続相続税対策支援
富裕層向け財産サービス
資本政策策定支援
ストックオプション構築算定支援
組織再編プランニング実行支援
Growthix Capital株式会社
  • 若い優秀な次世代の経営者に企業を託せるサーチファウンド型M&Aを採用
  • 譲渡側企業の経営者が、候補者の中からふさわしい後継者を指名できる
  • 国内外問わずさまざまな地域に支店や提携ネットワークを保持
基本合意の締結時:手数料の10%
受諾と決済時(クロージング):支払い:残額全て
アドバイザリー契約の締結
M&A戦略の立案
対象企業へアプローチ
価格の条件交渉
基本合意の締結
買収監査(デューデリジェンス)
売買契約の締結
受諾と決済(クロージング)
Byside株式会社
  • M&Aにおいて「最適なお相手を見つけること」に特化したメンバーで創業
  • 成約後の無料サポートで不安を解消
  • 完全成功報酬による、明朗な手数料体系
  • 相談は完全無料◎ M&Aに関するセカンドオピニオンサービスも展開
着手金:なし
完全成功報酬型の手数料体系
M&Aアドバイザリー(FA業務)
M&A仲介事業
M&Aロイヤルアドバイザリー株式会社
  • 業界トップのアドバイザリー
  • 安心の専任担当制
  • 完全成功報酬型の手数料体系
  • 最終的な費用も、株価レーマン方式で低額
着手金:なし
中間報酬:なし
完全成功報酬型
M&A仲介事業
M&Aアドバイザリーサービス(譲渡売却)
セカンドオピニオンサービス
MALAパートナープログラム
株式会社NEWOLD CAPITAL
  • 事業承継や成長戦略を目的としたM&Aをフルサポート
  • 企業価値向上の成長支援をするVALUE UP Programを提供
  • 経験豊富な担当や、徹底した教育を受けたアドバイザーが品質が高い&リーズナブルな費用でご支援
着手金:なし
中間報酬:あり
成功報酬型
M&A仲介及びM&Aアドバイザリー事業
経営、プロフェッショナル人材の紹介事業
M&A業務及びM&A関連人材の教育研修事業
ゴエンキャピタル株式会社
  • M&Aの深い専門知識と幅広い経験で支援
  • 資産運用、相続対策等、譲渡後も長期的にサポート
  • 2万社を越える独自のネットワークで支援
  • 様々な業界に精通した専門家が在籍しており、特に建設やIT、食品等の業界に強みがある
着手金:なし
中間報酬:なし
成功報酬型:譲渡価格の5%
M&Aコンサルティング事業
PMIコンサルティング事業
プライベートエクイティファンドの運営
株式会社クラリスキャピタル
  • 日本全国あらゆる業種に対応
  • 経験豊富なM&Aアドバイザーによる親身な対応
  • リーズナブルな料金体系
  • 少数精鋭のM&Aアドバイザーによる迅速な対応
  • 優れたディールクローザー
着手金なし
成功報酬のみで200万円から
M&A仲介アドバイザリー事業
株式会社INNOVATION LEADERS
  • 着手金ご相談料企業価値算定、すべて無料
  • 各業界に精通したコンサルタントと専門家が納得のいく売却金額査定とスムーズな売却プランをご提案
  • ご仲介先実績は業界大手上場黒字企業が多数
  • 最短3カ月のスピードM&Aの実績
手数料 0円
中間手数料:報酬の10%
報酬(残りの90%)
M&A仲介事業
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