更新日:2022/01/20
テレワークって実際どうなの?社員インタビューから見るテレワークのデメリット
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
昨今の新型コロナウイルスの感染拡大対策でテレワークを導入する企業が増えました。
弊社でも4月1日からテレワークを実施しており、
テレワークから約1か月経った段階で社員約120名に対して
アンケートを取りました。そのアンケートの分析結果から、
今回はテレワークのデメリットと改善策についてご紹介していきます。
この記事の目次はこちら
社員に聞いた!テレワークのデメリット
通勤時間がなくなることによるプライベートな時間の創出や
通勤ストレスの減少、集中力が上がるなどのメリットが出てくる一方で、
デメリットを感じている社員もいるようです。
1.環境面のデメリット
環境面に関するデメリットは、主にPCなどのスペックの部分と、
業務を行う設備的な部分に分かれていました。
<スペック的な問題>
- パソコンのスペック
- Wi-Fiが遅い
- VPN環境が途切れる、重い
- 常時GoogleMeetをつないでいるとPCが重くなる
<設備的な問題>
- 2画面での業務に慣れているので、1画面だとやりにくい。
- 机や椅子がないのでパソコンでの作業がしづらい
- GoogleMeetをするときに家の中が見えるのが嫌
(映る範囲のものを動かすのが面倒だった) - 職場=自宅になるのでオン・オフの切り替えがしづらい
などの回答が多くみられました。
今回、新型コロナによる非常事態宣言の影響で、
いろいろ検討し、事前準備をしてテレワークに入ったというよりは、
一旦PCの持ち帰りを許可し、最低限のルールを決めて、
テレワークへと移行した企業さんが多いのではないでしょうか。
そういう状況だったことを考えるとある程度仕方のない面もあるかもしれません。
2.コミュニケーション面のデメリット
次いで多かったのはコミュニケーションに関するデメリットでした。
- 話しかけたいときに話しかけられない
- チャットやWeb越しだとやりとりしづらい
- コミュニケーション量が減少した
などの回答が多くみられました。
弊社では、部署によってGoogleMeetを常時つないで業務を行うか、
GoogleMeetはつながず、こまめな報告をマストにするか、
部署の業務特性に応じてテレワーク中の勤務スタイルを選んでいます。
GoogleMeetを常時つないでいる部署にいる筆者は、
特にコミュニケーション不足を感じることはありませんでした。
業務の特性上、エンジニアとのやりとりなども時々発生しますが、
文章でやり取りしにくい場合は、GoogleMeetでミーティングをしたり、
伝わりにくいことは画面共有などをするなどして、
工夫しながらコミュニケーションをとっていました。
このようなコミュニケーション面に関しては、
同じような回答がメリットのほうでも上がっており、
立場・考え方の違いやその人の個性、業務の特性によって、
メリットにもデメリットにもなることがわかりました。
他者に話しかけられないので、集中力を切らすことなく
業務に取り組めるのをメリットに感じる社員もいれば、
気軽に話しかけられないのがコミュニケーション不足だと
感じる社員もいるということです。
自宅で一人で業務をしていると孤独感も生まれやすいですし、
社員の交流の機会が減ってしまうのはデメリットの一つと言えるでしょう。
ランチの時間はランチ用のビデオチャットを作り、
入りたい人はそこでみんなで会話を楽しみながらランチをしたり、
社員が息抜きに使えるよう、オンラインチャットで雑談の場を設けたりと、
面白い取り組みをしている企業もあるようです。
3.仕事面のデメリット
その次に多かったのは仕事や業務に関するデメリットでした。
- 社内でしかできない仕事がある
- ビデオ通話では熱量が伝わりにくい
- 成果物のないタスクは理解されにくい
- ずるずる残業してしまいやすい
などの意見が上がりました。
ニュースでも取り上げられていましたが、
弊社では契約書類などに必ず判子を捺印します。
契約書類があるときは出社しなければならないですし、
捺印する社員はさまざまな部署の書類に捺印するために、日々出社しなければなりません。
フルリモートが実現しないのは判子文化が原因といっても過言ではありませんでした。
社内ミーティングだけでなく、顧客と商談をする営業の場合、
直接面と向かっていないことで、やりにくさを感じる社員もいました。
場の雰囲気作りなどを大切にする営業にとっては大きなデメリットですよね。
また、営業組織は売上や行動KPIで日々の業務を可視化しやすいですが、
バックオフィスを担当する管理部(総務、人事、経理など)では、
営業組織の進捗に応じて業務に変動があったり、
行った業務を定量で報告しにくかったりと、
何か目に見える成果物のないものを扱う部署にとっては、
