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SFA JOURNAL by ネクストSFA

更新日:2023/04/12 

パレート図とは?パレート図の基礎と活用方法について

【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬

たむら
たむらさんしっかりしている人
・趣味:ゴルフ、DJ
・的確なコンサルでクライアントからの信頼が厚い
・感情は子宮に忘れてきたらしい
もり
もりくん田村さんの後輩
・趣味:海鮮、テレビゲーム
・どこにでもいる普通の平社員のクローン。
田村さん
どうしたの?パレードにでも参加しそうな派手な感じにしちゃって。
もり
まんまとハマりましたね。今日はパレート図について聞きたいと思ったので、
まずは形から入ってみました。
田村さん
え、こっちがスベったみたいじゃん。やめてよ。
普通に聞いてくれればそれでいいのに。
もり
ちなみに、パレードとパレート図はどういう関係があるんですか?
田村さん
直接的な関係は無いよ。言葉が似てるだけ。
真面目に答えるのも恥ずかしいから自分で調べてみてね。
もり
ケチですね。体をはってコスプレした意味がないじゃないですか。
とにかくパレート図って何かを教えてください!

日々、営業活動を行う中で、営業の戦略を立てたり、分析結果を振り返って反省したりする事も多いと思います。
「2割の優良顧客を差別化することで8割の売上を維持できる」など、「80:20の法則」を耳にしたことはありませんか?
 
割合を可視化し優先的に取り組む事項を抽出するために役立つパレート図について今回はご紹介していきます。

パレート図とは

田村さん
パレート図自体は、数値が大きいものから並べた棒グラフと、その数値の累積比率を表す折れ線グラフの複合グラフのことなんだけど。名前の由来になってるパレートの法則ってわかる?
もり
・一緒に参加している人とは、普段よりも仲良くなりやすい。
・集団で動くから普段よりも気持ちが大きくなって積極的になる。
とかですかね?
田村さん
もうパレードからは離れてよ。

パレートの法則とは、イギリスの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した統計についての法則で、
「ある事象の2割が、全体の8割を生み出しているという状態を示す経験則」です。
原因のごく小さな割合が結果の大きな割合になっていることを指しています。
 
パレートの法則を図式化したものが、「パレート図」になるのですが、棒グラフと累積比率を表す折れ線グラフを組み合わせた複合グラフです。
 
パレート図を利用することで、各項目が全体でどれくらいの割合を示しているのかが一目で分かるようになり、重要性や改善を行う優先度の判断ができるようになります。
件数の多いものから優先的に対策を行うことで、効率的に改善を進めることができます。
 
パレート図では、どの要素を対策すれば、全体の課題のうち何割を改善できるかを、視覚的にわかりやすく理解できるのが特徴です。

パレートの法則の例
 
・売上の8割は、全体の2割の顧客で占めている
・売上の8割は、全商品の上位2割が占めている
・売上の8割は、全社員の2割で稼がれている
・Webサイトのアクセスの8割は、全ページの2割
もり
もりがゲームをしている時間の8割は、持っているゲーム全体の2割のタイトルをやっている。
田村さん
ニュアンスはあってるよ。
もり
まあゴミみたいな中身のゲームも多いですからね。

パレート図の利用目的

もり
で、その割合がわかったから何がいいんです?
田村さん
選択と集中を行う際の根拠になる。
もり
例えば、パレート図で売上商品の構成比率を調べると、
売上上位の商品と下位の商品がわかりやすくなるから、注力する上位の商品を見つけやすくなるってことですね。
田村さん
そうそう、逆に売れてない商品もわかるから
その商品を入れ替えたり、注力しない。とかって目安になる。

営業シーンでのパレート図の利用目的ですが、「80:20」の比率を大切にしよう!というのがゴールではありませんし、「8割と2割」を洗い出すことがゴールでもありません。
例えば、「売上の8割を占める商品の2割が分かったら、2割をトコトン売る」といった具合に、上位2割を把握し、どのように戦略を立てて進めるのかがキーとなってきます。

パレート図のメリットと活用シーン

パレート図は、棒グラフと折れ線グラフが一つになったグラフなので、一目で見て分かりやすいのは大きな特徴です。

問題点の把握と重点項目が分かる

棒グラフは、左から順に多いものから並べていきます。そのため、どの項目が多いのか、どの項目が少ないのか把握していくことができます。棒グラフは累積で示していくため棒グラフ上位の要素が、全体でどれくらいの割合を占めているのかが一目で把握可能です。
 
一目で見て、上位2割を大切にしていけばよい!と戦略を立てる一つの指標にはなりますが、上位2割以外には、上位2割と関係が深かったり、改善することで上位になることもあるかもしれません。
このように、上位2割だけでなくトータルで問題点や重点項目を把握可能です。

改善前と改善後の比較が出来る

改善前のパレート図と改善後のパレート図を見比べてみることで、施策が合っていたのか、施策によってどのように変わったのか?も把握可能です。次期の戦略策定にも役立つでしょう。

Excelでパレート図を作成しよう

身近なExcelを使って、パレート図を作成してみましょう。
※Excel2016での作成方法です

まずは項目と件数を洗い出そう

パレート図にするためには、どの項目が必要か?の洗い出しが必要です。
「自社で売れている商品」という例で作ってみましょう。
「商品名」と「受注件数」を書き出してみます。

受注件数が多い順に並べ替えよう

商品名と受注件数を書き出したら、受注件数が多い順に並べ替えをします。
 
並べ替えの方法は
範囲を選択>データ>並べ替え>大きい順
で並べ替えできます。

累計受注件数と累計比率を計算しよう

累計受注数

受注件数が一番多い商品Cを基準として、受注件数を足し算していきます。
 
累計受注件数=一番多い件数+該当件数

累計比率

累計受注件数を基準に、比率を計算していきます。
 
累積比率=該当件数÷累積件数の一番多い件数
 
※累積比率の一番下の数字が100%になっていれば、計算は間違いないです。
※「C6」が「$C$6」になっていますが、「C6」セルを基準にするため、固定しています。
固定しておくことで、「オートフィル(セルコピー)」をしてもセルがズレることなく計算できます。

グラフの素材が出来たのでグラフを作ってみよう

商品名、受注件数、累計比率を選択>挿入>おすすめグラフ>OK
とすると、簡単にパレート図の作成ができます。

 
うまく表示されない時は、
グラフの挿入>すべてのグラフ>組み合わせ>「集合縦棒ー第2軸の折れ線」を選択すると表示されます。


 
今回の分析の目的は、「80:20」の法則を利用することなので、Excelではあと一つ工夫が必要です。
「8割のラインがどこなのか?」を明確にする必要があります。
まずは、グラフの「累積比率」をクリックし、折れ線をアクティブにします。


 
アクティブにしたあと、「右クリック」し、リストから「第2軸 縦(値)軸」を選択します。

 
これでグラフが完成しました。

まとめ

パレート図は、「大きな結果に繋がる小さな要因」を把握できる分析手法です。
パレート図を利用して、優先的に対応しなければならない事象を検討するなど、営業の戦略にも役立てられます。
ぜひ、パレート図を活用して数字から営業戦略を立てていきましょう。

SFAは活用されてこそ意味がある

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