更新日:2024/11/27
Salesforceとは?主な機能や料金、メリット・デメリットを解説
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
Salesforceとはクラウド型のCRMソフトウェアで、世界No.1のシェアを誇ります。顧客管理を一元化できるため、営業活動の効率化や顧客サービスの向上を目的として多くの企業で活用されています。
しかし、Salesforceの名前はよく耳にするものの、具体的な機能が分からない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Salesforceの主な機能や料金、メリット・デメリットなどを解説します。CRMやSFAの導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次はこちら
Salesforceとはクラウド型のCRMソフトウェア
URL:https://www.salesforce.com/jp/
Salesforce(セールスフォース)とは、アメリカに本社を置くセールスフォース・ドットコムが提供するクラウド型のCRMソフトウェアです。CRM市場で世界トップレベルのシェアを誇り、日本国内でも多くの企業が導入しています。
SalesforceはCRM(顧客管理)、SFA(営業支援)、MA(マーケティングオートメーション)などさまざまなサービスがあるため、自社の用途に合わせて必要な機能を組み合わせて利用できます。営業部やマーケティング部、カスタマーサービス部などの課題を解消し、部署間で情報共有してスムーズな連携が可能です。
Salesforceの主な機能
Salesforceにはさまざまな機能があり、その中から自社で必要なものを選んで利用できます。Salesforceの代表的なサービスを紹介します。
Sales Cloud
Sales Cloudは、営業活動のさまざまな場面を効率化できるSFAツールです。主に以下の機能があります。
- 顧客管理
- 見込み客管理
- 案件管理
- 売上予測
- 商談管理
- レポート・ダッシュボード
Sales Cloudは営業活動管理や見込み客の管理、取引先との商談の管理など、顧客に関する情報を一元管理できます。会社全体でやり取りの全体像を共有できるため、部門間の連携強化が可能です。
また、売上予測のリアルタイムな管理や予実管理はレポートで可視化できます。信頼性の高い予測・生成AIが行動を起こすべきタイミングを判断し、営業担当者に自動で通知するため、生産性向上が期待できるでしょう。
数分で見積書が完成する機能も搭載し、CRM内で自動的に承認を与えられるため、商談をスムーズに進められます。
Sales Cloudには5つの料金プランがあります。料金は1ユーザー当たりの月額料金(税抜)です。(※2024年11月6日現在の価格)
- Starter:3,000円(税抜)/ユーザー/月
- Professional:9,600円(税抜)/ユーザー/月
- Enterprise:19,800円(税抜)/ユーザー/月
- Unlimited:39,600円(税抜)/ユーザー/月
- Einstein 1 Sales:60,000円(税抜)/ユーザー/月
※年間契約が必要です。
Service Cloud
Service Cloudは、カスタマーサービスやカスタマーサポートを支援するためのツールです。カスタマーサービスを最適化させられるさまざまな機能が備わっているため、問い合わせへのスピーディーな対応と業務効率化を実現させられます。
Service Cloudには、主に以下の機能があります。
- ケース管理
- オムニチャネル
- ナレッジ管理 など
Service Cloudはお客様からの問い合わせ内容を一元管理できます。応対履歴や現在のステータスを把握できるため、どの顧客にも迅速で適切な対応が可能です。また、電話やメール、メッセージアプリ、チャットなどあらゆるチャネルに寄せられた問い合わせに対し、スキルセットや稼働状況に基づいて適切な担当者に割り当て、スピーディーに解決できるように支援します。
ナレッジ管理の機能により、FAQや問題解決のためのコミュニティが作れるため、簡単な質問であればお客様自身で迅速に解決できます。この機能によって顧客満足度の向上や、問い合わせ件数の低減を実現できるでしょう。
Service Cloudには5つの料金プランがあります。いずれも1ユーザー当たりの月額料金(税抜)です。(※2024年11月6日現在の価格)
- Starter:3,000円(税抜)/ユーザー/月
- Professional:9,600円(税抜)/ユーザー/月
- Enterprise:19,800円(税抜)/ユーザー/月
- Unlimited:39,600円(税抜)/ユーザー/月
- Einstein 1 Service:60,000円(税抜)/ユーザー/月
※年間契約が必要です。
