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SFA JOURNAL by ネクストSFA

更新日:2025/11/18 

最低限必要な福利厚生は?企業が守るべき基準を徹底解説

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

企業の成長を支えるのは「人」であり、その従業員が安心して働くためには福利厚生の整備が不可欠です。しかし、「福利厚生を充実させたいが、まず何から手をつけるべきか」「法律で定められた最低限のラインはどこなのか」と悩む経営者や人事担当者の方も多いのではないでしょうか。本記事では、企業が必ず守るべき最低限の福利厚生である「法定福利厚生」を中心に、その種類や加入条件、整備しなかった場合のリスクについて徹底的に解説します。自社の労務管理が適切か確認し、健全な企業経営の第一歩としましょう。

【比較表】福利厚生のおすすめサービス

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福利厚生費として企業が一括購入する「買取」パターン
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要お問い合わせ
※予算に合わせて選べる3つのプランを用意
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Resort Worx
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要お問い合わせ 旅行に特化した福利厚生サービス
リゾートエリアの会員施設やホテルの宿泊を30~80%割引で利用可能
OFFICE DE YASAI
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  • 導入・運用が簡単で手間がかからない
要お問い合わせ サラダやカットフルーツ、お惣菜など約140品目をオフィスに設置した冷蔵庫に常設、食事補助により従業員の健康をサポート
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要お問い合わせ 管理栄養士が監修した主食・主菜・副菜がオフィスに設置した冷蔵庫または自動販売機に届く置き型社食サービス
チケットレストラン
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要お問い合わせ 全国25万店以上の加盟飲食店で利用できる電子カード型の食事補助サービス
WELBOX
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要お問い合わせ 介護・育児・自己啓発・健康増進・旅行・エンタメなど幅広いラインナップから、企業の課題に応じてサービスを選べる
ライフサポート倶楽部
  • 会員制の総合型福利厚生サービスとして全国の宿泊・レジャー施設を会員優待で利用可能
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  • 従業員満足度向上とコスト効率化を両立
要お問い合わせ 宿泊・レジャーといった余暇支援から介護・育児のサポートまで幅広いメニューから自由にサービスを利用できる
ベネフィット・ステーション
  • 旅行・健康・学び・子育てまで、140万件以上の福利厚生メニューを網羅した福利厚生の総合サービス
  • 福利厚生サービスと給与天引き制度を融合した「給トク払い」で、企業のコスト削減と利用促進を両立
  • 利用率を高めるための導入後サポートが充実、専用アプリやキャンペーン施策で定着を促進
Netflix得々プラン:1,850円(月額/1名)
Netflixプラン:1,350円(月額/1名)
学トクプラン:1,200円(月額/1名)
得々プラン:1,000円(月額/1名)
グルメやレジャー、ショッピングからeラーニング、育児・介護・引っ越しなどのライフイベントに関わるものまで、140万以上のサービスを勇退価格で利用できる
福利厚生倶楽部
  • 約12万・350万種以上の豊富なサービスを利用可能
  • AIを活用した利用促進施策で「導入したけど使われない」を防止
  • スケールメリットと運営実績を生かして低コストで充実した福利厚生制度を構築
要お問い合わせ 余暇支援・日常支援・健康支援・学習支援の4軸を中心に、約12万・350万種以上のサービスを提供
オフィスグリコ
  • お菓子・アイス・ドリンクなど多彩なラインナップを展開、電源不要で手軽に導入できる無人販売型の社食サービス
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  • 従業員のリフレッシュ・健康促進・防災備蓄にも役立つ
要お問い合わせ 職場にお菓子やドリンクなどの商品を届ける設置型サービス
TsugiTsugi
  • 全国300以上のホテル・旅館を定額で利用可能、福利厚生やワーケーションにも活用できる法人向け宿泊サービス
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※平日/土日、宿泊日数によって料金は異なります
シティホテルからリゾートホテル、温泉旅館、グランピン施設など、定額で全国の宿泊施設に泊まれるサービス
ごちクルNow
  • 自社サービスで培ったノウハウを生かし、お弁当屋さんと企業をつなぐ法人向けデリバリーサービス
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※システム利用料はお弁当代に含まれます
利用者とお弁当屋さんをつなぐ決裁システム。会社請求払いにすることで、食事補助の福利厚生として利用可能
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  • 全国1,700店舗以上を24時間利用可能、従業員の健康促進と働きがいを支援
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要お問い合わせ chocoZAPを初めとするRIZAPの8つのブランドを特典的に利用できる、法人向け福利厚生サービス
yui365
  • メッセージや写真、ロゴを挿入して“世界に一つのギフトカタログ”を作成
  • 従業員の嗜好や用途に合わせた内容にカスタマイズ可能
  • URL送付で非対面でも贈れる、オンライン完結で導入・運用もスムーズ
要お問い合わせ 従業員の好みに合わせた世界に一つのオリジナルデジタルカタログを作成するサービス
セラヴィリゾート泉郷
  • 全国の人気リゾート地に展開、直営ならではのサービス品質と420万人超の利用実績
  • コテージ・ホテル・旅館・わんちゃん同伴施設の4タイプを展開、従業員と家族が気軽に利用可能
  • 自然環境を生かした健康経営・エンゲージメント施策にもおすすめ
要お問い合わせ 宿泊施設が運営する余暇支援の福利厚生サービス
カフェテリアHQ
  • 福利厚生をコストではなく投資と捉え、企業成長と従業員満足を両立
  • AIが一人ひとりの嗜好や行動データを分析し、福利厚生メニューを提案
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要お問い合わせ 数問のアンケートからAIが適したアイテムを個別提案する福利厚生サービス

