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SFA JOURNAL by ネクストSFA

更新日:2024/11/27 

顧客獲得を効率的に行うには?

顧客獲得を効率的に行うには?新規顧客獲得につながる手法や役立つツールを徹底解説

【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬

新規顧客獲得は、企業の成長に不可欠です。顧客が増えてリピーターが確保できれば、安定的な売上や利益、そしてさらなる企業成長が期待できます。しかし、顧客のニーズの多様化や競争激化によって、新規顧客を効果的に獲得するための施策を実践するのは簡単ではありません。

本記事では、顧客獲得の流れやポイント、具体的な営業手法や顧客獲得に役立つツールを解説します。

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この記事の目次はこちら

顧客獲得の定義

顧客獲得とは、自社の商品やサービスをまだ知らない顧客に対し、効果的なアプローチで認知させ、自社の顧客として取り込む一連のプロセスのことです。

具体的には、Web広告やSNS運用、オウンドメディアなどの手法を用いて、顧客に自社の商品やサービスを魅力的だと思ってもらえるような取り組みを実施します。

安定した経営基盤を作るには、企業は既存顧客からの継続的な購入に加え、新規顧客の獲得によって売上や成長の基盤を作らなければなりません。個々のライフスタイルを重視する現代では、昔より顧客のニーズが多様化しているため、新規顧客の獲得は難しいといわれています。

また、アメリカのコンサルティング会社が提唱する「5対25の法則」では、顧客離れを5%改善すると利益が25%向上するといわれています。そのため、新規顧客と既存顧客双方をバランス良く取り込むことで、企業のビジネスはさらなる飛躍を遂げられるのです。

なぜ顧客獲得が容易ではないのか

顧客獲得が容易でない理由には、いくつかの背景があります。

既存顧客との信頼関係維持と比べ、新規顧客の獲得には多くのコストがかかります。さらに、競合他社の商品やサービスとの差別化も容易ではありません。顧客獲得を効率良く行うためにも、まずは顧客獲得が容易でない理由を見ていきましょう。

新規顧客を獲得するまでにはコストがかかる

新規顧客の獲得にかかるコストは、既存顧客との関係維持にかかるコストの5倍といわれています。

新規顧客を自社のビジネスに取り込むには、イベントや広告、SNS運用などの認知のための活動が必要です。また認知してもらうだけでは終わらず、その後は信頼関係を築き、購入に至るまでの導線をしっかりと整えることが求められます。

初回購入につながったとしても継続的なフォローアップがなければ、他社の商品やサービスへと流れてしまう可能性があります。フォローアップのための広告費や人件費も予算に入るため、新規顧客獲得はコストがかかるでしょう。

一方、既存顧客は自社の商品やサービスに愛着と信頼を持っているため、追加のコストを掛けずにリピート購入が期待でき、アプローチもスムーズです。このように、新規顧客の獲得が容易でない理由には、コストや労力の負担が大きい点が関係しています。

類似商品・サービスの増加で差別化が難しい

近年、あらゆる業界で商品やサービスの競争が激化し、類似の商品が市場に溢れています。その結果、顧客はどの商品を選ぶべきか判断が難しくなり、企業側も他社との差別化を図ることが一層困難になっています。

これまでは、形ある物(モノ)を所有して満足感を得る時代でしたが、現在は商品やサービスの機能性などの形に見えない要素を重視する時代になりました。特に1996年~2012年生まれのZ世代は、所有にこだわらず事前に商品やサービスを下調べした上で購入に踏み切る傾向があります(※)。

そのため、ブランド名や価格だけでは差別化が難しく、これまで以上に企業独自の視点で新たな価値を打ち出すことが重要です。

※参考:経済産業省.「製品・サービス展開の在り方」.“Z世代の特徴”(参照2022-05)

顧客がリピーターになるまでの流れ

新規顧客を獲得しても一度きりの購入で終わってしまっては、安定的な収益につながりません。リピーターとして定期的に購入を繰り返してくれる顧客こそが、企業の長期的な成長を支える存在になります。

