CRM・SaaSで顧客管理を劇的改善!注目のSaaS型CRMツール5選も紹介
【監修】株式会社ジオコード マーケティング責任者
渡辺 友馬
近年、顧客のニーズが多様化し、市場競争も激化する中で、新規顧客の獲得はますます困難になっています。このような状況下で注目されているのが、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)です。特に月額制のクラウドサービスであるSaaS(Software as a Service)ビジネスにおいて、既存顧客との長期的な関係維持がビジネスの成功を左右する重要な要素となっています。
本記事では、ビジネスにおけるCRMの重要性とクラウド型のSaaSがCRMにもたらす利点について解説するとともに、実際のビジネスですぐに活用できるおすすめのSaaS型CRMツールを5つご紹介します。
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なぜ今、CRMがビジネスに不可欠なのか?
CRMがビジネスに不可欠な理由は、時代とともに顧客のニーズが多様化し、新規顧客の獲得が難しくなってきたためです。
そもそもCRM(Customer Relationship Management)とは、既存顧客との関係を効率的に維持・管理し、リピーターとして長期的な顧客になってもらうための経営手法です。
誰もがパソコンやスマートフォンで調べ物ができる時代になり、多くの情報に触れる中で、顧客の趣味や価値観などが多様化しました。また、類似した商品やサービスが市場にあふれているため、企業はどこかで企業との差別化を図らなければ、新規顧客を獲得できないリスクがあります。
こうした時代の変化に対応するためには、既存顧客との信頼関係を強化する必要があります。顧客の多様化したニーズや激化する競争市場において、CRMは企業のビジネス加速を後押しする戦略の一つです。
SaaSとは?
SaaS(Software as a Service)とは、ソフトウェアをインターネット経由で提供するサービス形態のことです。従来のソフトウェアは、ユーザーがパソコンにインストールして使用する形式が一般的でした。
一方でSaaSは、Webブラウザから直接ページにアクセスできるため、導入が簡単で利便性が高いのが利点です。具体的には、ユーザーは毎月もしくは年ごとで利用料金を支払うだけでサービスを利用でき、アップデートも自動で実施されます。初期費用も比較的安く、カスタマイズも柔軟にできるため、企業のビジネス戦略に応じた使い方が可能です。
経済産業省の「令和5年 情報通信に関する現状報告の概要」によると、SaaSビジネスの市場規模は2026年に9,152億ドルになると予想されています。2024年の市場規模予測は6,794億ドルのため、2年間でおよそ2300億ドルも増加する見込みです(※)。
※参考:経済産業省.「令和5年 情報通信に関する現状報告の概要」.https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/nd248200.html ,(参照2024-10-31).
SaaSとCRMの関係性
ビジネスにおいて、SaaSとCRMは密接な関係にあります。
SaaSは、すでに説明したようにソフトウェアをインターネット経由で提供するビジネスモデルです。そして顧客から定期的に利用料金を徴収する仕組み上、顧客との長期的な関係維持が継続的な売上確保につながります。
その顧客との関係維持において重要な役割を果たすのがCRMです。CRMでは既存顧客の行動データや利用傾向を分析し、顧客が商品やサービスのどの部分に価値を感じているかを正確に把握できます。これにより、企業は顧客のニーズに合わせたマーケティング施策を立案しやすくなるのです。
SaaSビジネスで利益を継続的に確保するには、CRMツールを使った分析が欠かせません。CRMとSaaSビジネスは切り離せない要素であり、お互いが機能し合うことでリピーターの獲得や市場での優位性を獲得することにつながります。
SaaS型CRMツールを活用するメリット
Saas型CRMツールを活用することで得られるメリットは、以下の5つです。
- 顧客データの一元管理で業務の全体像を把握しやすい
- リモートでも簡単にアクセスでき、柔軟な業務対応が可能となる
- 顧客満足度の向上が期待できる
- データに基づいたマーケティング施策を立案できる
- 社内の業務効率化を図れる
顧客データの一元管理で業務の全体像を把握しやすい
