Windows 10で管理者なのにアクセスが拒否される原因と対処法
【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕
「管理者として操作しているのに『アクセスが拒否されました』と表示される…」――そんなトラブルに直面していませんか？原因がわからず、重要なデータにアクセスできない状況は不安になりますよね。
- 特定のフォルダーだけ開こうとすると拒否される
- 所有者を変更してもアクセスができない
- 別のユーザーでも同じエラーが発生する
このエラーは、Windowsのアクセス権限設定によるものが多いですが、ストレージの不具合が原因となっている可能性もあります。
本記事では、アクセス拒否の主な原因と、その対処法をわかりやすく解説。設定で解決しない場合に備え、データ復旧の専門業者に無料で相談できる選択肢についても紹介しています。
管理者でもアクセスが拒否される主な原因
エラーメッセージに「アクセスが拒否されました」と表示される場合、単に自分が管理者であっても、Windowsがファイルへのアクセスを制限している可能性があります。ここでは、よくある代表的な原因を項目ごとに解説します。
「管理者でもアクセスが拒否される」原因
所有権の設定ミス
ファイルやフォルダーの「所有者」が他のユーザーや旧PCのアカウントになっていると、自分のアカウントが管理者でもアクセスが制限されることがあります。特に、外部メディアから取り込んだデータや、他のユーザーが作成したフォルダーで起こりやすい現象です。
アクセス権限の制限
所有者になっていたとしても、アクセス許可が正しく設定されていないと、操作が制限される場合があります。たとえば、「読み取り専用」や「アクセス拒否」になっていると、管理者でもフォルダー内の操作がブロックされます。
ユーザーアカウント制御（UAC）やシステム保護機能
Windows 10では、管理者アカウントであっても、重要なシステム領域に対する操作には制限がかかることがあります。UAC（ユーザーアカウント制御）やシステム保護が有効になっていると、特定の操作時にアクセス拒否が発生する場合があります。
アカウント情報の変更や移行の影響
パソコンの初期化、Windowsのアップグレード、新しいアカウントの作成などによって、以前のアカウントで作成したファイルの所有情報が引き継がれていないケースがあります。この場合、見た目には管理者でも、実際には「他人のファイル」として扱われ、アクセスできなくなることがあります。
ストレージデバイスの故障や接続異常
「アクセスが拒否されました」というエラーは、HDDやSSD、USBメモリなどのストレージに故障が起きているサインかもしれません。内部の部品やチップが壊れると、パソコンが認識できずアクセスできなくなります。
落下や水濡れ、長期間の使用が原因で、外見に異常がなくても内部で深刻なトラブルが起きていることもあります。不良セクタと呼ばれる読み取りエラーが広がると、データが一部読めなくなり、最終的に全く開けなくなることもあります。
こうした障害は、無理に操作を続けると状態が悪化し、データ消失につながるリスクも。異変に気づいたら使用を中止し、できるだけ早く専門のデータ復旧業者に相談するのが安全です。本文
【データ消失】自己判断の落とし穴とは
パソコンやデバイスに不具合が起きたとき、「とりあえず操作してみよう」と感じる人は多いと思います。しかし、その操作がかえって状態を悪化させ、復旧できたはずのデータまで失われてしまうことがあります。
たとえば、内部でファイル構造やシステムに異常がある場合、繰り返しの操作によって上書きや障害の進行が起き、本来なら取り戻せたデータが復旧困難になるケースも実際に少なくありません。
以下のような不安や迷いがあるときは、いったん手を止めて、専門的な視点から状況を確認してもらうという判断も有効です。
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アクセス拒否エラーへの主な対処法
「管理者なのにアクセスできない」という状況に直面したら、設定やストレージ環境を一つずつ丁寧に確認することが解決の近道です。ここでは、一般的な設定の見直しから、ストレージ障害を疑うケースまで、順を追って対処法をご紹介します。
「アクセス拒否エラー」への対処法
- ファイルやフォルダーの所有権を変更する
- アクセス権限（許可）を確認・修正する