企業の義務である「最低限の福利厚生」とは?

企業の義務である「最低限の福利厚生」とは、法律で加入が義務付けられている「法定福利厚生」のことを指します。

従業員を一人でも雇用する企業は、社会保険(健康保険や厚生年金保険など)や労働保険(雇用保険や労災保険など)といった法定福利厚生を必ず整備しなければなりません。これらは、従業員が病気やケガ、失業、老後などに直面した際の生活を守るための最低限のセーフティネットであり、企業の規模や業種に関係なく発生する責任です。

「法定」と「法定外」の違い

福利厚生には、大きく分けて「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類があり、その違いを理解することが重要です。

  • 法定福利厚生:法律によって企業に義務付けられている、最低限の福利厚生です。従業員の生活保障が目的であり、会社が自由に内容を変えたり、やめたりすることはできません。
  • 法定外福利厚生:法律上の義務はなく、企業が任意で設定するプラスアルファの福利厚生です。住宅手当や社員食堂、特別休暇など、従業員の満足度を高め、良い人材を確保するために会社が独自に行います。

まずは、義務である「法定福利厚生」を確実に整え、その上で「法定外福利厚生」をどう充実させるか、という順序で考えるのが基本です。

▼ 法定福利厚生と法定外福利厚生の違い

項目法定福利厚生法定外福利厚生
義務法律で義務付けられている(必須会社が任意で設定(任意
目的従業員の最低限の生活保障従業員満足度の向上、人材確保
内容例社会保険、労働保険住宅手当、社員食堂、慶弔見舞金
変更法律で決まっており、会社は変更不可会社が自由に設定・変更・廃止できる

企業が必ず整備すべき最低限の福利厚生は「法定福利厚生」

会社が従業員を雇う際に必ず整えなければならない最低限の福利厚生が、「法定福利厚生」です。

これは国の社会保障制度の一部であり、従業員の生活を守るための法律上の義務です。具体的には、以下の制度の保険料などを会社が負担することを指します。

  • 社会保険
    1. 健康保険
    2. 厚生年金保険
    3. 介護保険(40歳以上の従業員が対象)
  • 労働保険 4. 雇用保険 5. 労災保険(労働者災害補償保険)
  • その他 6. 子ども・子育て拠出金