SaaS型CRMツールを活用すれば、各部署や各担当者が個別に管理していた顧客データを一カ所に集約できるため、業務の全体像を把握しやすくなります。
CRMツールを使わずに個別のファイルで顧客情報を管理していると、既存顧客にアプローチしたくても情報共有がうまくいっていないために、効果的なアクションをとれない可能性があります。
SaaS型CRMツールでは、既存顧客の対応履歴はもちろん、商談中の見込み客のやり取りや途中で発注キャンセルとなった案件も全てシステム内に登録することが可能です。担当者が不在の場合でも、他の部署のメンバーがシステム内で顧客情報を確認し、スムーズに対応できます。
また分析機能を使えば、営業数や契約数などの数値データも可視化できるため、営業の成果や改善点が明確になり、戦略的な意思決定ができるようになります。
リモートでも簡単にアクセスでき、柔軟な業務対応が可能となる
SaaS型CRMツールは、インターネットに接続すればオフィスや自宅、出張先など、どこからでもアクセスが可能です。
オフィスのパソコン経由でしかデータにアクセスできない場合、出先や自宅からデータを確認できず、急な対応が必要な場面で対応が遅れる可能性があります。
SaaS型CRMならクラウド上でデータが一元管理されているため、場所と時間にとらわれずに最新の情報に基づいて業務を行えるのもメリットです。
また、SaaS型CRMツールは共同編集機能も備えており、複数の担当者が同時にデータを更新・確認できるため、効率良く業務を進められます。
顧客満足度の向上が期待できる
SaaS型CRMツールの活用で、顧客満足度の向上が期待できます。
ツールでは、顧客の対応履歴や契約状況などの情報を誰でも確認できるため、顧客の質問に対して迅速に応答できるようになります。対応の質が上がるので顧客は企業に対して良い印象を抱き、満足度が上がるのです。
また顧客の属性や売上、全体の契約獲得数などを可視化できるため、顧客に合った営業戦略を立てやすくなります。顧客満足度の向上は、自社の商品やサービスのリピーターの獲得につながるため、企業のビジネスでの成長に大きく寄与します。
データに基づいたマーケティング施策を立案できる
SaaS型CRMツール活用の大きなメリットは、顧客データを基にした精度の高いマーケティング施策の立案が可能になる点です。ツール内に蓄積された顧客の行動データや購入履歴、問い合わせ内容などを分析することで、ターゲットを正確に絞り込むことができます。
例えば、システムに記録されているSNSのプロフィール情報からは、どのような顧客がどの商品に興味を持っているかの調査が可能です。これによりターゲットに合わせたアプローチを考えやすくなるため、企業の売上だけでなく、前述の顧客満足度の向上にもつながります。
SaaS型CRMツールの導入によって、顧客の期待に沿った商品やサービスの開発や品質改善、営業戦略の見直しが可能です。
社内の業務効率化を図れる
SaaS型CRMツールは、顧客満足度の向上だけでなく社内の業務効率化も図れます。
従来のExcelやスプレッドシートの管理では、計算式の入力やフォーマット作成をしなければならないため、情報を入力するまでの準備に手間がかかります。準備が容易にできたとしても、顧客数が増えるにつれてデータが膨大になり、管理や更新作業が複雑になるでしょう。
SaaS型CRMツールなら、システム内で各担当者が顧客情報を入力するだけで済むため、計算の手間をかけずにデータ管理ができます。入力・更新作業が滞りなく行えることで、従業員はより重要な業務に集中できるようになります。
SaaS型CRMツールを選ぶ際に見るべきポイント
SaaS型CRMツールを選ぶ際に見るべきポイントは、以下の5つです。
- 自社に必要な機能が備わっているか
- ツールの提供形態は自社に合っているか
- 導入後のサポート体制が整っているか
- 他ツールとの連携性はあるか
- 従業員が操作方法を習得できるか
自社に必要な機能が備わっているか
導入を検討しているSaaS型CRMツールに、必要な機能が備わっているか確認しましょう。まずはツールの導入で解決したい課題を考え、課題解決に必要な機能を洗い出すのがポイントです。
また、顧客の個別管理などの基本的な情報入力機能はほとんどのCRMツールに搭載されていますが、導入目的によっては機能を追加する必要があります。例えば、営業支援以外でマーケティング部門にも導入したい場合は、データ分析が詳細にできるツールを選ぶと効果的です。
CRMツールを選ぶときは、本当に自社の業務に必要な機能が備わっているのかよく吟味しましょう。
提供形態は自社に合っているか
