更新日:2024/09/18
決済代行とは? 仕組みや代行会社を利用するメリット・デメリットについて分かりやすく解説
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
近年はキャッシュレス決済を利用する消費者が増え、さまざまな決済手段を導入している事業者が増えてきました。しかし実店舗でもECサイトでも、顧客の利便性を考えてさまざまな決済手段を導入すると、手続きや事務処理はかなり複雑になります。
そこでおすすめしたいのが決済代行です。決済代行は決済に関するさまざまな業務を代行し、負担を軽減してくれるサービスですが、利用するとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
本記事では決済代行の概要や仕組み、決済代行会社の役割、決済代行会社が提供している主な決済手段、決済代行を利用するメリット・デメリット、決済代行会社選びのポイントをご紹介します。さまざまな決済手段を導入しつつ、決済業務を効率化できる決済代行は、多くの事業者が利用しているサービスです。決済に関わる業務の効率化を図りたい方は、本記事を参考にして自社に合った決済代行会社を見つけましょう。
おすすめの決済代行サービス
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サービス名 | 特長 | 決済手数料 | 費用 | 対応している決済方法 | こんな企業におすすめ |
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サブスクペイ |
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2.65% | 要お問い合わせ |
クレジットカード決済(LINK方式、トークン方式、メール配信方式、メールリンク方式、CSV決済方式、バーチャル決済方式) 銀行振込 コンビニペーパーレス キャリア決済 |
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アルファノート |
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1.9%~ 3.24%~ |
端末価格:74,800円 【今だけ!端末料金無料キャンペーン実施中!】 月額費用:0円~ 入金手数料:0円~ 解約金:0円 |
クレジットカード決済 QRコード決済(Wechatペイやアリペイなども可) 電子マネー ICカード など |
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GMO掛け払い |
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~3.4%(個別相談) |
初期費用 0円 月額固定 0~14,000円 お問い合わせ |
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BizPay |
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クレジットカード決済 コンビニ決済 ATM決済(ペイジー) 銀行ネット決済(ネットバンキング) スマートフォンキャリア決済 など |
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ユビレジ |
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決済方法による 要問合せ |
ユビレジ プレミアムプラン:月額6,900円~ ユビレジ お試しプラン:月額0円~ |
楽天ペイ(実店舗決済) stera terminal(ステラターミナル) StarPay STORES 決済 Square JMSおまかせサービス オムニカードペイメント |
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掛売決済 |
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Victory-ONE【決済管理】 |
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@払い(スコア後払い) |
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決済手数料:2.7%~4.7% 払込票発行手数料:117円~220円 |
初期費用0円~ 月額0円~45,700円 |
全国の主要なコンビニ d払い LINEpay 楽天銀行 ファミペイ |
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アナザーレーン |
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クレジット決済 コンビニ決済 銀行振込管理サービス 電子マネー決済 メールクレジット決済 |
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AXES Payment |
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クレジットカード決済 銀行振込決済 電子マネー決済 楽天Edy ちょコムeマネー Bitcash C-CHECK など |
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e-SCOTT Smart |
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クレジットカード決済 コンビニ決済 オンラインID決済 コード決済 など |
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会費ペイ |
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手数料 3.5% 決済が成功した請求1件につき100 円 |
初期費用 0 円 月額費用 0 円 |
カード決済 口座振替 コンビニ決済 単発決済 |
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GMOレンシュ |
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決済手数料:1決済につき3.5% 振込手数料:275円(税込み) |
初期費用、更新料:0円 月額料金:1教室あたり4378円(税込み) |
クレジットカード決済 口座振替 コンビニ払い |
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リコーリース集金代行 |
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導入費用は0円 使わない月は基本料金も0円 |
口座振替 コンビニ決済 スマホ決済 |
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後払い.com |
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リスクフリー:4.8% スタンダード:4.2% エキスパート:3.5% スペシャル:2.8% |
-リスクフリー 月額固定費/0円 紙(請求書)/224円(税込)~ -スタンダード 月額固定費/4950円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ -エキスパート 月額固定費/19,800円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ -スペシャル 月額固定費/49,500円(税込) 紙(請求書)/224円(税込)~ |
コンビニ後払い決済 | - |
アプラス集金代行 |
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口座振替 コンビニ収納 スマホアプリ請求書払いサービス ペイジー決済 家賃サービス(入居希望者の与信審査、集金代行、滞納者への督促) |
