「お使いのPCまたはデバイスは修復する必要があります」と表示される原因と対処法
【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕
以下のような症状に心当たりはありませんか？
- Windows起動時に「お使いのPCまたはデバイスは修復する必要があります」と表示される
- 突然ブルースクリーン（青い画面）になり、操作ができなくなる
- 再起動を繰り返しても正常に起動しない
こうした症状が現れた場合、PCはすでに深刻な障害状態に陥っている可能性があります。特にこのエラーは、ブート構成データの破損やシステムファイルの欠損が原因で発生しやすく、安易に操作を続けると状態が悪化し、最悪の場合、保存していたデータが完全に失われるリスクがあります。
このようなトラブルに直面したときは、症状に応じた適切な対応が不可欠です。誤った手順を踏むと、回復できるはずだったデータやシステム環境を取り返しのつかない状態にしてしまうおそれがあります。
本記事では、このエラーが表示される原因や代表的な症状ごとの対処法について、専門的な視点からわかりやすく解説しています。初期対応を誤らないためにも、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次はこちら
「お使いのPCまたはデバイスは修復する必要があります」と表示される原因
このエラーは、Windowsが正常に起動するために必要な情報にアクセスできなくなったときに表示されます。以下に主な原因を示します。
ブート構成データ（BCD）の不具合
起動に必要なブート情報が壊れていると、OSを正常に読み込むことができなくなります。
システムファイルの破損
Windowsの起動や動作に必要なシステムファイル（例：ntoskrnl.exe、winload.exeなど）が破損していると、OSの読み込みに失敗しエラーになります。
ファイル破損の原因は、HDD/SSDの劣化、突然の電源断、ウイルス感染、不完全なアップデート、メモリエラーなど多岐に渡ります。破損が軽度であればsfcコマンドで修復可能ですが、重度な場合はOSの再インストールが必要になることもあります。
デバイスドライバのエラー
Windowsは起動時に必要なハードウェアドライバを初期化しますが、この中に破損・互換性のないドライバがあると、ブートシーケンスが停止し、エラーとして表示されます。
特にグラフィックカードやストレージコントローラーなど、起動に関わるドライバの不具合は深刻で、セーフモードでも起動できない場合があります。Windowsの更新直後や、ドライバ更新後に発生しやすい点も特徴です。
突然の電源断や強制終了
ストレージが物理的に故障している場合、必要なブートセクターやシステムファイルにアクセスできなくなり、起動エラーが表示されます。
HDDであれば「カチカチ」「カリカリ」といった異音、SSDであれば突然認識されなくなる症状が特徴です。こうした障害は、通電や再起動を繰り返すほど状態が悪化する可能性があるため、異常を感じたら速やかに通電を中止し、専門業者への相談をおすすめします。
Windowsアップデートの失敗
Windows Updateの途中でインストールが中断されたり、更新内容に不具合が含まれていた場合、システムファイルの整合性が崩れて起動できなくなることがあります。
特に「品質更新プログラム」や「セキュリティ更新プログラム」の適用中にトラブルが発生すると、ブートローダーやカーネルファイルに影響が出ることもあります。更新前に復元ポイントを作成しておくと、復旧が容易になります。
ウイルスやマルウェア感染
マルウェアやランサムウェアが、システムファイルやMBR、BCD領域を改変・暗号化してしまうと、正常な起動が不可能になります。
このような感染は、信頼性の低いサイトの閲覧や不明なメールの添付ファイルを開いた場合に発生します。感染の兆候としては、起動の異常だけでなく、謎のエラー表示やファイルの消失も見られます。感染が疑われる場合は、セーフモードでのウイルススキャンか、外部メディアによる診断を行いましょう。
HDDやSSDの物理的な故障
ストレージが物理的に故障している場合、必要なブートセクターやシステムファイルにアクセスできなくなり、起動エラーが表示されます。