Marketing Cloud
Marketing Cloudは、One to Oneマーケティングを実現するBtoC向けのツールです。Emailやスマートフォン、SNS、Webなどさまざまなチャネルに対応しています。主な機能は以下の通りです。
- メールマーケティング
- モバイルマーケティング
- Webマーケティング
- カスタマージャーニー など
メールマーケティングは、お客様をセグメントしてメールを自動配信できるため、メール配信の効率化が可能です。また、Sales CloudやService Cloudと連携してパーソナライズされたメール配信もできます。成約率の向上が期待できるでしょう。モバイルマーケティングは、プッシュ通知やSMSなど、顧客のモバイルデバイスへ適切なタイミングでメッセージを届けられます。
Webマーケティングは、サイト訪問者の行動を反映して、パーソナライズされたWebコンテンツを作成可能です。コンバージョン率やクリック率向上につながるでしょう。見込み客が広告やWebサイトをクリックすると、リードの存在を知らせるメッセージが営業部に自動送信される機能もあります。
Marketing Cloudの導入によって、適切なタイミングとチャネルで適切なメッセージを提供できるため、顧客の期待に応えるカスタマージャーニーを実現可能です。
Marketing Cloudを導入する際は、ビジネスの要件に合ったマーケティング製品を選びます。料金は以下の通りです。(※2024年11月6日現在の価格)
- Marketing Cloud Personalization:1,080,000円~(税抜)/組織/年
- Marketing Cloud Engagement:150,000円~(税抜)/組織/月
- Marketing Cloud Account Engagement:150,000円~(税抜)/組織/月
※年間契約が必要です。
データ製品の料金は以下になります。(※2024年11月6日現在の価格)
- Data Cloud for Marketing:12,960,000円(税抜)/組織/年
- Marketing Cloud Intelligence:360,000円(税抜)/組織/月
- Loyalty Management:2,400,000円(税抜)/組織/月
※年間契約が必要です。
Marketing Cloud Account Engagement(旧称:Pardot)
Marketing Cloud Account Engagement(旧称:Pardot)とは、BtoBマーケティングに関わる業務を自動化できるツールです。主に以下の機能があります。
- 見込み客獲得
- 見込み客育成
- メール配信 など
Marketing Cloud Account EngagementはWebサイトやランディングページ、入力フォームなどを作成し、見込み客の獲得を支援します。見込み客の関心に合うコンテンツの配信やトラッキングによって育成と評価を行い、効率的に顧客を育成するため、リードや成約数の増加が期待できるでしょう。
見込み客の育成から顧客化まではマーケティング部門、営業部門、サービス部門へと窓口が変わりますが、Account Engagementはアカウント情報を一貫して管理できるため、スムーズに引き継げます。Sales CloudやService Cloudとスムーズに連携できるため、部門間をシームレスに連携できて情報を共有できます。
また、メールマガジンの配信や個別にカスタマイズしたメールの作成なども可能です。シナリオ機能も搭載しているため、見込み客が欲しい情報を最適なタイミングで提供できます。
Marketing Cloud Account Engagementには、4つのプランが用意されています。料金は以下の通りです。(※2024年11月6日現在の価格)
- Growth:150,000円(税抜)/月
- Plus:330,000円(税抜)/月
- Advanced:528,000円(税抜)/月
- Premium:1,800,000円(税抜)/月
※年間契約が必要です。
Salesforce Platform
Salesforce Platformは、アプリケーションの開発や実行・管理ができる開発プラットフォームです。ローコードを採用しているため、コーディングなしの簡単な操作で自社に最適なシステムを構築できます。
Salesforce Platformには以下の2つのプランがあり、料金は以下の通りです。(※2024年11月6日現在の価格)
- Lightning Platform Starter:3,000円(税抜)/ユーザー/月
- Lightning Platform Plus:12,000円(税抜)/ユーザー/月
※年間契約が必要です。
Salesforceを導入する6つのメリット
Salesforceの導入には多くのメリットがあります。主なメリットを6つ紹介します。
