BPOサービスと派遣の違いとは?メリット・デメリットから導入判断まで徹底解説!

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
業務効率化や人手不足対策として注目を集めている「BPOサービス」と「人材派遣」。どちらも外部リソースを活用する手段ですが、仕組みや適した業務は大きく異なります。「どちらを選べばいいのか分からない」とお悩みの企業担当者も多いはず。本記事では、BPOと派遣の違いやメリット・デメリット、導入時の判断ポイントを詳しく解説し、最適な選択のヒントを提供します。
【比較】おすすめのBPOサービス一覧
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会社名 | 特長 | 費用 | 依頼できる主な業務 | 無料トライアル |
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BPOテクノロジー株式会社
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・PLAN10(10時間/月):32,780円(税込) ・PLAN20(20時間/月):65,560円(税込) ・PLAN30(30時間/月):97,350円(税込) ・PLAN50(50時間/月):143,000円(税込) ※10時間ごとに対応が可能 ※翌月に繰り越せるプランもあり |
・経理 ・秘書/総務 ・人事 (採用/労務) ・Webサイト運用 ・翻訳 ・マーケティング ・デザイン ・発送などのオフライン作業 ・その他PCでできる業務全般 |
あり ※利用期間1週間(内2時間) |
ファイブスターネット株式会社
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【初めてのお申し込みで月額利用料金がリーズナブルに!】 ライトプラン(3カ月契約):93,000円(税別) べーシックプラン(6カ月契約):81,000円(税別) プレミアムプラン(12カ月契約):72,000円(税別) カスタマイズプラン:要お問い合わせ ※全プラン共通メニュー:実働時間30時間~/月 |
・秘書業務 ・経理 ・Webサイト運用 ・人事 ・営業アシスタント ・営業事務 ・採用業務 ・資料作成 ・SNS運用 ・マーケティング ・お電話一次受付代行 ・郵送準備などのオフライン業務 その他アシスタント業務 |
あり ※利用期間1週間(計3時間) |
株式会社ニット
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初めてのお客様には「トライアルプラン」もあり チームプラン:10万円(/30時間)、15万円(/45時間) 1名専属プラン:15万円(/45時間)、20万円(/60時間) |
・営業事務 ・秘書・総務・翻訳 ・経理 ・人事・労務・採用 ・マーケティング ・広報 ・ECサイト運用 ・資料作成 その他、オンラインで完結できる業務に幅広く対応 |
要お問い合わせ |
株式会社Enigol |
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月額90,000円~ |
・スケジュール調整 ・メール対応 ・リサーチ調査 ・データ入力・データ編集 ・翻訳 など |
無 |
トランスコスモス株式会社 |
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要お問い合わせ |
・セールスバックオフィスサービス ・コーポレートバックオフィスサービス ・SCMバックオフィスサービス ・金融・公共向けバックオフィスサービス など |
要お問い合わせ |
株式会社パソナ |
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要お問い合わせ |
・カスタマーサポート ・人事・労務 ・受付 ・営業・販売 ・営業事務・受発注 など |
要お問い合わせ |
凸版印刷株式会社 |
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要お問い合わせ |
・DM発送代行 ・コンタクトセンター ・書類チェックシステム ・キャンペーン事務局 ・EC運営 など |
要お問い合わせ |
株式会社ネオキャリア |
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要お問い合わせ |
・データ入力 ・DM送付代行 ・カスタマーサポート・問い合わせ対応 ・テクニカルサポート ・キャンペーン事務局 など |
要お問い合わせ |
株式会社キャスター |
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要お問い合わせ |
・問い合わせ代行 ・架電・メール代行 ・オンボーディング代行 ・データ入力 ・レポート作成 など |
要お問い合わせ |
アデコ株式会社 |
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要お問い合わせ |
・シェアード事務 ・受注センター ・コールセンター ・ルート営業 ・企業受付 など |
要お問い合わせ |
株式会社TMJ |
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要お問い合わせ |
・経費精算・伝票処理 ・採用・面接・研修 ・給与・勤怠管理 ・受付・代表電話窓口 ・契約書管理 など |
要お問い合わせ |
アルティウスリンク株式会社 |
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要お問い合わせ | ・カスタマーサポート ・アウトバウンドコール ・インサイドセールス ・テクニカルサポート ・社内ヘルプデスク など | 要お問い合わせ |
株式会社ベルシステム24 |
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要お問い合わせ |
・CRMコンサルティング業務 ・セールス・マーケティング業務 ・コンタクトセンター業務 ・バックオフィス業務 など |
有 |
株式会社コンフィデンス |
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要お問い合わせ |
・新規事業立ち上げ代行 ・営業一括代行 ・事業再構築代行 ・TELアポ代行 ・ナーチャリング代行 など |
要お問い合わせ |
この記事の目次はこちら
BPOとは?
