更新日:2024/10/02
RPOとは? 採用代行から採用管理システムまで徹底解説
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
採用に関する業務は多岐にわたるため、人的リソースが足りずに悩む企業は少なくありません。そのような課題を解決する方法の一つがRPO(採用代行)の活用です。
本記事では、RPOで委託できる業務内容や、RPOを利用するメリット・デメリットなどに触れ、RPOとは何かを解説します。また、外部に委託せずに採用を効率化できる採用管理システムについてもご紹介します。
【2024年版】人気の採用管理システム
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サービス名称 | 特長 | こんな企業におすすめ | 主な機能 | トライアル有無 | 費用 |
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LINE・メール連携/選考管理/日程調整/アンケート/セグメント配信/卒年別管理/自動アクション機能/目標対比機能/フラグ設定/ファイルアップロード機能/外部連携 | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
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採用担当者の業務効率を高めたい企業 新卒・中途両方の採用を行っている企業 複数の求人媒体やツールを使用している企業 |
求人作成~公開/エージェントや応募者との連絡 説明会の予約受付/選考フローの設計/メッセージの自動化 応募者の集計・分析/AIによる書類選考効率化 |
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採用管理システムRPM |
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3つ以上の求人媒体を利用している企業 採用業務に工数がかかっており、マンパワー不足の企業 月間100以上の応募がある企業 |
媒体連携/応募者管理/選考管理/応募者自動対応/未対応アラート カレンダー連携/LINE連携/オンライン面接ツール連携 チャットボット/SMS送受信 分析(求人媒体別/拠点・店舗別/募集別/移行率/リードタイム) |
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クラウドハウス採用 |
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採用業務の工数を削減したい企業 徹底した分析を行いたい企業 プロによるアドバイスを受けたい企業 |
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この記事の目次はこちら
RPOとは採用活動の外部委託
RPOとはRecruitment Process Outsourcingの略で、採用業務の代行を意味します。採用業務の一部をアウトソーシングできます。
少子高齢化による人材不足や採用チャネルの多様化などにより、人事担当者の作業工程が増加して、リソースが足りない企業は少なくありません。
採用活動にはコア業務とノンコア業務があります。応募書類の管理や面接の日時調整などのノンコア業務を外部委託すれば、担当者の工数を減らせます。優秀な人材の確保に必要な面接や内定者フォローに注力できるでしょう。
RPOが注目されるようになった背景
Web媒体を通じた採用活動の普及により、応募者数が上昇して採用担当者の負担が増えています。採用担当者の負担が増えると、採用のコア業務に注力できません。そこで業務を委託できるRPOサービスが注目を集めるようになりました。
また、近年は人手不足が深刻化し、多くの企業が採用活動に力を入れているため、優秀な人材の確保が難しくなっています。採用の競争が激化し、採用戦略が重要になったこともRPOが広まった理由の一つです。
RPOでできる業務内容
RPOで委託できる業務内容を解説します。RPOの導入前に、どのような業務をアウトソーシングしたいかをイメージしておくとよいでしょう。
1. 採用計画の立案
1つ目は、採用計画の立案です。まずは、どのような人材を何人採用するか、自社が求める人物像を明確にして募集要件を策定します。それから求める人材を獲得するための採用プロセスを設計します。
採用には人事担当だけでなく関連部署の責任者や役員なども関係するため、採用計画の立案によって認識を統一することが重要です。
2. 母集団形成
2つ目は、自社に応募する人を集める母集団形成です。RPOを活用すれば次のような業務を代行してもらえます。
- 求人媒体の選定・出稿
- 人材紹介会社への依頼
- DMの作成・発送
- 説明会の企画・運営
RPO業者は多くの採用ノウハウを保有しているため、自社のニーズに合った応募者を効率よく獲得してくれます。
3. 応募者管理
3つ目は、応募者管理です。採用活動では、応募者とのやりとりが必要です。応募者の受付対応や応募書類の管理、履歴書の情報登録、問い合わせへの対応など、手のかかるさまざまな業務を委託できます。
