
PCファンが回らないときの原因と対処法を解説

【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕
- パソコンのファンが全く回っていない
- 異常なまでに静かで、発熱しているのに冷却されていない
- 高負荷作業中でもファン音がせず、不安になる
このような症状が見られる場合、ファンの物理的な故障やマザーボードの制御不良など、ハードウェアレベルの異常が発生している可能性があります。
放置すると、CPUやGPUが過熱し、システムの強制シャットダウンや深刻なパーツ損傷を引き起こす恐れがあります。
本記事では、PCファンが回らなくなる代表的な原因と、それぞれの状態に応じた正しい対処法を、専門知識がなくても理解できるよう丁寧に解説しています。
この記事の目次はこちら
ファンが回らない原因
ファンが回らない原因は、単なる接触不良からマザーボードの故障まで多岐にわたります。まずは原因を一つずつ確認することで、無駄な交換や誤診を避けることが可能です。
電源供給の問題
電源ユニットが故障していたり、電源ケーブルが抜けていたりすると、ファンに電力が届かず動作しません。主電源スイッチの切り忘れも意外と多い原因です。
ファンケーブルの接続不良
ファンの電源ケーブルが「CPU_FAN」や「SYS_FAN」などの端子に正しく接続されていない、あるいは接触不良を起こしていると、ファンが起動しません。
BIOSやUEFIの設定不備
BIOSのファン制御設定が無効になっているか、温度連動で低温時に動作しない設定になっている場合、ファンが起動しないことがあります。
ファン自体の故障・劣化
長期間使用したファンはモーターや軸が摩耗して故障することがあります。異音や引っかかりがある場合は、交換が必要です。
ほこりや異物の蓄積
ファンやヒートシンクに溜まったほこりが羽根の動作を妨げている場合があります。重度の場合、ファンが完全に停止することもあります。
マザーボードや他パーツの障害
ファン制御用の回路に異常があると、冷却が適切に行われず、内部温度が異常に上昇するリスクがあります。その結果、CPUやHDD、SSDなど温度に弱い部品に過剰な熱が加わり、動作不良や寿命の低下を引き起こすことがあります。
特にHDDやSSDは熱に非常に敏感であり、高温状態が続くことでセクタエラーや読み取り不能などの障害が発生し、最悪の場合、保存されていたデータが消失してしまうこともあります。
こうしたトラブルを未然に防ぐためには、ハードウェア異常の兆候を見逃さず、早めにデータ復旧業者で専門の診断を受けることが重要です。
【データ消失】自己判断の落とし穴とは

パソコンやデバイスに不具合が起きたとき、「とりあえず操作してみよう」と感じる人は多いと思います。しかし、その操作がかえって状態を悪化させ、復旧できたはずのデータまで失われてしまうことがあります。
たとえば、内部でファイル構造やシステムに異常がある場合、繰り返しの操作によって上書きや障害の進行が起き、本来なら取り戻せたデータが復旧困難になるケースも実際に少なくありません。
以下のような不安や迷いがあるときは、いったん手を止めて、専門的な視点から状況を確認してもらうという判断も有効です。
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ファンが回らないときの対処法
ファンが回らないときは、無理に長時間使用せず、冷却ができているか慎重に確認しましょう。以下では各原因に対応した具体的な手順を紹介します。
電源供給の確認手順
ファンに電力が届いていない場合、まずは電源系統のチェックを行います。
- 主電源スイッチがONになっているか確認
- 電源ケーブルがコンセント・電源タップに確実に接続されているか確認
- 別の電源タップまたはコンセントに差し替えて動作確認
ファンケーブルの接続確認方法
PC内部でファンケーブルが正しく接続されているか確認します。作業は必ず電源を切ってから行ってください。
- PCケースの側面パネルを開く
- ファンのケーブルがマザーボードの「CPU_FAN」「SYS_FAN」などに接続されているか確認
- 一度抜き差しし、他の端子で動作確認
BIOS/UEFI設定の見直し
温度に連動して動作する設定になっていると、一定温度未満ではファンが回りません。
- PC起動直後に「Delete」や「F2」キーを押してBIOS/UEFIに入る
- 「Fan Control」や「Hardware Monitor」項目を開く
- ファン設定が「Enabled」になっているか確認
- 必要に応じて設定を変更し、保存して再起動
ファンの清掃と動作確認
ファンにほこりが詰まっていると、物理的に回転できない状態になります。
- エアダスターや刷毛を使ってファンやヒートシンクのほこりを除去
- 羽根に異物や摩耗がないか確認
- 指で軽く回し、スムーズに動くか確認
ファンの交換方法
ファンの動作に異常がある場合は、新しいファンに交換することで改善されます。
- 現在のファンのサイズと端子(3pin/4pin)を確認
- 対応する新品のファンを購入
- 古いファンを取り外し、新しいファンを同じ位置に取り付け
- ケーブルをマザーボードに接続し、起動して動作確認
上記の対処法を試してもファンが回らない、または内部の分解に不安がある場合は、無理をせず専門業者へご相談ください。
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まとめ
ファンが回らないときは、自己判断で対応するとデータを失うリスクが高まる可能性があります。自力対応が不安な方や、重要なファイルがある方は、まず専門業者に相談しましょう。本記事で紹介した業者であれば、診断・見積もりは無料なので、「データが戻るかどうかだけでも確認したい」という方にも安心です。