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森

営業効率UPの第一歩!「名寄せ」をして顧客データを整理しよう!

たむら
たむらさんしっかりしている人
・趣味:ゴルフ、DJ
・的確なコンサルでクライアントからの信頼が厚い
・感情は子宮に忘れてきたらしい
もり
もりくん田村さんの後輩
・趣味:海鮮、テレビゲーム
・どこにでもいる普通の平社員のクローン。

もり
わ~田村さん!名寄せされるってきっとこんな感じですよね?

田村さん
どういうこと?

もり
もともと1つだったのに、ある日2つに離れることになった
もりともりの分身が感動の対面を果たして、1つになる瞬間をイメージしてるんです。

田村さん
あくまで、データベースとかの中での話だからね。。。
実在する人に使うわけじゃないから、そんなに感動的な背景は無いと思うよ。
それに、もりくんが2人も実在したらちょっと嫌だね。
もり
なんかトゲを感じるのですが。
もりがいなくなったら世界中の人が失望しますよ。
田村さん
そうかもね。
とにかく、データベースの正確性を保つためにも大事なことだから、名寄せについて解説しますね。

業務の効率化を進めるためには、営業リストの精査や既存顧客へのメール一斉送信など、顧客のデータをいかにスマートに管理するかが重要になってきます。
同じ顧客に何通も同じDMやメルマガを送る…なんてことになって、信頼を失わないために、今回は「名寄せ」について解説していきます。

そもそも「名寄せ」とは?

名寄せというのは、簡単にいうと「同じ人・会社をまとめる作業」のことです。
複数のデータベースの中から、「氏名・住所・電話番号」などの情報で、キーとなるものを設定し、そのキーとなる情報に基づいて同じ人物や企業を検索し、重複したデータがあれば、ダブりをなくし、1つにまとめる作業のことです。

どうして「名寄せ」が必要なのか?

近年、顧客リストの管理を営業支援ツール(SFA)や顧客管理システム(CRM)など、クラウドサービスで管理することが増えてきました。
同じ顧客情報を複数名が簡単に入力・更新できるようになったこともあり、データの重複などが発生しやすくなっているという課題が出てきました

同一企業・人物のデータが複数あると、例えばDMを一斉送付するといったときに、同じ内容のDMが何通も届いたり、対応履歴などを別々のデータに残し、行き違いが生まれてしまったりといろいろなデメリットが起こります。

こうしたことが起こると、

「同じお知らせが3通も来たよ…」
「それ、この間田村さんに伝えたんだけど…」

など、顧客の信頼度が下がってしまうことが考えられます。
そうならないためにも、しっかり名寄せを行い、統一されたデータを更新していく必要があります

田村さん
もちろん、顧客の信頼度だけでなく
名寄せされてない重複データが多いと、自社にとっても損失があるよ。
もり
さっきのケースでも、同じDMを何回も送っているってことは
それだけで余分なDM発送の手間や費用が掛かるわけですもんね。
田村さん
そうだね。それに名寄せしないままのデータを使い続けていると、
後でデータ活用して分析しても正しい結果が得られない可能性があるよ。

実際に名寄せを行うときの流れ

では、実際に名寄せを行う際は、どのように進めればいいのでしょうか?
名寄せを行うときの流れをご説明していきます。

1.必要なデータの調査

まずは、名寄せをしたいデータの入力状況を調べます。最終的にキーとなる情報は何なのか、どういう方向性でデータをまとめていきたいのかを決めていきます。

2.データの抽出

名寄せの対象となるデータから、名寄せをするにあたり、整える必要のあるデータを抽出します。

(例)
データA:郵便番号、都道府県、市区町村名、番地、ビル名で管理
データB:住所で管理

管理方法が違うので、どちらで管理するのか決めて抽出する必要が出てきます。

データのクレンジング

抽出したデータをクリーニングする作業のことを、データの「クレンジング」と呼びます。

データの重複や表記の誤り、表記のゆれなどを探し出し、それらを正しい情報に修正・削除することで、データを正しいものに更新していきます。

(例)
■名前
データA:「田村さん」
データB:「多村さん」

■住所
データA:「新宿4-1-6」
データB:「新宿4丁目1番6号」

■社名
データA:「株式会社ジオコード」
データB:「株式会社GEOCODE」

こういった表記のゆれがあると、同じデータとして認識されず、重複が生まれてしまうので、情報を正しいものに統一していきます。

データをマッチングさせる

データをクレンジングし、整える作業が終わったら、同じ種類・属性に識別された各々の要素にIDを付与し、同じ要素として特定できるようにしていきます。
以上の流れで、データの重複をなくし、リストをより質の高いものにしていきます。

田村さん
流れはこんな感じだけど、名寄せした後も、この時に決めた管理ルールはデータ入力時ルールとして引き続き残しておくといいよ。

もり
1回名寄せしても、また時がたつと名寄せしなくちゃいけないデータが増えちゃうから。ということですね!