顧客は、商品やサービスを購入した後すぐにリピーターになるのではなく、段階的に信頼関係を築きながらリピーターへと成長していきます。

顧客を獲得するまでの具体的なステップを確認する前に、まずは顧客がリピーターになるまでの流れを理解しておきましょう。以下は、顧客を段階別で分けたものです。

段階顧客層どのような顧客か
1潜在顧客悩みは抱えているが、自社の商品やサービスをまだ認知していない顧客
2見込み顧客既に自社の商品やサービスを認知しており、検討段階に入っている顧客
3新規顧客初めて商品やサービスを購入した顧客
4既存顧客過去に自社の商品やサービスを購入・利用したことがある顧客
5リピーター自社の商品やサービスを継続的に購入し、企業の経営を支える顧客層

まずは、潜在顧客に自社の商品やサービスを認知してもらうところから始まります。商品やサービスを通して感じられる価値や体験などをアプローチし、見込み顧客へ移行させる流れです。

見込み顧客になると、顧客は購入を検討し始めます。該当する行動は、自社のSNS広告を見て興味を持ち、無料のウェビナーに参加したり、製品ページで詳細情報を確認したりするなどです。

検討と下調べが完了し、顧客が「この商品なら価値を提供してくれる」と再確認すると、新規顧客として初めて商品やサービスを購入します。一度でも商品を購入した顧客は既存顧客となり、効果的なアプローチを行うことで継続的に利益を生み出してくれるリピーターに成長していきます。

なお、誰もがスムーズにリピーターになってくれるわけではないため、企業は効果的な手法を用いて継続的に価値提供していくことが重要です。

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顧客獲得までの5ステップ

顧客獲得までの5ステップ

顧客獲得までのステップは、以下のとおりです。

  1. アプローチするターゲットを設定する
  2. ターゲットの悩み・ニーズを分析する
  3. ターゲットにアプローチを図る
  4. ターゲットへヒアリングする
  5. クロージングを行い、顧客獲得プロセスを完了させる

1. アプローチするターゲットを設定する

顧客獲得の第一歩は、アプローチするターゲットを設定することです。

ターゲットを明確にせずにアプローチをかけると、ニーズを十分に満たす商品やサービスを提供できず、結果として顧客獲得につながらない可能性があります。

ターゲットを設定することで、顧客の悩みやニーズが分析しやすくなり、効果的なアプローチは何かを考えやすくなります。どのような顧客層にどういった価値を提供できるかを把握し、具体的なターゲットを絞り込みましょう。

ターゲット設定では、年齢や性別、職業、居住地域などの基本的な情報に加え、ライフスタイルや購買行動、価値観などの潜在的な情報も洗い出します。洗い出した情報を基にターゲットをグループ分けし、細かくターゲット像を決めていきましょう。

2. ターゲットの悩み・ニーズを分析する

次は、ターゲット層が抱える悩みやニーズを分析します。ターゲットの悩みやニーズが分かれば、顧客の期待に応えられる商品やサービスは何かを考えやすくなるためです。

例えば、食品会社の場合でターゲットが「忙しくて自炊する時間がない」といった悩みを抱えているとします。悩みを解決するには、手軽に準備できる健康的な食品を提供するなどの施策が必要です。どのような問題を解決したいと考えているのか、商品やサービスに求めている価値は何か、顧客の視点に立って考えましょう。

顧客の悩みやニーズを把握するためには、アンケート調査やインタビュー、SNS上の意見収集、競合分析などの方法が役立ちます。他にも以下の手法があるため、自社に合った分析方法で進めていきましょう。