提供形態が自社に合っているか確認することも、SaaS型CRMツールを選ぶ際のポイントです。
SaaS型CRMツールには、主に以下の2つの提供形態があります。
提供形態 | 仕組み | 特徴 |
---|---|---|
オンプレミス型 | 自社のサーバーにソフトウェアを入れて使用する | IPアドレスの承認をすれば、社外からデータにアクセスできるカスタマイズ性が高いセキュリティの管理が自社内でできる |
クラウド型 | インターネット環境で使用する | どこからでもアクセスできる初期費用がオンプレミス型より安めシステムのアップデートなどのメンテナンスは、ソフトウェア側で実施してくれる |
自社の業務環境や運用体制に合った提供形態を選ぶことで、効率的にCRMツールを運用できます。場所を問わずデータを編集・確認したい場合はクラウド型、セキュリティ対策を自社で独自に行いたい場合はオンプレミス型が適しています。
そのため、提供形態を選ぶ際は自社の課題を明確にすることが大切です。
導入後のサポート体制が整っているか
SaaS型CRMツールの導入は、単にツールを導入するだけでは完了しません。実際の運用を効果的に行うためには、導入後のサポートが必要です。初期導入の際の設定サポートが受けられるか、トラブル発生時に迅速な対応が可能かどうかを確認しましょう。
サポート体制が整っていることで導入後も効果的に運用を進められ、企業全体で効果的に活用できるようになります。
他ツールとの連携性はあるか
CRMは顧客データを中心に運用するため、他の業務ツールとの連携性は重要なチェックポイントです。既存のツールと連携できない場合、入力作業をツールごとに行わなければならず手間がかかります。
連携可能なSaaS型CRMツールなら、一つのフォーマットに入力するだけで他のデータにも自動で入力内容を反映できます。例えば、POSレジとCRMツールを連携させることで、販売時のデータがリアルタイムでCRMに反映されるため、迅速な顧客の購入履歴のデータ化が可能です。
従業員が操作方法を習得できるか
どんなに優れたCRMツールでも、従業員が操作方法を習得しなければ効果を発揮しません。導入するSaaS型CRMが直感的に操作しやすいか、画面が見やすいかなどの使い方に関するポイントを確認しましょう。
操作方法が理解できないと、後から業務のストレスになってしまう可能性があります。従業員が効果的にシステムを運用できるように、まずは無料トライアルで試したり、一部の部署のみで導入して様子を見たりと段階的に導入を進めていきましょう。
注目のおすすめSaaS型CRMツール5選
SaaS型CRMは市場に多くの選択肢がありますが、その中でも特におすすめのツールを5つ紹介します。
- ネクストSFA:ビジネス加速に必要なSFA・MA・CRM機能を全て搭載!
- HubSpotCRM:最大1,000件のコンタクトを無料で登録できる
- Sansan:名刺管理・営業リスト作成で営業活動をサポート
- Salesforce Sales Cloud:顧客情報の一元管理で顧客との信頼関係を強化!
- Zoho CRM:直感的な操作で使いやすさ抜群!
ネクストSFA:ビジネス加速に必要なSFA・MA・CRM機能を全て搭載
株式会社ジオコードが提供する「ネクストSFA」は、営業活動に欠かせないSFA(営業支援)、MA(マーケティング・オートメーション)、そしてCRM(顧客関係管理)の機能を全て搭載したクラウド型SFA・CRMツールです。
取引先のリスト作成から売上管理、データ分析までを一つのシステム内で実施できるため、別でツールを導入する手間がかかりません。CRM機能の売上管理では、顧客の売上と契約の記録だけでなく、必要に応じて項目を追加できるため、より細かく正確な顧客管理が可能です。
案件管理画面は、ドラッグ&ドロップで項目変更が可能です。ネクストSFAでは、誰でも簡単に操作できるよう、使いやすさと見やすさを重視した画面設計にしています。ルートセールスからアウトバウンドセールスなどの多種多様な営業スタイルにも適応でき、幅広い業界の業務効率化に導入できます。
料金体系はツール利用料+オプション料金のみと、シンプルで明快です。
項目 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 別途見積もり |
基本利用料 | 5万円(10ユーザー分含む) |
ユーザー利用料 | 5,000円(11ユーザー以降の1ユーザー当たり) |
MA機能利用料 | 3万円(月10万通配信まで) |
