介護ソフトの料金相場はどのくらい? 導入コストと月額料金の目安
【監修】株式会社ジオコード 管理部長
小島 伸介
株式会社ジオコード入社後、Web広告・制作・SEOなどの事業責任者を歴任。
上場準備から上場まで対応した経験を生かし、サービス品質の改善を統括する品質管理課を立ち上げ。その後、総務人事・経理財務・情報システム部門を管掌する管理部長に就任。
介護ソフトとは、介護施設やサービスを提供する事業所において、デジタル化を実現する総合的なシステムです。介護請求から記録、ケアプラン作成、利用者情報の共有までさまざまな幅広い業務をカバーしてくれます。
介護ソフトは、厚労省のICT導入支援事業の対象に設定されており、介護現場の業務効率化における重要なツールとして注目されています。
介護ソフトの種類や性能はさまざまであり、料金形態も異なります。
本記事では介護ソフトの導入にかかる料金相場やランニングコストなどを解説します。導入に必要な料金を事前に確認して、性能や利用期間なども考慮した上で、自社に合った介護ソフトを選びましょう。
【比較】おすすめの介護ソフト一覧
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サービス名 | 特長 | 費用 | サポート体制 |
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エヌ・デーソフトウェア株式会社 |
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要お問い合わせ | Web操作説明、訪問操作説明、コールセンター |
株式会社エス・エム・エス |
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初期費用無料 基本利用料1,000円~ |
データ移行無料、電話・オンライン・訪問サポート、動画マニュアル |
株式会社ワイズマン |
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要お問い合わせ | 専用サポートサイト、通信サポート |
株式会社カナミックネットワーク |
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要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
株式会社日本コンピュータコンサルタント |
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要お問い合わせ | データ移行、訪問サポート、サポートセンター、セミナー、操作説明会 |
株式会社 LITALICO |
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月額9,800円~ | 要お問い合わせ |
プラスワンソリューションズ株式会社 |
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初期費用無料 月額5,000円~ |
介護事務管理士有資格者による電話サポート |
株式会社インタートラスト |
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月額7,800円~ | カスタマーセンター |
株式会社グッドツリー |
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要お問い合わせ | 電話サポート、データ移行(有料) |
この記事の目次はこちら
介護ソフトの料金体系を紹介
介護ソフトの料金体系は基本的には以下の通りです。
- 基本料金
- オプション料金
- 保守料金(介護ソフトによる)
ここではそれぞれの料金体系を詳しく解説しています。これから導入を検討している方は参考にしてください。
基本料金
クラウド型介護ソフトの料金体系には、月額や年額が固定の「定額制」と、アカウント数や利用者数に応じて変動する「従量課金制」の2種類があります。
定額制は支払う金額が月や年単位で決まっているため、分かりやすいのが特徴です。一方従量課金制は、事業規模が小さい創業期の場合はアカウント数や利用者数が少ないため費用を抑えられます。
しかし事業規模が拡大するに連れて、ランニングコストがかかり負担が大きくなってしまう可能性があります。介護ソフトを導入する際は、長期的な視点で料金プランを選択しましょう。
オプション料金
オプション料金とは、介護ソフトの基本機能以外の追加機能を利用する際に発生する費用を指します。計画書作成や記録入力、請求などの標準機能は基本料金に含まれており、これらの機能で業務が十分に遂行できる場合は追加費用は不要です。
ただしリハビリテーション計画書や栄養ケア、口腔ケアに関する専門的な機能を利用したい場合は、それぞれの機能に応じたオプション料金が必要となります。導入検討時には事業所の規模やサービス内容、将来的な展開を考慮し、費用対効果を十分に精査することが大切です。
介護ソフトごとに備わっている標準機能に加えて、オプション機能を追加した方がよいかどうかを見極めましょう。
保守料金を設定しているソフトもある
保守料金とは、介護ソフトを正常に維持するために必要なメンテナンス費用のことです。利用する介護ソフトによっては、基本料金とは別に保守料金がかかることがあります。
またインストール型のソフトでは介護ソフト自体の保守料金に加えて、導入しているパソコンやサーバーの保守料金も必要となるケースがあります。