分析手法分析の仕方
デシル分析顧客を売上高順に10等分し、上位のグループから合計金額ごとの売上比率を算出・比較する
例)顧客が100人なら10人ずつに区切り、売上比率をグループごとで比較する
RFM分析以下の3つで顧客の購買傾向を分析する手法
最近の購入日(Recency)購入頻度回数(Frequency)購入金額(Monetary)
3つのスコアが高いほど、優良顧客と判断される
CTB分析以下の3つで顧客を分類・分析し、商品やサービスの売れ筋を探る手法
カテゴリ(Category)テイスト(Taste)ブランド(Brand)
カテゴリは、顧客が購入した商品カテゴリテイストは、色や形、素材、サイズ感などブランドは、顧客が好んで購入するブランド を指す
セグメンテーション分析顧客の年齢や居住地域、職業などの属性に分けて分析する手法
行動トレンド分析季節によって購買行動が変動する顧客に絞って分析する手法アパレル・小売業界で効果を生みやすい手法でもある
例)25歳の女性は、真冬になる手前にアウターを購入する傾向がある など
コホート分析条件ごとに顧客を分類・分析する手法
例)「初回購入月」「会員登録月」などを基準にコホートを分け、各グループがその後に取った行動を探る
LTV分析顧客が商品やサービスを使い始めてから、利用を終了するまでの間で企業にもたらした総利益(LTV)を算出し、どの顧客に投資すべきか判断する手法

3. ターゲットにアプローチを図る

分析したターゲットのニーズを基に、具体的なアプローチを図ります。アプローチ方法には、Web広告やSNS運用、ダイレクトメール、セミナーでの紹介など多種多様な手段が挙げられます。具体的なアプローチ方法は次章で詳しく解説するため、そちらも併せてご覧ください。

ターゲットの利用メディアを考慮し、効果的な手段を選択することが重要です。例えば、若年層をターゲットにしている場合は、InstagramやTikTokなどのSNSを活用したアプローチが効果的な可能性があります。

顧客の興味関心を引きながら、自社に対するポジティブな印象を持ってもらえるようにしましょう。

4. ターゲットへヒアリングし、購買意欲を高める

ターゲットにアプローチができたら、ヒアリングで顧客の具体的なニーズや要望を把握していきましょう。ヒアリングでは、顧客が抱える悩みや要望を直接聞き出すことで、購買意欲をさらに高めるための戦略を考えやすくなります。

ヒアリングの際は、まずは雑談でリラックスした雰囲気を作り、顧客が話しやすい環境を整えましょう。その後、現在の悩みや要望を聞き出し、問題解決に役立つ提案を行います。ヒアリングを終えた後は、次回のフォローアップや追加提案の機会を設け、顧客の購買意欲を継続的に高めていきましょう。

特にBtoBの営業では、ヒアリングの期間が長くなります。定期的に商談の機会を設け、受注につなげましょう。販売などのBtoCでは、購入後にキャンペーンの案内をしたり、次回使えるクーポンやポイントを配布したりして、顧客との関係を維持しながらリピート購入を促しましょう。

5. クロージングを行い、顧客獲得プロセスを完了させる

最後に顧客に購入や契約を決断してもらうクロージングを行い、顧客獲得プロセスを完了させます。

クロージングでは、顧客が抱える不安や疑問に対応し、購入への最終的な後押しを行います。顧客が迷いなく購入に踏み切れるよう、ヒアリングした内容を基に商品やサービスを提案しましょう。クロージングが終了し、商品やサービスの購入・契約が済んだら、顧客獲得のプロセスは終了です。

一点注意すべきなのは、顧客が購入直前で悩んだ場合です。その際は無理にクロージングに持っていくのではなく、悩んでいる理由を再度聞き出しましょう。顧客のペースを最優先としたクロージングを行うことが、継続的な受注へとつながります。

顧客獲得のための代表的な手法

顧客獲得の代表的な手法は、主にプッシュ型とプル型の2つに分けられます。各手法の特徴を理解し、自社に合ったアプローチ方法を選びましょう。

プッシュ型:自社のタイミングで顧客にアプローチをかける手法

プッシュ型の手法とは、自社のタイミングで顧客にアプローチをかける手法です。例えば、見込み顧客の自宅や企業に直接電話をかけるテレアポや、購入後の化粧品の試供品配布などがプッシュ型営業に該当します。

