社員の誕生日を“福利厚生”で祝う!感謝とモチベーションを高める記念日施策とは
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
近年、人材の流動化が進む中で、企業は従業員一人ひとりの満足度を高め、長く活躍してもらうための施策を模索しています。その一つとして注目されているのが、社員の誕生日を祝う福利厚生制度です。単なるプレゼントではなく、会社からの感謝を伝えるこの制度は、従業員のエンゲージメント向上に繋がります。しかし「どのようなプレゼントが喜ばれるのか」「経費として計上できるのか」といった疑問を持つ人事・総務担当者も多いのではないでしょうか。本記事では、その具体的な方法と成功の秘訣を解説します。
【比較表】福利厚生のおすすめサービス
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| サービス名 | 特長 | 費用 | 福利厚生の内容 |
|---|---|---|---|
snaq.me office(スナックミーオフィス)
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初期費用:0円 月額費用:0円 送料・備品費:0円 商品代金:下記から選択 食べる分だけ都度決済「企業負担ゼロ」パターン 企業と従業員が一部負担する「一部負担」パターン 福利厚生費として企業が一括購入する「買取」パターン |
置き菓子やドリンクの提供 おやつ ドリンク コーヒー スイーツパン グラノーラ おつまみ プロテインバー ヴィーガン そうざい など |
オフィスコンビニTUKTUK
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要お問い合わせ ※予算に合わせて選べる3つのプランを用意 ※要望に応じたカスタマイズも可能 |
・お弁当 ・パスタ ・チャーハン ・お惣菜 ・お菓子 ・ドリンク ・おにぎり ・パン ・ヨーグルト ・豆腐バー ・アイスクリームなどの提供 ※取り扱い商品は300種類以上 |
BeeNii
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初期費用:0円 月額料金:0円 ギフト代:有料 ※月次でまとめて請求 |
記念日に合わせて自動でギフトを贈る「ギフトスケジューリングサービス」 |
Office Stand By You
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要お問い合わせ ※毎月届くスープの個数によって異なる ※64個・96個・128個から選択が可能 |
常温保存可能なスープの提供 |
| Perk |
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要お問い合わせ | さまざまなジャンルのサービスを特別価格で利用できる「割引き特典」とコンビニやカフェで利用できるチケットに交換できる「ポイント制度」を提供 |
| Resort Worx |
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要お問い合わせ |
旅行に特化した福利厚生サービス リゾートエリアの会員施設やホテルの宿泊を30~80%割引で利用可能 |
| OFFICE DE YASAI |
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要お問い合わせ | サラダやカットフルーツ、お惣菜など約140品目をオフィスに設置した冷蔵庫に常設、食事補助により従業員の健康をサポート |
| オフィスおかん |
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要お問い合わせ | 管理栄養士が監修した主食・主菜・副菜がオフィスに設置した冷蔵庫または自動販売機に届く置き型社食サービス |
| チケットレストラン |
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要お問い合わせ | 全国25万店以上の加盟飲食店で利用できる電子カード型の食事補助サービス |
| WELBOX |
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要お問い合わせ | 介護・育児・自己啓発・健康増進・旅行・エンタメなど幅広いラインナップから、企業の課題に応じてサービスを選べる |
| ライフサポート倶楽部 |
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要お問い合わせ | 宿泊・レジャーといった余暇支援から介護・育児のサポートまで幅広いメニューから自由にサービスを利用できる |
| ベネフィット・ステーション |
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Netflix得々プラン:1,850円(月額/1名) Netflixプラン:1,350円(月額/1名) 学トクプラン:1,200円(月額/1名) 得々プラン:1,000円(月額/1名) |
グルメやレジャー、ショッピングからeラーニング、育児・介護・引っ越しなどのライフイベントに関わるものまで、140万以上のサービスを勇退価格で利用できる |
| 福利厚生倶楽部 |
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要お問い合わせ | 余暇支援・日常支援・健康支援・学習支援の4軸を中心に、約12万・350万種以上のサービスを提供 |
| オフィスグリコ |
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要お問い合わせ | 職場にお菓子やドリンクなどの商品を届ける設置型サービス |
| TsugiTsugi |
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65,000円~/月 ※平日/土日、宿泊日数によって料金は異なります |
シティホテルからリゾートホテル、温泉旅館、グランピン施設など、定額で全国の宿泊施設に泊まれるサービス |
| ごちクルNow |
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初期費用:0円 月額費用:0円 配送料:0円 ※システム利用料はお弁当代に含まれます |
利用者とお弁当屋さんをつなぐ決裁システム。会社請求払いにすることで、食事補助の福利厚生として利用可能 |
| chocoZAP法人会員 |
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要お問い合わせ | chocoZAPを初めとするRIZAPの8つのブランドを特典的に利用できる、法人向け福利厚生サービス |
| yui365 |
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要お問い合わせ | 従業員の好みに合わせた世界に一つのオリジナルデジタルカタログを作成するサービス |
| セラヴィリゾート泉郷 |
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要お問い合わせ | 宿泊施設が運営する余暇支援の福利厚生サービス |
| カフェテリアHQ |
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要お問い合わせ | 数問のアンケートからAIが適したアイテムを個別提案する福利厚生サービス |
この記事の目次はこちら
なぜ今、社員の誕生日を祝う「福利厚生」が注目されるのか?