労災保険(全額会社負担)などを除き、これらの保険料は基本的に会社と従業員が半分ずつ(労使折半)負担します。これらは、条件を満たす従業員を雇うすべての会社に課せられた責任であり、コストではなく「義務」として対応する必要があります。

企業が任意で提供する「法定外福利厚生」

法定外福利厚生とは、法律による義務がなく、会社が独自に「プラスアルファ」として提供する福利厚生です。

最低限の法定福利厚生に上乗せする形で導入され、会社の方針や従業員のニーズに合わせて様々なものがあります。例えば、以下のような制度が代表的です。

  • 住宅手当、家賃補助
  • 社員食堂、食事補助
  • 通勤手当(法律上の義務ではない)
  • 人間ドックの費用補助
  • リフレッシュ休暇、慶弔休暇
  • 家族手当

これらの制度は、従業員の満足度ややる気を直接高める効果があります。また、魅力的な制度は、採用活動で「働きやすい会社」としてアピールする材料となり、優秀な人材の確保や離職防止にも繋がるため、重要な経営戦略の一つとされています。

【一覧】法律で義務付けられた最低限の福利厚生(法定福利厚生)

法律で会社に義務付けられている最低限の福利厚生(法定福利厚生)は、従業員が病気や失業などの万が一の事態でも安心して生活を続けられるようにするための社会的な仕組みです。

これらは大きく「社会保険」と「労働保険」の2種類に分けられ、合計6つの制度から成り立っています。従業員を一人でも雇えば、原則としてこれらの手続きと保険料の納付義務が発生します。

1. 健康保険

従業員やその家族が、仕事以外の原因で病気やケガをした時、または出産や死亡した時に、医療費の補助や手当金が出る制度です。

病院の窓口で保険証を提示すると、医療費の自己負担が原則3割になるのはこの制度のおかげです。保険料は、従業員の給与額に応じて決まり、会社と従業員で半分ずつ負担します。従業員が安心して治療を受け、早く仕事に戻れるように支える重要な役割があります。

2. 厚生年金保険

従業員の老後の生活(老齢年金)を支える公的年金制度です。

国民年金(基礎年金)に上乗せされる形で、より手厚い保障が受けられます。また、老後だけでなく、病気やケガで障害が残った場合の「障害年金」や、加入者が亡くなった場合に家族が受け取れる「遺族年金」の機能も備えています。保険料は健康保険と同じく、給与額に応じて会社と従業員で半分ずつ負担します。

3. 介護保険

40歳以上の従業員が加入対象となる制度です。

将来、自分や家族が介護を必要とする状態になった時に、訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを少ない自己負担(原則1~3割)で利用できるように備えるためのものです。保険料は40歳になった月から、健康保険料と一緒に徴収されます(会社と従業員で半分ずつ負担)。従業員が親の介護などを理由に仕事を辞めずに済むよう支える役割も担っています。

4. 雇用保険

従業員の雇用の安定を目的とした制度です。

一般的に「失業手当」と呼ばれる、従業員が会社を辞めて次の仕事を探す間の生活費を支給する「基本手当」がよく知られています。 しかし、それ以外にも、育児休業中に支給される「育児休業給付」や、家族の介護で休む際の「介護休業給付」、従業員のスキルアップ(資格取得など)を支援する給付金なども含まれます。保険料は会社と従業員の双方が負担します(負担割合は事業内容によります)。

5. 労災保険

仕事中(業務上)や通勤の途中で、従業員がケガをしたり、病気になったり、あるいは亡くなったりした場合に、治療費や休業中の生活費、遺族への補償などを行う制度です。

最大の特徴は、保険料の全額を会社が負担する点です(従業員の負担は一切ありません)。また、パートやアルバイトといった雇用形態に関係なく、一人でも労働者を雇うすべての会社に加入義務があります。