4. 応募者のスクリーニング、面接、選考
4つ目は、応募者のスクリーニングと面接、選考です。
応募者が増えると書類選考に時間がかかります。自社の採用基準をRPO業者に共有すれば、応募者のスクリーニングを依頼できます。
なお、面接や選考などのコア業務は企業の担当者が行い、面接の日程調整や面接後の合否連絡は代行してもらうことも可能です。
5. 内定者のフォロー
最後が、内定者のフォローです。近年は売り手市場なので、内定者の対応がおろそかだと優秀な人材に内定辞退されてしまいます。辞退者を減らすには、興味を保ち続けられるように内定から入社まで定期的に連絡を取ることが重要です。
しかし、人事の担当者が応募者に定期的に連絡を取り続けるのは手間がかかります。手間をかけたのに辞退されることもあるため、内定者のフォローは採用代行を活用するのがよいでしょう。
複数内定承諾するケースもあるため、内定後の丁寧なフォローで内定辞退防止を行うことは必要不可欠です。
RPOを利用するメリット
RPOのを利用すれば、採用業務を効率化できます。RPOの利用で得られる主なメリットをご紹介します。
業務負担の軽減
採用業務には多くの細かな業務があり、採用担当者が業務過多になると面接や内定者フォローなどのコア業務に時間を避けません。RPOを利用すると、主に次のような業務を委託できるため、担当者の負担が軽減します。
- 応募書類の受付
- 求人媒体の管理
- 面接日程の調整
- 合否連絡
- 応募者への連絡
ノンコア業務を外部に委託すると採用担当者は工数を減らせるため、コア業務に専念できます。
採用コストを削減できる
増加する採用業務に合わせて従業員数を増やすより、業務の一部をアウトソーシングする方が費用を抑えられます。RPOは採用の専門家なので、効率的に仕事をこなせます。また、必要な人材に短期間だけ集中して採用業務の代行を依頼できるため、コスト削減につながるでしょう。
採用の質の向上
RPOの導入によって、採用の質の向上が期待できる点もメリットです。RPOの事業者はさまざまな業界での知見があります。過去の成功事例を基にノウハウを提供してもらえるため、採用の質が向上し、従来の採用活動の改善にもつながります。
スピーディーな対応が可能
自社で採用管理を行う場合、人員不足によって候補者への連絡が遅れたり、応募から内定までの時間(リードタイム)が長くなったりする可能性があります。選考に時間をかけすぎると、優秀な人材の辞退につながるかもしれません。
採用代行サービスを活用すれば迅速で細やかな対応ができるため、適切な内定者フォローで内定辞退の防止にもつながります。
RPOを利用するデメリット
RPOの利用にはメリットだけでなくデメリットもあります。デメリットも踏まえた上で、RPOを利用するかどうかを検討しましょう。
採用ノウハウを社内に蓄積できない
RPOサービスを活用して成果が出ても、委託した採用業務のノウハウは社内に蓄積しにくいです。RPOサービスのノウハウを吸収できるように、コミュニケーションを取って共有の機会を設けましょう。
ミスマッチが発生する可能性がある
RPO業者とのコミュニケーション不足で求める人物像や要件の共有が不十分な場合、書類審査や面接などで自社の要件を満たしていない人を評価し、人材のミスマッチが発生する可能性があります。採用に関わる業務をアウトソーシングする場合、任せきりにせず綿密な連携が必要です。
また、RPOを活用して面接を委託する場合、自社の社員と応募者の交流が少ないまま採用が決まるため、入社後のミスマッチが生じることがあります。
料金体系によっては割高になる
RPOサービスの事業者によって料金体系が異なります。月額固定の会社もあれば、従量課金型を導入している会社もあります。従業員を雇うよりコストを抑えられますが、委託したい業務量や契約期間によっては料金が割高になることもあるでしょう。
料金を抑えるには、代行してほしい業務範囲を明確にしておくことが大切です。料金は複数の会社を比較して検討しましょう。
情報漏えいの恐れがある
採用業務は応募者の履歴書から個人情報を目にします。企業の経営状況を知ることもあるでしょう。万が一、情報漏えいすれば信用問題に発展します。RPO業者を選ぶときはセキュリティ体制を重視し、ISMS認証やプライバシーマーク認証を取得しているかを確認しましょう。
RPOの導入が向いている企業の特徴
RPOは採用に関する業務の一部を委託して、採用業務を効率化できます。RPOの導入が向いているのは、次のような特徴を持つ企業です。
人事部が人手不足
人事部が人手不足で業務過多になっている場合、RPOを活用すると業務負荷を軽減できます。ノンコア業務を委託すれば、人事部は採用コア業務に集中して取り組めます。
採用人数が多い
採用人数が多いと応募人数も多いため、業務が増えて応募者への対応が遅れがちになります。応募者への対応が遅れると、他社に奪われたり、選考採用を辞退されたりします。機会損失を防ぐためにはRPOを活用するのがよいでしょう。
一時的に多数採用する場合、採用担当者を増やすよりも外部に委託する方がコストを抑えられます。応募者の受付担当や、面接の日程調整などはRPOを活用すると、自社で対応する業務を絞れます。
採用活動で思うような効果が得られていない