企業が自由に顧客を選べるため、ターゲットと合致すればスムーズに購入まで進められる点がメリットです。

逆を言えば、相手の購買意欲に合わせずにアプローチする手法のため、タイミングによっては購入まで至らないデメリットもあります。また、営業担当者のトークスキルやコミュニケーション力も、受注率を左右する重要な要素です。

それでは以下で、プッシュ型の主なアプローチ方法を見ていきましょう。

  • テレアポ
  • 展示会・セミナー
  • ダイレクトメール
  • サンプル・試供品配布
  • メルマガ広告
  • ポスティング
  • 訪問営業

1. テレアポ

テレアポとは、企業や個人に電話をかけ、電話を通して自社のサービスや商品を訴求する方法です。電話一つですぐにアプローチできるため、手間とコストが比較的少ない手法になります。

ただし、訴求する商品やサービスに関心がない見込み顧客には電話を拒否される可能性があります。担当者の負担にもなるため、電話をかける相手を選んでから実施しましょう。

2. 展示会・セミナー

展示会やセミナーは、自社の商品やサービスの魅力を直接伝える場として活用でき、参加者の購買意欲を引き出すのに効果的です。

特にBtoBビジネスの場合、業界イベントや展示会、セミナーなどに積極的に参加するのも良いでしょう。参加にはコストがかかりますが、ターゲット層に直接アプローチできるため、リードの獲得や認知度向上が期待できます。

またオンラインセミナーであれば、顧客が場所を問わず参加でき、集客範囲が広がるため、幅広い潜在顧客にアプローチしやすくなります。

3. ダイレクトメール

ダイレクトメールとは、メールアドレスや住所を把握している見込み顧客に直接訴求する手法です。顧客の自宅や企業へ直接郵便でチラシやパンフレットを送る方法もあれば、メールで定期的に情報を届ける方法もあります。

メルマガ配信なら、開封率や返信率で顧客の関心の高さを可視化できるため、より効率的にアプローチできます。

4. サンプル・試供品配布

サンプル・試供品の配布は、商品やサービスを実際に試してもらうことで顧客の購買意欲を向上させる手法です。

例えば、有形商材なら商品購入の特典でサンプル品を付けるなどです。無形商材の場合は、無料体験やお試し期間でサービスの魅力を体験してもらい、購買意欲を引き出す方法があります。

ただし、サンプルの配布や無料体験の実施にはコストがかかります。ターゲットを絞った上で、在庫数を加味しながら進めていきましょう。

5. メルマガ広告

メルマガ広告は、メルマガ広告媒体に登録している会員向けの広告に自社の商品やサービスを掲載し、見込み顧客に情報を提供する手法です。

メルマガとの違いは、情報を発信する顧客のメールアドレスが自社所有かどうかにあります。メルマガは、基本的に自社が所有しているメールアドレスの顧客宛に情報を送りますが、メルマガ広告は広告媒体が所有する顧客リストを利用して、情報を発信します。

ターゲットを絞った上で情報発信ができ、即効性が高い点がメリットです。

6. ポスティング

ポスティングは、特定の地域に絞って直接チラシやパンフレットをポストに投函する手法です。投函するだけで良いため、直接顧客と会話をするテレアポより効率的に実施できます。

ただし、ターゲットに該当しない層の自宅にポスティングした場合、受け取った顧客に不快感を与えるリスクがあるため、訴求する地域や対象層を慎重に検討しましょう。

7. 訪問営業

訪問営業は、営業担当者が企業や個人宅を直接訪問し、商品やサービスを対面で紹介する手法です。顧客と直接対話できるため、信頼関係を築きやすく顧客が抱える疑問や不安をその場で解消できる点がメリットです。

ただし、訪問営業は断られるリスクが高く、営業担当者の負担を増やす手法でもあります。決して効率が良い手法とは言えないため、自社のリソースを考えた上で実施するか否か判断しましょう。

プル型:顧客からの問い合わせを待つ手法

プル型は、顧客が自発的に自社の商品やサービスに関心を持ち、問い合わせや購入を待つ手法です。SNSやメディア、看板、Web広告などを通じて商品やサービスの魅力を訴求し、顧客の興味を引き出します。

