看護師の定着率を高める福利厚生トップ10|病院・クリニック向け

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
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はじめに
「何度募集をかけても、なかなか質の高い看護師を採用できない」 「期待していた新人や若手の看護師が、数年で辞めてしまう」 「現場の看護師たちが疲弊しきっており、医療の質の低下が懸念される」
これは、今や多くの病院・クリニックの経営者様、管理部責任者様が抱える、深刻かつ喫緊の経営課題ではないでしょうか。看護師の確保と定着は、医療機関の安定経営に直結します。給与や賞与といった金銭的報酬の改善はもちろん重要ですが、それだけではもはや、激化する人材獲得競争を勝ち抜くことは困難です。
そこで今、改めてその重要性が問われているのが「福利厚生」です。特に、看護師特有の過酷な労働環境やライフステージに寄り添った福利厚生は、「この病院で長く働き続けたい」と思ってもらうための強力な武器となります。
この記事では、数多くの看護師の声と最新の業界動向に基づき、看護師の定着率向上に本当に効果のある福利厚生をランキング形式で10個厳選しました。さらに、制度を導入・設計する上での具体的なポイントや、外部サービスの賢い活用法まで、明日からのアクションに繋がる知識を網羅的に解説します。この記事を最後までお読みいただくことで、貴院が看護師から「選ばれる職場」になるための、戦略的な一手を見つけることができるはずです。
【比較表】福利厚生のおすすめサービス
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サービス名 | 特長 | 費用 | 福利厚生の内容 |
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snaq.me office(スナックミーオフィス)
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初期費用:0円 月額費用:0円 送料・備品費:0円 商品代金:下記から選択 食べる分だけ都度決済「企業負担ゼロ」パターン 企業と従業員が一部負担する「一部負担」パターン 福利厚生費として企業が一括購入する「買取」パターン |
置き菓子やドリンクの提供 おやつ ドリンク コーヒー スイーツパン グラノーラ おつまみ プロテインバー ヴィーガン そうざい など |
TUKTUK
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要お問い合わせ ※福利厚生向けの従業員割引プランあり ※定価の25%オフ、50%オフにできるプランの他、要望に合わせたカスタマイズも対応 |
お弁当や軽食、ドリンクなどの提供 ※取り扱い商品は300種類以上 |
SANU 2nd Home for Business
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初期費用:0円 月額料金:9万円~(年間宿泊日数30泊~) 宿泊時の費用:宿泊費0円、清掃費3,300円、週末料金(土曜・日曜・祝前日)5,500円/室 ※ハイシーズン料金なし |
SANU 2nd Homeのシェア別荘(保養所)の利用 |
BeeNii
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初期費用:0円 月額料金:0円 ギフト代:有料 ※月次でまとめて請求 |
記念日に合わせて自動でギフトを贈る「ギフトスケジューリングサービス」 |
GALLEIDO
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電動歯ブラシ本体無料 <スタッフ自宅への個別配送> 替え歯ブラシ1本350円(税込) <会社への一括配送> 替え歯ブラシ1本308円(税込) |
電動歯ブラシ本体無料+選べる替え歯ブラシ(スタンダード/極細/フラット/子供用) |
Perk |
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要問い合わせ | ビジネススキルの研鑚・プライベートの充実など社員の様々なニーズにフィットする1,000以上のサービスを提供 |
Resort Worx |
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要問い合わせ | トラベル体験、リゾートワークの支援 |
OFFICE DE YASAI |
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要問い合わせ |
置き型の社食サービス オフィスでやさい オフィスでごはん 健康指導・支援 |
SANU 2nd Home for Business |
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・初期費用:0円 ・年間泊数 30泊 / 90,000円(/月)~ ・清掃費(1室1滞在) 3,300円 |
保養所の利用サービス |
オフィスおかん |
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要お問い合わせ |
置き型の社食サービス おかず 副菜 汁物 ご飯・パン など |
チケットレストラン |
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要お問い合わせ | ランチが実質半額になるチケットサービス |
WELBOX |
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要お問い合わせ | 旅行、健康増進、介護、育児、自己開発、エンターテインメントなどの商品・サービスをパッケージで提供 |
ライフサポート倶楽部 |
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要お問い合わせ | 宿泊・レジャー、介護、育児などの商品・サービスをパッケージで提供 |
ベネフィット・ステーション |
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Netflix得々プラン:1,850円(月額/1名) Netflixプラン:1,350円(月額/1名) 学トクプラン:1,200円(月額/1名) 得々プラン:1,000円(月額/1名) |
グルメ、ショッピング、学習コンテンツ、育児、介護、引っ越しなどの商品・サービスをパッケージで提供 |
福利厚生倶楽部 |
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要お問い合わせ | 余暇支援、育児、介護、学習などの商品・サービスをパッケージで提供 |
オフィスグリコ |
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要お問い合わせ | グリコが提供するおかし、ドリンク、アイスの提供 |
1. なぜ今、看護師向けの福利厚生が「経営課題」なのか?