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届いてから払い |
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クレジットカード決済 スマホ決済 キャリア決済 請求書払い コンビニ 郵便局 銀行 |
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stera pack SMBC×GMO |
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クレジット(Visa、Mastercard) 2.70% その他の決済手数料率 3.24% |
月額3,300円 |
クレジットカード決済 電子マネー コード決済 |
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EPARKペイメントサービス |
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- | 初期費用、端末代金、月額費用 0円 |
クレジットカード決済 デビットカード決済 プリペイド決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
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PayCAS Mobile |
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クレジットカード決済 QR決済 電子マネー決済 |
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CASHIER PAYMENT A920 |
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クレジット(Visa、Mastercard)2.98% クレジット 3.25%〜 電子マネー決済 3.25% QRコード決済 2.8%~ |
初期費用 / 端末費用 0円 月額利用料 1台あたり2,200円 |
クレジットカード決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
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Square Terminal |
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3.25% |
初期費用 0円 端末本体価格 ¥39,980 または ¥3,332 /月の12 回払い |
クレジットカード決済 電子マネー決済 QRコード決済 |
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Square Reader |
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3.25% | 端末本体価格 ¥4,980(税込) |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
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Squareレジスター |
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3.25% |
初期費用 0円 端末本体価格 ¥84,980 または¥3,541 /月の24 回払い |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
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RP掛け払い |
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0.5%~ | 請求書の郵送費は0円 | - |
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請求まるなげロボ |
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要お問い合わせ | - | - |
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makeshop |
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プレミアムプラン 3.19%~ VISA/Mastercard 3.19% JCB/American Express/Diners makeshopエンタープライズ 3.14%~ VISA/Mastercard 3.14% JCB/American Express/Diners |
プレミアムプラン 12,100円(月額料金) 初期費用:11,000円 エンタープライズ 60,500円~(月額料金) 初期費用:110,000円~ |
クレジットカード |
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スクエア |
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対面 3.25%(決済ごと) オンライン(決済ごと) 3.6% 非対面(決済ごと) 3.75% 請求書(決済ごと) 3.25% |
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クレジット決済 電子マネー決済 PayPay決済 オンラインストア オンライン請求書 ブラウザ決済 |
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BOTCHAN Payment |
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クレカ決済 各種後払い Amazon PAY PayPay |
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PayPay(オンライン決済) |
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物販:3.8% デジタルコンテンツ:10% |
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PGマルチペイメントサービス |
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クレジットカード決済 コンビニ決済 auかんたん決済 d払い など |
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電算システム |
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サービスにより異なる (例)コンビニ コンビニ取扱手数料 130円/件 振込事務手数料(銀行振込手数料含む)500円/回 |
サービスにより異なる (例)コンビニ 初期費用 0円 月額基本料金 15,000円/月 |
コンビニ収納代行 PAYSLE ペーパーレス決済 SMSを利用した決済 DSK後払い TREE PAYMENT口振-100%入金保証型- DSK口座振替 クレジットカード決済 アプリ払込票決済 ゆうちょ振替MT代行 モバライ☆DSK |
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セゾンインボイス |
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取引金額の1.5~5.5%(目安) | 月額費用 0円 | - | - |
JMSおまかせサービス |
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3.24% | 導入費用0円 |
クレジットカード 電子マネー コード決済 ギフトカード デビットカード JCBプレモ |
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決済代行とは?