プル型営業は、潜在顧客層に限らず、広い顧客層にアプローチできるため、ブランド認知度の向上や新規顧客の発掘に効果的です。ただし、顧客からの問い合わせを待つ形式のため、購入まで時間がかかるデメリットがあります。

以下で、具体的なプル型の手法の特徴を見ていきましょう。

  • オウンドメディア
  • Web広告
  • SNS運用
  • プレスリリース
  • 口コミ
  • 看板・のぼり
  • 紙媒体の広告
  • 既存顧客からの紹介

1. オウンドメディア

オウンドメディアは、自社のWebサイトやブログ、SNSなどで、商品やサービスに関連するコンテンツを発信する手法です。

自社の情報発信を行うメディアに顧客が検索や情報収集を通じて自然に訪れるため、興味や関心を持ったターゲットにアプローチしやすくなります。メディア運用にはリソースが必要ですが、見込み顧客からリピーターへの育成がしやすく、顧客獲得につなげやすい点が特徴です。

2. Web広告

Web広告とは、Web上の広告から顧客獲得を狙う手法です。幅広い顧客層に商品やサービスを認知してもらえる手法で、効率的に商品購入に誘導できるメリットがあります。

Web広告の種類は、自社ホームページの広告枠で情報発信をするディスプレイ広告、検索エンジンからの流入を図るリスティング広告、SNSを活用したSNS広告などです。興味を持つ見込み顧客に訴求できれば、自然な流れで顧客を獲得できる可能性が高まります。

3. SNS運用

SNS運用は、自社のX(旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNSで商品やサービスを宣伝する手法です。

世界のソーシャルメディア利用者は増え続けていますが、今後も増加傾向は続き、2028年には60.3億人になると予想されています(※)。SNSで顧客の興味・関心を引くコンテンツを提供できれば、幅広い顧客層に商品やサービスを認知してもらえるでしょう。

ただし、SNSは情報の伝達速度が速いため、不適切なコンテンツを提供すると炎上し、企業のイメージダウンにつながる可能性があります。SNSを運用する際は、情報の扱いに注意が必要です。

※参考:総務省.「令和5年 情報通信に関する現状報告の概要」.”第2部 情報通信分野の現状と課題”(2024-11-06)

4. プレスリリース

プレスリリースとは、商品やサービスの制作開始や販売を発表した際などにメディアに取り上げて紹介してもらう手法です。

新聞社やウェブメディアに取り上げられることで、幅広い顧客層に広く認知されやすくなります。また、メディアの記事を見る顧客は情報に対して既に感度が高いため、購買意欲を引き出しやすいのが特徴です。

掲載されるメディアによって訴求方法や文面の特徴も異なるため、自社のテイストに合ったプレスリリース方法で顧客獲得を目指しましょう。

5. 口コミ

実際に自社の商品やサービスを利用した顧客からの口コミを通して、新規顧客を獲得できる可能性があります。

例えば、ある社内システムの導入を検討している場合は、そのシステムを提供している企業の口コミや評価を見て判断するでしょう。高評価のレビューや口コミが集まっていれば、商品の信頼度と顧客の購買意欲の向上が期待できます。

口コミを効率的に集めるにも、商品やサービスを購入した顧客に口コミ投稿を積極的に依頼しましょう。

6. 看板・のぼり

実店舗を持つ場合は、看板やのぼりも新規顧客獲得のための手段です。

視覚的に目を引くデザインやメッセージを反映させることで通行人の関心を引き、店舗への来店を促せられます。看板やのぼりは、店舗の印象を左右する要素のため、ブランドイメージに合ったデザインにしましょう。

7. 紙媒体の広告

紙媒体の広告は、新聞や雑誌、チラシなどを活用し、商品やサービスを広める手法です。特定の地域やターゲット層に向けて広告を届けられるため、ローカルなビジネスや特定の年齢層を対象とした顧客獲得に効果的です。