田村さん
そもそも名寄せ対象のデータは、本来的に正しくないものだからね。

名寄せの方法

名寄せを行うときの流れについて、ご説明しました。
ここからは、名寄せをするときのツールや方法についてご説明します。

名寄せをするときに使う方法は、大きく分けて、「エクセル」と「名寄せに使えるツール」に大別されます。

エクセルを使う

エクセルを使って、名寄せをする方法です。

データを整え、不要なデータを削除していきます。
よくありがちなのが、不要な改行やスペースが入ってしまっているケースです。
これらは関数で対応ができます。

■不要なスペースには「TRIM関数」を使う
 TRIM関数は、指定したセル内の文字列の間にあるスペース1つだけを残して、
 他のスペースは削除してくれる関数
です。

 =TRIM(スペースを消したいセル番号)

 これを入力するだけなので、簡単です。


■不要な改行には「CLEAN関数」
 CLEAN関数は、指定したセルの中の文字列の中にある改行を削除する関数です。

 =CLEAN(改行を消したいセル番号)

 CLEAN関数もこれだけなのでとっても簡単です。


このほかにも、「条件付き書式設定」で重複データをチェック・一括削除したり、
置換」で複数データを一括で変換したり、
RIGHT、LEFT、MID関数」でデータの一部を抜き出したり、
CONCATENATE関数」で複数セルの内容を1つのセルにまとめたり、
さまざまな機能でデータを整理し、統合していくことができます。

※重複データ削除の例


※RIGHT関数、CONCATENATE関数の例
<RIGHT関数>

=RIGHT(F2,8)

RIGHT関数はこのように使います。
日本語に直すと、
F2の文字を右から8文字抜き出す」という意味になります。
8のところの数字を変えれば、抜き出す文字数も自由に調整できます。

<CONCATENATE関数>

=CONCATENATE(F5,G5)

CONCATENATE関数はこのように使います。
F5とG5の文字を結合させる」という意味です。
” “(ダブルコーテーション)を使えば、
スペースなども組み合わせられるので、とても便利です。


これらの関数は組むのも難しくないので、
「関数はちょっと苦手…」という方でもチャレンジしやすいと思います。

ご紹介した関数の詳しい組み方や、他にできるかどうか知りたいことがあれば、
「●●(やりたいこと) Excel」などで検索をすると、たくさん出てくるので、やってみてくださいね。

ちなみに筆者はエクセルがとても苦手です。
使わなければならない場面に立たされたときは、ひたすら検索して、見よう見まねで関数を組んではエラーが出てエラーの解消法を検索して…を繰り返し、何とか乗り切っています。

関数の式の意味がわからないときは、日本語に直してみるとわかりやすくなります
先程RIGHT関数のときにやってみたように、「=RIGHT(F2,8)」を「F2の文字を右から8文字抜き出す」と言い直してみると、自分のやりたいことに今ある関数を応用するときに、どこを変えたらいいのか分かりやすくなるので、おすすめです。

最初は時間がかかりますが、自分のスキルアップになるので、コストをかけずに名寄せをしたい場合は、やってみる価値は十分かと思います。

名寄せに使えるツールを使う

とはいえ、営業活動に使うリストを整えるために、そんなに時間はかけられないですし、正確性も求められる作業になるので、ツールを使うのもオススメです。

1.FORCAS

データ分析に基づいて有望な潜在顧客を発見し、戦略的なマーケティングを実現するためのサポートをしてくれるツールです。
マーケティングオートメーション(MA)や営業管理ツール(SFA)との連携も可能です。
https://www.forcas.com/

2.uSonar

日本最大級の企業データ「LBC」を搭載しています。
高精度なデータクレンジング・名寄せ機能&いろいろなツールを連携できるのが魅力です。
https://www.landscape.co.jp/service/usonar/

3.TRILLIUM

導入実績NO.1の名寄せツールシステム。
住所・姓名・法人名キーワードの各種辞書を用いた高精度な名寄せ機能が特長です。
目的に応じて柔軟に名寄せ設定をすることができるので、高精度な名寄せを短時間で実現できます。
https://www.agrex.co.jp/service/detail/customer001

4.Sansan

名刺管理のパイオニア「Sansan」が提供するデータ統合サービス。
名刺管理を提供する中で蓄積された技術とノウハウで、社内のあらゆるデータを統合することが可能です。
名寄せとデータクレンジングを自動で行ってくれます。
https://jp.sansan.com/introduction/customer_data/

田村さん
名寄せ専用のツールでなくても、顧客情報を登録しておく
CRM・SFAの中に、機能として名寄せができるものもあるよ。

もり
弊社のSFAでもそんな機能ありましたね。

田村さん
そうだね。それに、名寄せの作業を減らすためにも
企業情報の登録ルールの周知を行って、無駄なデータが登録されないようにすることもやってみるといいよね。

まとめ

きちんと名寄せができていないと、知らないうちに効率的ではない営業になっていたり、顧客の信頼が低下している可能性もあります。

Excelでコストをかけずに名寄せもできますし、ツールを使って行うこともできるので、予算や緊急度に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。

また、せっかくSFAやCRMサービスを導入しても、重複データばかりの顧客リストを管理することになってしまい、費用をかけて導入したのに、もったいないことになってしまいます。

ネクストSFAでは、顧客管理をするときに名寄せを行うことができます。
このように、SFAに名寄せ機能が付いている場合もありますので、必要な場合は、ツールを選ぶときの選ぶ条件として、「名寄せ機能」の有無も参考にしてみると良いかもしれません。

SFAは活用されてこそ意味がある

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