6. 子ども・子育て拠出金

児童手当や地域の保育サービスなど、社会全体の子育て支援に使われるお金で、税金のようなものです。

厚生年金保険に加入している会社(事業主)に納付義務があり、全額を会社が負担します(従業員の負担はありません)。従業員に直接お金が渡るわけではありませんが、これも法律で定められた企業の最低限の義務の一つです。

【要注意】最低限の福利厚生を整備しない場合の罰則・リスク

法律で定められた最低限の福利厚生(法定福利厚生)の整備を怠ることは、単なる配慮不足ではなく明確な法律違反です。

これを放置すると、懲役刑や罰金刑、追徴金の支払いといった厳しいペナルティが科されるだけでなく、会社の信用を失うなど、経営そのものを揺るがす重大なリスクにつながります。

法律に基づく罰則(懲役や罰金など)

健康保険法や厚生年金保険法では、会社が正当な理由なく加入手続きを行わない場合、**「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」**が科される可能性があります。

また、年金事務所やハローワークの指導に従わない場合、強制的に加入手続きが行われ、過去2年間にさかのぼって保険料と延滞金が一括で請求されることがあります。これは会社の資金繰りに大きな打撃を与えかねません。

従業員からの損害賠償請求のリスク

会社が加入手続きを怠ったせいで、従業員が不利益を被った場合、その損害を会社が賠償する責任を問われるリスクがあります。

  • 例1: 雇用保険に入っていなかったため、退職後に失業手当をもらえなかった。
  • 例2: 労災保険に入っていなかったため、仕事中の大ケガの治療費が全額自己負担になった。

このような場合、従業員から「本来もらえたはずの金額」を損害賠償として請求される可能性があり、裁判になれば会社が敗訴する可能性が非常に高いです。

人材採用の難化と離職率の増加

求職者は「社会保険完備」かどうかを厳しくチェックしています。最低限の福利厚生が整っていない会社は、「法律を守らない会社」「従業員を大切にしない会社」と判断されます。

その結果、求人を出しても人が集まらない、良い人材から敬遠されるといった採用難に陥ります。また、今いる従業員も、最低限の保障がない会社に不安を感じ、より待遇の良い会社へと転職してしまい、離職率の増加につながります。

パート・アルバイトは対象?最低限の福利厚生における加入条件

パートタイマーやアルバイトであっても、法律で定められた条件を満たせば、正社員と同じように最低限の福利厚生(社会保険・労働保険)に加入させる義務が会社にあります。

どの保険に加入する必要があるかは、労働時間や日数によって決まります。特に社会保険(健康保険・厚生年金保険)と労働保険(雇用保険・労災保険)では条件が異なるため、注意が必要です。

▼ パート・アルバイトの主な加入条件

保険の種類加入条件
社会保険
(健康保険・厚生年金保険)
[原則]
・1週間の労働時間 と
・1ヶ月の労働日数 が
 同じ職場の正社員の4分の3以上

[4分の3未満でも加入が必要な場合 (※)]
以下のすべてを満たす短時間労働者
1. 週の労働時間が20時間以上
2. 月額賃金が8.8万円以上
3. 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
4. 学生ではない
雇用保険1. 1週間の労働時間が20時間以上
2. 31日以上の雇用見込みがある
(※昼間の学生は原則対象外)
労災保険全員対象
(労働時間や日数、雇用形態に関わらず、雇われている人すべて)

※社会保険の短時間労働者への適用は、会社の従業員数(被保険者数)によって段階的に対象が拡大されています。最新の情報を確認することが重要です。

社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入義務

パート・アルバイト従業員の社会保険の加入義務は、まず労働時間と労働日数で判断されます。原則として、「1週間の所定労働時間」および「1ヶ月の所定労働日数」が、同じ事業所で働く通常の労働者(正社員)の4分の3以上である場合に加入対象となります。この基準に満たない場合でも、法改正により適用範囲が拡大しており、特定の要件をすべて満たす短時間労働者は加入義務が生じます。

具体的には、

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 月額賃金が8.8万円以上
  • 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
  • 学生でない