ただし、新聞広告は数万円から数十万円ほどかかる場合があります。費用対効果を考慮し、目的に合った媒体を選ぶのが重要です。

8. 既存顧客からの紹介

既に自社の商品やサービスを購入してくれている既存顧客からの紹介も、顧客獲得のための手法の一つです。

見込み顧客が購入を迷う理由の一つには、商品やサービスへの信頼感が十分でないケースが挙げられます。しかし、信頼している人からの紹介なら、購入の迷いを払拭できる可能性があります。

紹介制度をアプローチ手法に取り入れる場合は、同時に「紹介した人に買い物で使えるポイントをプレゼント」などの施策を行うのが効果的です。

顧客獲得プロセスを効率的に進めるための8つのポイント

顧客獲得プロセスを効率的に進めるためにも、以下の8つのポイントを抑えておきましょう。

  • ターゲットのリサーチを徹底的に行う
  • 予算設定が適切か確認する
  • 従業員が顧客データにアクセスできるようにしておく
  • 競合他社との差別化を図る
  • 購入の障壁を取り除く
  • 商品やサービスを知ってもらう取り組みを実施する
  • 顧客の声と向き合う
  • 顧客獲得に役立つツールを導入する

1. ターゲットのリサーチを徹底的に行う

顧客獲得プロセスを効率的に進めるには、ターゲットのリサーチが必要不可欠です。ターゲット層の年齢や性別、ライフスタイルなどを細かく調べることで、顧客の具体的なニーズや課題が明確になります。

また、リサーチを基に顧客の求める価値を把握することで、より効果的なアプローチが可能となり、ターゲットにとって魅力的な商品やサービスを提供できる可能性が高まります。

営業の際に購買意欲を高められるよう、まずはターゲットの情報をできるだけ多く集めておきましょう。

2. 予算設定が適切か確認する

新規顧客獲得にかける予算が適切かどうかも確認しましょう。

新規顧客獲得にかかるコストは、既存顧客との関係維持コストの5倍といわれています。そのため、顧客獲得に見合ったリターンが得られるかを見極め、予算が過剰になりすぎないように調整するのが重要です。予算は、以下の計算式に当てはめて設定してみてください。

  • 売値-原価-目標利益=新規顧客獲得のための適切なコスト

新規顧客の獲得数や見込んでいる売上高を考慮しながら、適切な予算を組んでいきましょう。

3. 従業員が顧客データにアクセスできるようにしておく

リサーチや予算設定だけでなく、従業員が必要な顧客データにアクセスできる環境を整えましょう。リアルタイムで顧客情報を共有することで、営業やカスタマーサポート、マーケティング部門が一貫した対応を取れるようになるためです。

例えば、カスタマーセンターに寄せられるクレームには、顧客の直接的なニーズが隠されています。カスタマー担当だけでなく、営業担当もクレームのデータを閲覧できれば、顧客の悩みをより理解しやすくなります。顧客との信頼関係を構築するためにも、担当以外の従業員がデータにアクセスできるようにしておきましょう。

4. 競合他社との差別化を図る

顧客の興味・関心を引き出せるよう、競合他社との差別化を図りましょう。自社の強みや独自性を明確にし、顧客に与えられる価値を打ち出すことで、他社より自社の方が魅力的だと感じてもらえます。

例えば、他社にはない機能性やサービスの迅速さ、デザインなど、競合が提供できない付加価値を提示することが重要です。

5. 購入の障壁を取り除く

顧客への認知はできているものの購入に至らないときは、購入の障壁を取り除く工夫が必要です。

例えば、分かりやすい商品説明やサービスの無料トライアルの実施、価格の見直しなど、購入のハードルを下げる取り組みを実施し、顧客がスムーズに購入を決断できるようにしましょう。

6. 商品やサービスを知ってもらう取り組みを実施する

顧客を獲得するには、まずは商品やサービスを知ってもらう取り組みを実施しましょう。商品やサービスが優れていても、認知してもらえない限り魅力は伝わりません。

ターゲットの顧客層に認知してもらうには、幅広く情報を訴求できるSNSやWeb広告、オウンドメディアなどのメディアを活用したアプローチ手法がおすすめです。

また、商品やサービスが完成していない段階でも、メディアを通した訴求であれば、検索エンジンにアプローチできるSEO対策などの認知度を高める戦略も取れます。まずは商品やサービスを認知してもらうことからスタートし、顧客獲得に向けて段階的にアプローチしましょう。