BPO(Business Process Outsourcing)とは、企業の業務の一部または全体を外部の専門業者に委託するビジネスモデルです。主に人事、経理、カスタマーサポート、IT運用などの定型業務を対象とし、業務効率化やコスト削減、コア業務への集中を図る目的で導入されます。
BPOサービスと派遣の違いとは?
BPOサービスと派遣は、業務の外部委託という点では共通していますが、契約形態や管理責任、提供される価値が大きく異なります。まずは両者の基本的な違いを整理しましょう。
BPOサービスとは?基本的な仕組みと特徴
BPO(Business Process Outsourcing)サービスとは、企業の特定業務を外部の専門業者に包括的に委託する仕組みです。バックオフィス業務やカスタマーサポートなど、業務の設計から運用、改善までを一括で担います。業務品質の向上やコスト削減が期待でき、ノンコア業務の最適化に有効です。
派遣との違いはどこにあるのか
人材派遣は、企業が必要な人材を派遣会社から一時的に受け入れる形態です。業務指示やマネジメントは企業が行い、契約は労働者ではなく派遣会社と結びます。一方、BPOは成果物ベースの業務委託で、業務の管理や成果責任も委託先が担います。この管理主体の違いが、両者の本質的な差です。
業務委託・請負・派遣との使い分け方
使い分けのポイントは「業務の性質と管理体制」です。ルーチン化された定型業務はBPOに適しており、短期的・専門的な人手が必要な場合は派遣が有効です。開発プロジェクトやクリエイティブ業務では、請負契約が選ばれることもあります。目的に応じて柔軟に使い分けましょう。
BPOサービスのメリット
BPOサービスを導入することで、企業はノンコア業務から解放され、経営資源をコア領域に集中させることができます。以下に、代表的なメリットを紹介します。
業務効率化と専門性の向上
BPO業者は特定業務のプロフェッショナルであるため、自社内で処理するよりも高効率かつ高品質に業務を遂行できます。業務プロセスの標準化や自動化も進み、全体の生産性が向上します。
コスト削減と固定費の変動費化
人件費や教育費、設備投資などの固定費を外部委託によって変動費に切り替えることができるため、経営の柔軟性が高まります。業務量に応じた課金体系を選べる点も魅力です。
コア業務への集中と戦略性の強化
BPOによって定型業務を外部化することで、社内リソースを経営戦略や企画、営業といったコア業務に集中させることができます。これにより、企業競争力の向上が期待できます。
BPOサービスのデメリット
BPOは非常に便利な仕組みですが、導入にあたってはデメリットやリスクも存在します。以下の点を事前に理解し、対策を講じることが成功のカギとなります。
ノウハウの社内蓄積が難しい
業務を外部に任せきりにすることで、自社内に業務知識が蓄積されにくくなります。万が一委託先の変更が必要になった場合、移行の負荷が高くなるリスクがあります。
委託先とのコミュニケーションコスト
BPOは業務ごとに成果を求める契約ですが、運用にあたっては綿密な指示・報告・調整が必要です。特に初期段階では社内の担当者の業務負荷が増加することもあります。
ベンダー選定の失敗リスク
業者選定を誤ると、期待した成果が得られないだけでなく、業務の品質低下や情報漏えいリスクにもつながります。導入前に実績や体制、セキュリティ対応を十分にチェックしましょう。
BPOサービスと派遣の比較表(一覧での違いまとめ)
ここまででBPOサービスと派遣のそれぞれの特徴を理解してきましたが、実際の違いを一目で把握したい方も多いでしょう。以下に、両者の主な違いを一覧表でまとめましたので、導入検討時の参考にしてください。
項目 | BPOサービス | 人材派遣 |
管理責任 | 委託先(業務単位) | 企業(業務指示) |
契約形態 | 業務委託契約 | 労働者派遣契約 |
成果責任 | 委託先が持つ | 企業が持つ |
対象業務 | 定型・ルーチン業務 | 短期・専門業務 |
運用コスト | 一定だが管理不要 | 時給ベースで変動 |
ノウハウ蓄積 | 外部に蓄積 | 一部社内に残る |
自社に合うのはBPOサービス?派遣?