社員の誕生日にプレゼントを贈る福利厚生は、単なる慣習ではなく、企業成長の基盤を強化するための戦略的な投資として重要度を増しています。この施策は、従業員に対して「あなたは会社にとって大切な存在です」という明確なメッセージを伝え、組織と個人の間にポジティブな関係性を築くための有効な手段となります。日々の業務に対する感謝の気持ちを形にすることで、従業員は自らの貢献が認められていると感じ、仕事への誇りとやりがいを再認識する機会を得られます。結果として、組織全体の士気が高まり、生産性の向上にも繋がるのです。これから、この誕生日福利厚生がもたらす具体的なメリットを、エンゲージメント、人材定着、そして社内コミュニケーションという3つの観点から詳しく見ていきましょう。
メリット1:従業員エンゲージメントの向上
誕生日という個人的な記念日を会社が福利厚生として祝うことは、従業員のエンゲージメントを直接的に高める効果があります。自分が組織の一員として大切にされているという実感は、仕事への熱意や貢献意欲、いわゆる「ワークエンゲージメント」を育む上で非常に重要です。会社からの心のこもったプレゼントやメッセージを受け取ることで、従業員は会社への信頼と愛着を深め、日々の業務に対してもよりポジティブな姿勢で取り組むようになります。この「感謝の可視化」は、単に物を提供する以上の価値を持ち、従業員のモチベーションを内面から引き出すきっかけとなります。結果として、自律的に会社の目標達成へ貢献しようとする主体的な人材の育成に繋がり、組織全体の活力を生み出すのです。
メリット2:人材定着と採用力強化
魅力的な福利厚生は、従業員がその会社で長く働きたいと考える大きな理由の一つとなり、人材の定着に大きく貢献します。特に、誕生祝いのようなパーソナルな配慮を示す制度は、「社員を大切にする企業文化」の象徴として、従業員の帰属意識を強固にします。これにより離職率の低下が期待できるだけでなく、採用活動においても強力なアピールポイントとなります。求職者は給与や業務内容だけでなく、働きがいや企業のカルチャーを重視する傾向が強まっています。ウェブサイトや面接で「誕生日休暇」や「記念品贈呈」といったユニークな福利厚生を紹介することは、他社との差別化を図り、優秀な人材を惹きつけるための有効なブランディング戦略となるでしょう。
メリット3:社内コミュニケーションの活性化
誕生日の福利厚生は、普段は業務上の接点しかない従業員同士のコミュニケーションを円滑にする絶好の機会を提供します。例えば、朝礼でのお祝いや、社内SNSでのアナウンスをきっかけに、「おめでとうございます」「どんなプレゼントだったんですか?」といった自然な会話が生まれます。このようなポジティブなやり取りは、部署や役職の垣根を越えた人間関係の構築を促し、職場全体の心理的安全性を高める効果があります。風通しの良い職場環境は、業務上の連携をスムーズにし、新たなアイデアの創出や問題解決の迅速化にも繋がります。誕生日という共通の話題が、組織の一体感を醸成し、より強固なチームワークを育むための潤滑油となるのです。
【税務署に認められる】誕生日プレゼントを福利厚生費にするための3つの条件
社員の誕生日祝いを経費として計上する際、最も重要なのが税務上の扱いです。適切に処理しなければ、福利厚生費として認められず、社員への「給与」として課税対象になってしまう可能性があります。これを避けるためには、国税庁が示す福利厚生費の要件を正しく理解し、それに沿った制度を設計・運用することが不可欠です。福利厚生費として認められるかどうかの判断基準は、企業の利益追求のためではなく、あくまで全従業員の労働環境改善や勤労意欲の向上を目的としているかどうかです。これから解説する「全従業員への公平性」「金額の妥当性」「現物支給の原則」という3つの条件は、この目的を担保するための具体的なルールです。これらを遵守することで、企業は税務上のリスクを回避し、健全な形で社員へ感謝を伝えることができます。
条件1:全従業員を対象とした公平な福利厚生であること
誕生日プレゼントを福利厚生費として計上するための大原則は、その制度が全従業員に対して公平に提供されることです。これは、正社員だけでなく、契約社員やパート、アルバイトなど、すべての雇用形態の従業員が含まれることを意味します。特定の役職者や部署のメンバーだけを対象としたお祝いは、税務上、福利厚生ではなく特定の個人への利益供与、すなわち給与と見なされる可能性が非常に高くなります。したがって、制度を設計する際には、役職や勤続年数に関わらず、すべての従業員が同じ基準で誕生日プレゼントを受け取れるようなルールを明確に定める必要があります。この公平性の担保こそが、従業員全体の満足度向上という福利厚生本来の目的を達成するための第一歩であり、税務上の正当性を確保する上での根幹となります。