決済代行とはさまざまな決済手段をまとめて契約し、決済に関する業務を代行してもらえるサービスのことです。
決済代行を利用せずに決済手段を導入する場合、利用者と決済機関が直接契約を結び、それぞれ決済処理や入金管理を行わなければなりません。決済手段が多様化し、さまざまな決済手段を導入する事業者も増えていますが、その場合、決済手段ごとに各種業務を行わなければならず、担当者の負担が増大してしまいます。
そこで注目されているのが決済代行です。決済代行を導入すると、決済代行会社が利用者と複数の決済機関の間に入り、申し込みから契約、決済処理、入金管理までを代行してくれます。複数の決済手段を一元化できるため、担当者の負担を軽減しながら、顧客の利便性を考えた多様な決済手段を用意することが可能です。
実店舗でもECサイトでも、決済手段が限られていると機会損失につながってしまいます。決済代行を利用してさまざまな決済手段を用意すれば、売上アップにもつながり、顧客満足度を高めることができるでしょう。
収納代行との違い
決済代行と混同されやすいサービスに収納代行があります。決済代行も収納代行も、利用者と決済機関の間に入って、決済に関するさまざまな業務を代行してくれる点は同じです。
決済代行の場合、対応している決済手段はクレジットカード決済、コンビニ決済、口座振替の他、ATM決済や電子マネー決済、キャリア決済などさまざまです。ただし具体的に対応している決済手段は、決済代行会社によって異なります。
一方収納代行は、主にコンビニ決済の決済に関する業務代行を行ってくれるサービスです。コンビニ以外にも郵便局や銀行などの窓口決済にも対応している収納代行会社はありますが、クレジットカード決済や電子マネー決済などその他の決済代行には対応していません。
決済代行の仕組み
決済代行の仕組みを知る前に、まず決済代行を利用しない場合の決済に関する業務の仕組みを把握しておきましょう。
決済代行を利用しない場合、前述した通り利用者は各決済機関で審査を受けます。審査に通ったら各決済機関と契約内容を交渉した上で加盟店契約を行い、導入後はそれぞれ決済処理や入金処理などを行わなくてはなりません。また決済機関によって採用しているシステムは異なるので、それぞれシステム開発・運用を行う必要もあります。
一方決済代行を利用した場合、契約手続きも決済に関する業務も決済代行会社に一元化できます。決済代行会社が複数の決済機関の審査や加盟店契約、決済処理などを代行してくれ、全ての決済機関の売上をまとめて入金してくれるため、契約の手間や経理業務の負担が格段に軽減されるでしょう。また決済代行会社が導入しているシステムだけを開発・運用するだけで済むので、決済機関ごとに違うシステムに対応する必要はありません。
決済代行会社の役割
決済代行において、決済代行会社がどのような役割を持つのかを見ていきましょう。
決済機関との契約手続き
決済代行会社は、利用者に代わって決済機関との契約手続きを行います。
新たな決済手段を導入する際は、その決済機関と契約を結ばなくてはなりません。例えばクレジットカード決済を契約する場合は厳しい審査が行われますが、審査基準がクレジットカード会社によって異なるため、各社の基準に対応するには手間も時間もかかります。また審査を通過した後も、個別に料金などに関する交渉を行わなくてはなりません。
決済代行会社は本来なら決済機関ごとに発生する審査から契約に至るまでのさまざまな手続きや調整などを、ひとまとめにして代行してくれます。
各決済手段に合わせたシステムの構築
各決済手段に合わせたシステムの構築を行うのも、決済代行会社の役割です。
決済機関と直接契約を結ぶ場合、決済手段ごとにシステム仕様を確認し、システムを開発・構築しなくてはなりません。システム開発・構築は複雑なセキュリティ要件をクリアしなければならず、多額の費用も発生するため、個人店などの小規模事業者が直接契約で複数の決済手段を導入するのは難しいでしょう。
しかし決済代行を利用すれば、決済代行会社が各決済手段に合わせたシステムを構築してくれます。
決済処理や入金業務
決済処理や入金業務も、決済代行会社の役割の一つです。
決済機関と直接契約を結んだ場合、それぞれ決済処理を行わなければなりません。また入金のタイミングも決済機関ごとに異なるため、それぞれのタイミングで入金管理が必要です。決済代行会社は、決済機関ごとに発生する決済処理を一元化し、入金も一括で管理してくれます。
決済代行会社が提供している主な決済手段
前述した通り、決済代行会社によって提供している決済手段は異なります。ここでは多くの決済代行会社が提供している主な決済手段を3つご紹介します。
クレジット決済
クレジット決済とは、文字通りクレジットカードを利用した決済のことです。
経済産業省の発表によると、2023年に行われたキャッシュレス決済のうち、83.5%がクレジット決済であったことが分かっています(※)。機会損失を防ぐためには、クレジット決済の導入は必須と言えるでしょう。
クレジット決済はさまざまな決済手段の中でも特に審査が厳しく、決済システムにも高度なセキュリティが求められます。そのため直接契約でクレジット決済を導入するのは、かなりハードルが高いです。
※参考:経済産業省.「2023年のキャッシュレス決済比率を算出しました」.https://www.meti.go.jp/press/2023/03/20240329006/20240329006.html ,(2024-03-29).
