営業における売上予測とは?売上予測の立て方とツールで管理するメリット
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
期が終わるタイミングになると、上司から「売上は目標に達しそうか」とヒアリングされる機会が増えますよね。しかし、計算方法がよくわからず、ちゃんと計算せずに「このまま行けば達成できそうです!」などと答えてしまった経験がある方もいるかもしれません。そこで今回は売上予測について、メリットや計算方法を解説します!
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営業の売上予測とは
売上予測とは、ある期間における将来の売上の予測を立てることを言います。売上予測を行うことで、営業部門や経営陣は将来のビジネス計画を立て、目標に対して進捗を追跡するための基準を持つことができます。
売上予想には正確性が求められるため、下記のような実際のデータが必要になります。
- 過去の売上実績
- 商談化率
- 受注率
- 営業担当の行動数
- 成約後の顧客データ
売上予測を行う重要性
売上予測は意思決定の基盤となります。そのため正確性に欠けると的確な意思決定ができず、企業の業績にも影響を与えかねません。ではなぜ売上予測が必要なのか、その重要性をご紹介します。
適切な予算管理を行うため
売上予測は予算管理においても重要な役割を果たします。売上予測を基に、客観的なデータから利益を最大化するためにどれだけの広告費を投入すべきかなどを検討することができます。しかし、売上予測の正確さに欠けてしまうと、場合によっては売上に対して広告費や人件費が過剰にかかってしまう可能性があるため、正確な予測が重要となります。
適切な人員配置を行うため
正確な売上予測は、適切な人員配置のためにも重要です。例えば売上予測で今まで以上の売上が求められる場合は、今より営業担当の人数を増やす必要があるでしょう。また契約数が増えることに応じてそれをサポートするカスタマーサポートといったメンバーの人員強化も図る必要が出てくる場合もあります。逆に売上予測から見て必要以上に人員を抱えている部署は配置転換を検討する事ができます。正確な売上予測によって、リソースを最適に配分し、適切な人員配置を行うことで、業務効率の向上や成果の最大化が図られます。売上予測は組織の人員計画や運営戦略において重要な情報源となります。
適切な在庫管理を行うため
売上予測は在庫管理においても重要な役割を果たします。人員と同様になりますが売上に応じて製品の仕入れや生産量を調整するため、在庫管理という観点でも売上予測は大切になります。正確な売上予測によって在庫管理を適切に行うことで、製品の供給を需要に合わせて最適化し、商機を逃さずに顧客要求に迅速に対応することが可能となります。また、在庫の最適化は効率的なリソースの活用やコスト管理にもつながります。売上予測は在庫管理の重要な情報源として活用されます。
売上予測と売上目標の違い
売上予測とよく似た言葉に「売上目標」という言葉がありますが、どう違うのでしょうか。
売上予測
過去の実績や市場の動向などの客観的な数字から算出される一定期間における売上額の予測です。売上予測は客観的な予測であり、ビジネスの計画や戦略立案に活用されます。
売上目標
売上予測に基づいて特定の期間内に達成することを目指す売上の目標です。売上目標には期待を含めた金額が設定されます。また売上目標は具体的で測定可能な数値目標として設定され、パフォーマンスの評価や成果の追跡に使用されます。
売上予測の立て方
過去の実績を元に算出
前月や前年同月の売上実績から比較して算出する方法です。
例えば今年7月の売上予測を出したい場合は、昨年7月の売上に年間成長率をかけて算出します。
■年間成長率の計算方法
(前年同月売上-2年前の同月売上)÷2年前の同月の売上
■売上予測の計算方法
前年同月×年間成長率
■計算例
今年7月の売上を予測する場合
昨年7月の売上:500万円
2年前の同月売上:400万円場合
年間成長率=(5,000,000–4,000,000)÷4,000,000=0.25(年間成長率 25%)
売上予測=5,000,000×1.25=6,250,000
営業パイプラインから予測
営業パイプラインは、営業活動の段階的な進行状況を示すフレームワークです。特に新規事業や過去の実績がない場合などでは、営業パイプラインを活用して営業プロセスから売上予測を算出する方法が有効です。
営業パイプラインは、アポイント獲得から受注までの流れを視覚的に表現し、各ステージで実行されるアクションに焦点を当て、進行状況を詳しく分析します。一般的な営業パイプラインのステージには、「アポイント獲得→初回商談・ヒアリング→提案→クロージング→受注」といったものがあります。
営業パイプラインを活用して売上予測を立てるためには、営業担当者の活動状況や各フェーズごとの通過率、成約までにかかる期間などを正確に把握する必要があります。営業チームは、各ステージでの進捗状況をモニタリングし、必要なアクションを実行することで、営業パイプラインを効果的に管理します。営業パイプラインから売上予測を立てるには営業担当の活動状況やフェーズごとの通過率や成約までにかかる期間を正確に把握する必要があります。
SFAを活用した売上予測のメリット
売上予測の精度を上げるためには正確な情報の報告を行ってもらうことが大切ですが、日々の営業活動で手がいっぱいといったこともありますよね・・・そういった場合はSFAなどの営業支援ツールを活用することがおすすめです。SFAで売上予測を行うことのメリットは下記です。
簡単に売上予測ができる
SFAツールを使用することで、営業活動や顧客情報を一元管理し、正確な情報の報告が可能になります。営業担当者が日々の営業活動を入力していくだけで、自動でグラフを作成してくれます。
ネクストSFAではキャプチャのようにどの期間の予測を見たいのか選択するだけで簡単に売上予測を確認することが出来ます。
条件を変えて算出できる
またSFAでは期間や商品、対象の担当者やグループなど細かく算出条件を変えて分析することも簡単に出来ます。そのためさまざまな切り口から分析することができ、より詳細な情報や傾向を把握でき具体的な戦略を考える事ができるようになります。また、営業担当者だけでなく、マーケティング部門との連携も促進し、より総合的なアプローチで売上予測を活用することができます。
シェアボードなどで共有することができる&視覚的に分かりやすい
SFAの売上予測はダッシュボードなどの画面でグラフや表などの視覚的な要素を用いて売上予測を確認することができます。
またネクストSFAではシェアボードを使ってメンバー間で情報の共有が簡単にできます。営業会議の場でもシェアボードを活用することで、資料の作成や配布にかかる手間を省き、効率的に情報共有やディスカッションが行えます。
【データ分析が気になる方へ】
下記の資料ではデータ分析について解説しています。ぜひ合わせて参考にしてくださいね。
まとめ
売上予測の精度向上は営業戦略の立案において非常に重要です。ただし、正確な売上予測を行うには多くのデータが必要であり、データ収集だけでも大変な場合があります。そこで、SFAツールを活用した売上予測がおすすめです。
SFAツールは営業活動のデータを一元管理し、売上予測に必要な情報を容易に収集できる便利なツールです。営業担当者が日々の活動を入力することで、クライアント情報、商談の進捗状況、契約の見込みなどのデータが集積されます。これにより、リアルタイムなデータ分析が可能となり、正確な売上予測を行うことができます。SFAを導入することで効率的なデータ収集と共有が行え、売上予測の精度向上にも役立ちます。ぜひこの機会にSFAツールの導入を検討してみてくださいね。