という4つの条件です。この短時間労働者への適用は、企業の従業員数に応じて段階的に拡大しており、人事担当者は最新の法令を常に確認する必要があります。

労働保険(雇用保険・労災保険)の加入義務

労働保険における加入義務の考え方は、社会保険とは異なります。まず、労災保険については、事業主に雇用されるすべての労働者が対象です。労働時間や日数、雇用期間に関わらず、パートやアルバイト、日雇い労働者であっても、一人でも雇用すれば必ず加入しなければなりません。

一方で、雇用保険の加入要件は、

「1週間の所定労働時間が20時間以上」であり、かつ「31日以上の雇用見込みがある」ことです。

この2つの条件を両方満たす場合には、雇用形態に関わらず被保険者となります。ただし、昼間の学生は原則として適用除外となるなど、一部例外も存在するため注意が必要です。企業は、従業員一人ひとりの労働条件を正確に把握し、適切に手続きを行う責任があります。

法定外福利厚生はどこまで必要?多くの企業が導入している福利厚生例

法律で定められた最低限の福利厚生である法定福利厚生を完璧に整備した上で、企業が次なるステップとして検討するのが「法定外福利厚生」です。これらは法律上の義務ではないため、導入しなくても罰則はありません。しかし、現代の労働市場において、優秀な人材を惹きつけ、従業員の定着率を高めるためには、法定福利厚生だけでは不十分なのが実情です。多くの企業が、従業員の多様なニーズに応えるために、何らかの法定外福利厚生を導入しています。重要なのは、やみくもに流行の制度を導入するのではなく、自社の企業文化や従業員層、そして経営体力に合わせて、費用対効果の高い制度を選択することです。ここでは、多くの企業で一般的となっており、従業員からの人気も高い代表的な法定外福利厚生の例をいくつかご紹介します。

通勤手当

従業員が家から会社まで通うための費用(電車代やガソリン代など)を補助する制度です。法律上の義務ではありませんが、日本の企業のほとんどが導入しています。従業員の経済的負担を減らし、広い範囲から人材を集められるようにする目的があります。(※一定額までは税金がかかりません)

慶弔見舞金

従業員やその家族にお祝い事(結婚、出産など)や不幸(死亡、入院など)があった際に、会社がお祝い金やお見舞金、お悔やみ金などを支給する制度です。従業員の人生の節目に会社が寄り添う姿勢を示すことで、会社への信頼感や愛着を高める効果があります。

法定以上の健康診断費用補助

会社は年に一度、従業員に基本的な健康診断を受けさせる義務(法定)があります。それに加えて、法定外福利厚生として、より詳しい検査(人間ドックや脳ドック、がん検診など)の費用を会社が補助する制度です。従業員の健康を守り、病気を早く見つけることで、長く元気に働いてもらうことを目的とした「健康経営」の一環です。

最低限の福利厚生に関するQ&A

最低限の福利厚生に関するQ&Aをまとめました。

Q1. 企業が守るべき「最低限の福利厚生」とは何ですか?

A1. 法律で加入が義務付けられている「法定福利厚生」のことです。 具体的には、健康保険、厚生年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険の5つの社会保険・労働保険と、子ども・子育て拠出金の納付義務を指します。

Q2. 会社が社会保険に加入させてくれないのは違法ですか?

A2. 違法です。 法律で定められた加入条件(労働時間など)を満たしているにもかかわらず、会社が社会保険(健康保険・厚生年金保険)や労働保険(雇用保険・労災保険)への加入手続きを怠った場合、それは法律違反となります。罰則の対象となるほか、従業員は本来受けられるはずだった保障(失業手当や治療費補助など)について、会社に損害賠償を請求できる可能性があります。

Q3. パートやアルバイトでも社会保険に入れますか?

