BtoBサービス、SaaS、IT製品を徹底比較!企業のDX推進、課題を解決!

SFA JOURNAL by ネクストSFA

更新日:2025/01/08 

中小企業のBPOサービス導入のよくある失敗と対策! 導入時に押さえておくべきポイントについても紹介

小島 伸介

【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介

株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。

「人材不足で困っている」「業務効率が上がらない」「コストを削減したい」といった悩みを抱えている中小企業の経営者や担当者の方であれば、BPOサービスの導入も検討されているのではないでしょうか。

BPOサービスは業務の一部を外部に委託し、人材不足の解消や業務効率の向上、コスト削減など、さまざまな効果が期待できるサービスです。しかし、BPOサービスを最大限に活用するためには、導入する際にいくつかの注意点があります。

本記事では、中小企業がBPOサービスを導入する際に陥りやすい失敗例とその対策、そして導入時に押さえておくべきポイントを紹介します。BPOサービス導入のリスクを理解し、適切な準備と対策を講じましょう。

【比較】おすすめのBPOサービス一覧

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トランスコスモス株式会社
  • BPOとITを掛け合わせたEnd to Endのサービス
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要お問い合わせ ・セールスバックオフィスサービス
・コーポレートバックオフィスサービス
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株式会社パソナ
  • BPOコンサルタントが業務調査から運用・改善までサポート
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要お問い合わせ ・カスタマーサポート
・人事・労務
・受付
・営業・販売
・営業事務・受発注 など
要お問い合わせ
凸版印刷株式会社
  • 1990年後半から現在まで積み重ねられた事業ノウハウと実績
  • コンタクトセンターやDM発送代行など幅広い業務に対応
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要お問い合わせ ・DM発送代行
・コンタクトセンター
・書類チェックシステム
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・EC運営 など
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株式会社ネオキャリア
  • 業界・業種問わず3,000社以上の実績と経験
  • 各種認証や監視カメラによる入退室管理など万全のセキュリティ対策
要お問い合わせ ・データ入力
・DM送付代行
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株式会社キャスター
  • ChatworkやSlackなど多様なコミュニケーションツールに対応
  • ファイリングや名刺スキャンなど一部のオフライン業務も依頼可能
要お問い合わせ ・問い合わせ代行
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・データ入力
・レポート作成 など
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アデコ株式会社
  • 25年間で12,000件以上の契約実績
  • 社内認定資格を持つSVが800人以上在籍
  • プライバシーマークやISMS認証を取得しているから安心のセキュリティ
要お問い合わせ ・シェアード事務
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・ルート営業
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株式会社TMJ
  • 経理・人事・総務の定型業務を中心にアウトソーシング化して業務負担を軽減
  • 業務やプロセスを見直して属人化を防ぎ、業務の標準化を叶える
要お問い合わせ ・経費精算・伝票処理
・採用・面接・研修
・給与・勤怠管理
・受付・代表電話窓口
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アルティウスリンク株式会社
  • ヒトとデジタルを組み合わせたBPOサービスでカスタマーサポートの負担を減らす
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株式会社ベルシステム24
  • 創業から40年にわたって多様な業界・業種を問わず1,300社もの業務に携わってきた実績
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  • 新規事業から大手企業まで1,050社以上の導入実績
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要お問い合わせ ・新規事業立ち上げ代行
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【基礎知識】BPOサービスとは?

BPOサービスは「BusinessProcessOutsourcing(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」の略称であり、企業活動における業務プロセスの一部、あるいは全部を外部の専門業者に委託することです。かつては主に大企業で導入されていましたが、近年ではスタートアップ企業や中小企業でも導入事例が増えています。

BPOサービスでは、自社にノウハウがない業務や、コア業務を支えるノンコア業務の一部を専門業者に委託できます。一部の業務を専門業者に委託することで、限られた社内リソースをコア業務に集中させることが可能となり、より効率的で高品質な業務遂行を実現できます。結果的に、顧客への提供価値向上にもつながるのです。