福利厚生の議論に入る前に、まず「なぜ今、看護師向けの福利厚生が、単なる職員サービスではなく『経営課題』として捉えるべきなのか」という視点を共有することが重要です。この背景を理解することが、効果的な施策を打つための第一歩となります。
1. 深刻化する看護師不足と採用競争の激化
ご存知の通り、日本は超高齢社会に突入し、医療需要は増大し続ける一方、生産年齢人口は減少の一途を辿っています。これにより、看護師の有効求人倍率は常に高い水準で推移しており、まさに「看護師の奪い合い」とも言える状況です。特に地方や中小規模の医療機関にとっては、魅力的な労働条件を提示しなければ、必要な人員を確保することさえ困難になっています。このような環境下で、給与だけで差別化するには限界があり、「働きやすさ」や「働きがい」を支える福利厚生の充実が、採用競争における強力な武器となります。
2. 高い離職率の背景にある過酷な労働環境
看護師の離職率は、依然として他の職種に比べて高い傾向にあります。その背景には、夜勤を含む不規則な勤務、高い精神的・肉体的ストレス、人の命を預かるという重責、そしてそれに見合っているとは言えない処遇など、複合的な要因が存在します。これらの課題に対し、企業が「職員の心身の健康や生活を本気で守ろうとしている」という姿勢を、福利厚生という具体的な形で示すことが、離職の連鎖を断ち切る上で不可欠です。
3. 看護師が転職先選びで「給与以上」に重視するもの
近年の看護師の転職動向を見ると、必ずしも給与額だけが決め手になっているわけではありません。「休暇の取りやすさ」「希望のキャリアを支援してくれる教育体制」「子育てと両立できる環境」といった、ワークライフバランスやキャリア形成に関わる要素を重視する傾向が強まっています。これらの要望に応える福利厚生制度は、求職中の看護師にとって、給与額以上に魅力的に映る可能性があります。
4. 福利厚生は「コスト」ではなく「戦略的投資」である
以上の点を踏まえると、看護師向けの福利厚生は、単なる支出(コスト)ではなく、組織の未来を創るための「戦略的投資」と捉えるべきです。充実した福利厚生によって職員の定着率が向上すれば、一人あたり数百万円とも言われる採用・育成コストを大幅に削減できます。また、職員満足度の向上は、医療の質の向上、ひいては患者満足度の向上にも繋がり、病院経営全体に好循環をもたらすのです。
2.【ランキング】看護師の定着率を高める福利厚生トップ10
それでは、看護師の定着に本当に効果のある福利厚生を、具体的な理由と共にランキング形式でご紹介します。これは、単なる人気投票ではなく、「生活基盤」「心身の健康」「キャリア支援」という、看護師が抱える課題を解決する視点から厳選したものです。
【1位~3位:生活基盤の安定が、安心感と定着を生む】
社員が安心して働き続けるためには、日々の暮らしを支える「生活基盤の安定」が欠かせません。特に、住まい・育児・食事といった生活の根幹に関わるサポートが充実している職場は、働く人にとって大きな安心材料となり、職場への定着率にも好影響をもたらします。
1位:住宅手当・職員寮の提供
不規則な勤務や夜勤をこなす看護師にとって、職住近接は心身の負担を大幅に軽減します。特に、地方から出てきた若手看護師にとって、経済的負担の大きい家賃補助や、安全な職員寮の提供は、生活基盤を安定させ、安心して業務に集中できる環境を整える上で絶大な効果を発揮します。これは、早期離職を防ぐ最も直接的で有効な施策の一つです。
2位:院内託児所・保育料補助
看護師は女性比率が高く、多くの職員が結婚・出産というライフイベントを迎えます。育児によるキャリアの中断は、本人にとっても組織にとっても大きな損失です。「子供を預ける場所がない」という理由での離職を防ぐ院内託児所や、保育料の補助は、優秀なママさんナースの復職と定着を強力に後押しする、極めて重要な福利厚生です。
3. 食事補助・社員食堂
多忙を極める業務の中で、看護師は食事を疎かにしがちです。栄養バランスの取れた食事を安価に提供する社員食堂や、コンビニ等で使える食事補助は、職員の健康維持に直結します。また、休憩時間に同僚と食事を共にすることは、ストレス発散やチームワーク醸成の機会にもなり、職場環境の改善にも繋がります。