コンビニ決済
コンビニ決済は、コンビニのレジで払込伝票や支払い番号を用いて行う決済を指します。
24時間365日支払いができるため、利便性の高い支払い方法です。クレジットカードを使ったECサイトでの商品購入に抵抗がある顧客でも、コンビニ決済なら不安を軽減して利用できます。特に年配をターゲットとした商品やサービスを販売している場合、コンビニ決済を導入することで機会損失を防ぎやすくなるでしょう。
総務省 情報流通行政局が発表した「令和5年 通信利用動向調査報告書 (世帯編)」によると、 インターネットを使って商品を購入する際の決済手段は、クレジットカード決済、電子マネー決済に次いで、コンビニ決済が3位となりました(※)。クレジットカード払いが主流とはいえ、コンビニ決済も見過ごせない決済手段です。
※参考:総務省 情報流通行政局.「令和5年 通信利用動向調査報告書 (世帯編)」.https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR202300_001.pdf ,(参照 2024-09-13).
口座振替
口座振替は、銀行口座から自動的に代金が引き落とされる決済方法のことです。
銀行口座を使った公共料金の支払いやクレジットカードの利用代金の引き落としなどは、口座振替が用いられています。サブスクリプションのサービスなど、毎月支払いが発生する場合、口座振替にしておけば顧客は毎月支払いを行う必要がありません。支払い忘れも防げるため、支払い代金を確実に回収しやすいでしょう。
口座振替もコンビニ決済と同じように、クレジット決済に抵抗がある方が選択する傾向にある決済方法です。年配の方をターゲットにしている商品やサービスを扱っているのであれば、口座振替の導入も検討してみると良いでしょう。
決済代行を利用するメリット
決済代行を利用すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。6つのメリットをご紹介します。
決済手段の比較・検討がしやすい
決済代行を利用するメリットは、決済手段の比較・検討がしやすいことです。
キャッシュレス決済が普及し、さまざまな決済手段が登場しています。決済機関ごとに異なる手数料やサービス内容、サポート体制などを一つずつ比較し、導入する決済手段を検討するのはなかなかの手間です。
決済代行を利用する場合、決済機関の比較を行う必要はなく、決済代行会社を比較するだけで完結します。また決済代行会社からもアドバイスももらえるため、自社の事業形態やターゲットに合った決済手段を選びやすくなるでしょう。これから新規の事業を始める場合、比較・検討にかかる時間を短縮できれば、早期開業を目指せます。
複数の決済手段をまとめて導入できる
複数の決済手段をまとめて導入できることも、決済代行を利用するメリットの一つです。
ご説明した通り、ご自身で複数の決済手段を導入する場合、各決済機関に個別に申請を行い、交渉や契約を行わなければなりません。しかし決済代行を利用すれば、契約に至るまでに発生するさまざまな手続きを決済代行会社がまとめて対応してくれます。必要な書類の作成にかかる負担も軽減でき、契約に関するさまざまな確認事項を一つずつ確認する必要もありません。
決済代行会社との契約は必要になりますが、個別に複数の決済機関と契約するのと比べれば、大幅に手間も時間も抑えられるでしょう。
決済システムの開発コストを削減できる
決済システムの開発コストを削減できることも、決済代行を利用するメリットです。
決済機関との直接契約で複数の決済手段を導入する場合、各決済機関のシステムと連携しなくてはなりません。クレジット決済一つをとっても、VISAやMastercard、JCB、American Expressなどがあり、これに加えてコンビニ決済や電子マネー決済なども導入すると、システムの開発コストはかなり膨れ上がってしまうでしょう。
しかし決済代行を利用すれば、決済代行会社のシステムとつなぐだけで良いので、各決済機関に対応したシステムを開発する必要がありません。開発コストが抑えられるため、それほど予算が割けない事業者でも、顧客のニーズに合わせた多様な決済手段を導入できます。
複数の決済手段の情報を一元管理できる
決済代行を利用すれば、複数の決済手段の情報を一元管理できます。
決済機関と直接契約した場合、決済機関ごとに異なるツールで決済管理を行う必要があります。対応する決済手段が増えれば増えるほど作業負担が大きくなり、ミスや確認漏れも発生しやすくなってしまうでしょう。
決済代行を利用すれば、対応する全ての決済手段の情報を一つのツールで管理できるので、状況が把握しやすいです。管理にかかる負担やミスが起こるリスクも軽減できます。
経理業務を効率化できる
経理業務を効率化できることも、決済代行を利用するメリットの一つです。
