更新日:2023/04/06
【新規営業は準備が命!?】新規開拓営業の考え方から5つの実践方法までを紹介
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
- 新規顧客開拓の効率的な方法はないのか
- 営業リストが枯渇している
- 新規開拓が上手くいかなくて辛い
このような印象を持つことが多い、新規営業ですが、新規の顧客を開拓することは企業の成長に大きく影響を及ぼすため、非常に重要な要素となります。
重要な要素とは知っているものの、冒頭のような悩みや苦労を抱えている企業や営業マンの方は多いのではないでしょうか?
そんな課題を解決すべく今回は新規開拓営業について紹介していきたいと思います。
新規営業におけるマインドから必要な準備、具体的な実践方法について説明していきます。
この記事の目次はこちら
新規営業へ向けたマインド
新規営業には、様々な方法が存在しますが、まずは、新規営業における「マインド」を持つことが大切です。
「お客様の迷惑になる押し売り営業をしたくない」
「断られるのが怖い」
というような営業マインドを持っている方は多いと思います。
新規営業を行う上では、こういったマインドを変えていく必要があります。
新規営業の本質は、顧客の抱えている課題に対して、サービスの価値を提供し、課題解決を行うことです。
そして、価値を提供するためには、下記の「4つの自信」が必要と言われています。
- 会社への自信
- 商品、サービスへの自信
- 営業職への自信
- 自分への自信
各項目について理解を深めることで、新規営業のマインドが変わり、自分のモチベーションも上がる可能性があります。
詳しくは、下記の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
(参考:トップセールスの7つの営業マインドセット)
マインドセットができたら、次は戦略的な営業活動が必要となります。
戦略的な営業活動
戦略的な営業活動とは、むやみやたらに顧客へアプローチするのではなく、顧客のニーズや検討タイミングなどの状況に合わせて戦略的に営業活動をすることです。
一昔前は、「一日100件テレアポ」や「ひたすら飛び込み営業」といった方法が主流となっていました。
しかし、世の中の企業もそういった営業活動へ対策を行っているため、そのような方法だけでは新規開拓を行うことが難しくなっています。
そこで、戦略的な営業活動が求められるのです。
もちろんアプローチ数を増やし、新規開拓の可能性を増やすことは重要なので行動量はベースとなります。
初回のアプローチで成果を上げることができる場合もありますが、ほとんどの場合、検討タイミングではないとして断られます。
そうなった場合、すぐに次のアプローチ先にいくのではなく、タイミングを改めたり、アプローチ方法を変えたりすることで、長期的な新規顧客となり得る可能性があります。
そのため、断られる場合も、断る理由を深堀り、きちんと管理しておくことが大切です。
戦略的な営業活動には、「リードナーチャリング」といった方法も有効的なので、活用してみることをオススメします。
新規営業における準備
何事も同じですが、何かの活動を始めるためには、準備が大切です。
これは新規の営業活動においても同様です。
新規のアプローチを行う前に、最適なアプローチ先を準備しておく必要があります。
まずは、新規営業には欠かせない新規開拓リストについて理解し、効率的に新規営業を進めましょう。
新規開拓リストの作成
新規の顧客を開拓するには、アプローチ先のリストが必要となります。
新規開拓リストには、企業名や連絡先、所在地などの事前に集めることが可能な基本情報に加えて、アプローチ後の情報も記載できるようにしておきましょう。
担当者名や案件情報は、次回アプローチする際に活用できる有意義な情報となります。
案件情報をまとめる場合には、「BANT」と呼ばれるフレームワークを活用することで、営業効率が上がる可能性があります。
BANTとは、Budget(予算)、Authority(決裁権)、Needs(必要性)、Timeframe(導入時期)
の頭文字を取った言葉で、案件の確度を測る指標となります。
まずは、新規営業にとってどんな情報が必要なのか決め、管理しやすい環境を整えましょう。
項目が決まったら、次は「ターゲット選定」と「アプローチ方法」についてポイントを押さえましょう。
ターゲット選定
扱っているサービスによって適するターゲットは異なります。
アプローチ先の規模や商圏エリアなどによってもアプローチのしやすさが変わってきます。
まずは、自社サービスを理解し、ターゲット層を明確にした上で、ターゲット選定していきましょう。
ターゲット層を明確にするには、既存顧客の分析やペルソナ設計などから共通した情報をまとめてみましょう。
見込み客の目途が経ったら次はそういった顧客をリストアップしていく必要があります。
リスト作成方法
リスト作成には大きく下記の4つの方法があります。
インターネットの活用
インターネットを活用してアプローチ先を検索する方法です。
ターゲットのサービスに関連したキーワードや企業情報のまとめサイトを活用して探すことが可能となります。
企業データベースの購入
企業のデータベースを販売している企業も存在するので、そういった企業からデータを購入することも可能です。
業界ごとにリストを販売していることもあるので、効率的にリストを作成できるかもしれません。
SNSの活用
FacebookやTwitter、Instagramなど様々なSNSを活用してリスト作成をする方法です。
ターゲットがSNSを頻繁に活用する場合は、SNSを使ったリスト作成が効率的な場合もあります。
四季報を活用する
上場企業の情報が掲載されている四季報を活用する方法もあります。