【4位~6位:心身の疲弊を防ぎ、長く働き続けられる環境を】
働き続ける中で避けられないのが、心や身体への負担です。だからこそ、企業には社員の心身の健康を守り、無理なく長く働ける環境づくりが求められます。適切な休暇制度やメンタルケア、働き方の柔軟性といった取り組みは、社員の疲弊を防ぐだけでなく、職場への信頼感にもつながります。
4位:特別休暇制度(リフレッシュ休暇など)
法定の有給休暇とは別に、勤続年数に応じて数日間の連続休暇を付与するリフレッシュ休暇制度は、心身のリフレッシュに大きな効果があります。人の命を預かる緊張感の高い業務だからこそ、仕事から完全に離れてリセットする時間が必要です。これが「また頑張ろう」というモチベーションに繋がり、燃え尽き症候群を防ぎます。
5位:メンタルヘルスサポート
患者やその家族との関わりの中で、看護師は強い精神的ストレスに晒されます。専門のカウンセラーによるカウンセリングを、匿名かつ無料で受けられる窓口を設置することは、職員が一人で悩みを抱え込むことを防ぎます。心の健康を守る体制は、安心して働き続けるためのセーフティネットとなります。
6位:マッサージ・リラクゼーション補助
長時間の立ち仕事や患者の介助など、看護師の仕事は肉体的負担も大きいものです。院内にマッサージチェアを設置したり、外部の整体やリラクゼーションサロンの利用料金を補助したりする制度は、身体的な疲労回復に直接的に貢献し、職員から非常に喜ばれます。
【7位~9位:キャリアアップ支援が、向上心と帰属意識を育む】
社員の成長意欲を引き出し、組織への貢献意識を高めるには、「キャリアアップ支援」が欠かせません。スキル向上や資格取得の支援、明確なキャリアパスの提示は、社員一人ひとりの向上心を育むと同時に、「ここで働き続けたい」という帰属意識を醸成します。
7位:資格取得支援・研修費用補助
認定看護師や専門看護師など、専門性を高めたいと考える意欲的な看護師は少なくありません。資格取得にかかる費用や、学会・研修への参加費用を病院が支援する制度は、個人のスキルアップを後押しすると同時に、「職員の成長に投資してくれる病院」としての信頼を高め、帰属意識の向上に繋がります。
8位:認定看護師等への資格手当
資格取得支援とセットで導入したいのが、取得した資格に対する手当の支給です。努力して得た専門性が、給与という形で正当に評価されることは、看護師のモチベーションを大きく高めます。これが、後輩看護師のキャリア目標にもなり、組織全体の知識・技術レベルの向上にも貢献します。
9位:図書購入費補助
最新の医療知識や看護技術を学び続けるために、専門書籍の購入は不可欠です。書籍購入費用を補助する制度は、比較的低コストで導入でき、職員の学習意欲を支援する姿勢を示すことができます。
【10位:多様なニーズに応える究極の形】
10位:カフェテリアプラン 全職員に一定のポイントを付与し、用意されたメニューの中から好きな福利厚生を選べる制度です。独身の若手、子育て中の職員、ベテラン職員など、ライフステージや価値観によって求める支援は異なります。カフェテリアプランは、この多様なニーズに公平に応えることができるため、全職員の満足度を底上げする上で非常に有効な選択肢です。
3. 看護師向け福利厚生制度の最適運用ステップ【導入から改善まで】
魅力的な福利厚生制度を導入しても、その設計や運用を誤ると効果が半減します。制度導入を成功させるための、具体的な運用ステップを解説します。
STEP 1:導入前準備(ニーズ調査とKPI設定)
まず、自院の看護師が何を求めているかを正確に把握することがスタート地点です。
- ニーズ調査:匿名のアンケートを実施し、「最も拡充してほしい福利厚生は何か」「現在の福利厚生への不満は何か」といった現場のリアルな声を収集します。離職者面談の記録も貴重な情報源となります。