1. 営業活動を効率化できる
1つ目は、営業活動を効率化できることです。Salesforceを導入すると売上予算や営業の進捗状況など、営業活動に必要な情報を誰でもすぐに把握できます。
マルチデバイスに対応しているため、営業担当者は外出先でスマートフォンから顧客情報など必要な情報を確認して効率的に営業活動を進められます。また、営業活動の報告をすぐに入力でき、商談の進捗情報をリアルタイムで共有可能です。
進捗状況はチーム全体で共有できるので、担当者の異動や退職があった場合でもスムーズに引き継ぎができます。
2. 顧客情報を一元管理できる
2つ目は、顧客情報を一元管理できることです。営業担当者が日々の営業活動で獲得したデータをSalesforceに入力することで一カ所に集約できます。
従来は獲得した顧客情報を担当者がそれぞれExcelや手帳で管理していたため、十分に活用できないケースもありました。Salesforceは、従業員の営業データを会社で蓄積して分析できるため、活用につなげられます。
3. 他の部署との情報共有がスムーズ
3つ目は、他の部署との情報共有がスムーズになることです。Salesforceを導入すれば顧客情報を社内で一元管理できるため、部署の垣根を超えて情報を共有できます。
例えば、マーケティング担当から営業担当へ情報を引き継ぐこともスムーズです。従来は顧客情報を担当者や部署ごとに管理するのが一般的だったため、マーケティング部が購買意欲の高い見込み客を獲得しても、情報が営業部で生かされないことがありました。
その点、Salesforceを導入すれば部署を超えた連携がしやすくなり、スムーズな情報共有が可能です。
4. 顧客満足度の向上
4つ目は、顧客満足度の向上につながることです。Salesforceを導入すると顧客に最適なタイミングでアプローチできるため、顧客満足度の向上につながります。
クレームが入った場合はSalesforceに入力するとすぐに情報共有できるため、対応が必要な場合はすぐに担当部署に対応を依頼できます。迅速な対応により、サービスの質を向上させられるでしょう。
また、顧客情報を一元管理できるため、担当者が変更になってもデータを確認すれば顧客情報を把握できます。誰が担当しても以前と同じように対応できるため、顧客満足度の向上につながるでしょう。
5. 人材を育成できる
5つ目は、人材を育成できることです。これまでの営業活動は、営業担当者の個々の力量に依存する部分が大きく、属人化しやすい課題がありました。
Salesforceは営業活動で収集したデータを集約して一元管理できるため、営業担当者が顧客とやり取りしたメールや商談などをデータで残せます。売上に貢献している営業担当者のデータを分析してノウハウを共有すれば、優秀な営業担当者を育成できるため、社内全体のレベルアップにつながります。
6. 高度なセキュリティが導入されている
6つ目は、高度なセキュリティが導入されていることです。Salesforceは第三者機関によるセキュリティ評価を導入しています。また、ログインできるIPアドレスはプロファイルごとに設定して、ログインの制限をかけられます。高度なセキュリティを導入しているため、安心して利用できるでしょう。
拡張機能のSalesforce Shieldを導入すれば、アプリケーションとデータ使用の監視、機密データの暗号化などが可能になり、さらにセキュリティを強化できます。
Salesforceを導入する際の5つのデメリット
Salesforceには多くのメリットがありますが、デメリットもあるので確認しておきましょう。
1. 成果がすぐに出るわけではない
Salesforceは導入後にすぐ成果が出るわけではありません。Salesforceに限ったことではありませんが、マーケティングツールは顧客データの蓄積が必要なため、成果が出るまでに時間がかかります。蓄積するデータ量が増えるにつれて、高い効果が期待できるようになります。
十分なデータ量が蓄積されるまで、長期的な視点で継続しましょう。
2. 運用にはスキルが必要
Salesforceはシンプルな操作性ですが、機能が豊富なので使いこなすにはスキルが必要です。導入前から研修を重ねて、スムーズに運用できるよう準備する必要があります。企業によっては、Salesforceの導入のためにスキルがある人材を採用するケースもあります。
3. 運用担当者の業務負担が大きい
運用担当者はシステムの理解や操作方法の習得に加え、活用方法の周知も必要です。専任の担当者がいない場合は通常業務と兼任になるため、運用担当者の負担は大きなものになります。運用担当者の負担を軽減するには、使用者全員の協力が必要です。
4. 入力漏れの可能性がある
Salesforceはデータを蓄積していくことで効果が期待できるようになりますが、従業員が正確に漏れなく入力するとは限りません。