- 管理者として実行＋UACの設定を見直す
- 別の管理者アカウントで操作してみる
- ストレージデバイスの状態や接続を確認する
- ストレージに異常がある場合は専門業者に相談する
ファイルやフォルダーの所有権を変更する
ファイルやフォルダーの「所有者」が自分のアカウントでない場合、管理者でもアクセスが制限されます。所有権を自分に変更することで、アクセスできるようになります。
所有権変更の手順
- 対象のフォルダーやファイルを右クリックし「プロパティ」を開く
- 「セキュリティ」タブ →「詳細設定」をクリック
- 「所有者」欄の「変更」を選択
- 自分のユーザー名、または「Administrators」を入力して確認
- 適用し、再度アクセスを試みる
アクセス権限（許可）を確認・修正する
所有者になっても、アクセス許可が正しく設定されていなければ操作は制限されます。「フルコントロール」権限を自分に付与することで問題が解決することがあります。
アクセス権限の確認手順
- プロパティ →「セキュリティ」タブ →「編集」ボタンをクリック
- 自分のアカウントを選び、「フルコントロール」にチェックを入れる
- 適用してウィンドウを閉じ、操作可能か確認
管理者として実行＋UACの設定を見直す
ソフトウェアや設定変更を行う際、通常のダブルクリックでは一部の機能にアクセスできないことがあります。「管理者として実行」で操作することで解消される場合があります。
管理者実行とUAC見直し手順
- 対象のアプリやエクスプローラーを右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- 操作が可能か確認
- UAC（ユーザーアカウント制御）の調整：
スタート→「コントロールパネル」→「ユーザーアカウント」→「ユーザーアカウント制御設定の変更」→スライダーを一時的に「通知しない」寄りに
別の管理者アカウントで操作してみる
現在のユーザーアカウントが一時的に不安定な場合、別の管理者アカウントでログインし直すことでアクセスできることがあります。もし別のアカウントがない場合は、管理者権限付きの新規アカウントを作成する方法もあります。
別アカウントでの確認手順
- スタート→「設定」→「アカウント」→「家族とその他のユーザー」
- 「このPCに他のユーザーを追加」→新しいアカウントを作成
- 作成後、「アカウントの種類を変更」から「管理者」に設定
- 新しいアカウントでサインインし、対象ファイルにアクセス
ストレージデバイスの状態や接続を確認する
外付けHDDやUSBメモリなどを使っている場合、「アクセス拒否」がストレージ側の問題で発生していることもあります。接続や認識状態、ドライブレターの競合などを確認してみましょう。
接続状態の確認手順
- ストレージを別のポートやPCに接続して反応を確認
- 「ディスクの管理」（Windowsキー＋X）を開く
- 対象デバイスが「未割り当て」「RAW形式」であれば読み取りエラーの可能性
- ドライブレターが競合している場合は、右クリック→「ドライブ文字とパスの変更」で別の文字に変更
ストレージに異常がある場合は専門業者に相談する
設定をすべて確認してもアクセスできない、ストレージから異音がする、動作が極端に不安定――こうした症状がある場合、HDDやSSDなどのストレージに物理的・論理的な障害が発生している可能性が高いです。このような場合自力での対応で解決するのは困難です。
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まとめ
Windows 10で「管理者なのにアクセスが拒否される」場合、所有権やアクセス権限の設定ミスが主な原因として考えられます。ただし、それだけではなく、外付けHDDやUSBメモリ、SSDなどストレージデバイス自体の不具合が原因となっているケースも少なくありません。接続不良やセクター障害などにより、Windowsが安全のためにアクセスをブロックしていることもあるのです。
こうした状況で自己判断に頼って無理な操作を続けると、かえってデータを破損させてしまうリスクがあります。自力での対応に不安がある場合や、大切なファイルを扱っている場合は、専門業者への相談がもっとも安全です。当サイトで紹介している業者は初期診断・見積もり無料、365日対応。トラブルに気づいた今こそ、早めの行動が大切なデータを守る第一歩です。