テレワーク中の業務報告がしづらいという意見もありました。
4.健康面のデメリット
- 運動不足を感じる
- いつのまにか体が痛くなっている
など、運動不足による体の不調を上げる声が多くみられました。
先程の環境面のデメリットにも関係してくる回答ですが、
椅子がなく、長時間床に座っていて足が疲れるとか、
パソコンとトイレの間しか動かないから腰が痛いとか、
やはり業務をするための環境ではないことが健康面にも影響しています。
さて、回答が多かった4つのデメリットについてご紹介して来ましたが、
次項では特に多かった「環境面」のデメリットを取り上げ、
解消法について考えていきたいと思います。
環境面のデメリットの解消法
<スペック的な問題>
- パソコンのスペック
- Wi-Fiが遅い
- VPN環境が途切れる、重い
- 常時GoogleMeetをつないでいるとPCが重くなる
まずスペック的な問題については、
住んでいる住居によってもインターネット環境が変わってくるので、
全面的に問題を解消するというのは難しいかもしれませんが、
昨今のテレワークの普及の影響を受け、
Wi-Fiを提供する企業の回線強化が行われているので、
接続しやすい回線に切り替えすると良いかもしれません。
また、高速回線だったとしても、電波を飛ばすための
ルーターが古いものだとせっかくの高速回線が活かされないこともあります。
ご自宅のルーターの規格を確認し、
新しいものに買い替えるのも手段の一つです。
また、社内専用のVPN環境のつながりにくさに関しては、
ついつい接続したままにしてしまっている…なんて社員もいるかもしれないので、
「使い終わったらすぐに切る」など、1人ひとりの心がけで
改善できる部分もあるかもしれませんね。
<設備的な問題>
- 2画面での業務に慣れているので、1画面だとやりにくい。
- 机や椅子がないのでパソコンでの作業がしづらい
- GoogleMeetをするときに家の中が見えるのが嫌
(映る範囲のものを動かすのが面倒だった) - 職場=自宅になるのでオン・オフの切り替えがしづらい
設備的な問題に関しては、便利グッズがたくさん出ているので、
自分の住んでいる家やライフスタイルにあったものを
購入するのが一番早く解消につながると思います。
また、背景に関しては、いろいろな企業から仮想オフィスやバーチャル背景が
提供されているので、そういったサービスを使うと良いでしょう。
確かに職場=自宅になってしまうと、
オンオフの切り替えやリフレッシュが難しい方も多いかもしれません。
これは人によると思いますが、
- 休憩中は別の部屋で環境を変える
- 集中力が切れてきたら体の向きや場所を変える
- とにかく時間で区切ってPCをオフにする
など、いろいろな方法が考えられます。
ちなみに筆者は、PC台がないので、せめて足を伸ばせるよう
ダイニングテーブルで仕事をしています。
業務が終わったらPCを目につかないところにしまって、
くつろぐときはソファにいくなどしてメリハリを付けています。
大したことはしていませんが、特にストレスなく過ごせているので、
もしお悩みの方がいれば、参考にしてみてください。
テレワーク中の便利グッズ紹介
疲れにくい椅子
長時間床に座っていると疲れますし、猫背にもなり、
いろいろな悪影響が起こりやすくなります。
そこで、あると嬉しいのが、ちょっと良い椅子。
アームレストや背中にフィットする背もたれなどご自身の求める要素を
満たす良い椅子を購入してみるのも良いかもしれません。
いろいろな椅子が紹介されているのでぜひ参考にしてみてください。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/huffcolle-139_jp_5e940252c5b6ac98151334b5
http://kumakuma30.hatenablog.com/entry/2017/08/03/200000
パソコン周りの便利グッズ
パソコンを置くためのデスクやマウス、マウスパッドなど必需品はもちろん、
猫背を解消するためのパソコン台、肩こりをほぐすマッサージグッズなど、
パソコン周辺で座りながら使える便利グッズもたくさんあります。
個人的には低反発のハンドレストがついたマウスパッドと、
手が小さいので、小さめサイズのマウスはこだわりだったりします。
テレワーク中にオススメのパソコン周辺用品が紹介されているので、
ご興味のある方は見てみてくださいね。
https://www.servcorp.co.jp/blog/archives/telework-goods.html
まとめ
非常事態宣言が解除され、少しずつ出社日数が増える企業様も
多くなっていくのではないかと予想されます。
なかには、今回の取り組みをもとに、
今後もテレワークを行っていく企業も多いと思います。
デメリットを少しでも解消し、企業にとっても、社員にとっても
より良い形で継続するための参考になればと思います。