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SFA JOURNAL by ネクストSFA

CRM戦略とは

CRM戦略とは?導入で得られるメリットや具体的な進め方、おすすめツールを解説

【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬

顧客との関係を強化し、リピーターを増やすためにはCRM戦略が欠かせません。市場が成熟し競合商品・サービスが多く存在する現代だからこそ、顧客との接点を増やし、より深い信頼関係を構築することが求められています。しかし、CRM戦略を効果的に進めるにはどうすればよいか、お悩みの企業担当者さまも多いでしょう。

本記事では、CRM戦略の基本や導入のメリット、効果的に戦略を進めるための方法を解説します。おすすめのツールも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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CRM戦略とは? なぜ必要とされているの?

CRM戦略とは、顧客との長期的な関係を構築・維持しながら自社の商品やサービスの売上や利益を上げるために実施する戦略のことです。

CRMとは「Customer Relationship Management」と表記され、日本語では「顧客関係管理」を意味します。顧客の属性や購入履歴などをデータとして可視化し、それを基に顧客のニーズを満たす商品やサービスを生み出していきます。

CRMが必要とされるのは、時代とともに変化した顧客のニーズが関わっているためです。以前は、モノを所有することで満足する時代でした。しかし、個人のライフスタイルを大事にする時代になり「モノを長く使いたい」「モノを通して生活の質を上げたい」などのニーズが増えたのです。

ニーズの多様化によって、あらゆる企業が市場での競争環境にさらされるようになり、ただ商品やサービスを提供するだけでは差別化が難しくなりました。類似商品が溢れている現代だからこそ、CRM戦略で新規顧客の獲得だけでなく既存顧客との関係を深め、リピーターの獲得につなげることが求められています。

CRM戦略の導入で得られるメリット

CRM戦略を導入すると、以下のようなメリットが得られます。

  • 顧客のニーズを把握できる
  • 顧客満足度を高められる
  • データに基づいたマーケティング戦略を実行できる
  • LTV(顧客生涯価値)の向上が期待できる
  • 顧客情報の社内共有がスムーズにできる

顧客のニーズを把握できる

CRM戦略を導入すると、顧客のニーズを正確に把握できます。

顧客は、自分のニーズを直接営業担当者に伝えることはほとんどありません。そのため正確にニーズを把握するのは難しく、顧客が本当に求めていることが不明瞭なまま施策を立案してしまう場合があります。

CRM戦略で顧客の購買履歴や行動パターン、属性情報などを分析・可視化すれば、顧客がどのようなニーズを持ち、今何を求めているのかが明確になります。データが可視化されることで、より精度の高いマーケティング施策やサービス提案が実現し、結果的に市場での競争力を強化できるでしょう。

顧客満足度を高められる

CRM戦略を取り入れることで、顧客満足度の向上が期待できます。

顧客満足度を高めるには、顧客が求めているものや抱えている問題を把握し、それを基に商品やサービスを提供しなければなりません。

CRM戦略の分析で明確になった顧客のニーズや悩みなどの情報を基に施策を考えれば、顧客の期待に応えられる商品やサービスの提供が期待できます。

例えば、過去の購買履歴をデータ化し、割引クーポンを配布するなど特定の顧客に焦点を当てたマーケティング施策の立案も可能です。

CRM戦略で得たデータを活用することで、顧客に合った商品やサービスをタイムリーに提供し、顧客満足度を高められます。

データに基づいたマーケティング戦略を実行できる

CRM戦略の導入で、データに基づいた精度の高いマーケティング戦略を実行できるようになります。

CRMシステムには、多種多様な顧客データが収集・管理されています。データ内に含まれているのは、属性や在籍企業などのプロフィール情報だけではありません。これまでの商品の使用履歴や問い合わせ対応の記録、クレームに対して実施した対策なども含まれています。

これらの正確な顧客情報を活用することで、リピーターを獲得するための効果的なマーケティング戦略の立案が可能になります。

LTV(顧客生涯価値)の向上が期待できる

CRM戦略で、LTV(顧客生涯価値)の向上が期待できます。LTVとは、顧客が生涯を通じて企業にもたらす総売上や利益のことです。ここでの生涯とは、顧客が商品やサービスを利用し始めてから、その関係が続く期間全体を指します。

CRM戦略が成功すれば、顧客の期待に応える商品やサービスを提供できるようになり、顧客が継続的に購入してくれる可能性が高まります。取引額や購買頻度の向上によって売上や利益が増加すれば、必然的にLTVも高められるでしょう。