HDDであれば「カチカチ」「カリカリ」といった異音、SSDであれば突然認識されなくなる症状が特徴です。こうした障害は、通電や再起動を繰り返すほど状態が悪化する可能性があるため、異常を感じたら速やかに通電を中止し、専門業者への相談をおすすめします。
【データ消失】自己判断の落とし穴とは
パソコンやデバイスに不具合が起きたとき、「とりあえず操作してみよう」と感じる人は多いと思います。しかし、その操作がかえって状態を悪化させ、復旧できたはずのデータまで失われてしまうことがあります。
たとえば、内部でファイル構造やシステムに異常がある場合、繰り返しの操作によって上書きや障害の進行が起き、本来なら取り戻せたデータが復旧困難になるケースも実際に少なくありません。
以下のような不安や迷いがあるときは、いったん手を止めて、専門的な視点から状況を確認してもらうという判断も有効です。
- 絶対に失いたくないデータがある
- 写真や業務データなど、重要なファイルが含まれている
- パソコンやストレージ機器の操作に不安がある
編集部では、これまで多くのデータ復旧サービスを調査してきましたが、
中でもデジタルデータリカバリーは、以下のような点からおすすめできます。
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失いたくないデータがある方は、とりあえず相談だけしてみてはいかがでしょうか。
「お使いのPCまたはデバイスは修復する必要があります」と表示される原因と対処法ときの対処法
このようなエラーが出た場合、まずは落ち着いて以下の手順を試してみてください。システムの状況によっては、データの保護や復旧のために慎重な判断が求められます。
スタートアップ修復の実行
起動トラブルを自動的に検出・修復してくれるWindowsの標準機能です。
- インストールメディアや回復ドライブからPCを起動
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を選択
- 修復処理後、再起動して正常起動するか確認
ブート構成データ（BCD）の修復
破損したBCDをコマンドで再構築することで、起動できるようになる場合があります。
- 「コマンドプロンプト（管理者）」を起動
- 以下のコマンドを順に入力し、Enter
- bootrec /fixmbr
- bootrec /fixboot
- bootrec /scanos
- bootrec /rebuildbcd
システムファイルの修復
ファイルの破損が原因の場合、SFCやCHKDSKで修復を試みます。
- sfc /scannow
- chkdsk C: /f
- スキャンが完了するまで待機
システムの復元
復元ポイントがある場合、正常だった時点にシステムを戻すことで起動可能になる場合があります。
- 回復環境で「トラブルシューティング」→「システムの復元」を選択
- 日付と内容を確認し、該当のポイントを選んで復元
セーフモードでの起動
ドライバやソフトウェアの問題がある場合、セーフモードでの起動が有効です。
- 回復メニューから「スタートアップ設定」を選択
- 再起動後、キーボードの「4」または「F4」でセーフモードを起動
ハードウェア診断とストレージの確認
物理障害が疑われる場合は、診断ツールや他PCでの確認を行います。
- PCメーカーが提供するストレージ診断ツールを使用
- HDD/SSDを取り外し、別PCに接続して動作確認
- 異音や発熱がある場合は通電を中止
再インストール・リカバリーの検討
復旧が難しい場合は、Windowsのクリーンインストールまたはメーカーリカバリーを検討します。事前にデータのバックアップまたは復旧を行ってください。
- インストールメディアを使用し、Windowsを再インストール
- または、メーカーの回復オプションから工場出荷状態に戻す
起動できないPCで大切なデータを復旧したい、復旧操作に不安があるといった場合は、自己修復を試みる前に専門業者へご相談ください。
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まとめ
「お使いのPCまたはデバイスは修復する必要があります」と表示されたときは、自己判断で対応するとデータを失うリスクが高まる可能性があります。
自力対応が不安な方や、重要なファイルがある方は、まず専門業者に相談しましょう。本記事で紹介した業者であれば、診断・見積もりは無料なので、「データが戻るかどうかだけでも確認したい」という方にも安心です。
