更新日:2025/07/03

AIで深堀り!受注率がUPするフォローアップ術

【監修】株式会社ジオコード クラウド事業 責任者
庭田 友裕
フォローアップとは、商談後に顧客へ継続的にアプローチし、最終的な受注につなげる重要な営業活動です。受注率を上げるために不可欠ですが、「どうすればいいか分からない」「しつこいと思われたら…」と苦手意識を持つ営業担当者も少なくありません。
そこで今回は、あなたの受注率を飛躍的にアップさせるためのフォローアップのポイントを解説します!
この記事の目次はこちら
営業におけるフォローアップの重要性
一度の商談だけで契約に至ることは稀ですよね。フォローアップは、商談後に顧客と継続的にコミュニケーションを取ることで、受注率を大きく高め、顧客との信頼関係を築くための重要な営業活動です。
継続的なコミュニケーションを通じて、顧客の具体的なニーズや課題、社内状況などを深く把握できるようになります。これにより、より適切な提案が可能になり、顧客満足度を高めることができます。フォローアップは目の前の受注だけでなく、顧客との長期的な関係を築き、将来的なビジネスチャンスを広げる上でも大切です。
フォローアップが失敗する理由
進捗確認だけで終わっている
単に「ご検討状況はいかがですか?」といった進捗確認だけの連絡は、顧客にとって何の価値もありません。忙しい中で新しい情報やメリットのない連絡がくると営業を「しつこい」と感じる原因となります。顧客の関心を引き、次のアクションへ促すには、常に新たな情報や具体的なメリットを提供し続ける必要があります。
顧客のニーズに向き合えていない
多くの失敗は、営業が顧客の抱える真の課題や疑問を深く理解できていないことに起因します。商談で得た情報が十分に活用されず、顧客のニーズを見誤ったまま、一方的な情報提供や製品アピールに終始してしまうケースです。この場合、いくら熱心に連絡しても顧客には響かないでしょう。顧客が求めている「課題を解決してくれる方法」を提供することが大切です。
フォローアップに苦手意識を持っている
多くの営業担当者は、「どうアプローチすべきか」「嫌がられたらどうしよう」という苦手意識を抱え、結果的にフォローアップを後回しにしがちです。これは、過去の失敗経験や、顧客に「売り込み」と受け取られることへの恐れから生じることが少なくありません。この苦手意識を克服し、効果的なフォローアップを行うためには、適切な方法とポイントを理解し、実践することが重要です。
フォローアップの手段と特徴
適切なフォローアップを行うためには、各手段の特性を理解し、使い分けることが重要です。

電話
特徴: 顧客の「温度感」を直接的に感じ取れる有効な手段です。声のトーンや話し方から、相手の関心度や状況を把握しやすいのがメリットです。
注意点: 相手の時間を拘束するため、タイミングや連絡頻度に注意しましょう。緊急性の高い要件や、顧客の検討状況などの温度感を把握したい場合に利用するのが効果的です。
メール
特徴: 顧客の都合の良い時間に読んでもらえ、時間や場所を選ばずに送ることができます。また、やり取りのエビデンスが残るため、契約内容の確認や資料送付など、記録を残しておきたい場合に適しています。
注意点: 他のメールに埋もれて読まれない可能性があります。そのため件名や内容で関心を引く工夫をしましょう。
訪問・オンラインMTG
特徴: 対面でのコミュニケーションは、顧客の表情や反応を直接見て、臨機応変に対応できる点が最大のメリットです。深い関係性を構築しやすく、複雑な提案や質疑応答にも最適です。オンラインMTGも同様のメリットを持ち、遠隔地の顧客とも手軽に接点を持てます。
注意点: 顧客側にも時間の負担がかかるため、頻繁な実施は敬遠される可能性があります。重要な提案や、詳細な擦り合わせが必要なタイミングで活用しましょう。
追客を成功させるポイント
① 接触頻度とタイミングの最適化
複数の営業手段を組み合わせ、顧客の検討フェーズや行動に合わせた適切なタイミングでアプローチすることが重要です。例えば、資料ダウンロード直後には迅速なメール、その後は電話でニーズを確認、提案書送付後にはオンラインMTGで詳細説明、といった流れです。顧客のウェブサイト閲覧履歴やイベント参加履歴なども分かるようにしておくと、アプローチのきっかけになります。
②パーソナライズされたアプローチ
顧客の個別のニーズや課題、商談で話した内容を踏まえ、顧客にとって「私のため」と感じられる内容を送ることが重要です。
具体的には、以下のような内容を盛り込むと効果的です。
・商談内容の簡単な要約と、それに対する追加情報や解決策の提示
・顧客の業界動向や競合事例など、有益な情報提供
・導入後の具体的なメリットや成功事例の共有
③ 継続的な価値提供
単なる「どうですか?」という進捗確認ではなく、常に顧客にとって価値のある情報や解決策を提供する姿勢が大切です。自社製品の新しい機能、関連セミナーの案内、業界の最新トレンド、顧客の課題解決に役立つホワイトペーパーなど、「この連絡は役に立つ」と感じてもらえる情報発信を心がけましょう。これにより顧客からの信頼が深まり、次のアクションにつながりやすくなります。
④ AIの活用で正しくフォローアップできているか把握
顧客に対して効果的にフォローアップできているのか振り返ることが大切です。
しかし日々の営業活動で精一杯で、なかなか振り返りの時間は取れないと思います。そこでAIツールを活用することで、どの顧客に、いつ、どのようなアプローチが効果的だったのかを客観的に把握できるようになります。例えばネクストSFAと連携したAIは顧客との過去のやり取りから、どのような反応だったのか、どのアクションが良かったのかなどを分析し、次に取るべき最適なアクションを提案してくれます。また成約や失注後に分析することでどこが成約の決め手だったのかや、どこが失注の要因だったかを客観的に分析してくれます。
ネクストSFAのAIを活用したフォローアップの具体例
AIを活用することで、これまで属人的になりがちだったフォローアップをより戦略的に、かつ効率的に行えるようになります。
ネクストアクションの提案
顧客との過去のやり取りや属性情報に基づき、AIが次に送るべきメールの内容、電話をかける最適なタイミング、提案すべきコンテンツなどをレコメンドします。例えば、「この顧客は〇〇に関するホワイトペーパーをダウンロードしているので、関連する成功事例をメールで送付しましょう」といった具体的な指示を出してくれます。

失注要因分析
AIが失注した商談データを分析し、なぜ失注したのかの共通要因を洗い出します。これにより、今後のフォローアップ戦略の改善点や、製品・サービスの課題を特定し、より精度の高いアプローチに繋げることができます。
成約要因分析
AIが成約した商談データから製品の特徴、価格、営業のアプローチ、顧客の購買意欲が高まったタイミングなど、成功に結びついた要素を分析します。これにより成功パターンが「見える化」でき、営業戦略の改善やチーム全体の成約率向上に役立てることができます。
まとめ
フォローアップは、単なる「追いかけ」ではありません。顧客との信頼関係性を深める重要な営業活動です。顧客のニーズを深く理解し、適切なタイミングでパーソナライズされた価値ある情報を提供することで、受注率は確実にアップするでしょう。
AIなどのテクノロジーも賢く活用しながら、効果的なフォローアップで、あなたの営業活動を次のステージへ引き上げませんか?