更新日:2024/07/26
「コンセンサス」取れていますか?正しい意味と活用方法
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
ビジネスの現場で横文字が頻繁に使われるようになりました。
”コンセンサス”という言葉に限らず、
「この言葉よく耳にするけど、この言葉どういう意味なんだろう?」という場面に
であったことのある方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
「文脈的に多分こんな感じだろう。」
と正しい意味を理解しないまま間違った使い方をすると
恥ずかしい思いをすることもあるかもしれません。
横文字を使えることが必ずしも”カッコいい”とは言えないですが、
ビジネスシーンにおいて会話している相手と同等以上の水準で
言葉を操れることは少なからずポジティブに働くと思います。
横文字はスタイリッシュなだけでなく、
その一言で様々な意味を包含している便利な言葉です。
正しい意味の理解、語源、使い方をマスターして、使いこなせるようにしましょう。
この記事の目次はこちら
”コンセンサス”の言葉の意味
”コンセンサス”とは
辞書的な意味としては以下のように記載があります。
上記の通り”コンセンサス”という言葉には複数の人(場合よっては全員)の
同意が取れている状態という意味になります。
ビジネスシーンにおいては①や②の意味での活用が多いですね。
「コンセンサス」という言葉を用いたビジネスシーン例
「コンセンサス取ってある?」と言われたら
辞書の意味をそのまま当てはめてみましょう。
↓
【変換後】 「合意」取ってある?
読んで字のごとく、事前に関係者に「合意」が得られているか、という意味ですね。
別の表現で「根回し」という言葉を使っている会社もあります。
事前に相談して「ことがうまく運ぶようにあらかじめ手を打っておく」という意味です。
正確には異なりますが、同義として使って問題ないと思われます。
しかし、世の中的には「根回し」という言葉に「裏で悪いことをしているみたい」という
ネガティブな印象を持たれて方が多くいるようです。(実は筆者もその一人です。。。)
個人的想像ではありますが、
そのような印象を避けるため横文字を使っている側面もあるのではないでしょうか。
「コンセンサス方式」の会議
さぁ、こちらも辞書の意味をそのまま当てはめてみましょう。
↓
【変換後】 「総意方式」の会議
「多数決」ではありません。「総意」です。
つまり、反対意見や賛成しない人が1名でもいれば承認せず、継続して議論する方式を指します。
少数の反対者がいる事実がのちに望ましくない場合に用いられる方式です。
「そんな場面ある?それじゃ一生会議終わらないのでは?」と想像された方もいると思います。
実際のビジネスシーンで頻繁に用いる方式でないことは
皆さんも実体験で感じられていると思います。
会議参加者が対等かつ1名の反対者が決定に大きく影響する。
つまり国際関係レベルの会議で用いられます。
実際にWTO(世界貿易機関)ではこの方式が採用されています。
~余談~
仮に会社でコンセンサス方式の会議があって、
意味も理解せずに一人で何となく反対してしまうと
大変なことになりそうなのはお分かりになりますでしょうか?
言葉の意味をちゃんと理解しておきましょうね。
※本当に反対ならもちろんそれで大丈夫ですよ。
間違えやすい例
「合意形成」≠「コンセンサス」
ここまでの内容を読むと、
「コンセンサスって合意形成って意味ですね」という誤った理解をする人がいます。
「合意を形成すること(=意見を一致するように図る)」
▶コンセンサス
「合意」という状態を指す意味。
上記を見ると、それぞれ「段階」が違いますね。
「合意形成」は合意を形成しようとしている段階、 「コンセンサス」は合意が取れている段階です。
自信のない言葉はできる限り使わず、言葉は正しく使うようにしましょう。
ちなみに通常こんな使い方をすることはほぼないですが、
「合意形成によって、コンセンサスが取れた」という日本語は使い方としては正しいです。
まとめ
今回は「コンセンサス」というビジネスシーンにおける
代表的な横文字の使い方についてご紹介しました。
実際皆さんの日常では他にも様々な横文字が飛び交っていると思います。
正しい言葉はビジネスマンとしてれっきとした武器になります。
一度ご自身で辞書で調べてみるなどして、
正しい言葉を身につけるようにしてみてはいかがでしょうか。
とんがり君この記事の執筆者