オプション | 名刺管理:500円 / 1IDSales BI(グラフ作成・閲覧):4,000円 / 1IDSales BI(グラフ閲覧のみ):1,500円 / 1IDメール一括配信:1万5,000円(※配信数は月10万件まで)セールスマップ:1万5,000円帳簿発行:5,000円~ |
見込み顧客の獲得、育成から商談の顧客管理までできるネクストSFAなら、効率的な営業支援が可能です。一つのツールで効率良くCRMの強化を実施したい企業におすすめのツールです。
HubSpotCRM:最大1,000件のコンタクトを無料で登録できる
HubSpot Smart CRMは、無料で営業支援機能が使用できるCRMツールです。最大1,000件までのコンタクトを追加でき、営業管理からマーケティング業務、問い合わせ業務まで対応できます。
コンタクトリストでは、コンタクト名を入力するだけで独自のデータベースから企業の売上高や業種を自動で出力できるため、手間がかかる更新作業の効率化が可能です。レポート機能を使えば、マーケティングとセールスのデータをダッシュボードで簡単に確認できます。
見込み客のデータ分析をする際は、条件を設定すれば地域、企業別、訪問回数別に分けて閲覧できるため、よりエンゲージメントの高い顧客にフォーカスを当てた営業活動ができるようになります。導入コストを抑えたい企業におすすめのツールです。
Sansan:名刺管理・営業リスト作成で営業活動をサポート
Sansanは、全社の人脈を可視化できる名刺管理機能を中心としたCRMツールです。従業員が個別でつながっている取引先の担当者を名刺管理機能で一元管理できるため、営業リスト作成や顧客フォローが効率的に行えます。
取引先がSansanを使用している場合、ツール内でデジタル名刺の交換が可能です。取引先がSansanユーザーでない場合も、名刺アプリを入れればQRコードで簡単に送付できます。
また、100万件以上の企業を登録できる企業管理機能や顧客とのやり取りを記録できる活動管理機能なども搭載されています。名刺を一元化しつつ、顧客管理も同時に行いたい企業におすすめです。
Salesforce Sales Cloud:顧客情報の一元管理で顧客との信頼関係を強化!
Salesforce Sales Cloudは、見込み客との関係性を強化につながる顧客情報の一元管理からKPIに合わせた売上管理が可能なCRMツールです。
ToDoリスト機能で優先度の高いタスクを把握しやすくなるため、業務の効率化に貢献します。またレポート機能では、リード数やコンバージョン率などの項目を簡単に確認できるため、数値に基づいたデータ分析が容易にできるのも魅力です。
他にも、生成AIによってワンクリックで顧客に適した文脈のメールを作成できるため、個別対応が簡単になり、コミュニケーションの質も向上します。自社で独自の使い方をしたい企業への導入が向いているツールです。
Zoho CRM:直感的な操作で使いやすさ抜群!
Zoho CRMは、顧客の名前や商談情報などの基礎的な顧客管理機能はもちろん、営業担当者の割り当てや架電などの営業活動を支援する機能も備わっているツールです。
システムに登録されたデータを基に、リアルタイムでの営業課題やパフォーマンスをグラフ化できるため、営業活動における効率的な意思決定が可能となります。
また、マーケティングにも役立つMA機能も備わっており、CRMを連携して顧客ごとの購買意向や関心度などを分析・スコアリングできるため、優先度の高い顧客へのアプローチがしやすくなります。二段階認証やデータの暗号化でセキュリティ対策が行えるのも、Zoho CRMの魅力です。
Zoho CRMは、情報漏えいのリスクを軽減しながら効率良く顧客管理を行いたい企業におすすめです。
SaaS型CRMツールで顧客管理を革新し、ビジネスを加速させよう
SaaS型CRMツールを導入することで、チーム間の情報共有も容易となり、顧客満足度の向上やリピーターの獲得につながります。新規顧客の獲得が難しくなってきている今、SaaS型CRMツールの導入で既存顧客との信頼関係を強化しましょう。
株式会社ジオコードが提供する「ネクストSFA」は、SFA・CRM・MA機能を搭載し、顧客の対応履歴を一元管理できるのはもちろん、顧客別での予算決めや請求書の自動出力作成も可能です。会計や広告、名刺管理などの他ツールとの連携性も高いため、業務効率化にも役立ちます。
導入後の継続率は98.7%と高く、回数無制限の運用サポートも行っております。無料トライアルも実施しておりますので、SaaS型CRMの導入をご検討されている企業さまはぜひお気軽にお問い合わせください。