- KPI設定:制度導入の目的を数値化します。例えば、「1年後の看護師離職率を現状から10%低減する」「制度の年間利用率を50%以上にする」「職員満足度調査の福利厚生項目で平均点を0.5ポイント向上させる」など、具体的で測定可能な目標(KPI)を設定します。
STEP 2:制度設計とパートナー選定
調査結果とKPIに基づき、制度の具体的な中身を設計します。
- コスト試算:導入する制度の初期費用と年間のランニングコストを算出し、ROI(投資対効果)を試算します。
- 外部ベンダーの比較:自院で全てを運用するのが難しい場合は、福利厚生代行サービスを比較検討します。その際は、料金だけでなく、申請システムの使いやすさやサポート体制の質も重要な選定基準です。
STEP 3:社内周知と運用体制の構築
制度を円滑に開始し、形骸化させないための重要なステップです。
- キックオフ説明会:全看護師を対象に、制度導入の目的や背景、具体的な利用方法を丁寧に説明し、期待感を醸成します。
- マニュアル整備と窓口設置:イントラネットなどに、いつでも確認できるマニュアルやFAQを整備します。また、不明点があった際の問い合わせ窓口を明確にしておきます。
- 申請ワークフローの自動化:可能な限り、申請や承認のフローを電子化・自動化することで、職員と管理部門双方の負担を軽減します。
STEP 4:効果測定と継続的改善(PDCA)
福利厚生制度は一度作ったら終わりではありません。
- データ収集と可視化:制度ごとの利用率や部署別の申請件数などをシステムで可視化し、定期的にレビューします。
- 定性フィードバックの取得:定期的なアンケートやヒアリングで、制度への満足度や改善要望を収集します。
- 改善の実行:収集したデータを基に、人気のないメニューの見直しや、新たな制度の追加などを検討・実行します。このPDCAサイクルを回し続けることが、制度を常に価値あるものに保つ秘訣です。
4. 外部サービス活用のメリットとパートナー選定のポイント
院内託児所の設置や社員食堂の運営など、魅力的な福利厚生をすべて自院で整備するには、莫大なコストと専門知識、そして管理工数が必要となり、多くの医療機関にとって現実的ではありません。そこで有効な選択肢となるのが、外部の福利厚生代行サービスの活用です。
外部サービス活用の4大メリット
- 専門性と多様な選択肢:福利厚生のプロが提供する、全国の宿泊施設、レジャー、育児・介護、自己啓発など、自院だけでは用意できない多様なメニューを低コストで利用可能になります。
- 管理部門の工数削減:提携先との契約、利用申込の受付、精算業務、問い合わせ対応といった煩雑な業務をアウトソースでき、人事・総務担当者はコア業務に集中できます。
- コストパフォーマンス:自院で施設を所有・運営する場合に比べ、圧倒的に低コストで導入できます。多くは従業員1人あたりの月額費用で、スケールメリットにより個別に契約するより安価になります。
- リスクヘッジと持続可能性:サービスの陳腐化や担当者異動によるノウハウ喪失といったリスクがなく、常に最新で質の高いサービスを安定的に提供できます。
パートナー選定のチェックポイント
- 実績と信頼性:同規模・同業の医療機関への導入実績が豊富か。
- サポート体制:導入時のコンサルティングや、導入後のヘルプデスクは充実しているか。
- 料金の透明性:初期費用、月額費用、オプション料金などが明確か。
- システムの利便性:職員が使いやすく、管理者が状況を把握しやすいシステムか。
外部サービスは、福利厚生制度を効率的かつ効果的に強化するための賢明な経営判断となり得ます。
5. 導入前に確認すべき税務上の注意点
福利厚生制度を導入する際、決裁者・管理部責任者として必ず確認すべきなのが税務上の扱いです。要件を満たさないと、職員への給与と見なされ、源泉徴収が必要になる場合があります。ここでは、特に判断に迷いやすい3つの項目について、基本的な注意点を解説します。
1. 食事補助の非課税要件
食事補助を福利厚生費として非課税で処理するためには、国税庁が定める以下の2つの条件を両方満たす必要があります。
- 従業員が食事代の半分以上を負担していること。