条件2:社会通念上、常識的な金額の範囲内であること
福利厚生費として認められるためには、プレゼントの金額が社会通念上、常識的で妥当な範囲内であることが求められます。税法上で明確な上限額が規定されているわけではありませんが、一般的には1万円程度までが非課税となる一つの目安とされています。これを超えるようなあまりにも高額な品物を贈答した場合、それはもはや福利厚生の域を超え、経済的利益の供与、つまり給与課税の対象と判断されるリスクが高まります。企業としては、従業員に喜んでもらいたいという気持ちと、税務上のルールのバランスを取ることが重要です.会社の規模や業績に応じて適切な予算を設定し、その範囲内で従業員が満足できるような心のこもったプレゼントを選ぶことが、賢明な制度運用の鍵となります。
条件3:現金や換金性の高い金券ではないこと
福利厚生として支給する場合、原則として「現物支給」である必要があります。現金や、商品券、ギフトカードといった換金性の高い金券を支給すると、従業員が自由に使えるお金を渡したと見なされ、給与の一部として扱われてしまいます。その結果、所得税の課税対象となり、会社側も源泉徴収の義務が発生します。福利厚生費として非課税の恩恵を受けるためには、あくまで品物やサービスといった「モノ」や「コト」で提供することが鉄則です。このルールは、制度が従業員の生活を豊かにするための直接的な支援であり、単なる賃金の補填ではないことを明確にするためのものです。プレゼントを選ぶ際は、この点を念頭に置き、現金支給と同じ効果を持つものは避けるように注意しましょう。
福利厚生として喜ばれる!社員の誕生日に贈るプレゼントアイデア
誕生日プレゼントを福利厚生として導入する際、税務上の条件をクリアしつつ、多様な価値観を持つ従業員全員に喜んでもらうためのプレゼント選びは、担当者にとって悩ましい課題です。重要なのは、「会社からの感謝の気持ち」が伝わり、かつ従業員の私生活の負担にならないことです。例えば、従業員自身が好きなものを選べる選択肢を提供したり、普段自分では買わないような少し上質な「消えもの」を用意したりと、相手への配慮が感じられる工夫が求められます。また、福利厚生ならではの特別感を演出することも、満足度を高める上で効果的です。ここでは、これらのポイントを踏まえ、従業員の誕生日プレゼントとして人気が高く、実用的なアイデアを3つの異なるジャンルに分けて具体的にご紹介します。
選択の自由度が高い:カタログギフト・Webギフト
多様な年代や趣味を持つ従業員がいる中で、全員に満足してもらうプレゼントを選ぶのは至難の業です。そこでおすすめなのが、受け取った本人が好きな商品を選べるカタログギフトやWebギフトです。これらのギフトは、グルメ、雑貨、家電、体験チケットなど幅広いジャンルの商品が網羅されているため、従業員一人ひとりのニーズに応えやすいという大きなメリットがあります。また、会社側にとっても、予算に合わせてカタログの種類を選ぶだけでよく、在庫管理や個別のプレゼント手配といった煩雑な手間を大幅に削減できるため、運用コストの面でも効率的です。従業員の満足度と管理の手軽さを両立できるカタログギフトは、現代の働き方にマッチした、非常に合理的な福利厚生の選択肢と言えるでしょう。
感謝が伝わる定番:お菓子・グルメギフト
お菓子や少し高級なグルメギフトは、誕生日のプレゼントとして定番でありながら、根強い人気を誇ります。いわゆる「消えもの」であるため、受け取った従業員が置き場所に困ったり、好みに合わずに持て余したりする心配が少ないのが利点です。有名パティスリーの焼き菓子セットや、産地直送のフルーツ、こだわりのレトルトカレーセットなど、普段自分ではなかなか買わないような「ちょっとした贅沢」を演出できる品物を選ぶと、特別感が増し、より喜ばれるでしょう。また、従業員の家族と一緒に楽しめるという点も、グルメギフトならではの魅力です。会社からの贈り物が、従業員のプライベートな時間を豊かにすることに繋がり、家族を含めたエンゲージメント向上にも貢献します。
福利厚生ならではの特別感:体験ギフト・食事券
モノではなく「特別な時間」をプレゼントする体験ギフトや食事券は、福利厚生ならではのユニークな選択肢として非常に喜ばれます。例えば、リラクゼーションサロンのチケットや、人気レストランのペアディナー券、あるいはアウトドアアクティビティやカルチャースクールの招待券など、日常から離れてリフレッシュできる機会を提供することができます。こうした「コト消費」の贈り物は、物質的な豊かさ以上に心に残る思い出となり、仕事への新たな活力を生み出すきっかけにもなります。会社が従業員のウェルビーイング(心身ともに健康で幸福な状態)を気遣っているというメッセージが明確に伝わるため、エンゲージメント向上に絶大な効果を発揮するプレゼントと言えるでしょう。