トラブルなく利用するためにメンテナンスは欠かせないため、介護ソフトを導入する際は、保守料金も費用計画に含めておくことが大切です。
【クラウド型・オンプレミス型別】介護ソフトの料金相場
介護ソフトには大きく分けて「クラウド型」と「オンプレミス型(インストール型)」があります。クラウド型とは、インターネット環境があればいつ・どこからでも利用可能なソフトウェアのことを指します。
一方オンプレミス型(インストール型)は社内にサーバーや通信回線、システムを構築するため、インターネット環境がなくても利用できるソフトウェアです。
クラウド型とオンプレミス型(インストール型)の介護ソフトにおける料金相場と、特徴をそれぞれ表にまとめて紹介します。
クラウド型 | オンプレミス型(インストール型) | |
料金相場 | 月額数千円~数万円程度 | 初期費用100万円~(カスタマイズの内容による) |
特徴 | ・場所を選ばずに利用可能 ・バージョンアップやメンテナンスをしなくても最新版を使用できる ・ランニングコストがかかる | ・事業所や施設に合わせたカスタマイズができる ・リース契約も可能 ・ランニングコストが不要 |
どちらのタイプにしようか悩んでいる場合は、メリットデメリットも含めて比較し、選定してみてください。
クラウド型(月額制)
クラウド型の介護ソフトにおけるメリット・デメリットとして、主に以下の内容が挙げられます。
メリット | デメリット |
・初期費用無料または低額 ・更新費用も無料のケースが多い | ・長期的に高額になる可能性がある ・ソフトによって料金が変動する |
クラウド型の介護ソフトは、初期費用が無料または低額な点がメリットです。更新費用も不要なことが多いため、コスト管理を重視する事業所や小規模施設での利用がおすすめです。
一方で毎月数千円から数万円の利用料が発生するため、長期的に見るとインストール型より総額が高くなる可能性があります。また介護ソフトによっては、利用者数や機能で料金が変動することもあり、大規模な施設にとってはデメリットだといえるでしょう。
より詳しくクラウド型とオンプレミス型の特徴を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>【介護ソフト】クラウド型とオンプレミス型との違いは? メリット・デメリットを紹介
オンプレミス型(インストール型)
オンプレミス型(インストール型)の介護ソフトにおけるメリット・デメリットとして、主に以下の内容が挙げられます。
メリット | デメリット |
・カスタマイズ可能 ・リース契約だと比較的安価 | ・初期費用が高額 |
オンプレミス型の介護ソフトは、施設ごとにカスタマイズできます。利用状況に応じた内容を選択できるため、無駄な機能がなく使いやすいという点がメリットです。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの入所系施設での導入が多く、施設ごとに内容をカスタマイズできるため価格相場の設定が難しいとされています。目安として100万円以上になると考えておくとよいでしょう。
しかしオンプレミス型の場合は、リース契約を結ぶことが一般的です。例えば100万円の介護ソフトで5年のリース契約を結ぶと、月額1.6万円程度になります。
また保守料金や介護報酬改定時のシステム更新費用も含まれることが多いため、実質的な月額費用はクラウド型と大きな差がない場合もあります。
介護ソフトを導入する際にかかる費用の目安
介護ソフトを導入するためには、パソコンやWi-Fi環境などの設備が欠かせません。設備の導入にかかる費用の目安を購入した場合と、レンタルした場合に分けてご紹介します。
設備 | 購入費用の目安 | レンタル費用の目安(月額) |
パソコン | 5万円~30万円 | 2,000円~1万2,000円 |
スマートフォン | 5,000円~20万円 | 1,300円~1万1,000円 |
タブレット | 10万円~20万円 | 0円~8,000円 |
Wi-Fi | 1万円~5万円 | 3,000円~5,000円 |
どの設備も性能や期間によって金額の幅が広く、場合によっては購入した方がよいときとレンタルで済むときがあります。性能や利用期間を考慮して、購入するかレンタルするかを決定しましょう。
介護ソフトを選ぶ際の注意点
安さだけで介護ソフトを選んでしまうと、業務効率が向上せず事務コストがかかるかもしれません。介護ソフトを選ぶ際に注意しなくてはならないポイントを理解した上で、自社に適した製品を選択しましょう。
高ければよいというわけではない
介護ソフトは高額だからよい製品ということはありません。価格と品質は必ずしも比例関係にあるわけではないためです。
高額な介護ソフトは機能が充実している傾向にありますが、事業所が抱えている課題を解決できる能力があるかが「よいソフト」の判断基準となります。
安価な介護ソフトでも必要な課題が解決できれば使いやすく、ソフトとしての評価も高くなります。価格のみで選定するのではなく、実際の業務ニーズとの適合性を重視して選ぶことが大切です。
長期的なランニングコストを考える
クラウド型の介護ソフトは初期費用が抑えられる傾向にありますが、長期的なランニングコストを考慮すると必ずしも経済的とはいえません。
実際にはオンプレミス型の方が、総合的なコストで見るとクラウド型よりも大幅に安くなるケースも考えられます。オンプレミス型もリース契約を結ぶことで、高額なシステム代を数年に分割して支払いできる制度もあります。
また利用料以外にも、システムの保守や更新にかかる費用もランニングコストとして必要となるケースがあるという点にも注意しておきましょう。介護ソフトを導入する際は、長期的な費用対効果を考慮した検討が欠かせません。