- 企業(病院)の負担額が、1か月あたり3,500円(税抜)以下であること。 どちらか一方でも満たさない場合、企業負担分の全額が給与として課税されるため、厳密な運用が求められます。
2. 住宅手当・家賃補助の課税関係
看護師に人気の住宅関連の補助ですが、その提供形態によって課税関係が異なります。
- 現金で支給する住宅手当:これは給与と見なされ、課税対象となります。
- 病院が借り上げた社宅・寮を低額で貸与:一定の家賃(賃料相当額の50%以上が目安)を従業員から徴収していれば、福利厚生として扱われ、従業員は課税されません。節税効果を考えると、社宅・寮の提供は非常に有効な手段です。
3. 研修費と給与の線引き
資格取得支援や研修費用補助は、その内容によって「研修費」として非課税になるか、「給与」として課税されるかが分かれます。
- 研修費(非課税):病院の業務に直接必要な知識や技術を習得するための研修費用は、非課税の研修費として処理できます。
- 給与(課税):業務に直接関係のない資格(例えば、趣味の分野の資格など)の取得費用を補助した場合や、その支援が特定の職員に限定され、機会の均等が保たれていない場合は、給与として課税される可能性があります。
福利厚生の税務は専門的な判断を要する分野です。制度設計の際には、必ず顧問税理士などの専門家に相談し、適切な運用方法を確認することをお勧めします。
まとめ
本記事では、病院・クリニックの経営課題である「看護師の定着」を軸に、本当に効果のある福利厚生の選び方、作り方、そして活かし方を網羅的に解説しました。
看護師不足と採用競争が激化する現代において、もはや給与だけで人材を惹きつけ、定着させることは困難です。夜勤を含む過酷な勤務や高いストレスに晒される看護師たちが、「この職場で働き続けたい」と感じるためには、彼らの生活基盤、心身の健康、そしてキャリアを真にサポートする姿勢を、具体的な福利厚生という形で示すことが不可欠です。
住宅補助や院内託児所、食事補助といった生活に直結する支援から、心と体を癒すリフレッシュ施策、成長を後押しする学習支援まで、本記事で紹介したトップ10の施策は、いずれも看護師の定着率向上に直結するものです。
重要なのは、これらの施策を「コスト」ではなく「未来への戦略的投資」と捉え、自院の理念や職員のニーズに合わせて戦略的に導入することです。そして、公平性を保ち、周知を徹底し、継続的に改善していくことで、その投資効果を最大化できます。
看護師の定着は、医療の質を維持し、地域社会に貢献し続けるための生命線です。本記事が、貴院の福利厚生を見直し、看護師から「選ばれる職場」となるための一助となれば幸いです。
【比較表】福利厚生のおすすめサービス
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サービス名 | 特長 | 費用 | 福利厚生の内容 |
---|---|---|---|
snaq.me office(スナックミーオフィス)
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初期費用:0円 月額費用:0円 送料・備品費:0円 商品代金:下記から選択 食べる分だけ都度決済「企業負担ゼロ」パターン 企業と従業員が一部負担する「一部負担」パターン 福利厚生費として企業が一括購入する「買取」パターン |
置き菓子やドリンクの提供 おやつ ドリンク コーヒー スイーツパン グラノーラ おつまみ プロテインバー ヴィーガン そうざい など |
TUKTUK
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要お問い合わせ ※福利厚生向けの従業員割引プランあり ※定価の25%オフ、50%オフにできるプランの他、要望に合わせたカスタマイズも対応 |
お弁当や軽食、ドリンクなどの提供 ※取り扱い商品は300種類以上 |
SANU 2nd Home for Business