これまでの採用活動で効果を得られていない場合、RPOサービスを活用すると他社での成功事例を踏まえて改善の提案をしてもらえます。
内定辞退が多い
求める人材に内定を出しても辞退されることが多く、他社に取られてしまうことが多い場合、RPOを活用すると募集要件の段階からサポートしてもらえます。
自社の魅力の伝え方が明確になるため、求める人材を獲得しやすくなるでしょう。内定後のフォローも委託できるため、細やかなフォローによって内定辞退率の改善が期待されます。
RPOと採用管理システム(ATS)の違い
採用管理システムは採用活動に関する業務を一元管理し、採用活動を効率的に進められるシステムです。ATS(Applicant Tracking System)と呼ばれ、直訳すると応募者追跡システムを意味します。
採用業務の一部を外部に委託するRPOに対して、採用管理システムは自社で管理する採用業務の効率化や改善を目的としたシステムです。
新卒採用や中途採用で多くの人員や職種を採用する企業の場合、応募者の管理が煩雑になります。採用管理システムを導入すれば、これまでエクセルなどで管理していた応募者の情報や進捗状況などを一元管理できるため、採用プロセスを効率化できます。
採用管理システムの主な機能
採用管理システムで管理できるのは、主に次の4項目です。
- 求人管理
- 情報管理
- 選考管理
- 内定者管理
1. 求人管理
1つ目は、求人管理です。求人管理でできるのは、主に次のとおりです。
- 求人ページの制作
- 求人広告の一括管理
- 求人の応募・クローズ連絡
- 人材会社への共有
自社の採用ページの作成や、求人サイトなどの求人情報を一括管理できます。掲載後の応募状況をリアルタイムで把握できるため、効果を分析して広告戦略の見直しに役立てられます。
2. 応募者情報の管理
2つ目は、応募者情報の管理です。応募者の履歴書や職務経歴書などを一元管理できるため、複数の応募者を比較しやすくなります。なお、採用管理システムは閲覧制限ができるため、履歴書などの個人情報を紙で共有するよりも安全に管理できます。
また、自動スクリーニング機能を使って多くの応募者の中から求める人材を効率よく見つけることも可能です。
3. 選考管理
3つ目が、選考管理です。採用管理システムでは、応募者一人ひとりの進捗管理や面接の評価などを一括管理できます。メールやLINEなどのツールを使った通知が可能なので、採用プロセスの各段階で効率的に連絡可能です。
面接の日程調節を自動化し、応募者と面接官の双方に自動送信されるため、連絡漏れを防げます。
4. 内定者管理
最後が、内定者管理です。具体的には、内定者の一括管理やフォロー機能があります。内定通知書のテンプレートが用意されたものもあり、自社に合わせてカスタマイズも可能です。
内定者には内定後の日程や必要なリマインダーを自動送信できるため、きめ細やかなフォローができて内定の辞退を防げます。
採用管理システムの選び方
採用管理システムには、さまざまな製品があります。自社に合った製品を選ぶには、次のことをポイントにしましょう。
自社のニーズに合っているか
自社の採用プロセスで効率化させたい段階を明確にし、課題や導入の目的に合った採用管理システムを選ぶことが大切です。求人媒体との連携、応募者データの管理、面接や選考の情報共有など、自社の採用ニーズに合う機能が備わったものを選びましょう。
操作性がよいか
採用管理システムは人事担当者や面接担当者など複数で利用するため、操作性の良さも重視して選びましょう。操作が難しいと労力がかかり、ミスが発生しやすくなります。
導入前にはデモや無料トライアルで操作性を確認しておきましょう。
サポート体制が充実しているか
サポート体制の充実度もチェックすることが大切です。具体的には、導入時や導入後に不明な点があったとき、適切なサポートを受けられるかを確認しましょう。サポートの内容や無料なのか有料なのかなどをあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
セキュリティ対策は万全か
採用管理システムでは応募者の個人情報を管理します。しかし、セキュリティ対策が不十分な場合、個人情報が流出して企業の信頼を落とすリスクがあります。
そのため、採用管理システムを選ぶときは、応募者情報へのアクセス制限やISMS認証、ベンダーのセキュリティポリシーなどを確認しておきましょう。
自社で採用管理するなら採用管理システムを検討しよう
採用業務の人的リソースが足りていない場合や、ノンコア業務をアウトソースしてコア業務に集中したい企業は、RPOの活用が向いています。
一方、採用活動は自社で完結したい企業も多いでしょう。求人管理や内定者のフォローなどを現在より効率化して、求める人材の採用に成功したい場合は採用管理システムの利用が適しています。
なお採用管理システムは、機能やサポートを比較しながら自社に適したもの選びましょう。
以下の記事では、採用管理に役立つ「採用管理システム(ATS)」を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
【2024年版】人気の採用管理システム
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