実際に導入する際、BPOと派遣のどちらが自社に合っているのかは、業務内容や目的によって異なります。以下の視点から検討してみましょう。
BPOサービスが向いている業務
・データ入力
・経理処理
・カスタマーサポート
など、マニュアル化・定型化が可能で、業務全体を任せたい場合はBPOが最適です。業務設計から運用、継続的な改善までを一任できるため、社内の負荷軽減にもつながります。
派遣が向いているケース
・短期的な繁忙期対応
・専門スキルを持つ人材の一時的確保
など、管理は自社で行いたい場合に適しています。特に、急な人員補填や産休・育休代替などに柔軟に対応できる点が大きな利点です。
導入判断のチェックポイント
導入時には以下の点をチェックしましょう。
- 業務の属人性
- コスト管理のしやすさ
- 外部委託に対する社内の許容度
- セキュリティ要件の有無
これらをもとに判断することで、失敗を避けることができます。
BPOサービス・派遣を導入する際の注意点
外部リソースを導入する際には、トラブルを未然に防ぐための注意点を理解しておくことが重要です。契約内容や情報管理の観点から、以下のポイントを押さえましょう。
委託範囲の明確化
BPOにせよ派遣にせよ、契約書には「どこからどこまでが委託範囲か」を明確に記載する必要があります。不明確な点があると、責任の所在が曖昧になり、トラブルに発展するリスクが高まります。
情報セキュリティの確保
特に個人情報や機密データを扱う業務では、セキュリティ体制の整った委託先を選ぶことが必須です。ISMS取得やデータアクセス制限の仕組みなども確認しましょう。
法的リスクと契約上の注意点
労働者派遣法や個人情報保護法など、法令遵守が求められる領域です。特に人材派遣の場合、契約更新や派遣期間制限にも注意が必要です。
BPOサービスと派遣の導入費用・コスト比較
コスト面での違いは、導入判断に大きな影響を与えるポイントです。BPOサービスと派遣それぞれの費用構造や相場感を押さえておきましょう。
BPO導入時の初期費用・運用費用
BPOサービスは、導入設計に一定の初期費用がかかる場合がありますが、運用中のコストは定額制で安定しやすいのが特徴です。運用体制や改善提案も含まれることが多く、長期的にはコストパフォーマンスが良好です。
派遣の料金体系と相場感
派遣は1時間あたりの単価(例:2,000円〜3,000円)が基準となり、勤務時間に応じて料金が発生します。短期活用ではコストを抑えやすいですが、長期利用では累積コストが膨らみやすい点に注意が必要です。
費用対効果の比較
BPOはトータルの業務効率と品質改善を評価しやすく、派遣は即効性と柔軟性が強みです。目的に応じて費用対効果を判断することが重要です。
BPOサービスと派遣の活用事例
実際の企業では、BPOと派遣をどのように活用しているのでしょうか。具体的な導入事例を見ることで、導入後のイメージが湧きやすくなります。
バックオフィス業務でのBPO活用例
ある企業では、経理・請求業務をBPO化したことで、月間100時間以上の業務削減を実現。ミスの減少や従業員満足度の向上も確認されました。ノンコア業務の外部化が戦略的成果を生み出しています。
一時的な繁忙対応に派遣を活用した事例
繁忙期のコールセンター対応要員として、派遣スタッフを3ヶ月限定で活用した企業では、短期間での即戦力確保に成功。社員への負担軽減にもつながりました。
ハイブリッド導入(BPO+派遣)の成功事例
IT企業では、マスターデータ管理をBPOに委託しつつ、プロジェクト単位で専門人材を派遣で確保。固定業務と変動業務を柔軟に分担することで、全体の業務最適化が図られています。
BPOサービス・派遣を提供する会社の選び方
外部リソース導入の成功は、パートナー企業の選定にかかっています。以下の観点で、信頼できるBPO・派遣会社を選びましょう。
業務対応力・専門性の確認
自社業務に合ったスキル・知見を持っているか、業界理解があるかが重要です。問い合わせ時の対応レベルも判断材料となります。
教育・サポート体制の比較
派遣会社の場合、登録スタッフのスキル教育が行き届いているかを確認しましょう。BPOならば、運用後の定期的な改善提案があるかどうかが鍵です。
実績や導入企業数のチェック
過去の取引実績や導入先企業の業種・規模を見ることで、安心して任せられるか判断できます。導入事例が明示されている会社は信頼度が高い傾向です。
まとめ
BPOサービスと派遣は、企業の課題や目的に応じて最適な選択肢が異なります。本記事で紹介した違いや判断ポイント、費用感を参考に、自社の状況に合った導入方法を検討してみてください。信頼できる外部パートナーと連携することで、業務効率化や生産性向上に大きく貢献できます。