こんな祝い方も!企業の誕生日福利厚生ユニークな導入事例3選
福利厚生としての誕生日祝いは、プレゼントを渡すだけでなく、その「祝い方」にも工夫を凝らすことで、より従業員の心に響く施策となります。他社がどのような取り組みを行い、成功を収めているのかを知ることは、自社の制度を設計する上で非常に有益なヒントになります。プレゼントの内容だけでなく、メッセージの伝え方や、休暇制度との連携など、企業のカルチャーや従業員への想いを反映させたユニークな事例は数多く存在します。ここでは、従業員のエンゲージメントと満足度を飛躍的に高めることに成功している、特徴的な3つの企業の導入事例を具体的に紹介します。これらの事例から、自社に合ったオリジナルの誕生日福利厚生を考える上でのインスピレーションを得てください。
事例1:「社長からの直筆メッセージカードとプレゼント」
従業員数50名規模のIT企業では、全社員の誕生日に社長自らが直筆のメッセージカードを贈る取り組みを続けています。プレゼントとして3,000円相当のWebカタログギフトを添えていますが、社員からは「プレゼント以上に、社長からの温かい言葉が嬉しい」という声が多く聞かれます。メッセージには、日頃の業務に対する具体的な感謝の言葉や、その社員の長所、そして今後の期待などが綴られており、一人ひとりが「しっかり見てもらえている」という安心感と自己肯定感を得る機会になっています。経営トップからのパーソナルなコミュニケーションは、組織の一体感を醸成し、エンゲージメントを格段に高める効果があり、企業の規模が比較的小さい場合に特に有効な施策と言えるでしょう。
事例2:「家族も喜ぶ誕生日ディナー券」
人材サービスを手掛ける企業では、「社員を支える家族にも感謝を伝える」というコンセプトのもと、福利厚生として1万5千円相当のペアディナー券を贈っています。この食事券は、提携している複数のレストランから社員が自由に選べる形式です。この制度の目的は、社員本人だけでなく、その配偶者やパートナー、家族とともに特別な時間を過ごしてもらうことにあります。日頃の感謝を家族へ伝える機会を会社が提供することで、ワークライフバランスを重視する企業文化を体現しています。結果として、社員の満足度はもちろんのこと、その家族からの会社への理解と信頼も深まり、長期的な人材定着に大きく貢献している好事例です。
事例3:「誕生日休暇(バースデー休暇)制度」
全国に店舗を展開する企業では、全従業員を対象に「誕生日休暇(バースデー休暇)」制度を導入しています。これは、自分の誕生月の中で好きな1日を特別休暇として取得できるというものです。プレゼントという「モノ」ではなく、「自由に使える時間」を贈るという発想が特徴です。従業員は、家族と過ごしたり、趣味に没頭したりと、思い思いの方法でリフレッシュすることができます。会社側は、休暇取得を奨励するポスターを掲示するなど、休みやすい雰囲気づくりにも注力しています。この制度は、従業員の心身の健康を気遣う企業の姿勢を明確に示し、ワークライフバランスの向上に直結するため、従業員からの支持が非常に高い福利厚生となっています。
明日から始める!誕生日祝いの福利厚生を導入する簡単3ステップ
社員のための誕生日祝い制度は、企業の規模にかかわらず、計画的に進めることでスムーズに導入することが可能です。大切なのは、目的を明確にし、自社の状況に合った無理のないルールを設計することです。福利厚生として成功させるためには、単にプレゼントを決めるだけでなく、税務上の要件を満たし、全従業員に公平で、かつ管理担当者の負担が大きくなりすぎない運用フローを確立する必要があります。これから紹介する3つのステップは、制度の企画から運用開始までを体系的に整理したものです。この手順に沿って一つずつ検討を進めていくことで、担当者は迷うことなく、効果的で持続可能な誕生日福利厚生制度を構築することができるでしょう。
ステップ1:制度のルール(対象者・予算・内容)を決める
まず初めに、誕生日福利厚生制度の根幹となるルールを具体的に決定します。最初に、福利厚生の対象者を明確に定義しましょう。前述の通り、税務上の要件を満たすためには、正社員からパート・アルバイトまで全ての従業員を対象とするのが原則です。次に、一人当たりの予算を設定します。これも社会通念上相当な金額(1万円程度が目安)の範囲で、会社の財務状況を考慮して決定します。最後に、プレゼントの具体的な内容を検討します。カタログギフトにするのか、特定の商品にするのか、あるいは休暇制度とするのか、自社の企業文化や従業員の層を考慮して最も適した形を選びます。これらの基本ルールを文書化し、社内規程として明記しておくことが、後のトラブルを防ぎ、公平な運用を担保する上で重要です。
ステップ2:プレゼントの選定と手配方法を確立する