顧客情報の社内共有がスムーズにできる

CRMシステムには各部署や担当者が同時にアクセスできるため、情報の伝達が効率的になり、業務のスピードアップが期待できます。

例えば、顧客から「過去に購入した商品の名前を教えてほしい」と問い合わせがあった場合、情報が一元化されていなければ、返答前に担当部署へ確認しなければなりません。

システム内で顧客情報を一元管理することで、部署や担当者を問わず必要な情報にアクセスでき、迅速な顧客対応が可能になります。

また、営業活動の進捗状況やクレーム対応の履歴なども共有できるため、組織全体でより質の高い顧客サービスを提供できるようになるでしょう。

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CRM戦略の進め方

CRM戦略は、以下の流れで進めていきます。

  1. CRM戦略で達成したい目標を設定する
  2. ターゲット層を選定する
  3. 顧客の購買行動パターンを可視化する
  4. CRMツールの選定・導入を行う
  5. KPI(重要業績評価指標)を設定する
  6. 効果検証と改善を繰り返す

1. CRM戦略で達成したい目標を設定する

まずは、CRM戦略で達成したい目標を明確にしましょう。

目標が定まっていないと途中で目指す方向が分からなくなり、効果が出るまでに相当な時間がかかる可能性があります。CRM戦略の最終目標をチームの共通認識で持っていれば、各部署が同じ熱量で戦略に取り組めます。

「利益を上げる」「顧客満足度を向上させる」といった抽象的な目標ではなく、「既存顧客の継続率を〇%向上させる」「顧客一人あたりの購買単価を〇円増加させる」など、数値化された具体的な目標を設定しましょう。また、目標達成までの期間も明確に定めることも重要です。

2. アプローチするターゲットを設定する

目標を設定したら、過去に自社商品やサービスを利用したユーザーの情報を基にアプローチするターゲット層を決めましょう。ターゲットが明確になると、CRM戦略に必要な要素が具体的に可視化され、効果的な施策を打ち出しやすくなります。

ターゲット設定で決める項目の例は、以下のとおりです。

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地
  • 家族構成
  • 職業
  • 給料
  • 趣味・特技
  • 使っているSNS
  • 休日の過ごし方

このように属性などの基礎的なデータだけでなく、趣味や使っているSNSなどの細かい部分まで設定しましょう。ターゲット像が具体的になるほど、効果的な施策を打ち出しやすくなります。

3. 顧客の購買行動パターンを可視化する

次に、顧客の購買行動のパターンを可視化していきましょう。

顧客が商品を認知してから購入に至るまでの一連の購買行動や、それを示すフレームワークのことを、カスタマージャーニー(顧客の旅)と言います。カスタマージャーニーを作成することで、顧客がどのようなプロセスを経て商品やサービスを選び、購入に至るのかを可視化できます。

カスタマージャーニーを作成する際は、以下の3つの購買行動に分けて顧客のニーズを分析していきましょう。

  1. 商品やサービスを認知したとき
  2. 他の商品やサービスと比較検討しているとき
  3. 購入に踏み切ったとき

顧客がそれぞれのフェーズでどのような情報を必要としているのかを把握することで、各場面において効果的なアプローチが可能になります。

4. CRMツールの選定・導入を行う

目的とターゲット、購買行動の把握まで完了したら、CRMツールの選定と導入のフェーズに移りましょう。

CRM戦略を効果的に進めるには、あらゆる情報から顧客のニーズを探らなければなりません。ツールを使用しないと顧客情報の管理や分析が手作業になり、ミスや時間のロスが発生します。

ツールを選定する際は、以下のポイントを確認しましょう。

  • 必要な顧客管理機能が揃っているか
  • 操作がしやすいか
  • サポート体制が整っているか
  • 自社の予算に適した料金プランか
  • 外部ツールと連携できるか

一つの要素に偏らず、複数のポイントを総合的に評価して選定しましょう。例えば、機能が豊富でも操作が難しければ使いにくく、予算に合っていてもサポートが不十分だとトラブル時に対応が遅れる可能性があります。

各要素がバランスよく整ったツールを選び、効果的なCRM戦略につなげていきましょう。

5. KPI(重要業績評価指標)を設定する

CRMツール導入後は、KPI(重要業績評価指標)を設定しましょう。KPIとは、目標達成の進捗を測るための具体的な数値目標のことです。

例えば、リピート率の向上や顧客単価などがKPIとして設定されます。ECサイトでのCRM戦略では、商品サイトへの流入数などもKPIに含まれます。自社の事業やビジネスモデルに合ったKPIを設定しましょう。

6. 効果検証と改善を繰り返す

CRM戦略を実施した後は、効果検証と改善を繰り返すことが重要です。導入した施策がどのような成果を上げているかを定期的に確認し、必要に応じて改善策を打ち出しましょう。