BPOサービスとアウトソーシングの違い

BPOサービスとアウトソーシングはどちらも外部に業務を委託するという点では共通していますが、その範囲や目的が異なります。

アウトソーシングは、特定の業務を外部に委託するサービスです。例えば、データ入力、資料作成、ウェブサイト制作など、比較的限定的な業務を委託する場合に利用されます。

一方、BPOサービスは業務プロセス全体を外部に委託するサービスです。例えば、給与計算業務をBPOサービスに委託する場合、給与計算だけでなく、勤怠管理、社会保険手続き、年末調整など、給与計算に関わる業務プロセス全体を委託することになります。

このように、BPOサービスはアウトソーシングよりも広範囲な業務を委託できます。業務プロセス全体の改善や、効率化を目的としている点が大きな違いです。

中小企業がBPOサービス導入でよくある失敗と対策

中小企業にとってBPOサービスの導入は、業務効率化やコスト削減を実現するための有効な手段です。しかし、導入を成功させるためには、事前に起こりうるリスクを理解し、適切な対策を講じる必要があります。

そこで、ここからは、中小企業がBPOサービス導入で陥りやすい、以下5つの失敗例を紹介します。

  • BPO導入を推進する部門と現場で認識のズレがある
  • コア業務を外注してしまって自社の魅力が失われる
  • 社内での確認作業が増えてコストが上昇する
  • BPOベンダーとのコミュニケーション・連携がうまく取れない
  • 委託業務の詳細や業務プロセスが分かる社員が社内にいなくなる

失敗例を把握し、事前に必要な対策を講じることができれば、BPOサービス導入を成功に導けるでしょう。

失敗1.BPO導入を推進する部門と現場で認識のズレがある

多くの中小企業では、BPOサービスの導入は業務の効率化や課題解決を図りたい経営陣や経営企画部門が主導して進めます。しかし、実際にBPOサービスを利用し、日々の業務を行うのは現場です。経営陣がBPO導入のメリットばかりを重視して導入を進めてしまうと、現場の担当者との間に認識のズレが生じ、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。

経営層と現場の認識のズレは、現場従業員の反発や不満の蓄積につながり、課題解決に現場の協力を得ることが難しくなります。また、認識の不一致によってリソースの無駄が発生したり、業務効率が低下したりする可能性も懸念されます。

BPOサービス導入を成功させるためには、担当部署と協力して導入計画を行う必要があります。「何をどこまで依頼するのか」を明確にし、しっかりとすり合わせましょう。

失敗2.コア業務を外注してしまって自社の魅力が失われる

BPOサービスの導入には、コスト削減や業務効率化など、さまざまなメリットがあります。しかし、すべての業務を外部に委託するのが最適な選択とは限りません。

特に注意が必要なのはコア業務です。コア業務は、その企業独自のノウハウやスキルが求められる場合が多く、他社との差別化を図る上で重要な要素です。外部に委託すれば品質が低下し、会社としての魅力や独自性が失われてしまう危険性があります。また、ノウハウが外部に流出するリスクもあるでしょう。

BPOサービスを導入する際は、コア業務とノンコア業務を明確に区別することが重要です。コア業務は社内リソースを活用し、ノンコア業務や社内にノウハウがない業務に関してBPOサービスを効率化するのがよいでしょう。

失敗3.社内での確認作業が増えてコストが上昇する

BPOサービスを導入して一部の業務を外部に委託すれば、人件費や時間などのコスト削減が見込めます。しかし、導入の仕方によっては、かえってコストが増加してしまうケースがあります。その代表的な例が、社内での確認作業の増加です。

BPOサービスに委託した業務の進捗状況や品質を確認するために、社内で多くの確認作業が発生し、結果としてコストが増加してしまうことがあります。特に、BPOサービス導入初期は業務プロセスが安定しておらず、アウトソーシングスタッフとの連携も不慣れなため、確認作業に多くの時間や労力がかかります。

また、属人性が強い業務や詳細な独自ルールが決まっている業務は、社内でのチェックのほか、マニュアル作成にも多くのコストがかかります。BPOサービスを導入することで、人件費などの金銭的なコストが割高になってしまうケースも少なくありません。