7. 顧客の声と向き合う

顧客の声と真摯に向き合うことは、商品やサービスの品質向上だけでなく、顧客との信頼関係を築く上でも重要です。アンケートやレビュー、カスタマーサポートに寄せられた意見や感想を受け止め、改善や新たな施策に反映させましょう。

また、既存顧客の分析でも、今後のアプローチに役立つエビデンスが出てくる場合もあります。例えば、顧客が自社の商品やサービスを購入したきっかけのほとんどがSNSの発信であれば、SNS運用に注力して訴求力を高める戦略が有効です。

顧客から寄せられた声やこれまでの既存顧客の動向から、効果的なアプローチは何かを考えましょう。

8. 顧客獲得に役立つツールを導入する

顧客獲得のための分析や情報収集を効率的に行うためにも、顧客獲得に役立つツールの導入を検討しましょう。

顧客を獲得するまでには、ターゲットのニーズの把握やアプローチ、フォローアップなど多くのプロセスが必要です。これらの工程を手作業で進めていると、時間や労力がかかり、従業員の負担が大きくなる可能性があります。

顧客管理や営業支援、マーケティング支援などが可能なツールを導入すれば、必要な情報を一カ所に集約し、データの自動分析やレポート作成ができるため、業務効率が大幅に向上します。

顧客獲得に役立つツールとは? 何ができるの?

顧客獲得を効果的に行うためには、マーケティングや営業のプロセスをサポートするツールが役立ちます。以下に、顧客獲得に役立つ代表的なツールについて、それぞれの特徴やメリットを解説します。

  • MA:マーケティングオートメーション
  • SFA:営業支援
  • CRM:顧客管理ツール

1. MA:マーケティングオートメーション

MA(マーケティングオートメーション)とは、マーケティングに必要な分析や顧客リスト作成、メール配信などの業務を自動で実施してくれるツールです。

顧客の行動データを活用しながら、ターゲットごとにカスタマイズしたメールを指定時間に一斉で自動送信したり、効果的な戦略を立てるための分析をしたりと手間がかかる業務を効率化できます。また、データに基づいた分析ができれば、より顧客獲得につながる効果的な施策の考案が可能です。

MAを活用することで、顧客の興味や関心に応じたタイムリーなアプローチが可能となり、見込み客からリピーターへの効率的な育成や購買意欲の向上が期待できます。

2. SFA:営業支援ツール

SFA(営業支援ツール)は、営業活動に必要な顧客や案件の情報をデータ化できるツールです。SFAを活用すると、見込み顧客の進捗状況や商談履歴を一元管理でき、営業担当者がタイムリーにフォローアップを行いやすくなるため、チーム全体のパフォーマンスが向上します。

また、AIを搭載したSFAツールでは、顧客との対応履歴を基に適切なクロージングのタイミングを提示したり、次のアクションを提案したりする機能があるため、営業活動をより戦略的に進められます。顧客情報を把握しきれていない企業や、社内で情報共有が十分にできていない企業は、導入を検討しましょう。

3. CRM:顧客管理ツール

CRM(顧客管理)は、これまで取引があった企業や個人の連絡先や問い合わせ内容、購入履歴、売上高などの情報を一カ所に集約できるツールです。

CRMは顧客管理に加えて、効果的なアプローチやマーケティング施策を行うための分析にも活用可能です。顧客獲得のために実施するアプローチを考える際はもちろん、既存顧客との信頼関係を維持したいときにも役立ちます。

CRMで顧客ごとのニーズや行動傾向を把握し、顧客一人ひとりに合わせた対応を行えば、顧客満足度の向上やリピート率の向上にもつながります。

効率的な顧客獲得を目指すならネクストSFAの活用がおすすめ!

