更新日:2025/01/07
ペーパーレス会議のセキュリティ上のリスクとは? 5つの対策方法も解説
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
「資料の印刷や配布など無駄な業務を省きたい」「紙の印刷や保管のコストを削減したい」など、さまざまな理由からペーパーレス会議が進んでいますが、効率的な一方で、セキュリティ上のリスクが潜んでいます。
不正アクセスや端末の紛失など、機密情報が漏えいするかもしれません。ペーパーレス化を進めたいが、セキュリティリスクの低下が心配で二の足を踏んでいる企業もあるでしょう。
そこで本記事では、ペーパーレス会議には、どのようなセキュリティ上のリスクがあるのかや、5つのリスクへの対策方法を解説します。
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サービス名称 | 特長 | 費用 | 主な機能 | 無料トライアル |
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スマートセッション |
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初期費用50,000円~ 月額30,000円~ |
・ページ同期 ・メモ機能 ・行固定・列固定表示 ・マルチデバイス対応 ・アップローダーツール など |
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初期費用36,000円~ ライセンス費用月額1,200円~ ディスク費用月額1,200円~ |
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有 |
SmartDiscussion |
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初期費用20,000円~ 月額20,000円~ |
・会議準備 ・資料閲覧機能 ・会議(画面同期) ・システム管理 ・セキュリティ など |
有 |
ECO Meeting |
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初期費用50,000円~ アカウント費用月額1,000円~ |
・見開き表示 ・複数資料比較 ・マーカー・テキストメモ(付箋) ・マルチデバイス ・多要素認証機能 など |
有 |
MetaMoJi Share |
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初期費用100,000円 年額12,000円~ |
・共有・プライベートメモ ・発表者機能 ・レーザーポインター ・会議中の資料追加 など |
有 |
Handbook |
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月額25,000円~ |
・アカウント切り替え ・アクセスコードによる配信管理 ・壁紙設定 ・ブックのソート ・アンケート など |
有 |
ABookBiz |
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要お問い合わせ |
・ドキュメント管理 ・ノーコード編集 ・ID/PW認証 ・閲覧ログ集計 ・リンク表示 など |
有 |
TIMO Meeting |
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要お問い合わせ |
・会議体作成 ・アジェンダ登録・申請 ・コメント ・AI文字起こし ・議事録作成・展開 など |
有 |
VISITS forms |
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要お問い合わせ |
・ランキング表示 ・統計グラフ ・AI要約機能 など |
有 |
ConforMeeting/e |
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月額30,000円~ |
・ユーザ認証 ・資料共有 ・個人作業 ・手書き・キーボード入力 ・ユーザ情報管理 など |
有 |
この記事の目次はこちら
ペーパーレス会議のセキュリティ性は大丈夫?
基本的には紙ベースでの情報管理よりも、ペーパーレス会議を導入した方がセキュリティ性は向上します。
紙の資料は持ち運びが容易なため、物理的なセキュリティや監視の目がないと、すぐに盗み出せてしまいます。また監視カメラの設置・警備員の配置など、セキュリティ対策にコストがかかりやすいのもネックです。