複数の決済手段を直接契約で導入した場合、決済機関によって入金のタイミングが異なるので、経理業務が複雑になり、担当者の負担が大きくなってしまいます。するとミスも起きやすくなり、ミスを修正するためにさらに作業が増えて、負担が増大する悪循環に陥ってしまう可能性も高いです。
決済代行を利用すれば、全ての決済手段の入金日を一つにまとめ、売上から手数料を差し引いた金額を入金してくれます。経理処理が効率化され、ミスも防ぎやすくなるはずです。決済代行会社の中には、明細をまとめて発行してくれる会社もあります。
決済システムのアップデート・追加対応の手間が少ない
決済システムのアップデート・追加対応の手間が少ないことも、決済代行を利用するメリットと言えるでしょう。
自社で各決済機関に対応できるシステムを開発した場合、システムのアップデートや追加、メンテナンスなどは自社で賄わなければなりません。専門的な知識を持った人材が必要になる上、手間もかかってしまいます。
決済代行を利用すれば、これらの作業は全て決済代行会社が行ってくれるため、人材を確保する必要がなく、作業にかかる時間も削減できます。アップデートや追加にかかる費用も抑えられるでしょう。
決済代行を利用するデメリット
決済代行を利用するとさまざまなメリットがありますが、利用する場合はデメリットも把握しておくことも大切です。決済代行を利用するデメリットをご紹介します。
決済代行会社の利用手数料がかかる
決済代行を利用するデメリットは、利用手数料がかかることです。
決済代行を利用すると、利用額に応じて決済手数料や決済サービス利用手数料、トランザクション費用、取消手数料などがかかります。決済代行会社によっては、初期費用や月額固定費用が発生するケースも少なくありません。
決済機関と直接契約した場合も決済手数料が発生しますが、決済代行を利用した場合、決済機関に支払う手数料に、決済代行会社に支払う手数料が上乗せされるため、金銭的な負担は大きくなってしまうでしょう。
ただし決済代行を利用するとシステム開発費など削減できるコストもあるので、トータルで見れば決済代行を利用した方がコストを抑えられる可能性もあります。また導入や運用にかかる手間も大幅に削減できるため、高い費用対効果が得られる可能性も高いでしょう。導入を迷っているのであれば、削減できるコストや発生する手数料を試算した上で、検討してみると良いかもしれません。
決済代行会社選びのポイント
決済代行会社によって特徴が異なるため、自社に合った決済代行会社に依頼するには、しっかりと比較・検討を行うことが大切です。決済代行会社を選ぶ際は、これからご紹介する7つのポイントを押さえておきましょう。
幅広い決済手段に対応しているか
決済代行会社を選ぶ際は、幅広い決済手段に対応しているかをチェックすることが大切です。
決済代行会社によって、対応している決済手段は異なります。対応している決済手段の種類が多ければ、顧客のニーズに合わせた決済手段を導入できるため、機会損失を防げるでしょう。例えば若年層の利用が多いなら電子マネー決済、年配層の利用が多いならコンビニ払いや口座振替、中国人の顧客が多い場合は銀嶺カードやAlipay、WeChatPayといった決済手段に対応している決済代行会社がおすすめです。
また現時点では「クレジット払いができれば良い」という場合でも、将来的に顧客のニーズが代わり、その他の決済手段を導入する必要に迫られる可能性もゼロではありません。対応している決済手段が少ない決済代行会社を利用していた場合、顧客のニーズが高い決済手段を導入できず、別の決済代行会社に乗り換えたり、個別に直接契約をしなければならなくなったりする恐れもあります。
現時点で利用の予定がなくても、豊富な決済手段に対応している決済代行会社や定期的に新たな決済方法を追加している決済代行会社を選んだ方が、将来のニーズの変化や自社の成長に合わせた柔軟な対応がしやすいです。
提供されるシステムが使いやすいか
提供されるシステムが使いやすいかどうかも、決済代行会社を選ぶ際のポイントです。
決済代行会社から提供されるシステムの使い勝手が悪いと、導入後の運用がスムーズに行かず、逆に手間が増えてしまう恐れがあります。経理業務の負担を軽減するには、使いやすいシステムを提供してくれる決済代行会社を選ぶことが重要です。
また自社の既存システムに決済代行会社が用意するシステムがフィットするかも、併せて確認しておくと良いでしょう。決済代行会社の中には、契約前に仕様書が確認できるところもあります。
利用料金が予算に見合っているか
利用料金が予算に見合っているかどうかも、決済代行会社を選ぶ際にチェックしておきましょう。
決済代行の利用手数料や初期費用、月額固定費用などは、決済代行会社によって異なります。顧客のニーズを満たし、管理を簡単にするために決済代行を導入しても、予算オーバーになると経営を圧迫してしまいかねません。