アプローチ先が大手や上場企業の場合は、四季報の活用が有効かもしれません。
リストの作成方法は、サービスの特性に合わせて様々なので、自社サービスに合った方法で作成してみることをオススメします。
有効的なアプローチ方法を考える
ターゲット選定を元にリスト作成が完了したら、次はアプローチの方法を考える必要があります。
ターゲットの業界や業態によって最適なアプローチ方法は異なるため、常に効果検証を繰り返すことが重要です。
どれだけ素晴らしいリストを作成してもアプローチ方法を間違えてしまっては、意味がありません。
詳細の方法については、次の章で紹介していきます。
新規営業の5つの実践方法
ここからは、新規営業における実践的な5つの方法について紹介していきます。
自社サービスに合ったアプローチ方法を活用しましょう。
それぞれのメリット・デメリットも説明していくので参考にしてみてください。
飛び込み営業
昔から使われている営業手法の飛び込み営業は、初回から対面でのコミュニケーションが可能となります。
今時、古臭い営業手法と感じる方もいるかもしれませんが、ターゲットによっては有効な場合もあります。
【メリット】
- 初回から対面でのコミュニケーションを取れる可能性が高い
- 飲食店や小売店をターゲットとする場合は、決裁者や担当者に接触しやすい
【デメリット】
- 移動時間が発生するため、効率が落ちる
- 直接の営業活動となるので導入のハードルが高い
電話営業(テレアポ)
一般的に企業で導入されていることが多いのが、電話営業(テレアポ)です。
電話番号を設定していない企業は少ないため、ほとんどの企業に対してはアプローチが可能となります。
【メリット】
- 電話一つで新規営業ができるので効率的
- 電話口でのコミュニケーションになるので、導入のハードルが低い
【デメリット】
- 着信拒否や受付にて営業対策をしている企業にはアプローチができない
- 電話口の対応のみなので断られやすい
DM・メール
DM(ダイレクトメッセージ)、メールは、企業のホームページに掲載されているお問い合わせフォームやメールを活用する営業手法です。
電話営業が難しい企業などに対しては有効的な場合があります。
【メリット】
- 営業電話対策をしている企業に対してアプローチが可能となる
- 文章を活用することで、視覚的に情報を与えることができる
【デメリット】
- メッセージが開封されないとアプローチができず、情報も手に入らない
- 企業によっては、問い合わせフォームから正確な顧客情報を計測している場合もあるため、クレームに繋がる可能性がある
展示会・セミナー
展示会やセミナーを開催したり、参加する営業手法です。
頻繁に活動することは難しいですが、やり方次第では、一度に多くのリードを獲得できる可能性があります。
【メリット】
- ニーズが明確な顧客を獲得できる可能性が高い
- 集客次第では、一度に多くのリードを獲得できる
【デメリット】
- 開催するための予算や時間がかかる
- 集客が上手くいかないと効率が悪い
紹介
既存顧客や知人の紹介によって案件を作成する手法です。
その他の手法と比べて営業活動をするハードルが低いため、導入しやすいです。
【メリット】
- 紹介をもらった時点である程度信頼関係ができているので、成果に繋がりやすい
- 導入ハードルが低く、効率的に案件を生み出せる
【デメリット】
- 紹介先を多数持っておく必要がある
- 営業側でコントロールできないので成果が読みづらい
新規営業の方法は世の中に溢れており、自社にあった方法を選ぶ必要があります。
既存の方法にとらわれず、様々な方法を試してみて効果検証を繰り返すことで効率的に営業活動をするめることが可能となります。
新規営業における注意点
新規の顧客を開拓する上でいくつか注意すべき点もあります。
営業の役割は、企業利益を増やすために、新規の顧客を開拓することです。
新規営業のやり方を間違えると企業利益の損失にもなりかねないので、下記の注意点を押さえた上で営業活動を行いましょう。
既存顧客への誤った営業活動
新規営業を行う上で、既存顧客の管理が出来ていないと、既存顧客に対して新規のアプローチを行ってしまう可能性があります。
既存顧客にアプローチすることで、企業としての信用を失い、契約の解除やクレームに繋がるかもしれません。
これにより企業利益が減り、本来利益を増やすために行っていた新規営業が悪影響を及ぼしてしますこともあります。
営業先との関係性
新規営業を行う際には、営業先との関係性を理解しておくことも大切です。
例えば、同業者に誤って営業活動を行ってしまった場合、関係性を知らないことで、自社サービスの情報を競合に与えることになってしまします。
他にも、以前クレームをもらった顧客に対して営業活動を行ってしまうことで、再びクレームをもらってしまうかもしれません。
このような事態を防ぐためにも営業支援システム(SFA)やその他のツールを活用する必要がるかもしれません。
下記は、SFAツールを比較した記事になるので、こういった記事を参考にしてツールの導入を検討してみても良いかもしれません。
(参考:SFA(営業支援システム)&CRM比較15選)
まとめ
今回は紹介してきました。
世の中には、様々な新規営業の方法が存在しており、企業や営業マンによって向き不向きも様々です。
まずは、自社サービスや自分の特性を理解することが重要です。
新規営業を行う際の流れは、大きく「マインドセット→準備→実践」のような流れとなります。
特に重要なのは準備です。
「新規営業は、準備が8割」という言葉もあるほどなので、準備を徹底的に行いましょう。
マインドセットや実践方法についても紹介してきたので、是非あなたや企業の新規営業に活用してみてください。
なべしょーこの記事の執筆者