サポート体制が整っているか確認する
介護ソフト導入時にはデータ移行や操作性、使用方法など、運用時のトラブルに対するサポート体制が整っているかの確認が大切です。電話やチャットでのカスタマーサポートが充実していれば、困った際に適切なサポートを受けられます。
介護ソフトを選ぶ際は、サポートの有無だけでなく担当者の対応品質や現場理解度、説明の分かりやすさも重要な判断基準となります。トライアル期間が設けられている場合は、この期間を活用してサポート体制の実態を詳しく確認しましょう。
介護ソフト導入のハードルを低くするポイント
介護ソフトの導入に当たって、費用や性能の面で悩んでしまうかもしれません。介護ソフトの導入に対するハードルを下げるポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
補助金を利用する
介護ソフトを導入することで「ICT補助金」や「IT導入補助金」を受けられる可能性があります。介護施設における補助金は、介護サービスの質的向上と現場の生産性向上を目指し、介護事業所のデジタル化を支援します。
介護ソフトの導入費用に加え、タブレットやスマートフォンの購入費用、Wi-Fi環境整備などのネットワーク構築に関する経費まで、介護ソフトの利用に関する幅広いICT化の関連費用が補助の対象です。
実際に受け取れる補助金の種類や、申請に関する流れは以下の記事で紹介してますのでチェックしてください。
>>補助金を活用して介護ソフトの導入費用を抑える! 制度の内容や申請の流れを解説
一覧表で比較検討する
導入を検討している介護ソフトをいくつか比較してから選ぶのがおすすめです。
1社だけではシステムの内容も魅力も分かりづらいため、複数のソフトを比較検討することで自社に合ったサービスが見つかりやすいでしょう。
公式サイトで1社ずつ調べる方法では時間ばかりかかってしまう上、必要な情報を見つけるまでに時間を要します。
一覧表で介護ソフトが掲載されているサイトには口コミや評判、料金、機能、サポートなど知りたい情報が簡潔にまとまっています。いろいろなサイトを行き来しなくて済むため、効率的に見つけられ、時間短縮にもつながるでしょう。
まとめ
介護ソフトは介護施設における業務を効率的に行う上で、必要になるシステムです。介護請求や記録、ケアプラン作成、利用者情報の共有などさまざまな業務をカバーするため、さまざまな企業で取り入れられています。
介護ソフトにおいて、クラウド型とオンプレミス型は初期費用やランニングコストを総合的に見ると、実質的な費用差は小さいのが現状です。そのためコスト面ではなく、各タイプの特徴や運用面での違いを詳細に比較検討することが選定の際の重要なポイントとなります。
ネクストSFAでは介護ソフトを一覧で比較しています。性能や利用期間などを考慮し、自社に合った形態のソフトを比較して活用しましょう。
介護ソフトの提供企業を詳しく知りたい方は下記をチェックしてください。
>>【2024年最新比較表あり】おすすめの介護ソフトの提供企業11選! 主な機能や選び方についても解説
【比較】おすすめの介護ソフト一覧
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サービス名 | 特長 | 費用 | サポート体制 |
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エヌ・デーソフトウェア株式会社 |
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要お問い合わせ | Web操作説明、訪問操作説明、コールセンター |
株式会社エス・エム・エス |
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初期費用無料 基本利用料1,000円~ |
データ移行無料、電話・オンライン・訪問サポート、動画マニュアル |
株式会社ワイズマン |
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要お問い合わせ | 専用サポートサイト、通信サポート |
株式会社カナミックネットワーク |
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要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
株式会社日本コンピュータコンサルタント |
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要お問い合わせ | データ移行、訪問サポート、サポートセンター、セミナー、操作説明会 |
株式会社 LITALICO |
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月額9,800円~ | 要お問い合わせ |
プラスワンソリューションズ株式会社 |
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初期費用無料 月額5,000円~ |
介護事務管理士有資格者による電話サポート |
株式会社インタートラスト |
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月額7,800円~ | カスタマーセンター |
株式会社グッドツリー |
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要お問い合わせ | 電話サポート、データ移行(有料) |