故意でなくとも、紛失・置き忘れなどのヒューマンエラーにより、外部に情報が漏れやすいのも難点です。
対して、デジタル化された資料はパスワード設定や閲覧期間の制限が可能で、アクセス権限の管理も簡単にできるほか、資料の紛失・置き忘れなどのヒューマンエラーも起きにくくなっています。
ただし、ペーパーレス会議も完全無欠ではなく、一部リスクもあるため事前に把握した上で導入を検討すべきです。具体的なリスについては、次章で解説します。
ペーパーレス会議のセキュリティ上のリスク
ペーパーレス会議が抱えるセキュリティ上のリスクとして、大きく6つの問題点が挙げられます。リスクも把握した上で、しっかりとセキュリティ対策を施しましょう。
不正なアクセス
権限を持たない第三者が、端末へ勝手にログインして、機密情報に不正アクセスされる懸念があります。
不正アクセスの大きな原因は、ID・パスワードの不正利用・セキュリティの脆弱性の悪用の2つです。
例えば「1234など簡単なパスワード設定にしていた」「公共の場でIDを教えてしまった」など、従業員のセキュリティ意識・ITリテラシーの低さから、ID・パスワードを不正利用されてしまうケースが考えられます。
また、インターネット環境や端末に脆弱性があると、スパイウェアを使ってIDやパスワードを盗み取られてしまうかもしれません。
これは社内はもちろん、社外においても同様です。例えばカフェなど、セキュリティの低いフリーWi-Fiを使用して業務を行うことで、通信を盗聴される可能性が高まります。
画面の盗み見や盗聴
端末の画面を盗み見られたり、盗聴されたりする可能性があります。
カフェやコワーキングスペース、新幹線での移動中など、不特定多数の人がいる中で作業を行うと、画面を覗き見られるリスクが高まります。特にオンライン会議中は機密性の高い資料が表示されている可能性も高く、深刻な情報漏えいとなるかもしれません。
周囲に人がいない状況でも、画面共有時に社内資料・社内データが開いたままになっており、クライアントに見られてしまうことも考えられます。
また、カフェなど不特定多数の人が出入りする場所でオンライン会議に参加することで、周囲に機密情報を聞かれてしまう可能性もあります。
覗き見防止フィルターの使用や運用ルールの徹底など、全社的に対策を講じることが大切です。
URLやパスワードの誤送信
URLやパスワードの誤送信により、意図しない人物が会議に参加できてしまうリスクもあります。オンライン会議システムでは、参加者に会議URL・パスワードを送信する必要がありますが、誤って無関係の人物に送信してしまう可能性があります。
機密情報である会議資料を扱うケースや、そもそも会議自体が秘密であることもあるでしょう。誤送信で第三者が参加できる可能性があること自体が、セキュリティリスクだといえます。
こうしたリスクを軽減するためには、URL・パスワードの送信に細心の注意を払うのはもちろんですが、参加者リストの確認の徹底や参加者を個別に承認する仕組みの導入など、ヒューマンエラーを起こさない仕組みづくりが大切です。
端末の紛失や画面のロック忘れ
端末の紛失や画面のロック忘れなどにより、第三者に情報を見られる・抜き取られる可能性があるのも問題です。
スマートフォンやタブレット、ノートパソコンなどの端末を、カフェやコワーキングスペース、公共交通機関などに置き忘れたり紛失したりすれば、第三者に機密情報が渡るかもしれません。
また、画面のロックを忘れることで、カフェやコワーキングスペースで席を外している隙に、情報を抜き取られる可能性もあります。
こうしたリスクを軽減するために、端末には必ずパスワードやPINコードを設定しておき、自動ロック機能を有効にしておきましょう。リモートワイプ機能を導入して、もしもの紛失時でも遠隔でデータを消去できるようにすることも効果的です。
ハッキングや乗っ取り
データを保存している端末やサーバーが、悪意あるユーザーから攻撃を受けることで、情報が流出したり、消去されたりする可能性があります。
また、Web会議のURL・パスワードの誤送信や盗み見、端末の紛失などのヒューマンエラーにより、流出したアカウント情報が乗っ取られる危険性もあります。
ハッキング・乗っ取りが発生すれば、第三者が会議に出席できてしまうようになり、容易に機密情報や資料などを持ち出せるかもしれません。
こうしたリスクを防ぐためには、強固なパスワード設定や多要素認証の導入、暗号化通信の利用などが必要です。従業員のセキュリティ教育を徹底し、定期的なセキュリティ更新プログラムの適用を徹底させるのも大切です。
ウイルス感染
不十分なセキュリティ対策が原因でウイルスに感染し、機密情報が外部に漏えいしたり重要なデータが破壊されたりする可能性があります。
ウイルス感染が起こる原因としては「最新のOSにアップデートしていない」「脆弱性のあるネットワーク回線の利用」「ウイルス対策ソフトを導入していない」などが挙げられます。