また、CRMツールで管理している顧客情報やレポートは常に確認できる状態にしておき、リアルタイムでの進捗状況を把握するのが重要です。

目標に向けて検証と改善を繰り返すことで、顧客満足度や売上のさらなる向上が期待できます。

CRM戦略を進めていく際の注意点

CRM戦略導入の効果を感じられるよう、以下の注意点を把握しておきましょう。

  • CRM戦略の効果を感じるまでに時間がかかる
  • CRMシステムを社内に定着させる
  • 効果が期待できる顧客層から導入を始める

CRM戦略の効果を感じるまでに時間がかかる

CRM戦略は、導入してすぐに効果が出るわけではありません。まず顧客データの収集と分析に時間を要し、その後の施策立案と実行、効果測定というプロセスを経て初めて成果が現れます。特に初期段階では、データの蓄積と社内での活用方法の確立に重点を置く必要があります。そのため、効果を感じるまでには一定の時間がかかると覚えておきましょう。適切な施策によって顧客との信頼関係が築かれて初めて、CRM戦略の効果が実感できます。

CRMシステムを社内に定着させる

CRMシステムを導入するだけでは、十分な効果を得られません。社内にしっかりと定着させ、全社員が日常的に活用することが重要です。

どれほど優れたシステムであっても、社員が使いこなせなければ効果は半減してしまいます。導入時に操作方法の教育を行い、基本的な使い方や利便性を社員に理解してもらいましょう。

まずは、特定の部署でトライアル期間を設けて様子を見ながら段階的に導入していくのがおすすめです。

効果が期待できる顧客層から導入を始める

CRM戦略は、効果が期待できる顧客層から導入を始めていきましょう。

新規顧客から戦略でアプローチをかけると、目標達成までの道のりが遠回りになる可能性があります。特に操作方法に慣れていない初期の頃や情報が収集しきれていない場合は、効果を感じるまで必要以上に時間がかかるリスクも伴います。

最初はリピーターになる可能性が高い顧客層や、特定の商品やサービスに強い関心を持っている顧客に対して戦略を実施してみましょう。

CRM戦略を効果的に進めるためのおすすめツール

CRM戦略を効果的に進めるためのおすすめツールは、以下のとおりです。

  • SFA:営業支援ツール
  • CRM:顧客管理ツール
  • MA:マーケティングオートメーションツール

SFA:営業支援ツール

SFA(Sales Force Automation)とは、営業活動を支援し、効率化を図るためのツールです。

SFAでは、営業活動の進捗管理や顧客との接点記録、見込み顧客のフェーズ管理などの機能があります。SFAで営業活動を可視化することで、チーム間での情報共有がスムーズになり、パフォーマンスが向上します。また、個々の営業担当者の成果や課題も見える化されるため、より効果的な営業戦略の立案が可能です。

CRM:顧客管理ツール

CRM(Customer Relationship Management)は、顧客情報をシステム内に集約し、顧客との関係性を強化するためのツールです。

SFAが、営業活動の効率化や進捗管理などの営業活動の支援に重点を置くのに対し、CRMは顧客との関係性に強化し、リピート顧客の増加やロイヤリティ向上を目指します。

CRMツールに蓄積された顧客データを洗い出せば、顧客の購買傾向やニーズをより深く理解しやすくなります。

MA:マーケティングオートメーションツール

MA(Marketing Automation)は、マーケティング活動に必要な顧客ニーズの分析やツールです。

MAでは、見込み顧客の行動パターンや興味関心の度合いに合わせて、キャンペーン内容を一斉メールで配信したり、メールの開封率を確認してマーケティング施策に反映させたりすることが可能です。

MAで業務の生産性を少しでも向上できれば、分析やニーズの洗い出しにリソースをかけられるようになり、顧客のニーズに合ったCRM戦略を展開しやすくなります。

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営業活動をサポートするSFA機能

SFA機能では、案件や企業ごとの営業状況を可視化できるため、社内での情報共有や現状把握がしやすくなります。週報や日報作成に加え、蓄積データをグラフ化できる分析機能もあるため、目標達成への軌道修正もしやすいです。

顧客との関係性を強化するCRM機能

CRM機能では、企業管理だけでなく、売上管理や顧客別の予算設定も可能です。顧客との信頼関係を構築するための情報管理が一括ででき、顧客満足度やLTV(顧客生涯価値)の向上も期待できます。

マーケティング活動の効率化を図るMA機能

MA機能には、設定した顧客への一斉メール送信やシナリオメールの作成、開封率やURLクリック数の確認、問い合わせフォームの自動作成の機能が備わっています。ネクストSFAのMA機能を使えば、マーケティング施策の効果測定が迅速に行えるだけでなく、顧客の行動に応じた柔軟なアプローチが可能です。

CRM戦略で顧客のニーズを満たす施策を考えよう

CRM戦略は、顧客と長期にわたって信頼関係を築き、リピーターにつなげるための重要な手法です。過去の購買履歴や行動パターンをCRMツールで集め、顧客の期待に応える商品やサービスを提供することで、顧客満足度やLTVの向上につながります。まずは戦略の目的を決め、ゴール達成に効果的なCRMツールを導入しましょう。

ネクストSFAは、企業管理はもちろん、顧客別の売上や契約、予算管理なども可能です。Web広告やチャットツールとの連携性も高く、直感的な操作と使いやすさを考えたUI/UXとなっています。

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