費用は抑えられるに越したことはありませんが、初期費用や月額固定費用がかからない決済代行会社の場合、手数料が高めに設定されていることもあります。手数料は売り上げが増えれば増えるほど高額になるので、予算をしっかり決めて、無理なく導入できる決済代行会社を選びましょう。
導入・運用時のサポートが充実しているか
導入・運用時のサポートが充実しているかどうかも、決済代行会社を選ぶ際に抑えておきたいポイントです。
導入の際や運用中には、疑問点や不明点も出てくるはずです。特に初めてキャッシュレス決済を導入する場合、導入や運用がスムーズにいかないこともあるでしょう。また運用中に不具合が出たり障害が起きたりする可能性も高いです。
導入時や運用時のサポートが充実している決済代行会社なら、分からないことがあればその都度相談でき、必要なサポートが受けられます。万が一障害が起きた際も、サポート体制が整っていればスピーディーな対応が期待できるので、決済ができないことによる機会損失も防げるでしょう。
サポートがあるかだけでなく、マニュアルの有無や窓口の対応時間、電話での問い合わせの可否なども確認しておくと安心です。
入金サイクルが自社に合っているか
決済代行会社を選ぶ際は、入金サイクルが自社に合っているかどうかも重要なポイントです。
入金サイクルや入金頻度も決済代行会社によって異なります。事業を始めたばかりで資金繰りが安定していないのであれば、入金サイクルが早い決済代行会社や入金頻度が高い決済代行会社を選ぶのがおすすめです。
決済代行会社の中には、入金サイクルを早めたり入金回数を増したりできるオプションサービスを用意しているところもあります。
セキュリティ対策は十分か
セキュリティ対策が十分に取られているかどうかも、決済代行会社を選ぶ際に押さえておきたいポイントです。
決済代行会社を利用する場合、顧客の大切な個人情報を決済代行会社に預けることになります。万が一情報漏えいが起きると自社の信頼が大きく失墜してしまうため、セキュリティ対策が万全な決済代行会社を選ぶことが大切です。
ISMS認証やプライバシーマークなど第三者機関の規格に準じているか、3DセキュアやSSL技術を採用しているかなどを確認し、強固なセキュリティ対策を講じている会社を選びましょう。
導入実績が豊富か
決済代行会社を選ぶ際は、導入実績が豊富かどうかもチェックしておきましょう。
導入実績が豊富で評判が良い決済代行会社なら、多くの会社から信頼を得ていることになります。信頼度が高い決済代行会社は障害などのトラブルが少なく、決められたタイミングで遅延なく入金を行ってくれるでしょう。決済代行会社の公式ホームページはもちろん、比較サイトやSNSなども参考に、導入実績を調べてみてください。
また同業他社や同じくらいの規模の企業の導入実績が豊富な会社を選べば、自社にもマッチしやすいです。
まとめ
本記事では決済代行の概要や仕組み、決済代行会社の役割、決済代行会社が提供している主な決済手段、決済代行を利用するメリット・デメリット、決済代行会社選びのポイントを解説しました。
決済代行会社の利用には手数料が発生しますが、決済機関との直接契約で発生するさまざまな業務の負担を軽減でき、システム開発にかかるコストを抑えられます。決済機関との個別契約で複数の決済方法を導入するのは、思っている以上に大変です。効率良く顧客のニーズを満たした決済手段を用意したいなら、決済代行の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
ご紹介した通りさまざまな決済代行会社があり、特徴や対応している決済手段、手数料などは会社によって異なるため、決済代行会社選びのポイントを参考にして、自社に合った会社を選びましょう。
またこちらのページでは、おすすめの決済代行会社32選をご紹介しています。各社の特徴や対応している決済方法などをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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Square Reader |
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3.25% | 端末本体価格 ¥4,980(税込) |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
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Squareレジスター |
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3.25% |
初期費用 0円 端末本体価格 ¥84,980 または¥3,541 /月の24 回払い |