A3. 条件を満たせば加入義務があります。 例えば、「1週間の労働時間と1ヶ月の労働日数が正社員の4分の3以上」である場合は、加入が義務付けられています。 また、その基準に満たなくても、「週20時間以上」「月収8.8万円以上」など、いくつかの条件(本記事の表を参照)をすべて満たす場合は、短時間労働者として社会保険に加入しなければなりません。

まとめ:最低限の福利厚生を正しく理解し、健全な企業経営を

企業が必ず守るべき最低限の福利厚生とは、「法定福利厚生」(社会保険・労働保険など)のことです。

これらは、従業員の生活を守るためのセーフティネットであり、従業員を一人でも雇うすべての会社に整備が義務付けられています。

この最低限の義務を怠ると、懲役や罰金、保険料の追徴といった厳しい罰則を受けるだけでなく、従業員からの損害賠償請求や、「法律を守らない会社」という評判による採用難・離職率の増加など、会社の存続を脅かす深刻なリスクに直結します。

まずは、自社の福利厚生制度が法律の基準を満たしているか、パート・アルバイトを含めた全従業員の加入手続きに漏れがないかを再確認してください。不安な点があれば、すぐに社会保険労務士などの専門家に相談し、正しい状態に整えることが不可欠です。

法律を守ることは、健全な会社経営の土台であり、従業員との信頼関係を築くための第一歩です。

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リゾートエリアの会員施設やホテルの宿泊を30~80%割引で利用可能
OFFICE DE YASAI
  • 冷蔵・常温の2タイプから選べる社食サービス
  • 従業員の健康促進と離職防止に貢献
  • 導入・運用が簡単で手間がかからない
要お問い合わせ サラダやカットフルーツ、お惣菜など約140品目をオフィスに設置した冷蔵庫に常設、食事補助により従業員の健康をサポート
オフィスおかん
  • 冷蔵庫を置くだけで導入できる置き型社食サービス、導入企業3,000社以上の実績
  • 管理栄養士監修メニューで従業員の健康をサポート、オフィスに家庭の味を提供
  • 在庫管理や発注の手間を削減、健康経営とエンゲージメント向上を同時に実現
要お問い合わせ 管理栄養士が監修した主食・主菜・副菜がオフィスに設置した冷蔵庫または自動販売機に届く置き型社食サービス
チケットレストラン
  • 電子カード型で全国25万店以上の加盟店で利用可能、ランチ・テイクアウト・デリバリーにも対応
  • 福利厚生としての税制優遇が受けられる、健康経営や採用力強化にも効果的
  • 従業員の「食」を通じてエンゲージメントと生産性を高める
要お問い合わせ 全国25万店以上の加盟飲食店で利用できる電子カード型の食事補助サービス
WELBOX
  • 1万件以上の多彩な福利厚生メニューをラインナップ! 健康・スキル・余暇など幅広くサポート
  • Webサイトやアプリで24時間利用可能、利便性の高さが従業員満足度をさらに向上
  • 導入から運用・効果測定までトータルサポート、人事・総務担当者の業務負担を軽減
要お問い合わせ 介護・育児・自己啓発・健康増進・旅行・エンタメなど幅広いラインナップから、企業の課題に応じてサービスを選べる
ライフサポート倶楽部
  • 会員制の総合型福利厚生サービスとして全国の宿泊・レジャー施設を会員優待で利用可能
  • 健康・子育て・介護・学びなどライフステージに合わせた支援メニューも充実
  • 従業員満足度向上とコスト効率化を両立
要お問い合わせ 宿泊・レジャーといった余暇支援から介護・育児のサポートまで幅広いメニューから自由にサービスを利用できる
ベネフィット・ステーション
  • 旅行・健康・学び・子育てまで、140万件以上の福利厚生メニューを網羅した福利厚生の総合サービス
  • 福利厚生サービスと給与天引き制度を融合した「給トク払い」で、企業のコスト削減と利用促進を両立
  • 利用率を高めるための導入後サポートが充実、専用アプリやキャンペーン施策で定着を促進