効率的に顧客獲得を目指すなら、MA・SFA・CRMの3つの機能が備わっているツール「ネクストSFA」の活用がおすすめです。ネクストSFAとは、ホームページ制作を強みとしている株式会社ジオコードが提供するクラウド営業支援ツールです。

効率的な顧客獲得を行うには、営業部門やマーケティング部門、カスタマーサポート部門などのあらゆる部署でツール導入が効果的な場合があります。ネクストSFAなら、顧客獲得に役立つMA・SFA・CRMが全て一つのツールに搭載されているため、別でツールを導入する必要がありません。

ネクストSFAで利用できる機能

ネクストSFAでは、見込み顧客の獲得や育成に役立つ機能に加え、商談や顧客情報の一括管理も可能です。以下で搭載されている機能をご紹介します。

機能機能の概要
MA機能メール一括配信※オプション設定したアドレスに一斉にメールを送信する
シナリオメール顧客の行動に応じて自動的にメールを送信する
スコアリング&トラッキングメール開封率やサイト内の行動などの分析ができる
フォーム作成問い合わせフォームの作成・カスタマイズ
SFA機能アプローチ管理新規テレアポの営業管理・メール履歴管理
案件管理現在の案件の確認・営業回数のグラフ化
受注管理受注後の売上管理・CSV出力
日報・週報・月報・行動管理目標に応じた報告書類の自動作成
データ分析受注の進捗具合をデータ化し、分析する
セールスマップ機能※オプション訪問する企業をマップ上で表示する
代理店管理エンドクライアントと代理店を分けて案件管理
カスタムオブジェクト自社の業務内容に合わせたリスト作成
CRM機能企業管理企業や顧客の基本情報の登録・管理
売上管理顧客の売上・契約期間・仕入れなどの情報の登録・管理
請求書・見積書作成取引先宛の請求書・見積書・発注書などの書類作成
顧客別予算管理顧客別での予算・実績の設定

このようにネクストSFAには、営業活動を効率化させる機能が搭載されているため、時間と手間がかかりがちな顧客獲得プロセスをスムーズに進められます。また、コードいらずで使いやすさを重視した設計に加え、他ツールとの連携性も高いです。

自社の目標に合わせたカスタマイズもでき、より生産性の高い営業活動が期待できます。詳しくは「機能一覧」をご覧ください。

ネクストSFAのシンプルな料金体系

ネクストSFAの料金体系はシンプルで「基本利用料+ユーザー利用料+MA機能利用料+オプション価格」となっています。詳細は、以下のとおりです。

料金項目料金(税抜)
初期費用都度見積り
基本利用料50,000円 / 10ユーザーまで
ユーザー利用料5,000円 / 11ユーザー以降の1ユーザー
MA機能利用料30,000円※月のメール配信上限10万件
オプション名刺管理:500円 / 1IDSales BI(グラフ作成・閲覧):4,000円 / 1IDSales BI(グラフ閲覧のみ):1,500円 / 1IDメール一括配信:15,000円セールスマップ:15,000円帳票発行:5,000円~

ネクストSFAでは、実際の使用感を試していただける無料トライアルを実施しております。資料請求も併せてできますので、気軽にお問い合わせください。

新規顧客獲得の流れを理解し、効果的なアプローチを実施しよう

新規顧客を獲得するためには、ターゲットの設定から継続的なアプローチ、クロージングまでの一連の流れを効果的に進めることが重要です。まずは商品やサービスを認知してもらった上で、ターゲットリサーチやヒアリング、問題解決につながる提案を継続的に行い、顧客の獲得を目指しましょう。

ネクストSFAは、顧客獲得で必要な営業戦略立案やニーズの分析、案件管理、顧客情報管理などがそろったクラウド営業支援ツールです。複雑な初期設定は不要で、契約から約1~2週間で運用開始できます。

「効率的に新規顧客を獲得したい」「営業の進捗具合を可視化したい」とお悩みの企業さまは、ぜひ継続率98.7%のネクストSFAの導入をご検討ください。

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SFAは活用されてこそ意味がある

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