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初期費用:0円 月額料金:9万円~(年間宿泊日数30泊~) 宿泊時の費用:宿泊費0円、清掃費3,300円、週末料金(土曜・日曜・祝前日)5,500円/室 ※ハイシーズン料金なし |
SANU 2nd Homeのシェア別荘(保養所)の利用 |
BeeNii
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初期費用:0円 月額料金:0円 ギフト代:有料 ※月次でまとめて請求 |
記念日に合わせて自動でギフトを贈る「ギフトスケジューリングサービス」 |
GALLEIDO
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電動歯ブラシ本体無料 <スタッフ自宅への個別配送> 替え歯ブラシ1本350円(税込) <会社への一括配送> 替え歯ブラシ1本308円(税込) |
電動歯ブラシ本体無料+選べる替え歯ブラシ(スタンダード/極細/フラット/子供用) |
Perk |
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要問い合わせ | ビジネススキルの研鑚・プライベートの充実など社員の様々なニーズにフィットする1,000以上のサービスを提供 |
Resort Worx |
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要問い合わせ | トラベル体験、リゾートワークの支援 |
OFFICE DE YASAI |
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要問い合わせ |
置き型の社食サービス オフィスでやさい オフィスでごはん 健康指導・支援 |
SANU 2nd Home for Business |
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・初期費用:0円 ・年間泊数 30泊 / 90,000円(/月)~ ・清掃費(1室1滞在) 3,300円 |
保養所の利用サービス |
オフィスおかん |
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要お問い合わせ |
置き型の社食サービス おかず 副菜 汁物 ご飯・パン など |
チケットレストラン |
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要お問い合わせ | ランチが実質半額になるチケットサービス |
WELBOX |
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要お問い合わせ | 旅行、健康増進、介護、育児、自己開発、エンターテインメントなどの商品・サービスをパッケージで提供 |
ライフサポート倶楽部 |
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要お問い合わせ | 宿泊・レジャー、介護、育児などの商品・サービスをパッケージで提供 |
ベネフィット・ステーション |
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Netflix得々プラン:1,850円(月額/1名) Netflixプラン:1,350円(月額/1名) 学トクプラン:1,200円(月額/1名) 得々プラン:1,000円(月額/1名) |
グルメ、ショッピング、学習コンテンツ、育児、介護、引っ越しなどの商品・サービスをパッケージで提供 |
福利厚生倶楽部 |
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要お問い合わせ | 余暇支援、育児、介護、学習などの商品・サービスをパッケージで提供 |
オフィスグリコ |
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要お問い合わせ | グリコが提供するおかし、ドリンク、アイスの提供 |