Netflix得々プラン:1,850円(月額/1名)
Netflixプラン:1,350円(月額/1名)
学トクプラン:1,200円(月額/1名)
得々プラン:1,000円(月額/1名)
グルメやレジャー、ショッピングからeラーニング、育児・介護・引っ越しなどのライフイベントに関わるものまで、140万以上のサービスを勇退価格で利用できる
福利厚生倶楽部
  • 約12万・350万種以上の豊富なサービスを利用可能
  • AIを活用した利用促進施策で「導入したけど使われない」を防止
  • スケールメリットと運営実績を生かして低コストで充実した福利厚生制度を構築
要お問い合わせ 余暇支援・日常支援・健康支援・学習支援の4軸を中心に、約12万・350万種以上のサービスを提供
オフィスグリコ
  • お菓子・アイス・ドリンクなど多彩なラインナップを展開、電源不要で手軽に導入できる無人販売型の社食サービス
  • 補充・集金・清掃までスタッフが定期訪問で対応、オフィスだけでなく病院やホテルなど多様な施設にも導入可能
  • 従業員のリフレッシュ・健康促進・防災備蓄にも役立つ
要お問い合わせ 職場にお菓子やドリンクなどの商品を届ける設置型サービス
TsugiTsugi
  • 全国300以上のホテル・旅館を定額で利用可能、福利厚生やワーケーションにも活用できる法人向け宿泊サービス
  • 初期費用・解約金なし、契約期間中は無期限で宿泊回数の繰り越しが可能
  • 予約からチェックインまでオンラインで完結、担当者の発送・精算業務を削減して管理負担を軽減
65,000円~/月
※平日/土日、宿泊日数によって料金は異なります
シティホテルからリゾートホテル、温泉旅館、グランピン施設など、定額で全国の宿泊施設に泊まれるサービス
ごちクルNow
  • 自社サービスで培ったノウハウを生かし、お弁当屋さんと企業をつなぐ法人向けデリバリーサービス
  • 担当者の手間も在庫ロスもゼロ! 従業員が個別に注文するから管理の手間がかからない仕組み
  • 柔軟な支払い対応で、スポット利用から継続利用まで幅広く対応
初期費用:0円
月額費用:0円
配送料:0円
※システム利用料はお弁当代に含まれます
利用者とお弁当屋さんをつなぐ決裁システム。会社請求払いにすることで、食事補助の福利厚生として利用可能
chocoZAP法人会員
  • 全国1,700店舗以上を24時間利用可能、従業員の健康促進と働きがいを支援
  • 運動初心者でも続けやすい! セルフエステやセルフ脱毛など“運動以外”でも利用可能
  • アプリ・体組成計・ヘルスウォッチが連携しデータヘルスを実現、採用力や企業ブランディング向上にも貢献
要お問い合わせ chocoZAPを初めとするRIZAPの8つのブランドを特典的に利用できる、法人向け福利厚生サービス
yui365
  • メッセージや写真、ロゴを挿入して“世界に一つのギフトカタログ”を作成
  • 従業員の嗜好や用途に合わせた内容にカスタマイズ可能
  • URL送付で非対面でも贈れる、オンライン完結で導入・運用もスムーズ
要お問い合わせ 従業員の好みに合わせた世界に一つのオリジナルデジタルカタログを作成するサービス
セラヴィリゾート泉郷
  • 全国の人気リゾート地に展開、直営ならではのサービス品質と420万人超の利用実績
  • コテージ・ホテル・旅館・わんちゃん同伴施設の4タイプを展開、従業員と家族が気軽に利用可能
  • 自然環境を生かした健康経営・エンゲージメント施策にもおすすめ
要お問い合わせ 宿泊施設が運営する余暇支援の福利厚生サービス
カフェテリアHQ
  • 福利厚生をコストではなく投資と捉え、企業成長と従業員満足を両立
  • AIが一人ひとりの嗜好や行動データを分析し、福利厚生メニューを提案
  • 導入効果を「見える化レポート」で定量的に把握、PDCAを回せる
要お問い合わせ 数問のアンケートからAIが適したアイテムを個別提案する福利厚生サービス
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