制度の基本ルールが固まったら、次に具体的なプレゼントの選定と、それをどのように手配するかの運用フローを確立します。担当者が毎回個別にプレゼントを購入する方法は手間がかかり、非効率的です。そこでおすすめなのが、法人向けのギフトサービスや福利厚生代行サービスを活用することです。これらのサービスを利用すれば、Web上の管理画面から対象者のリストをアップロードするだけで、指定の日にちに自動でプレゼントを発送してくれるなど、手配業務を大幅に効率化できます。また、多様な価格帯のカタログギフトや商品を扱っているため、予算に応じた選定も容易です。支払いも一括で処理できるため、経理上の管理もシンプルになります。こうした外部サービスを賢く利用することが、担当者の負担を軽減し、制度を長く継続させる秘訣です。
ステップ3:社内への告知と運用開始
制度のルールと運用フローが完全に整ったら、最後に全従業員に向けて新制度の導入を正式に告知します。社内ポータルサイトや朝礼、全体会議などの場で、制度が導入される背景や目的(日頃の感謝を伝え、エンゲージEMENTを高めるため等)を丁寧に説明することが重要です。これにより、従業員は会社からのメッセージを正しく受け止め、制度への理解と共感を深めることができます。また、誰がいつ対象になるのか、プレゼントはどのように受け取るのかといった具体的な手続きについても分かりやすくアナウンスしましょう。ポジティブな雰囲気の中で制度をスタートさせることが、その後の円滑な運用と、福利厚生本来の効果を最大限に引き出すための鍵となります。お祝いムードを醸成し、会社全体で祝福する文化を作り上げていきましょう。
まとめ:誕生日の福利厚生で、社員と会社の成長を
本記事では、社員の誕生日を祝う福利厚生制度について、そのメリットから税務上の注意点、具体的なアイデア、導入ステップまでを網羅的に解説しました。この制度は、単なるコストではなく、従業員のエンゲージメントとモチベーションを高め、人材定着を促進するための極めて効果的な「投資」です。成功の鍵は、全従業員に公平であり、社会通念上妥当な金額の範囲内で、現金支給を避けるという税務上のルールを遵守することにあります。その上で、自社の文化に合った祝い方を工夫することで、会社からの感謝の気持ちがより深く伝わります。 この記事を参考に、ぜひ貴社でも誕生日福利厚生の導入を検討してみてください。社員一人ひとりを大切にする姿勢が、組織全体の活力を生み出し、ひいては企業の持続的な成長へと繋がっていくはずです。まずは小さな一歩から、社員が笑顔になる記念日施策を始めてみましょう。
【比較表】福利厚生のおすすめサービス
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| サービス名 | 特長 | 費用 | 福利厚生の内容 |
|---|---|---|---|
snaq.me office(スナックミーオフィス)
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初期費用:0円 月額費用:0円 送料・備品費:0円 商品代金:下記から選択 食べる分だけ都度決済「企業負担ゼロ」パターン 企業と従業員が一部負担する「一部負担」パターン 福利厚生費として企業が一括購入する「買取」パターン |
置き菓子やドリンクの提供 おやつ ドリンク コーヒー スイーツパン グラノーラ おつまみ プロテインバー ヴィーガン そうざい など |
オフィスコンビニTUKTUK
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要お問い合わせ ※予算に合わせて選べる3つのプランを用意 ※要望に応じたカスタマイズも可能 |
・お弁当 ・パスタ ・チャーハン ・お惣菜 ・お菓子 ・ドリンク ・おにぎり ・パン ・ヨーグルト ・豆腐バー ・アイスクリームなどの提供 ※取り扱い商品は300種類以上 |
BeeNii
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初期費用:0円 月額料金:0円 ギフト代:有料 ※月次でまとめて請求 |
記念日に合わせて自動でギフトを贈る「ギフトスケジューリングサービス」 |
Office Stand By You
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要お問い合わせ ※毎月届くスープの個数によって異なる ※64個・96個・128個から選択が可能 |
常温保存可能なスープの提供 |
| Perk |
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要お問い合わせ | さまざまなジャンルのサービスを特別価格で利用できる「割引き特典」とコンビニやカフェで利用できるチケットに交換できる「ポイント制度」を提供 |