入力項目が多すぎたり、CRMやSFAの重要性が伝わっていなかったりすると、データの入力漏れが起こる可能性があります。また、入力はされていても正確ではなかったり、入力の仕方が人によってまちまちだったりすれば、正確なデータを抽出できません。
5. ランニングコストが高い
最後のデメリットはランニングコストが高いことです。Salesforceの料金は利用する機能やユーザー数、サポートの内容によって決まります。営業活動を支援するSales Cloudのように、ユーザー1人当たりの料金設定になっているサービスもあるため、利用するユーザーが多ければ多いほど料金が高くなります。
Salesforceは豊富な機能を備えていますが、必要な機能のみにしておかなければ、運用にかかるコストが高額になることに注意が必要です。特に中小企業には大きな負担となる可能性があります。費用対効果を検討してから導入しましょう。
Salesforceを導入する際の注意点
Salesforceを導入する際はいくつかの注意点があります。導入効果を高めるためにも注意点を確認しておきましょう。
導入目的を明確にする
Salesforceを導入する際は目的を明確にする必要があります。導入の目的を明確にしないまま使っても効果を発揮させられない可能性があります。実際に使用する現場にも導入の目的を伝えることが重要です。
運用目標を立てる
Salesforce導入時には数値を用いて具体的な運用目標を建てましょう。目標を立てることで、会社が一丸となって達成のために取り組めます。ツールは現場への定着が重要なので、導入後は現場の声を聞いてサポートしたり、データ分析を現場にフィードバックしたりしましょう。
管理項目を増やしすぎない
Salesforceには便利な機能が豊富に備わっていますが、管理項目を増やしすぎないようにしましょう。入力項目が増えすぎると使いづらいものになってしまいます。
担当者が入力が面倒で後回しにすれば入力漏れが発生し、結果的に十分に活用できなくなる可能性があります。少なくとも慣れるまでは、入力項目を必要最低限にとどめシンプルにしましょう。
Salesforceが使いづらいときは
Salesforceには多くのメリットがありますが、機能が豊富すぎるためにうまく活用できなかったり、使いづらさを感じたりするケースもあります。Salesforceのカスタマイズ可能な点は魅力ですが、過度にカスタマイズすると複雑になってしまうため、拡張性を生かしきれない場合もあります。ランニングコストも安くはないため、使いづらいときは他のCRMやSFAを検討するのも良いでしょう。
ネクストSFAは、MA、SFA、CRMの全てを搭載したクラウド型の営業支援・顧客管理ツールです。使いやすさや見やすさを追求し、直感的に操作可能なので、誰でも簡単に使える画面設計になっています。国産ツールのため、ボタン配置やテキストは日常的に見慣れたデザインです。スマートフォンにも対応しているため、外出先でも顧客情報の確認や商談の準備が可能です。商談後はすぐに内容を履歴に登録しておけます。
また、設定は項目の追加・編集・並べ替えをクリックのみで可能です。プログラミングの知識は必要ないため、自社に詳しい人材がいなくても使いやすいでしょう。ネクストSFAはメール・チャット・電話・訪問・Web会議などさまざまなサポートを何度でも無料で対応しております。設定方法や利用方法など、分からないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。
運用開始後は、サポート担当がユーザー説明会を実施しております。SFAは定着が難しく継続率も平均20%と言われる中で、ネクストSFAは98.7%(2024年3月末時点)の継続率を実現しています。
ご利用料金は、以下のシンプルな料金体系です。(※2024年11月現在)
- 初期費用:都度見積もり
- 基本利用料:50,000円(10ユーザー分を含む)
- ユーザー利用料:5,000円(11ユーザー以降の1ユーザー当たり)
- MA機能利用料:30,000円(メール配信上限10万件/月)
この他に名刺管理、メール一括配信、セールスマップなどオプションもご用意しています。効率良く顧客獲得するなら、使いやすさを追求したネクストSFAがおすすめです。高価なMAツールを導入しなくても、リードの育成から受注まで1ツールで管理できます。
Salesforceとはビジネスを効率化できるCRM
Salesforceとは顧客管理をクラウド上で行えるプラットフォームです。導入すると営業やマーケティング、カスタマーサポートなどの業務を効率化できます。また、顧客管理の一元化によって部門間の連携もスムーズになります。導入する際は目的を明確にして、自社に必要なサービスを検討しましょう。
ただし、Salesforceは機能が豊富すぎるために使いこなせなかったり、使いづらさを感じたりするケースがあります。その場合は、圧倒的な使いやすさを追求したネクストSFAがおすすめです。
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