BPOサービスを導入する際は、導入によって発生する可能性のあるコスト増加要因についても考慮することが重要です。そのためにも、業務の標準化・マニュアル化を進め、社内担当者とBPOベンダーの担当者間の連携を強化するとよいでしょう。

失敗4.BPOベンダーとのコミュニケーション・連携がうまく取れない

BPOベンダーとのコミュニケーション不足や連携不足が原因で、トラブルに発展することもあります。具体的には、自社の業務内容や要望をBPOベンダーに正確に伝えられず、期待していた業務を実施してもらえなかったり、経理処理に不備が生じる、経営状況を正確に把握できないなどのケースです。

特に、税理士や社労士など既に士業に委託している業務がある場合、BPOベンダーと3者間でコミュニケーションを取らなければならず、より多くの時間やコストがかかる可能性があります。

業務上の問題が発生した場合でもすぐ連携できるよう、BPOベンダーと良好な関係を築き、小まめにコミュニケーションをとることが重要です。

失敗5.委託業務の詳細や業務プロセスが分かる社員が社内にいなくなる

BPOサービスを導入する際、BPOベンダーにすべてを任せきりにしてしまう行為は危険です。丸投げによって業務プロセスがブラックボックス化し、多くの問題を引き起こす可能性があります。

例えば、BPOベンダー任せにしてしまうと業務が適切に遂行されているか、業務の品質が保たれているか、セキュリティ対策は万全かなどを社内でチェックするのが困難になります。また、委託した業務内容やプロセスを把握している社員がいなくなると、社内に業務を戻したい場合、ノウハウが失われているため対応は難しくなるでしょう。

このような問題を避けるためには、BPOベンダーに丸投げするのではなく、社内に管理者を置き、指示やチェックなど主体的にBPOサービスを管理していく必要があります。具体的には、BPOサービスの管理責任者を明確にすることが重要です。そして、その責任者に、自社から自発的にBPOベンダーに指示を出したり、業務をチェックしたりする役割を担ってもらうようにしましょう。このとき、管理者としての責任の所在を確定させておくことも重要です。

中小企業がBPOサービスを導入するときに押さえておくべきポイント

BPOサービスの導入は、中小企業にとって業務効率化やコスト削減を実現する有効な手段となります。しかし、導入を成功させるためには、事前にいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

押さえておくべきポイントは、以下の5つです。

  • BPOサービスで解決したい課題・導入の目的を明確にする
  • 事前にシステム・資料をクラウド化しておく
  • 個人のナレッジをマニュアル化して暗黙知を形式知に変えておく
  • セキュリティ対策を強化する
  • 委託する業務は慎重に選定する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

BPOサービスで解決したい課題・導入の目的を明確にする

BPOサービスを導入する前に、自社が抱える課題を明確にすることが重要です。

「コストを削減したい」「業務を効率化したい」など漠然とした考えだけでは、最適なBPOサービスを選べません。自社のニーズに合わないBPOベンダーを選んでしまうと、希望する品質のサービスを受けられなかったり、コミュニケーションコストが増加したりする可能性があります。

まずは、現状における課題や問題点を洗い出し、BPOサービスを導入する目的や導入後の理想の結果を具体的に考えてみましょう。課題や目的が明確になっていれば、BPOベンター選びの具体的な判断基準も自然と見えてくるはずです。

事前にシステム・資料をクラウド化しておく

BPOサービスをスムーズに導入する際には、事前にシステムや資料をクラウド化、少なくともペーパーレス化しておくことが重要です。

すべてのシステムや資料がアナログな状態だと、BPOベンダーは自社に赴いて、紙の資料を直接確認しなければなりません。そもそも、自社に訪問できる距離にいるBPOベンダーのスタッフが在籍しているかも分からないため、物理的に訪問してもらうこと事態が簡単ではないでしょう。