| Resort Worx |
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要お問い合わせ |
旅行に特化した福利厚生サービス リゾートエリアの会員施設やホテルの宿泊を30~80%割引で利用可能 |
| OFFICE DE YASAI |
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要お問い合わせ | サラダやカットフルーツ、お惣菜など約140品目をオフィスに設置した冷蔵庫に常設、食事補助により従業員の健康をサポート |
| オフィスおかん |
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要お問い合わせ | 管理栄養士が監修した主食・主菜・副菜がオフィスに設置した冷蔵庫または自動販売機に届く置き型社食サービス |
| チケットレストラン |
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要お問い合わせ | 全国25万店以上の加盟飲食店で利用できる電子カード型の食事補助サービス |
| WELBOX |
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要お問い合わせ | 介護・育児・自己啓発・健康増進・旅行・エンタメなど幅広いラインナップから、企業の課題に応じてサービスを選べる |
| ライフサポート倶楽部 |
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要お問い合わせ | 宿泊・レジャーといった余暇支援から介護・育児のサポートまで幅広いメニューから自由にサービスを利用できる |
| ベネフィット・ステーション |
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Netflix得々プラン:1,850円(月額/1名) Netflixプラン:1,350円(月額/1名) 学トクプラン:1,200円(月額/1名) 得々プラン:1,000円(月額/1名) |
グルメやレジャー、ショッピングからeラーニング、育児・介護・引っ越しなどのライフイベントに関わるものまで、140万以上のサービスを勇退価格で利用できる |
| 福利厚生倶楽部 |
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要お問い合わせ | 余暇支援・日常支援・健康支援・学習支援の4軸を中心に、約12万・350万種以上のサービスを提供 |
| オフィスグリコ |
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要お問い合わせ | 職場にお菓子やドリンクなどの商品を届ける設置型サービス |
| TsugiTsugi |
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65,000円~/月 ※平日/土日、宿泊日数によって料金は異なります |
シティホテルからリゾートホテル、温泉旅館、グランピン施設など、定額で全国の宿泊施設に泊まれるサービス |
| ごちクルNow |
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初期費用:0円 月額費用:0円 配送料:0円 ※システム利用料はお弁当代に含まれます |
利用者とお弁当屋さんをつなぐ決裁システム。会社請求払いにすることで、食事補助の福利厚生として利用可能 |
| chocoZAP法人会員 |
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要お問い合わせ | chocoZAPを初めとするRIZAPの8つのブランドを特典的に利用できる、法人向け福利厚生サービス |
| yui365 |
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要お問い合わせ | 従業員の好みに合わせた世界に一つのオリジナルデジタルカタログを作成するサービス |
| セラヴィリゾート泉郷 |
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要お問い合わせ | 宿泊施設が運営する余暇支援の福利厚生サービス |
| カフェテリアHQ |
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要お問い合わせ | 数問のアンケートからAIが適したアイテムを個別提案する福利厚生サービス |