特に個人端末の使用やフリーWi-Fiの利用などは、セキュリティリスクを高めるため要注意です。
ウイルス感染のリスクを軽減するには、従業員のITリテラシー・セキュリティ意識の向上が大切です。不審なファイルをダウンロードしない・怪しいサイトを閲覧しないなど、基本的なことの周知・教育が欠かせません。
ペーパーレス会議のセキュリティ対策の方法
ペーパーレス会議のセキュリティ性を向上させるには、さまざまな対策が必要不可欠です。具体的にどのような対策を行うべきか深掘りするので、全社的に徹底するようにしましょう。
アクセス制限をかける
IPアドレスや端末、セキュリティコードなどを使って、アクセス制限をかけることで、Web会議システムへの入室者を限定できます。
特定のIPアドレス・端末からのみに制限することで、社内からしかアクセスできなくなったり、端末を所有する人物しかアクセスできないようにできます。IPアドレス・端末の制限が不便な場合でも、セキュリティコードを設定しておけば、第三者が入室できないように制限可能です。
また、特定のデータには閲覧・編集・削除などに権限を設けておくことで、不正な改ざんや会議中の情報漏えいなどを防げます。
データは暗号化して送る
ペーパーレス会議でデータを送受信する際は、暗号化して、情報が抜き取られないようにしましょう。
データが暗号化されていない場合、通信時に悪意ある第三者に抜き取られる危険性があります。情報漏えいにつながるのはもちろん、端末の乗っ取りや不正アクセスなどの被害にもつながるかもしれません。
また、ペーパーレス会議サービスの中には、暗号化した会議情報をサーバーで一元管理するものもあります。こうしたタイプであれば、端末に機密情報を残さないため、情報が外部に漏れにくくなっています。
ルールを整備する
社内での運用ルールを整備し、従業員に周知徹底することも大切です。情報漏えいなどのリスクは、ヒューマンエラーによるものも多いため、ルール作りで未然に防止しましょう。
例えば、以下のようなルールが挙げられます。
- Web会議は会社指定の場所から参加する
- 承認を得た端末から参加する
- 端末を持ち出すときは申請を行う
- フリーWi-Fiを使用しない
- URLやパスコードは会議ごとに作成する
- 不正アクセスやウイルス感染など、万が一の対応を決めておく
明確にルールを定めておき、全従業員が同じレベル感のセキュリティ対策を行えるようにしましょう。
セキュリティ対策ソフトを使う
セキュリティ対策ソフトをインストールして、各端末に脆弱性が生じないようにしましょう。
セキュリティソフトを導入しておくと、端末がサイバー攻撃やウイルス感染に晒されるリスクを軽減可能です。もし何らかの脅威にさらされても、すぐに発見し取り除いてくれます。
一般的な機能としては、マルウェアの検知・駆除機能や、迷惑メールを排除するフィルタリング機能、端末への不正な侵入を防ぐファイアウォールなどがあります。
オンプレミス型のソフトを使う
ペーパーレス会議には、クラウド上にデータを保存するクラウド型と、自社サーバーに保存するオンプレミス型の2パターンあります。より高度なセキュリティ対策を求めるなら、オンプレミス型のソフトを採用しましょう。
オンプレミス型はローカルネットワークで完結するため、常時ネットワーク接続するクラウド型よりも、情報漏えいやサイバー攻撃などのリスクが低くなっています。
また独自のシステムを構築できるため、自社固有のセキュリティポリシーに合わせた、厳格なセキュリティ設定が可能です。セキュリティ要件が厳しい企業や、高度な機密情報を扱う企業には、オンプレミス型のソフトが適しています。
まとめ
紙ベースの会議よりもペーパーレス会議の方がセキュリティ性が高いものの、データ化しても一定のリスクはつきまといます。従業員への教育やルール作り、ヒューマンエラー対策、セキュリティ性の向上など、安全性を担保するにはさまざまな工夫が重要です。
特にセキュリティ要件が厳しい企業や、高度な機密情報を扱う企業であれば、より高度なセキュリティ対策を施せるオンプレミス型のペーパーレス会議システムがおすすめです。
幅広い選択肢の中から、自社に合うサービスを選ぶことが難しいと感じている担当者の方は、ペーパーレス会議システムのおすすめ13選の記事をご覧ください。
タブレットを活用したペーパーレス会議システムの詳細や、セキュリティ対策・オンプレミス版の有無について詳しく紹介しているので、自社の要件に合ったサービスを見つけられるでしょう。
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初期費用100,000円 年額12,000円~ |
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