システムや資料がクラウド化されていれば、BPOベンダーはいつでも、どこからでも必要な情報にアクセスできるようになります。同じオフィスで仕事をしているかのように、スムーズに情報共有や連携を進められるので、BPOサービスの効果を最大限に引き出せます。

個人のナレッジをマニュアル化しておく

個人のナレッジのマニュアル化も重要です。多くの中小企業では、長年培ってきた経験やノウハウが、個々の社員の頭の中に蓄積されています。これは「暗黙知」と呼ばれ、企業の貴重な財産である一方、共有や継承が難しいという側面も持ち合わせています。中小企業では、業務に当たる人数が少なく、マニュアルがなくても業務が進められるため、マニュアルの整備も遅れがちです。

しかし、BPOサービス導入を検討する際、暗黙知を放置したままでは、ベンダー側の業務に抜けが生じることになります。BPOベンダーに業務内容がうまく伝わらず、導入に時間がかかったり、ミスが発生したりする可能性があります。

そこで、BPOサービス導入前にナレッジマネジメントを導入し、個々のナレッジを組織全体で標準化することをおすすめします。ナレッジマネジメントとは、組織全体の知識やノウハウを共有し、活用することで、業務効率の向上や競争力強化を図るための取り組みです。個人の頭の中にある「暗黙知」を、誰でも理解・活用できる「形式知」に変換し、組織全体で共有することが重要となります。

セキュリティ対策を強化する

BPOサービスを導入する際は、顧客情報や財務情報など、企業の重要な情報を外部に預けることになるためセキュリティ対策の強化が必須です。セキュリティ対策が不十分なままBPOサービスを導入してしまうと、顧客情報や企業秘密などが外部に漏えいしてしまう恐れがあります。

中小企業であっても、もし大規模な情報漏えいが怒れば、会社のイメージや企業価値、顧客からの信用は下がります。また、BPOベンダーのシステムがウイルスに感染すれば、自社のシステムにも被害が及ぶ可能性もあるでしょう。

BPOベンダー選定の際には、セキュリティ対策体制が整っているか、品質の高いBPOサービスのセキュリティポリシーが設定されているかを確認しましょう。加えて、BPOベンダーと機密保持契約を締結し、情報漏えい時の責任を明確化しておくのも重要です。

委託する業務は慎重に選定する

BPOサービスを導入する際は、どの業務を委託するか慎重に選定する必要があります。すべての業務をBPOサービスに委託してしまうと、コスト増加や品質低下、競争力低下などのリスクを伴います。外部に委託する業務は、主にコア業務を支える間接的な業務=ノンコア業務を中心に選定しましょう。

BPOサービスへの委託に適している業務の特徴は、以下の通りです。

  • 社内にノウハウがない業務
  • 外部に任せることで社内で大きなコストが発生しない業務
  • 導入リスクや負担の少ない業務
  • 定型化しやすい業務
  • 専門的な判断が不要な業務

これらを踏まえ、BPOサービスに依頼されやすい業務と、依頼しない方がよい業務を見てみましょう。

BPOサービスに依頼されやすい業務BPOサービスに依頼しない方がよい業務
・総務
・人事
・経理
・IT
・マーケティング
・電話営業
・コールセンター
・カスタマーセンター など
・顧客対応業務
・戦略企画
・機密情報にかかわる業務
・クリエイティブ業務
・人材育成/研修
・技術開発
・人事評価
・法務業務 など

まとめ

BPOサービスは、業務効率化やコスト削減、人材不足解消など、中小企業にとって多くのメリットをもたらします。導入を成功させるためには、事前の十分な準備と適切なBPOベンダー選びが重要です。

BPOサービスの選び方やおすすめのBPOベンダーについて知りたい方は、ぜひ「【2024年最新比較表あり】おすすめのBPOサービス9選!導入するメリットや選び方も解説」の記事もご覧ください。おすすめ企業の具体的なサービス内容や特徴、機能、価格を一覧表で確認できます。自社に最適なBPOサービスを選び、導入を成功させるために、ぜひ参考にしてください。

【2025年最新比較表あり】おすすめのBPOサービス9選! 導入するメリットや選び方も解説

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