クレジットカード 電子マネー QRコード Apple Payなど |
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RP掛け払い |
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0.5%~ | 請求書の郵送費は0円 | - |
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請求まるなげロボ |
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要お問い合わせ | - | - |
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makeshop |
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プレミアムプラン 3.19%~ VISA/Mastercard 3.19% JCB/American Express/Diners makeshopエンタープライズ 3.14%~ VISA/Mastercard 3.14% JCB/American Express/Diners |
プレミアムプラン 12,100円(月額料金) 初期費用:11,000円 エンタープライズ 60,500円~(月額料金) 初期費用:110,000円~ |
クレジットカード |
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スクエア |
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対面 3.25%(決済ごと) オンライン(決済ごと) 3.6% 非対面(決済ごと) 3.75% 請求書(決済ごと) 3.25% |
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クレジット決済 電子マネー決済 PayPay決済 オンラインストア オンライン請求書 ブラウザ決済 |
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BOTCHAN Payment |
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クレカ決済 各種後払い Amazon PAY PayPay |
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PayPay(オンライン決済) |
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物販:3.8% デジタルコンテンツ:10% |
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PGマルチペイメントサービス |
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クレジットカード決済 コンビニ決済 auかんたん決済 d払い など |
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電算システム |
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サービスにより異なる (例)コンビニ コンビニ取扱手数料 130円/件 振込事務手数料(銀行振込手数料含む)500円/回 |
サービスにより異なる (例)コンビニ 初期費用 0円 月額基本料金 15,000円/月 |
コンビニ収納代行 PAYSLE ペーパーレス決済 SMSを利用した決済 DSK後払い TREE PAYMENT口振-100%入金保証型- DSK口座振替 クレジットカード決済 アプリ払込票決済 ゆうちょ振替MT代行 モバライ☆DSK |
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セゾンインボイス |
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取引金額の1.5~5.5%(目安) | 月額費用 0円 | - | - |
JMSおまかせサービス |
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3.24% | 導入費用0円 |
クレジットカード 電子マネー コード決済 ギフトカード デビットカード JCBプレモ |
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